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８間から１０間打ちの調整


●あまりにも２間などの至近距離をやりすぎて、
とうとう、ストレスが溜まってきたので、
いつもの長距離で、心と体をほぐしました。

しかしながら、一日目は、コントロールのあまりの滅茶苦茶さに、
自分で呆れました。

ひさしぶりなのでしかたないとは言え、
１０分か２０分以内に戻せないのは、自分としては駄目出しです。




●私の定義では、遠間打ちとは７間よりも遠い場合です。

６間までは、実は敵がこちらを認識していないという前提であれば、
ある程度の速度の剣で、人体の大きさであれば命中もしますので、
攻撃する事は出来ます。
また６間では、それほど大きなモーションでなくても済みます。



●しかし７間あたりからは、全身を使った投法を必要とします。
そしてこれ以後の距離で、大変に面白い点、つまり「楽しい」のは、

どう体を使うと、楽に届き、
どう間違うと、腕だけで投げてしまったり、思ったところにいかないか、
なぜ弱い剣になったか、なぜ強い剣になったかなど、
常に考えながら、修整してゆく作業そのものです。


まさに武術という、前時代的で、閉鎖的な世界から自由に解き放たれた、
「投擲法の醍醐味」が、ここにあります。



●ただし「古武術」という枠での手裏剣術にこだわる人は、
他の、ご自分の専門の武術の稽古時間を無駄に割かないために、
稽古する距離は「３間未満で十分」です。



●何度も書いてきたことですが、「直打法」または「反転打法」も含む、
投剣術の「心における楽しさ」を満喫したいのであれば、

それは最低でも「４間以後」の距離から、
その「独特の感覚の面白さ」や、投げ方への工夫が始まります。

剣も作り直さないとなりません。

そうやって、楽しむためには、どんどん距離を伸ばしてください。

２間しか届かなかったものが、
やがて、３間、４間、５間、６間へと届くようになるのは、
誰もが、率直に楽しく、嬉しいものであって当然です。


馬鹿みたいに顔をしかめて「武術では」などと言わずに、
直打法というものが、コツさえつかめば、７間、８間へと届き、
それが安定してくるという経験は、真に「楽しい」ものなのです。



●しかし一方で、古武術の形や姿勢や、身体操作を崩したくない人達は
単に慣れの問題で、ぶん投げれば刺さる「３間未満」での稽古のみに
集中すべきであり、

また、加えて、
投げる時に、姿勢を全く崩すことなく打てる「反転打法」と
そのための「剣の形の模索」も視野に入れるべきです。




「十間投げ」の調子が戻った


●３．１１の震災以後は、私は日本は「有事」だと思っていますので、
手裏剣術など、やっている場合じゃあるまい、という感覚もあり、
基本的には気が進まず、１０間とかも、まったく投げる気がしませんでした。


なので、かなり久しぶりで、
おそらく５年以上ぶりぐらいの１０間打ちでした。

８間と９間から調整していって、最終的には、
前回（昨日）、ひどかった、コントロールも少し戻ってきました。



●しかし何よりも、まいったのは、
すでに削除した「ひとつ前の動画」では距離を１間弱も、私が間違えていました。

標的の裏に、二枚の畳を平行に固定するための「脚立」があるのですが、
それを今回から工夫したので、今までよりも標的が、
「奥にひっこんでいた」のを、すっかり忘れていました。


つまり（今は削除して松の間にはありませんが）前回の動画は、
半間以上も、自分が思い込でいた距離よりも「遠かった」のです。

距離を間違えているのに、８間の投げ方で９間弱を投げようとしていたり、
１０間になっていると知らずに、９間用のフォームで投げたりとしてしまい、
そのために、結果も悪かったわけです。









手裏剣は一度に何本持つべきか？


●一度に（１イニング）に投げる手裏剣の数を、
深いところまで考えて決めている、という人はほとんどいません。

たいていの場合には、気力、集中力が続くのが何本か、ということで決めるか、
または、手に持てるのが何本か、ということで決める人たちが多いはずです。

中には根拠もあいまいな縁起をかついで３本にしたり５本や７本にする人もいますが、
何の根拠もないばかりか下手をすると「逆効果」です。



●原則としては、気力と体力が続く本数を、個人が決めればよいことであり、
流儀として決めるべきものではありません。




●たとえば、今回の動画の１０間打ちでは、２本しか投げていません。
その２本だけに集中するためですが、最大の理由は集中力が持たないからです。


また１０間を投げるのと３間を通すのは、体力的にも、どえらい違いだからです。

野球のボールであれば、あぐらをかいていてすら１８メートルなど
届く人もたくさんいるでしょうし、
何よりも、続けてどんどん３０球ぐらいは投げられるはずです。



●しかし、ずっと前に動画で解説をしたように、
直打法というものは、普通に物を投げる動作に、もっとも効果的な、
最後のリリース（手離れ）の運動で重要な、「手首と指の力」を、
極端なまでに「制限」しています。

わかりやすくいいますと、
砲丸投げと、普通の投げ方の「中間のような動き」で投げざるを得ません。


石を投げたりする時に、その力強い投擲の為の決め手となる、
最後の瞬間に「指で弾き出す力」と「手首のスナップ運動」が抑制されるわけです。

その結果、その分、他の体の部位で補って投げないとならないわけです。

普通に物を投げるのに比べて何倍も「投げにくい」のです。



●そのために、今回掲載した１０間内の動画でも、私の息があがって、
ぜぇーぜぇー言っているのがわかると思います。

それは、的との間を小走りに往復しているせいではなくて、
投げる度に、それだけエネルギーを消耗するのです。


なので、１０間打ちでは、今回は２本にしました。


●９間や１０間打ちであると、３本程度が限度、

８間打ちでも、たぶん４本程度が良くて、

７間より近い距離からであれば、５本でもいいかもしれません。



●３間ならば、一日に１０００本打ちなどをしてもいいですが、
距離が２倍の６間になったら、１イニングまたは、全体の本数も、
３間のときの半分に減らすべきです。

距離とエネルギーの消耗は、必ずしも「正比例」はしないのですが、
おおよその基準とすると良いです。

このように、まず、３間から６間までで、自分の集中力と体力が
適度に続く本数を見つけて決めるのが、まずひとつの方法です。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊



●次に、縁起をかついで、奇数にしたがる人がいますが、
奇数は別に縁起が良いわけではありません。

もとより、数字に縁起が良いも悪いもなく、６６６という数字とても
数理的には何の罪もありません。

６６６は単に、３の倍数の１８に、３７をかけただけです。
３７に、同じく３の倍数の２４にかけると、８８８になるだけです。



ちなみに今回アップした１０間打ちの動画で
私のアップロードした動画は６６６本になりました






●さて、数字には縁起が良いも悪いも、まったくないのは当然ですが、
いわゆる「数秘学」というものは、
その数字とその個人または、その民族が、どうかかわってきたか？、
ということが関係します。

どうかかわってきたか？というのは、
抽象的な数の意味ではなくて「具体的な」次のような事象のことです。



１／この個人や種族が「居住」してきた主な「建築物や道路の構造」。
　　（家が四角なのか、パオのテントのように丸いのか。
　　　街の道路が碁盤の目か曲がっているか）

２／その個人や民族が歌ったり踊って親しんできた「音楽の拍子」

３／その個人や民族が目にしてきた造形物の「幾何学的な要素」


つまり、無意識のうちに親しんでいる数というものがあります。


自然界には、数の「概念」はありませんが、
正多面体の面数や、植物の花弁の数、結晶構造には、
「その頂点や辺」が、正多角形の幾何学的なものが多くあります。

（あくまでも、それを「数える主体」がいて成立するという話ですが、
　その点では、蜂は、仲間が羽ばたく数や回る数を数えていて、それによって
　目的地までの距離を認識している、という説もあります）



●さて、これらの幾何学的な構造からすれば、
精製塩の結晶が立方体であるので、それにあやかって、一度に投げる手裏剣を、


４（一面が四角いから）

６（立方体の面の数）

８（立方体の頂点の数）

１２（立方体の辺の数）


などにすれば、魔よけ、お払い、お清めには良い、
といった、「壮大、かつ姑息な、こじつけ」も可能です。



●逆に、奇数というのは、一般的には平行バランスがとれていないので、
落ち着きがなくなります。

花の花弁が、５枚が多いのも、
花というキャラクターの、その独特のかわいらしさと、可憐さが目立つ、
その一方では、落ち着きのなさも性質としてあります。特に花の５枚はそうです。


ですから、５本というのは活動的ですが、ポカミスをしやすい数でもあります。


●５方星のペンタグラムは、東西で、魔除けとして知られていますが、
私の知るかぎり、あれは「魔除け」ではなくて「魔寄せ」です。

詳しくは書きませんが、
あれは魔よけではなくて明らかに「召還用」の魔方陣です。

よって、幾何学の使い方を熟知していない未熟者が扱うと、
とんでもないものが、迷い込んでくる可能性が大です。




●なお、数は「中心」を入れるという考え方があります。

たとえば、６角形でも、中心を数えて「７」とするなどです。
８という構造を持つ「神事の鏡」も、中心を入れれば「９」となります。


が、しかし、それは中心は軸の意味ですから、
「外周に配置された構造物」の数とは違うものです。




●もしも、これを打剣する「本数」に応用したいのであれば、

第１打目を「エアー手裏剣」つまり、打剣するモーションだけという
空打ちをして、それを中心の１として、
そのあとで、数本投げれば、数本＋中心構造をいれた数が象徴となります。

ただし、中心部の１回は、最後の「残心」で代用する事は出来ません。
幾何学エネルギーを生み出すには、最初に中心点を打つべきだからです。




●また、会議などでは「議題」の内容によっては、
それを協議するメンバーの数を変える、ということもできますが、
こうしたことは、相当に場数を踏んだ経験をしないとできません。

また、メンバーの個性に応じて、その人数を、どう配置するかも重要ですので。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊


●さて、面倒な話や、逆に、偶数か奇数かといった単細胞的な問題ではなく、
もっとわかりやすいのは、皆さん自身の体には、小さいころから、
「何拍子」が刻まれているかです。



生活習慣としては、一週間の７日という周期ですが、
小さいころから、溢れるほどに耳に入ってきている音楽の多くは、
８ビートか４拍子です。

クラシックか、プログレやジャズばかり聴いている人であると、
ワルツや、その他の変拍子も多くなりますが、
たいていにおいて、街中で耳に飛び込んでくるのは、４か８拍子です。


こうしたものは、小さいころから身体のリズムに刻まれます。


「じゃんけんポン」は、３拍子、

「いっせーのせ」は４拍子、

「３３７拍子」は、４拍子です。


５拍子というのは、かなり音楽的にも、身体リズムとしても特殊ですので、
なじみがないので、手裏剣を打つ、１イニングの数とはしないほうがいいです。

かならず１本程度ミスしやすい結果となります。（あくまでも傾向としてですが）




●私は８間以内までならば、どんな距離でも４本が調子がいいです。

思うに、これは標的にしてきた「畳」の「辺の数」とも関係がありそうです。

長年、四角い標的を、視覚的に意識の中に叩き込んだからだと思っています。



もしも、丸い標的であれば、
制限なく、どんな数で打ってもいいのかもしれませんが。



「植物」である木の切り株の標的などは、
内部の組成物質の結晶が６角形も多いので、６本がいいかもしれません。



●まー、ロシアンスタイルや、その他の投擲術でも、
そんなことは、おかましなしに、
１５本とか、どんどん的に打ち込む人たちも多いですから、

こんな「数」になど、こだわるほうが、どうかしているのかもしれません。



●ところで、数秘術にこだわるには２種類の人たちがいて、

ひとつは、何でも過去からの伝承や教科書を鵜呑みにしか出来ない人、

もうひとつは、占いなどのただの解釈のレベルではなくて、
「現場」で散々に数字を「使った経験」のある人です。

現場で使うとは、他人の生年月日や、ホロスコープや、カードなどで
すでに定義された数の意味を使うといった凡人レベルではなく、


部屋のインテリア、
何かの組織のメンバー構成、
あるいは魔術儀式、
そして何よりも、
ヤントラ瞑想です。（おもに「多角形」を長時間凝視し続けるとどうなるか）


インドや西洋の魔術では昔から、瞑想対象として、

●＝１風、▲＝３火、■＝４地　三日月＝２　卵形＝変則の５

がありますが、たとえば中東などでよく国旗にも使われている
「月」の形は、象徴としては「２」を意味します。

つまり、「月」または「２」という数を多用すると、
その悪い作用としては、
「優柔不断」「二元対立思考」に陥りやすいという傾向もあります。

タロットカードでは２は、イシス（イシュタール）ですので、
良く言えば直感的ですが、当然、情緒不安定さも大きく出てきます。
また２という数は、物事が不完全に終わる、水に流れてしまう、
という意味もあります。



●中東で紛争が絶えないのも、欧米に悪用されている面は別にして、
「こじつけ」れば、「月」と「２の数」のせいかもしれませんが、
妄想を膨らませてもしょうがないので、ここまでにしておきます。

絨毯やモスクでは８角形も多用されていますが、
８という数は、安定している一方では、
紛争にまるわる「裁判」をも意味します。

そのために、タロットでは（種類により違いますが）、
８のカードは「正義」または「獣を制する力」として描かれています。


こうしてみると、国旗では、

日本が「１」の日の丸（起点）

中東、ロシア、中国は「２」の月
（虐待される被害者、または潜在的可能性、対立しやすいなど）

アメリカが「５」の星（エンターテイメント性と、子供っぽい稚拙さ）

イスラエルが「６」の紋章（仲間内だけの団結や約束事にこだわる粘着性）

イギリスはがちがちに固い「８」の放射状線。


など、なんとなくお国柄と、
その国の辿る運命すらシンボライズしているのかもしれません。

だいたい、国旗やエンブレムは、

丸、月型、三角、四角、星型、六方型、七角形、八角形などの
組み合わせで構成されています。



参考「世界の国旗」
↓
http://www.abysse.co.jp/world/flag/



「９」で構成されるものは、
グルジェフのエニアグラム、九字、九曜と九星（これは周辺８の構造）、
あるいは、数字の桁同士を足す「単数変換」においてなどです。



●いずれにしても、現場で、いろいろな実験的な配置してみたりして、
時間のリズムを故意に変則的にしてみて、

その中で、「確かに一定の影響を自分や周囲に及ぼすもの」を確認しつつ
体系化していった人の場合は、数に対する向き合い方、応用法が、
普通の人たちとは、かなり違います。


熟知してくると、すべての数字には「二面性」があることがわかります。


それが、望まない、最低の方向に行ってしまう場合と、
望んだような作用をする二つのベクトルが絶対にあります。

これがないのは「ゼロ」のみです。つまり無為か無作為。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊



●ちなみに、ジャズ音楽や、民族音楽などでないと、
あまり馴染みがない「５拍子」の曲で、
みなさんの「誰もが知っている」のは、この有名な曲です。
↓

https://www.youtube.com/watch?v=nC6LLjZEcsc






＿＿

★ . 　　

３間打ちを再構成する試み


●連休中に少し、詰めて行ってみますが、
今のところ、無冥流の「最近の２間打ち」を、そのまま３間へと
転用するのが最も稽古法として理に適っていますし、
武術的に見ても、意味のある形であると認識しています。


その２
↓





その１（前述の「その２」の動画に至る前段階の模索）
↓




●その１とその２の動画の中で「無冥流の打法」と言っていますが、
正しくは、「どこの流派でもない基本の打ち方」である、ということです。


ちょうど、刀の基本の素振りの基本が、「どこの流派でもない」ように、
逆体、順体での「ただの普通の打剣」から単に「起こりを少なくしているだけ」、

ですから、これをやったら、どこかの流派のものになる、
ということは、全くありません。


そのあたりを、ここを読んでいる、いろいろな流派の人たちは、
くれぐれも、誤解しないようにしてください。


この一連の打法は「無流派的」であり、
どこかの流派が自分の流派のやり方だ、とは全く主張できないということは、
今回の動画を見てのとおりです。


単に、基礎として「当たり前」のことをしているだけですから。



■無冥流では、打剣の動作の次に抜刀するという
「繋ぎ」のところが出てきます（少し前の動画のように）。

2015年5月現在、この運足での投法を使っているのは、無冥流しかありませんが、
今後は、多くの人が参考にすると思います。




■無冥流の打法で、確かにオリジナルであると言えるのは、この部分以外には、
２間から１０間までの「全距離対応」のための投剣技法だけです。

（これは、２から８間の全距離を、同じ剣、同じ手の内、同じ構えから投げる
という点で、独自性が強いために、現時点では、まだ非公開としていますが）


しかし今回のように、ひたすらに「武術性」のみを模索した方法は、

結果としては、

>どこの流派の誰がやっても、別にどの流派のものでもない、
>ただの「基本打ち」となりました。




■なお、一連の動画の中で、ひとつの検討材料とさせて頂いたのが、
下記の方の初期の頃の打剣法ですが、却下しました。

まずこれでは「打法」として成立していないことが原因ですが、
それ以前に、「動機」が、「手裏剣術の為」ではなく、こうあるからです。
↓

>>「剣術の教習において、気・剣・体を一致させた正しい真っ向正面斬りの
>>刀筋や刀勢を学ぶための「補助教習」として、手裏剣術を「盛り込むこと」はできないか？」


この考え方自体が、
昔から、まことしやかに言われている他人の言葉の受け売りに過ぎませんし、
それはやらないほうがいい、という剣術の師範の方の意見もありました。


↓

その８
https://www.youtube.com/watch?v=VX20Qv4-VMY

その９
https://www.youtube.com/watch?v=RYPqKQsZdEg

その１２
https://www.youtube.com/watch?v=sXFxXpbFq3s




■なお、「飛刀術への転用」というよりは、
もともとが「無冥流の飛刀術の型だったものを、対剣術に転用した」、
というほうが正しいです。
　↓






■槍のように脇差を投げられるか？■
↓




この後も、やってみたら、３間からでも投げられました。
ただし、剣の勢いを出すには、かなり工夫したり練習が必要そうです。




■　稽古方法の基本的な確認　■








＿＿＿＿

★ . 　　

「手裏剣と剣術」の速度計測


●無冥流の独自の刀法併用の為の「運足」と「打法」が作られた理由は、
次の動画のような「測定」を経たからです。


「距離は２間」

１／
「自分が先手」で打剣した場合には、

相手が手裏剣を「避けられなかった場合」か、

または、

２／
>「相手から先に、突進して来た」という場合。



この１と２のケースでは、

>「起こりが非常に少ない打剣」ならばという条件つきで、

手裏剣が間違いなく勝てるでしょう。



■２間での（私の）突進と、（私の）打剣という、
両方とも自分自身を被験者にして比較したところ、以下のような結果です。
　
動画中の「フレーム数」は、剣が手から離れた瞬間からではなく、
「わずかでも手足が動いた瞬間」から標的に刺さるまでのフレームの数です。

秒間１２０フレームの撮影速度が捉えた「一瞬の動きの開始点」からですから、
「肉眼と勘」での対応は異なってきます。


>また「無歩の打剣」こそが最速です。

　　↓





剣術は、まったくやったことがないので、
刀の振り方が、あいかわらず、みっともない点はご容赦ください。



３／
しかし、相手がもしも「手裏剣を避けつつ、そのまま突撃」をしてきたらば、

既存するような「打剣後の刀法」（現在、見る事が出来るどのような方法）でも、
今度は自分が相手の刀を避けたり、受けたり、または斬り合いをしないと、
全く間に合わない結末となる、と予測されます。



●そこで、前↑動画の最後のように、手裏剣を避けつつ反撃してくる相手に、
ほぼ確実に対処する事が可能な型として、

>「抜き身の刀」を「突き出した形」での打剣直後の対応法と、

>「抜き身の刀」を肩に担いだ打剣直後の対応法の２種類が作られました。
　　↓






■下記は「古流実戦剣術研究会」様の動画の画面をカメラで撮影して
拝借させて頂いて計算した結果です。

ちなみに、１間半を２間の距離に補正して計算したところ、
この方の動きは、剣術経験がゼロの、ド素人の私のつたない突進よりも
約１．４倍速かったです。
↓








武術的３間打ちすら難しい現実


●ひとつ前の投稿で、私は、

「３間で打てたからといって、それが武術になるわけではない」と書きました。


では、まず４間の「現実」の話からしますが、

「４間は、長槍の距離だから手裏剣は４間を稽古する」

ということを鵜呑みにするのも、ほどほどにしたほうがいいです。
妄想癖がひど過ぎます。


実際に使用する距離よりも１間遠くから稽古しておくこと、
というのは、これは「無冥流」の私個人の経験則からの理屈であって、
そんなことは、古書には書いてありません。


普通に考えれば、余裕をもって打剣できるからという理屈になりますが、
２間が現実的な対戦での射程範囲ですから、せいぜい必要なのは３間打ちです。



●４間という距離が「対戦武術という意味」に限っては、
どれぐらい遠いものかは、手裏剣を稽古したことのある者なら誰でも分かります。

全く動かない敵に対する「的当て芸」に過ぎません。
それすらも顔面大の標的を外したり刺さらない事もあるでしょう。



●４間からでは、仮に「起こりのない打剣」をしたところで、
全くの素人にすら、避けられてしまいます。


フレームから平均速度を計測してみましたが、
現在、動画で見る事の出来る根岸流の演武の中で、
私がとても高く評価している、お一人の方の３間強での打剣は、
約１１５ｇの正規の剣を使用していると仮定しても、
動画として現在、見る事の出来る「直打法」の中では、速いです。


この方だと思います。
↓
（先頭にｈをつけてください）

ttp://hanayumi.ikidane.com/08ibara/09kashim/P6130073.JPG

動画
↓
https://www.youtube.com/watch?v=7fEfvrJogdk

https://www.youtube.com/watch?v=Ohw_ilJNf4E


字幕の順列が察しますと、熊本平成スポーツ少年団代表の外川誠一さん
という方だとは思うのですが、違っていたらすいません。



■さて３間から、距離が４間になったときには、
こうした鋭い打剣でも、やはり対戦では避けられてしまう可能性が大きいのです。

ただし、これは、打剣者や流儀に問題があるのではなく、

そもそも、棒手裏剣は、

軽量剣であれば、４間ではスピードを出しても威力が落ち始め、

重量剣ならば、剣速が落ち、

仮にちょうどよい中量剣を使っても、

相手がこちらの打剣を認識している状態では、
相当に相手の「隙」を狙って、かつ高速の打剣をしないかぎり無理です。



●なお、次の武神館の人のこの演武は、武術という意味では、
たくさんの「ヒント」があります。
左利きのようですが、運足も、順体、逆体と臨機応変に変化させています。
↓

https://www.youtube.com/watch?v=CY6RgtDa7T8


ひとつ注意が必要なのは、この人の場合には、基本的な打剣は
左利きであり、脇差は左腰に刺していて、右手で抜く、という、

この形であるが故に出来ているものがあり、
これが、普通に、右手で打剣、右手で刀も操作するとなると、
この動画とは違う形になります。


また最も大きなポイントは、推定で６０ｇ以下の「軽量剣」を使用している
が故に出来る動き（手打ち）も多く含まれているということです。




＊＊＊＊＊＊＊＊＊


●ということで４間打ちは武術的には難しい
ということが「現実」であるのに、いまだに古臭い、
「何の検証も証拠もないような古書」に書かれた事を妄信している
始末の人が多すぎます。


（そもそもどうして、科学にも、うとかった昔の人の言うことを
　昔の人だからという、それだけの理由で宗教みたいに信じるのでしょうか？

　江戸時代というのは「記録魔」と言われても良いぐらいに、
　帳簿から、風俗まで、なんでもかんでも記録された時代の一つですが、
　書かれている事の「真偽」となると全く不明です。

　あの悪名高い忍術書の原型も江戸時代に創作されたのですから。

　しかも、既に以前の投稿でも釘を刺したように、手裏剣術の場合には、
　客観的な対戦記録が極貧なのに、
　勝手にその流派の「術理」「決まりごと」だのが書かれている有様のようである）


＊＊＊＊＊＊＊＊＊


●さて、私個人は、それほど打剣は「遅い」とは思いませんし、
起こりも少なめにしてあります。

が、これまでに５回ほど、
人も変えて速度の出る軽い模擬剣で検証してみましたが４間では無理です。

４間で相手を倒せるのは、
私が知るかぎり八角流の半田氏のレベルの剣速しか知りません。




●では、３間では、どうでしょうか？

４間打ちなどは、「武術」としては論外であるが、
実は３間すらも、武術として打てない人がほとんどです。

私自身、自分の３間での打剣で「武術」を標榜できるかというと、
かなり疑問であり、これから突き詰めてゆかないとなりません。



今回検証したように、


>踏み出しのない「無歩」での打剣で、

>かつ、起こりを最小まで消す、


このことでしか武術としての手裏剣術は成立しませんし、

姑息で下手なフェイントなど、動体視力のいい人には通用しません。


剣速がないことを誤魔化すような方法は、あるでしょうが、

剣速がない、または刺中角度が正しくない、命中率にムラがある、
ということは、いざなんとか当たっても「肝心の効果」がありません。




●そういうわけで、３間打ちが、
武術として成立できるレベルの打剣者は現在日本にいるのか？

となりますと、打剣後に「居ついてかまわない」という条件でしたら、
ほんの数名は「いる」と思います。


しかし、そのレベルになるには、

ただ刺さればいい、ただ届けばいい、ただ遅くないように見える
その程度の打剣では、とても「武術としての手裏剣」などと、
そんな恥ずかしいことは言ってはならないのです。


むろん「武術としての手裏剣」を「目指して日々稽古をしています」、
と「言う」のは良いのですが。




●それで、ここのところ悩ましいのは、

初夏の合宿までに、４間は、武術にはほど遠いので論外として、

「３間」をまず武術的速度、または起こりのない打ち方にして、

誰が見ても、「あれならば、通用するかもしれない」
と納得させ得るレベルのものにするのは、どうしたらいいか。


これを昨日の夕方も、いろいろと試していました。
今のところ、打剣法を変える以外にありません。



●剣術だけしかやっていない人が見たり、
そもそも、手裏剣を長年やっている人でさえも、
ある程度の速度で刺さっていると、

それで見事なように見えてしまったり、
または打剣者本人は「出来ている気」になっているのです。


とんでもない話です。


３間を武術といえる打剣にするのは、容易なことではない、
という認識が足りなさ過ぎるのです。




●私は、私自身の投剣については、直打法を始めた２００３年の当初から、
「直打法の原理の徹底研究」ということで、やってきており、

武術としてはやってきませんでしたので、

実に、のんびりと、４間、５間、６間、７間、８間、９間、１０間、
非公式には１２間と通してきましたが、


しかし、「手裏剣は武術だ」とか、
あるいは「武術としてしたい」という制限がつくのであれば、

本当に、冷静かつ論理的に、武術としての観点で見るならば、
「３間すらも、まともに打てている人は、少ない」と断言できます。


私もまだ打てる確証はありません。


ですので、今は、この「難題」に取り組んでいます。


武術としての３間打ちが、
「難題である」という現実を理解できない人が多すぎるのです。



●個人差はありますが、３間での武術性を含有する打剣が無理ならば、

私の理論どおり、手裏剣術は特別な稽古を必要としない「２間距離」へと戻し、

「反転打」の使用も考慮するほうが、ずっと賢明です。



「武術を目指す」場合には、

「武術的に無意味なこと」を、一切してはなりません。




ありとあらゆる無意味なことが許されるのは、
私のような「道楽投剣術」のみです。




●今朝も、可燃ゴミを入れた袋を捨てに歩いているときに、
３間という距離について考えていました。

３間という距離は、
ちょうど「二車線の道路幅」ぐらいです（歩道は含まずです）


そこを歩きながら

「この向こうの道までの距離、３間間合いで、
　いかなる打剣ならば、石投げや、こけおどし（虚仮威し）とは違う
　手裏剣術になり得るか？」


そのことを考えていました。




最古の手裏剣演武のフィルム映像


■既に知っている人も多いと思いますが、
１９５０年から１９６０年ごろのもので、

根岸流（３間）と、香取神道流（２間）の打剣が見られます。


根岸流は、前足は踏み出さず、足は固定で、
ややですが居合い腰のような姿勢で、
体は真正面を向いていて、逆体から。


香取神道流は、半歩ほど踏み出して、やはり逆体から打剣しています。


頭出しをしてあります。１３：１３ごろまでが手裏剣術です。
↓

https://youtu.be/70738P8vK5E?t=7m31s


ただし、モノクロの映像だからって、
やたらに、ありがたがるのはやめた方がいいですよ。

１９５０年代は、すでに「現代」ですから。



また、１９００年生まれの藤田西湖氏が書いた「どろんろん」が
１９５８年初版ですから、すでに、わけのわからん武術が横行していたようです。


この時代、情報がないので、本を読んだらば、
何でも信じたりしたことでしょう。



おもしろい書評ですね。
　↓

「どろんろん」

http://neologic.exblog.jp/10597053/


ただし、ウィキによれば「南蛮殺到流」は存在したらしい。




★【そもそも、忍者は存在しなかった】
　↓
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1334783623




　　　あとは自分の頭と体で考えよ、ということになる。




＊＊＊＊＊＊＊＊＊

★ . 　　

試行錯誤とその結果


●とりあえず、現時点での問題点が明確になったので、
あとは、稽古あるのみです。

動画中の、

　　×が、武術的ではない手裏剣

　　○が、武術的手裏剣


なぜ一見、武術的に見えないものが○で、
一見すると、武術的に見えるものが×なのか、
これを見ただけでわかる人は、皆無だと思います。





これについての詳細は、関係者には説明つきＣＤを配布しますが、
関係者以外には説明しません。




●比較の為に、
以下が、正規の無冥流の、「２間」から「８間」です。
翠月剣を使った場合です。

２０１１年のものです。無冥流の基本は今もこれです。

無冥流は、もともと、その理念からも、
４間からは武術性を目的としておらず、実用性を完全に無視していますので、
以下の動画中の４間打ちは、
武術的には、これでは剣速が足りずにアウトです。

この動画での３間も、武術的に通用はしませんので、

そのあたりを、今回、最初の↑の冒頭の動画の打剣のように、
部分的に作り変えました。
↓





＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


スポーツとしてではなく、

「武　術」として手裏剣を扱う場合の要点をまとめますと、
　　↓



☆
４間距離は、基本的に武術的打剣にはなり得ない。

（よほどの、人並み外れた身体の動きと剣の速度でない限りはです。

　一例として、打剣モーションが大きく「起こり」は完全に見切られる打剣であっても、
　打剣直後の剣が高速すぎて、避けられない可能性が大きいといった、
　八角流の半田氏の打剣などが、それに当たります。
　しかも氏の剣は、目視で避けやすい顔面ではなく中段を狙っていますので。）


　次の動画がそれに当たります。打剣したのを見届けた直後に、
　自分が避けられるのかどうかを、よく考えてください。
　この距離は「４間」ですから、
　半田氏の打剣モーションと同時に、左右または前後に動いても、
　軌道修正された剣に追撃される可能性が大です。
　　↓

https://youtu.be/bWK0vdZS5sc?t=2m39s



☆
「３間」であっても、その流派、または個人の、
「構え方」「打ち方」「剣の種類」「剣速」によっては、
武術になり得たり、なっていなかったりする点に注意が必要である。
３間なら、誰でも武術的手裏剣になるというわけではない。



☆
打剣は常に通常の「１／４歩」または、「半歩」程度の踏み出しの運足にとどめ、
決して「１歩」を踏み出してはならない。



☆
距離の長短には関係なく「上段構え」は、打剣力を殺しやすく、
かつその「運動半径」が大きすぎるので、起こりも大きくなり、武術になり得ない。
また小さな半径よりも力が必要となり、腕や肘に負担もかけやすい。



☆
２間半以内の距離では、打剣直前に、手首をしならせる起こりを見せてはならない。



★
全体として言えることは、本打ちでも、逆打ちでも、下手打ちでも、
どんな打ち方であれ、

なんとか刺さっている、なんとか届いているでは、

武術としては「全く無意味」となる。

３間以下の距離であっても対戦的視点で見ても、
通用する速度でなければならない。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊


一方で、武術としてではなく、手裏剣または投剣を学びたいのであれば、

どんな短い距離、どんな長い距離で、

どんな剣で、どんな事をやっても、貴方は、完全に「自由」である。




だが武術としての手裏剣術では、「やってはならない事」が多くある。


つまり、武術とは「自由を奪うもの」なのである。




当たり前のことである。


なぜならば、
それは、元々が、その精神論も含めて「人殺しの手段」なのだから。



すなわち、
他人を殺すとは、「他人の自由を奪うこと」なのであるから、

自らも、自由を奪われるのは当然であり、自業自得である。




よって、手裏剣に限らずとも、「何であれ」、

武道ではなく、「武術」として、それをしたいのであれば、

あるいは「武術として行っているのだ」と言うのであれば、


「そんな事で、人が殺せるか！」と、常に叱咤され、どつかれて、

動きをも、厳しく制限され、

訓練を徹底的に叩き込まれるという形で、

自分の自由を奪われて、当前なのである。





だから、

もしも、自分のしたい事を、自由に、思うままにする、

という、何よりも尊い自由、を奪われたくなければ、

「他人のしたいことを奪うこと」が、その本来の目的だった、

武術などに憧れてはならないと思います。




＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊




●私は、こうして、延べにして約２０年以上も、

自分でも、その理由は明確にはわからずに、
細く長く「投剣術」というものに関わってきましたが、

ようやく、その理由が理解できたような気がします。




●ナイフ投げ　と　手裏剣術は、その二つとも、

人類史上、今までに、

それによって人を殺した数が「最も少なかった」のです。



この世界に存在する、最も平和的な武器・・・、

もっと平たく事実を言うと、

「非効率的で、ほとんど人を殺せなかった、落ちこぼれ武器」だったからこそ、

私の中に、最後まで残った、ということでした。




他のどんな武器も、弓も、槍も、刀剣類も、銃器も、

いかにして効率的に人を殺すかしか追求していません。



しかし、手裏剣術や、ナイフ投げは、難しすぎて、

それが「出来ません」




だからこそ、私は、それに関わったのです。




●またそれ故に、ナイフ投げや、手裏剣術に出来る事の、

「現実での限界の事実」を人々に、はっきりと示し、

手裏剣術に、いらぬ幻想を抱く人たちの、

小説脳と、アニメ脳と、武術脳の夢を壊し、



そんなに手裏剣やナイフ投げで人が殺したい、倒したいならば、

チンタラ投げていないで、お前も、もっと覚悟して訓練しろ、

そんな動きはするな、

そんなやり方は駄目だ、

そんなのでは人は殺せない、

と、叱咤することになったのです。





●もしも、私が手裏剣の名手になる事が、生まれた目的なのであれば、

私は、これほどに多種の研究などせずに、
ひたすら自分が上達するための稽古だけに打ち込んでいたことでしょう。



●ところが、私がしたこととは、数百年も、ほとんど何も検証されず、
放置されたままだった、日本の手裏剣術なるものを、

徹底的に、多角的に、実録映像としても、理論的にも、
明確な形で残し、隅々まで検証しまくる事でした。


だから、私の言いたいことは明確です。



「ナイフ投げや、手裏剣術なんか、使い物にならないですよ。

　それでも使い物になるものにしたいならば、

　それが要求する不自由さを受け入れて、

　あなた自身が、使い物にならなくなるまで稽古しなさい」




もしかすると、ですが、

手裏剣というもの、とりわけ、小型化された手裏剣自体が、
結局は、人々に楽しまれるための「玩具」という、
本来の魂に、「戻りたがっている」のかもしれません。


武術だとか殺人目的ではなく、
それを稽古するのを楽しんだ人たちがいて、

それこそが、その本来の姿で、
手裏剣が、その中に受け継いでいる「魂」なのかもしれません。





＊＊＊＊＊＊＊＊＊




●それで、手裏剣術なるものに夢中になる人々との関わりとは別に、

「私個人」は、結局どうしたのか、というと、



その最高に難しくて、

最低に非効率的で、使い物にならない棒手裏剣という道具で、

４間、５間、６間、７間から、（７．２ｍ〜１２．６ｍから）

手投げの武器では、あり得ないほど小さな標的となり、

しかも、揺れて、回っているディスクの直径１．５ｃｍの中に刺し続けた、

ということでした。




つまり、最も人を殺せないような飛び道具で、

心の中にある望みの一切を捨てなければ、決して出来ないことを、

「現実の現象」として、示しつづけたのみです。
　↓

https://www.youtube.com/watch?v=b7GInPzFuQs





●「やっていれば偶然に出来るさ。訓練すれば出来るはずだ」と言う人は、


弓道の弓矢で、３０メートルの距離から、風で回るディスクの穴に、
ディスクを割らずに、刺してみてください。

制限時間は、３０分です。


私が使っている棒手裏剣は、
「矢」よりも、やや太いですが、矢と、ほぼ同じ太さです。


弓という心強い道具を使ってかまいませんので、やってみることです。


ただし、私は、素手で「ただの棒を放り投げている」のですから、
距離には、さすがにハンデをつけさせて頂きます。




●無心剣を、ただの「的当て」などと思わないことです。


そこで、私の精神と身体に、起きていることは、

ただ事ではないのですから。




欲望に基づく訓練によっては、断じて出来ないこと、

一切の希望を捨てないと、決して「起きない」こと、


それが、タオイズムや禅の極意であり、

それが私の、生まれつきの専門分野ですから。







＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

★ . 　　

求めるものを明らかに


●ここ最近の投稿で、私は「求めているものを明確にすること」と、
なぜ、それを求めるのかの動機の自己分析の必要性を書きました。


私の研究してきたことは、手裏剣術という限定された分野ではなく
「直打法」という分野です。

そこで、まず、どうして手裏剣術などというものが、
現在、多少なりとも世の中の、それも武術という世界で知られているのかと言えば、

出所は、非常に限られます。


まず第一に、ルートとしては、武術からではなく、


創作的忍術からという形で、藤田西湖の「手裏剣術」の本、

次に、投擲術全般を扱った、白上氏の「手裏剣術」

岩井虎伯氏の、隠し武器についての「秘武器のすべてが分かる本」

と、だいたい書籍から知った人はこれぐらいしかないはずです。


ＶＨＳ時代の磁気テープのビデオでは、「根岸流」と「明府真影流」



●しかし、かなり多くの人は、「甲野氏」の著作その他から知ったはずです。


さて、そこで、甲野氏といえば、武術というよりも、
身体の使い方という観点からの古武術という世界で知られているわけで、
そうなると当然出てくる理屈は、「昔の人は・・・」という論調です。



●私は、少し前に、私の投剣暦に記したように、ナイフ投げは長かったですが、
本格的には２００３年ごろから、直打法を始めましたので、
直打法に関しては、まだたったの１２年程度といったところです。


ただ、その間に、少数の人たちと接してみて、
次のような「キーワード」が、その人たちの脳、つまり思考パターンを
支配していることが分かりました。




●それは、

「武術脳」

「武道脳」

「古武術脳」

「スポーツ脳」

「実戦脳」

「アクション脳」

などです。


この中で、とりわけ、問題であったのは、「古武術脳」ですが、
これは後述するとして、

その「方向性」がはっきりしているものは次のとおりです。


●これらの方向性であれば、直打法という投剣術は、それぞれその人が、
そこに「求めている姿（自己理想像）」がはっきりしてきますので、
何を目指せばいいかが明確になり、

結果とした、すべきこと、したいことが明確になります。




■「？？武術脳？？」

武術とは、そもそも何かという前提問題がありますが、
これは「戦う方法」と定義すれば、格闘、戦闘術「全般」となります。

が、その定義が非常にあいまいですので、下記のように細分化しないとなりません。
↓



■「武道脳」

おそらくは、「競技武術」のことを意味するのだと思います。
何かの対戦ルールの中で、「点数を取って勝つ」のが目的です。
代表的なものは、空手や柔道を含む、何種類かある格闘技や剣道などです。


★これを手裏剣に求めた場合には、ルールを決めないとなりません。
そして危険性のない道具や防具作りです。
しかし、ここではヴィジョンがはっきりしますのでやるべきことが決まります。



■「スポーツ脳」

競技ではなくて、身体作りと、スポーツとして楽しみたい。
これも明確な目標になり得ます。


★これを手裏剣に求めた場合には、体のことを考えて、
肘を痛めない投げ方や、投げる距離にも注意しないとなりません。
ただし、投剣術では、くびれは出来ないと思いますし、
ヒップアップも、バストアップもせず、メタボも直りません。



■「実戦脳」

これは投剣術を、極端に言えば、現代の軍でも使えるようにしたり、
また「護身術」への転用などもここに含まれます。

特にスタイルや所作に決まりはなく、殺傷力や攻撃力に有効性を求め、
しかも、想定される範囲や状況は広くなり、
江戸時代や戦国時代ではなく現代で通用するかが問われます。


★これも投剣術が目指す方向性がはっきりします。



■「アクション脳」

これは、かっこいいから、ということでしょうから、
いかにして、かっこよく見えるように投げるかという、
殺陣、またはアクションを考慮しないとなりません。
振り付けの一部となります。


★それでも、これが目的となったらば、投剣術をそのように変形させらます。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊


論点は「投剣法」というものを
「武術」の枠に入れたいのか？
「古武術の枠」に押し込めたいのか？



さて、一番、長年、ワケワカメなことを言い続けているのが、

■「古武術脳」の人たちです。


しかも、ワケワカメなことを言い続けているばかりか、
経年とともに、どんどん、「変な方向」に行っています。

しかし、どうしてそうなったのかには、その経緯というものがあります。




●そもそも、まず、「古武術的動き」ということは、
甲野氏による普及効果にかぎらず、大昔から日本でずっと親しまれてきたものですが、

「古武術的」なように見える、
または、そういう理で手裏剣術をやりたかった、という人は、
自分が見て、

「これならば、古武術のような手裏剣術だ」と思えるところを探して、
さっさと入門すれば良かったのです。



●しかし現実には、どうだったでしょうか？


ここから書くことは、私個人の意見ではありません。

私個人は、どんなスタイルで投剣術をする人たちも、
（人格的に壊れていないかぎりは）、海外の人たちも含めて、
それぞれの持つ技を、「複数の視点」から個別に高く評価しています。


が、どうも、古武術にこだわる人たちは、そうではないようです。

だから「古武術脳」と私が呼ぶのです。




■１９９０年代からこれまでの手裏剣術なる世界を見てきたかぎりでは、

いわゆる、「古武術」にこだわっている人で、
「手裏剣術」を本格的にした人は、非常に少ないはずです。

ただし、それは、稽古場がないからでは決してありません。

「古武術脳」の人たちは、彼らが思い描いている、
あるいは、身体で覚えたと思っている、古武術に類似する手裏剣術を、
「見ることが出来なかった」ということです。



●考えても、みてください。

そんな「古武術的手裏剣」などというものがあったらば、
古武術について、「知っている、学んできた」という人たちは、
すぐさま、どういう動きがそれであるかを分かるでしょうから、
どこかに入門したはずです。


ところが、起きたことはこうです。


何度も言いますが、これは、
「投剣術という世界全般」と親しんできた「私個人」の見解ではなく、

その「手裏剣難民」となった、
古武術脳の「複数の人たち」が言ってきたことです。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊


『甲野氏？、ありゃ、ただの古武術研究であって、古武術じゃねぇーよ』


『根岸流？、ぜんぜん、古武術的動きじゃないじゃないか』


『八角流？　伝統武術じゃなくて、創作だろ？』


『明府真影流？　ピッチングモーションで、どこも古武術じゃないじゃん』


『無冥流？　ナイフ投げで武術じゃないだろ？』



と、３間すらも通せない者が、
４間以上を通す人たちを勝手に揶揄するわけですが、

「そんなに文句あるなら、
　とっとと、古武術家に頭さげて、古式手裏剣術でも習えよ」

ということになりますが、


香取神道流ですら、実質的には、失伝状態にあるとしか思えません。
演武会として、見たことは「私個人」はありません。
柳生新影流の系列もそうです。

つまり、真に誠実で正直な人たちは、
実質的に継承者がいなく「失伝」していることを隠しませんでした。


また、同じく正直な人たちは、古武術とは呼ばず、
自分自身の創作であり、創意工夫の結果であることをはっきりとしてきました。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊



それで、話は「古武術脳」に戻りますが、

結局のところ、彼らが「恋焦がれている手裏剣の動き」というものが
映像やリアルの世界で見つからなかったために、

一種の、「武術難民」となり果てて、
結局は、想像と妄想を膨らませて、適当なものを作るしかなかったわけです。


ところが、彼らの頭の中には、

冒頭に記した、投擲術のそのベクトルが明確である他の分野とは異なる、
「古武術脳」なるものがあるようである。



●よって、膨大に文書が実際に残っている「いろいろな兵法」に比べたら、
雀の涙ほどしかない、手裏剣に関する記述から、

「古武術であるならば、いや、たぶん、こう投げていたに違いない」

という推測で、組み立てています。



■しかし、そんなに「古武術、古武術」と強く執着したいというならば、
事は、非常に簡単であり、

いわゆる古武術的な動きを崩さずに、
かつ、実戦で使えることの妄想を、たくましくするのであれば、


>打剣距離は、２間で十分である。


２間ならば、剣術をしている人たちだって、
>わざわざ、どっかの講習やら、手裏剣の講座など受けずに、
>古流の形を崩すことなく、手裏剣を投げられるはずです。

たったの２間です。

>しかも「反転打法」もやっていいのですから。



■古武術にこだわり続ける人には、直打などやめて、反転打をしなさいと、
私が薦める理由は、

この動画のように、椅子に背もたれて、
しかも足を、ここまで殺しても４間近くまで投げられるということは、

>ねじれがなく投げられる、ということだからです。
　↓

足を伸ばしての「反転打」です。
　↓
https://www.youtube.com/watch?v=KdTfUd_APGA


手首を縛られていても近距離なら「反転打」で打てます。
↓
https://www.youtube.com/watch?v=HAodc0eHV8Y


「反転打」は椅子に座っていても打てます。
↓
https://www.youtube.com/watch?v=P9MKxWtv-nk






●なので、そもそも、そのことが分かっていたならば、
どこの本にどう書いてあろうが、直打は、せいぜい２間から、
遠くても３間程度にして、独学でやればよかったのです。


であるのに、どうしてその古武術脳の人々は、
わざわざ、手裏剣を専門にしてきた人たちの所などに行くのでしょうか？


甲野氏や、八角流の半田師範が、１０間を通したと読んだり、
聞いたり、見たりすれば、
「すごいな」と、正直に思う反面で、裏では、すぐに

「あんな距離から投げても、ただの的当てだ」といい始め、

だったら、的当てなど、やめればいいのに、
なぜか、それまでの持論を崩して、５間とかを通そうとする。
（身体作りとしても、５間などは、全く意味がないのにです）



他の実演者を見ても、「実戦的でない」とか、
（「実戦的でない」というのであれば、それはベクトルが明確で
　分かりやすいので理解できますが）

「古武術的でない」というこの意味が、ワケワカメなのです。




■既に言ったように、「古武術」というものが、

もしも、しっかりとその人の頭に、定義としてあって、
また、長年の鍛錬で、その身体に、しっかりと刻んできた人ならば、

少し前に羅列したような、手裏剣術を演武してきた人たちは、
根岸流すらも含めて、

>距離３間以上あたりからは「古武術的な動きではない」と、すぐに分かったはずです。


だから、そういう人たちは、手裏剣術には見向きもしなかったのです。



決して、卑怯な飛び道具だったから見向きもしなかった、のではなくて、

「彼ら言うところの古武術」とするには、
伝書がなく、それらしい継承者や、実演武者もなく、

さらには、距離２間に限定すれば、特に師も要らない、素人でもいい、
ということで、「誰も見向きもしなかった」ということです。




■ところが、本には４間とか書いてあるので
手裏剣に興味を持った、古武術家やマニアは、
４間を通さないとダメだと、思い込む。

こういうことを繰り返してきて、結局どうなったかというと、


「何の進歩」もありません。





■私個人は、

たとえば「実戦」を想定する人がその目的を明確にするのであれば、
最近の投稿にも書いたように、現代の服装で貫けるのはどういうもので、
どういう距離からで、どういう打法のみに限定されてくるか、
ということは、おおよそは、割り出せます。



■また直打法を、競技やスポーツとして、手裏剣を楽しみたいというのであれば、
１０間でも通せるように、教えることは出来ます。

これについては、私ではなくても海外やロシアのナイフスローでも同じです。




■しかし、一番困った人たちが、

「手裏剣術」を「古武術の一部だったはず、なんだから」といい続けた人たちです。


別に、古武術界とか伝統、をその背中に背負ってではなくて、
「個人」として、創意工夫をしてきた甲野氏や、半田氏を揶揄し、

根岸流も、剣術的じゃないと、揶揄し、

明府真影流など、スポーツだと揶揄し、

が、そうやってきた人たちは結局、どこにも到達していません。

（ただし、後半の二つの流派は、
「古流の流れを組む」と明確に公言してしまっているので、
　その実態が乖離していれば、批判されてもしかたありません）



●甲野氏の場合には、
おおいに「古武術」に対する「持説」をぶちまけてはいるものの、

手裏剣に関しては、武器武術や、実戦性として、というよりは
「身体操作」の研究のために手裏剣をしているということは、
最初から本人が公言していますので、そこは矛盾はありません。


しかし、それを見た人の一部は、
「なんだ、たいしたことない」とか言い始めて、

では、その人たちの言う、「大したこと」とは何なのか？

というと、その「ヴィジョンの説明」も出来ず、自分で実演も出来ず、

実演しても、おそらくは、同じ他の「古武術脳」仲間から見ても、

「あいつ、何してんねん？、ぜんぜん古武術じゃないじゃん」

と言われる始末です。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊



■かくのごとき状況に陥ったのは、


すべて「目的」を明確に自問して、自分に答えを出せなかった人たちと、

批判だけはするが、自主独立的なヴィジョンがなく、

他人のやっていることを横目で見る事に、囚われている人たち、


そして、何よりも、


「なぜ、手裏剣をしたかったのか」、「何にあこがれたのか」、

それで、「他人から、どう見られたかったのか」、

何を「誰と、心の中で、競おうとしていたのか」

あるいは、自分で何を、つかみ取りかったのか、


そういう自分の「動機」の部分について、
まったくピントがぼやけているのです。




●結局のところ、そこまで「古武術はかくあるべき」というのであれば、


そもそも最初から、

４間など打とうとせず、３間すらも必要なく、

誰にも教わらずに、

誰とも、どこの他流とも、競おうとせずに、

自分で工夫し、古武術的な動きを厳守できる方法や、

厳守できる反転打法を使うなどして、

「２間打ち」だけを徹底し、


あるいは、何度も複数の他流と「対戦」をしてみて、

自分で納得のいく「古流なるもの」を組み立てる以外にないのです。




で、そういうことをした人は、どこかにいるかというと、

たぶん、今も、どこにもいません。


むろん、私も、そんなことは、興味もないので、していません。




■いずれにしても、

>「自分は、こういうスタイルで、こういう距離で、こういう投げ方をしたい！」


それが、漠然とではなく、明確にイメージできているのであれば、

それをイラストにし、それが本当にできるかを自分で考え、

そのためには、どういうトレーニングや技が必要かを精査する、

そういう当たり前の作業が必要です。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊


●私個人は、「スタイルに関係なく、投げて刺すことが楽しい！」

そういうごくシンプルな人であれば、


直打法での、１０間打ちだろうが、

４間からの、直打法での１０本の多本打ちだろうが、

５間からの直打法での、ハサミ投げだろうが、

５間からの、下手の直打法だろうが、

無冥流の「基本型」、「前後打ち」、「距離を変えつつ刺す」、

そして何よりも、実戦的かを別にすると、
その身体感覚が、実に楽しい多種の「打法」を感じられるという醍醐味があります。




「無心剣」以外、のことであれば、

初心者から、きっちりと、その人が「明確にした目的」があれば、
それに応じて教えられます。




●いずれにしても、完成したその自分の姿をイメージできるかどうか。

また、その実現に、理論的な無理はないか、

実現するには、どうすればいいかを試行錯誤して、結果を出すことです。





●私は、２００３年ごろには、１０間というのは、
どうやったら直打で刺せるかを、剣と打法の両面から考え続けました。


次に、同時に何本までならば直打法で、何間距離から刺せるか？でした。

６本なら６間から、１０本ならば４間からでした。
これも、単に練習したのではなく、考え、工夫し続けました。


下手の直打法というのは、どこまで届くのか？
ぎりぎりで６間、安定的には５間でした。
これも、一時は、４間で行き詰りました。


続けた目的は、
それを「実現するための過程と、その結果」が楽しかったからです。


そういう、自分で、思わずガッツポーズをとるような、
「子供時代のような、素朴な楽しさ」は、
多くの人にも、経験して欲しいと私は思います。




●また、私が、ある時に、長年やめていた投剣術を、
再び始めたことのひとつの目的だった「無心剣」では、

普通では、５０００分の１以下の確率であり、
おおよそ不可能な事は、心を全く空っぽにしたら、何投でできるのか？

時には、それは、無心の状態にさえ入れれば、たったの２０投以内に可能でした。

５０投以下では、幾度も起きました。



こうしたことを、私は、ひとつの参考までの記録として残しました。
↓

http://www.mumyouan.com/k/?M1160





●あとは、最近では、

「刀と手裏剣を持って、命のやりとりをする」という「心の遊び」で

有効な戦術とは、どういうものか、ばかり考えていました。


「命のやりとりをする　気分　になる　遊び」というのは、
何も馬鹿にしているのではありません。


「事実」だからです。



もしも、本当に命のやり取りを、毎日していたら、

あなたは、刀や手裏剣や、人の血や、飛び散った人間の内臓など、
見たくもないと必ず思うからです。

自分の身を守るために、しかたなく武器を所持しているというだけで、
まともな神経をしていたら、人を殺したいなどと思うはずがないのです。



だから、「命のやり取りという精神状態の、わずかな模倣ごっこ」です。


そのリアリティーの欠如が嫌ならば、現代の戦争に傭兵として行けばいいのです。


そのリアリティーの欠如が、居心地がいいのであれば、

それは今が平和であることの証拠であり、決して悪いことではありません。





■最後に、武道、武術界にはびこる、

最低、最悪の大間違いは、

武道、武術とは、

「心を鍛える」「品性を養う」という口実である。


　　　　　　まったくの「でたらめ」です。




世界中の多くの賢者たちは、昔からひとつの結論に達しています。



>精神を「鍛えること」など決して出来ない。

>そうではなく、異常な状態にある精神が、
>ただ、本来の無垢な精神に戻ることが出来るのみである。と。



「鍛える」「修行」こうしたものは、

ＡＣ人格（捻じ曲がった人格）がすぐに飛びつく大好きなものなのです。

他人よりも優れられるはずだと思い込むからです。


だから、武術、武道、そして宗教や、カルトの世界は、
「心を強くする」「安定した精神」などを売りにて、
人々もそれにひっかかります。



しかし、いくら心身を鍛えようとして、どのような修行をしたとしても、

多少の精神的な耐久性（悪く言うと、「ただの我慢」）と、
多少の機転が利く、という程度のところにしか到達はできません。



●そして、何であっても、
「最大の問題」を作りだすのは「最初の動機」です。



その動機に中には、ほとんどのケースで、
その人の育ってきた、「家庭問題」が見え、

一見して問題のなかったように思い込んでいる場合も、
その問題が、中年をすぎても、老人になっても、
まだその人の精神をひどく、不自由に縛り付けています。


そもそも、精神というものを、鍛えようなどとすれば、
ますます精神は「弱く」なり、日々の感覚は「鈍重」になってゆきます。



他人から攻撃されることへの恐怖心や、

劣等感に負けまいとして、鍛えるのではなくて、


そうやって、精神が、ゆがむ前の、

「元の正常な精神とは何か」を知ること。



それは、経験を積み重ねて成熟するというものではなく、

「人間性などという幻想」の鎧を身に着ける前の

生まれたての乳児がまだ持っていた「純粋さに戻る」ということ。




その当たり前の事に到達するまでは、
まだ、人間にすらなっていないのですから。





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抜刀や飛刀術に連結する打剣の運足


●ざっとですが、要点のみを、まとめました。

実際に、絞り込むのには、まる一ヶ月以上かかりました。

昨年の秋に行った試行錯誤の打剣法（前後に動きながら打剣する方法）の
全ての素材を、もう一度精査してみまして、
実用性のあるエッセンス部分だけを取り出しました。
↓





■ちなみに一般的な抜き方で、ひとつ忘れましたので追加しました。

「逆体構えから、右足の順歩で打剣」してから、
刀を上方向に抜きつつ、左足→右足と歩を進めて、
正面斬りまたは袈裟斬りというパターンがありました。

あくまでも「打剣と足の動き」を説明するための大雑把なものですので、
いつものごとく、刀の抜き方と振り方は、ド素人の動きなのでご容赦ください。


夕方で暗くなってしまい見えにくいですが。
↓






＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊



●以下は、動画中の「飛　刀　術」の前の打剣法の解説です。



★刀を抜き「逆体」構えで　刀は前方に構え　腰から手裏剣を取り出して構え
刀を頭上に振り上げ　「右足」前進と共に打剣
すかさず「左足」前進で、両手で飛刀術か、または斬り


★刀を抜き「順体」構えで　刀は前方に構え　腰から手裏剣を取り出して構え　
刀を頭上に振り上げ　「左足」前進と共に打剣
すかさず「右足」前進で、両手で飛刀術か、または斬り


★「順体」構え　刀は刃を上に向けて「右肩」に置き、　手裏剣を構え、
刀を少し持ち上げ　「左足」前進と共に打剣
すかさず「右足」前進で、飛刀術か、または斬り


★「逆体」構え　刀は刃を上に向けて「左肩」に置き、　手裏剣を構え、
刀を少し持ち上げ　「右足」前進と共に打剣
すかさず「左足」前進で、飛刀術か、または斬り






古流実戦剣術研究会の動画


●ふと見つけた、非常に興味深い映像でした。

７０歳に近い御高齢でありながら、
見事な動きをしていると個人的には思います。


ちょうど良く、手裏剣に対抗する剣術の動画もありました。
↓

対手裏剣
↓
https://www.youtube.com/watch?v=oR4etBR167o


●これを見ると、やはり、
突進して、こちらに「向かってくる相手」に対しては、
現在の一般的な、打剣→抜刀、では間に合いません。


しかも、打剣直後が「順体」であると、なおさら腕を斬られやすい
ということが分かると思いますので、

逆体構えから踏み出さないで打つ、または逆歩での打剣、
そして、その後の刀の操作が必要になります。


正確には、順体であると斬られやすいのは腕や手首ではなく、「肩」です。
手裏剣を打った手の側の肩の位置が、順体と逆体では２０ｃｍほど違いますので。



■なおこの動画では、よくある「片手での連続打ち」なので負けています。

また、普通にありふれた「交互の両手打ち」でも負けてしまいます。


無冥流の、「両手同時構えからの、時間差打ち」であると、
打剣者側が、かなり有利になります。


また、４本から６本の「多本打ち」を、
必要な範囲に散らして打てる技術がある場合には、
多数の手裏剣は、その全部は、なかなか避けられません。




＊＊＊＊＊＊＊＊＊


剣術にフェイントは通用しない
↓
https://youtu.be/1-TCywCWRrk?t=3m28s


斬りの基本
↓
https://www.youtube.com/watch?v=Nqm9LGBhWOo


斬られ難い「抜き方」（素人の私としては、とても勉強になりました）
↓
https://www.youtube.com/watch?v=FZBUv0E7oKI



こちらに全リストがありますが、全部見てしまいました。
↓
https://www.youtube.com/channel/UCI8h0pNfl09fg5fsZjwOB8A/videos


滑舌に特徴のある方で、私個人は、そのお人柄がとても気に入りました。
ご縁があれば、いつかお会いできるかもしれません。





■一方で、鎧の防具をつけて刃引きした刀同士でぶつかると
こうなるという事例が、「戸山流撃剣大会」の映像です。
↓

http://members2.jcom.home.ne.jp/gekken/video.html


こちらは試斬などの様子。
（これは、畳表の中心に竹が入っているのでしょうか？）
　↓
https://www.youtube.com/watch?v=JfhDqk8-0jM



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刀法は、わからん！


●「ギブアップ」である。

居合い・剣術に対するボキャがないために、
打剣をかわされたあとに、どういう刃筋の攻撃がくるのか、
さっぱりわからない。

そこで、以前に松の間にリンクした、水鴎流の動画から、
あり得るシチュエーションをピックアップしたのですが、

何が難しいかというと、「順体の構え」から「逆歩」で進んで
刀を抜くとか、操作するパターンがほとんどないことでした。


それで、どうにか変形したりして、やってみたのが次の動画です。
↓







■相手からの「中段への突き」に対して
　　　　　　　　「逆体構えから」３本
　　　　　　　　「順体構えから」１本


●「寄波」に対する「柳葉」
https://youtu.be/dqzeq8HuYGQ?t=18m37s

「逆体」構え　打剣　右足一歩で「縦」に抜刀　突きを左に受け流し
「半歩右足を踏み出して」　「右」に避けて　腕か首を右袈裟に切る



●「石火」に対する「如電」
https://youtu.be/dqzeq8HuYGQ?t=21m1s

「逆体」構え　打剣　右足一歩で横に抜刀　　
「右足を引いて」　「左」に避けて　添え手をして首筋を切る



●「大雄剣」
https://youtu.be/dqzeq8HuYGQ?t=31m59s

「逆体」構え　打剣　右足一歩で、中段への突き攻撃をやや右斜め上に抜刀
　左足一歩踏み出して　相手の手首を下から斬り上げ



●「大陰剣」
https://youtu.be/dqzeq8HuYGQ?t=31m24s

「順体」構え　打剣　左足一歩で抜き、中段へ突き攻撃を下方に受け流し　
　右足一歩踏み出して突き



■相手からの「上段」への斬りの攻撃に対して
　　　　　　　　　　　「逆体構えから」１本、
　　　　　　　　　　　「順体構えから」１本


●「明月」
https://youtu.be/dqzeq8HuYGQ?t=30m52s

「順体」構え　打剣　左足一歩で抜き、上段への斬りの攻撃を横払い　
　右足一歩踏み出して、右袈裟斬り


●「乱車裏」（変形）
https://youtu.be/dqzeq8HuYGQ?t=36m48s

「逆体」構え　打剣　右足一歩で抜き、上段への斬りの攻撃を斬り上げ　
　左足踏み出して突き





__

★ . 　　

「居付く」の意味と使い分け


●「居付く」という用語は、もともとは下記のように
意味合いが異なり、必ずしも武道において使われるのではありません。


この下記の「質疑」にあるように、
「意識が途切れること」が、「居付き」であるとするらば、

人類の９５％または、あなたの一日の９５％は、居付きっぱなしである、
ということになります。


なんとかかんとか社会生活や、慣れた仕事を出来ていたりするだけ、
格闘をしたり、剣を振ったり、手裏剣を投げているというだけで、

もしも「意識の途切れ」という観点からすれば、

毎日、気絶したままで仕事に出かけ、人と話し、そうとは知らずに、
一日、そして、そのまま、ほぼ気絶したまま、一生を過ごしていることになります。



●ただし、この場合の「意識がある、ない」とは何を基準とするか

「何に」対する途切れない注意を「意識していることとするのか？」

という前提問題があるが、その話は、

「松の間」ではなく「桜の間」での話題なので、ひとまずおいておくとする。




では、一般に「居付き」とは、どう説明されているかというと。
↓

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14108726364

↑
ここの質疑は、回答者が、各自、かかわっている武道によって、観点が複数あり、
観念的になりすぎず、かつ唯物的になりすぎていないので、良い一例でした。


これが古武術だけの回答者とかになると、お前ら宗教信者か？
という世界になりますので。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊


●武術の世界では、何が問題かというと、

「居付き」をまず、誰かがそう言ったから悪い、とか、
「確かに、居付くと攻撃されてしまう。だから悪いんだ」

とする、単細胞的な傾向がある点である。


居付きそのものが、もしも悪かったら、
それは「落ち着く」ということの否定にもなりますし、

一箇所の住居に住むことの否定にもなりますし、
毎日同じものを食べるのも、居付きと呼ばれてしまいます。

微動もせずに、座禅をしていたら「居付いている」と言われてしまうのでしょうか。

しかし、座禅というのは、
「心と意識が居付かない」ためにこそ行うものなのです。



●さりとて、いつでもすぐに変化できれば、居付いていない、という意味でもなく、
逆に、変化しなければ居付いている、という意味でありません。



●また、動かない、または動けない状態を「悪しき」とするならば、
なぜ、特定の技では「安定させろ」と命じるのでしょうか？


つまり、居付くとか、居付かないといったケッタイな用語を使わず、


>特定の目的のために、

>必要となる安定的状態、と　

>必要となる不安定的状態　とがあり、


これを組み合わせて、
いわゆる「自分の価値観でイメージしたところの自在な状態」
を作ろうとしているのでしょう。


しかし、その「自在な状態」という、
これまた、いつもその言葉だけが暴走し、
「実」のない妄想と、机上の言葉いじりに終始しやすいものです。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊


ここは松の間で、手裏剣術がメインですから、それに則して話を進めます。




直打法手裏剣が剣術と結合しない理由


何度も言いますが、言い伝えを、そのまま信じることをするから、
「簡単な理屈」がわからなくなるのです。


たとえば、
野球のピッチャーが、どうして【　渾身の一球　】を投じることが出来るのか？

それは、野手がいるからです。

渾身の一投を投じたあとに、バックが守ってくれるからである。



ピッチャー前のゴロや、ライナーを、ピッチャーが反射的に、
投げた直後に処理するということはありますが、
それはあくまでも、投手のメインの仕事ではありません。


したがって、投げた後のことは、基本的に別問題であり、
ピッチャーがやるべき仕事は、渾身の一投をすることであり、
その結果として、どうなるかというと、「居付く」のである。



●何でもそうであるが、

その一回だけに、全力を出すような競技や作業では、

その一回が「最初で最後」であるのですから「居付く」のです。

槍投げ、ハンマー投げ、砲丸投げ、なんでもそうです。


もしも、そこから、「次を想定する」ということがあれば、
今度は、「居付くな」ということが正当な意味を持ちますが、

渾身の一打、ないしは、渾身の一投、
これに対しては「居付くな」は、通用しません。



●たとえば、罪人の首を斬る人が、罪人の首を斬った直後に、
居合わせた周囲の者が突然に斬りかかって来る、
などということを想定した首の斬り方をするでしょうか？


たとえば、試斬の時に、一本のみを斬ることに集中するという場合と、
立てかけた数本を斬る、または往復で斬る、という場合には、
「居付かない」剣さばきや、居付かないための運足が必要になるはずです。


わすかりやすいのは、やはり、
オリンピックの槍投げの「一投」のあの様子です。


こうした「一」のつくものは、そのひとつで全終了とし、
そこでその作業は、最後のものという意味です。

「次はない」「他がない」のが「一」です。


しかし、二本目があったり、次々に何かをしなければならない、という場合には、
「一」で終わらないのですから、今度は「居付き」はだめだ、となります。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊



■【　渾身の一打　】とは、他に何もなく、

ただ、その手裏剣術だけで勝負を決めようという、

そういう状況にあってこそ初めて意味を持ちます。


何かを、その次に「併用」するのでは、
「一打」というものへの意識の繋がりが出来ません。



また、その渾身の一打は、「一」であるゆえに、

「居付く」または「居付き」をしても良い、

否、「居付きこそを、利用せよ」ということです。



■「槍」を渾身の一打で投げる者が、
槍を投げたあとに、すぐさま別の体勢に入ることを想定した訓練はしません。

これゆえに、手裏剣術の演武では、
その「渾身の一打」が、「連続する」という形での演武となります。


そこでは、本数は一打ではなく、５打であったりしますが、
ただし、一打を「打ち終えた時点」では、完全に「居付いて」良いのです。


実際に、手裏剣術流派のみの演武は「居付いて」います。

そして、それでこそ「渾身の一打」であり得ます。




■つまり、

>本来は、「手裏剣術の打剣単体」の中には、

>「居付いてはならない」という概念や、

>その方法論を持ちこんではならないものなのです。



渾身の打剣では、足は固定しても良いし、居付いてもよい。

なぜならば、そうやって、複数の一打一打に、
渾身というものをこめられるからである。




■ところが、ここに、

他武器との併用は考慮していない「打剣だけ」の場合であっても、

「居付かないのが正しい」という理屈を持ちこむと、起きることはただ一つです。


それは、【渾身の一打】と矛盾する、ということです。



その「居付いてこそ」の打剣が、
「次の動き」「または次の体勢からの打剣」を想定するために、
「居付くな」という難題を、突きつけられてしまいます。


既に説明したように、
打剣または槍投げは、居付くことで最大限の力を発揮するのです。



●となると、

「居付いてこそ力の出る打剣」を、「居つかずに打剣しろ」

と言われたのでは、結果として、どちらかを優先することになります。



「居付きによる力」の発動を優先すれば、当然、居付きやすくなり、

「居つかない体勢と動き」を優先すれば、打剣力は落ちます。


そして、実際に、居付かないようにしようとしている人の
多くの打剣は、普通の本打ちよりも、弱くなるものです。

逆に、強い打剣力は、居付いています。




●そもそも、「手裏剣と刀」という組み合わせに限らずとも、
「何かと何かを併用する」という場合には、

その両方に対しての「渾身の一撃」というものは成立せず、
どちらか一方は、「非渾身」となるというのが当然の結果です。


特に多いのは「前半は、力半分」後半が「渾身の」というパターンになります。

逆に、前半部で渾身であったらば、後半部が力半身になります。




●この問題の要点が、わからない人もいるかもしれませんので、
もっと、簡単に言いますと、


「渾身の一打」は、「その打剣が最後」という気持ちで、
「居付いて」こそ、打てる力を出せる。


そこで、自分が死んでしまっても、

「あのときに、もう少し強く投げれば良かったんだ」などという後悔を

死に際で残さないような、そういう打剣をする、

ということが、私にとっては「渾身の一打の意味」するところです。


たとえ、自分が負けて死ぬことになったとしても、

「悔いが本当に残らない最後の打剣だったと言えるのかどうか？」

それを日々の稽古でも心がける、ということです。




●一方で、手裏剣を放った直後に「別の動き」を必要とするのは、

たとえば、

「第２打目の手裏剣」がある場合や、または別の武器を操作する場合です。


この場合には、今度は「打剣による居付き」が、「命取り」になります。



●今のところ、過去も、現在も、手裏剣を打つときには、

居付きこそを逆に有効に利用して、力強く打剣をしており、

居合いや剣術は、居付かないことを利用して、技を放っており、

この両者が、まったく別々に「連続性のないもの」として演じられるのであれば、
それはそれでかまわないのですが、


打剣から、刀法、または別の兵法へと「連続性」が必要となる場合には、
「居付きの効果」と「居付かない効果」、これを統合しないとなりません。


それを現実に行うためには、言葉遊びをしていて済むほど簡単なことではなく、

「渾身の一打」を捨てるのか、

さもなければ

「居付かず」を捨てるのか、

さぁ、どうするか、という「難問」なのである。


どちらも「心がけます」、では済まないのである。

それでは、実際の打剣が言葉とは矛盾した弱いものになります。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊



私が、この２ヶ月（厳密に言うと、約半年かけて）出した結論が、

渾身の一打であって、なおかつ居付かせない方法は「可能」である、

というものでした。



ただし、現在の打ち方では不可能です。

よって、打法を新しく作り変えたわけです。




これを練り始めたのは、昨年の晩夏からです。


ここに、現在へと繋がる「素材」となった、すべての動画があります。
↓

http://www.mumyouan.com/k/?M1170




＊＊＊＊＊＊＊＊＊


たとえば、

「左右交互の歩で、歩きながら打剣する」

「左右交互の歩で、走りながら打剣する」

「左右交互の歩で、前後しながら打剣する」


これは簡単なことではありません。

ただ走って打って、なんとか畳や木の的に刺さればいいというものではありません。

歩きながら刺せても、それが弱い剣なら意味がありません。


しかも私の場合には、
前進するのも、後退するのも、打剣が楽な順体だけではなく、
打剣が極端に難しくなる「前後しながらの逆体打剣」も常に試みています。

わかりやすくいうと「右足を引きながら、右手で打剣する」などです。



●こうしたことを、昨年の秋の合宿前に重ねて、ひとつの難題にぶちあたりました。


>足が居付かないようにすれば、打剣力は必ず落ちる。

>打剣力を強いままに維持するには、逆に、居付くほうがいい。


このふたつの矛盾を解決するには、それから数ヶ月がかかりました。



●実際、動画サイトで見ても、

「力強い打剣」をしている人たちは「居付いて」おり、

「居付くのはよくない教」の人は「打剣が弱い」。

（甲野氏の、前後しながらの打剣は、
　きちんと機器で計測すると確実に「本打ちよりも弱い」はずです）


この事例では、例外はひとつもありませんでした。




●そこで「刀法併用」ということを考える際には、

「居付くような打剣」をしてもいい、
打剣部分と、剣術部分は、バラバラで良いとする考え方があるようです。

たとえば、屁理屈の一つとしては、

居付いた打剣をした後でも「残心」があれば居付いていないことになる、
のではないか？、、などです。

いいえ、それでは、心は変化できても、体が居付いています。



となると「反転打法」で手裏剣を打つほうが良くて、
ただしその場合には、「渾身の一打」の理屈は捨て去り、
「居付かずを優先せよ」となります。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊



一方で、私は、

「居付いた打剣」のあとに「居つかない刀法」に「迅速に切り替える」、
というのではなく、


「居付かない」で、かつ「強い打剣」、をしたまま、
そのまま刀法へ移行できる「接合部」はないか？
ということを突き詰めてきました。



■その結果、こうした方向へ辿り着きつつあります。
　↓








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想定される反撃の種類


■打剣部分については、ほぼ完成しました。


これは、現在存在する、手裏剣術流派の人も、
いろいろな意味で使えると思います。

手裏剣だけを主要部分としていたとしても使えますし、
剣術と組み合わせることも可能です。

完成してみると、その応用の幅は広いです。



と、その部分はいいのですが、

問題は、

相手が「手裏剣を避けた」

あるいは「刺中角度が不発だった場合」

どういう種類の反撃を自分が食らう可能性があるかです。


これを考えるときに、剣術・居合いに「全く暗い私」は、
常識的に考えれば、
まず次の２７種類の攻撃が待っているだろうと仮定しました。
↓




アニメの「九頭龍閃」ではありませんが、
ひとつの方向から来る剣の攻撃は、突きを入れて全部で９種類。

これが正面以外に、「左右の斜め前の方向」から来るので、計２７種。


どういうタイミング、拍子で来るかは後回しにして、
これが来る高さに、「上、中、下」」の変化があります。


たとえば足を狙ってくる刃筋などは「下」。

手や胴を切ってくるのが「中」。

頭部や首を切ってくるのが「上」。


すると、この２７種類×３で、
計「８１種類の相手からの反撃パターン」があります。

ただし、相手が「自分の真横に付けて来る」というパターンは、
いったん、ここでは除外します。（あとでまた考慮します）



●この８１種類の反撃について、すべてを考慮して、その上で、
打剣後、どうしたらいいのかを考えるということを試してみています。



■こうしたことを１からやらねばならない理由は、
以前にも、松の間に書きましたが、実戦データがないことです。

もしも時代が過去の時代で、
そこで自分や、自分の門下の命がかかるとなれば、
わずかな資料や見聞だけを頼りにするわけにはいきません。



●一方で、剣術、居合い術の、そのすべてが、
実戦（斬り合い、または木刀による試合）を経てきて、
その上で練られたもの、と考えても基本的にはいいと思うのですが、

中には江戸時代の後期では、その刀法すら観念的なものになってしまった
という流派もあるかもしれません。


しかし、ここでは、とりあえず、どのような流派も、試合を重ねた結果、
人を斬るために編み出された結果の刀法によって構成されている、
という前提としておきます。


そうすると、それらの術理は、
勝利または敗北の多くの「実績」を「重ねた結果」の結晶となります。

つまり、木刀での打ち合い、
または真剣での斬り合いを重ねたのであろう、ということです。



●しかしながら、
散々に「投げあいながら、斬りあった」という記録はなく、
あっても、ごくわずかにしかないはずです。

しかも必ず自分が勝ったということしか残しません。

どういう不具合が生じたり、失敗したかということは、
剣術にはたくさんあったはずですし、その結果がいろいろな技となったはずです。


しかし、手裏剣術には「本当のところは不明な逸話」がわずかであるので、
そのわずかなものを、古い文献のだから確かだろうと過信して、
推測だけで進めるには無理があると私個人は考えています。



●そこで、まず、実際に、手裏剣が不発となった場合の、
相手からの反撃のパターンの、実際のデータを取る前に、

「あり得る全角度」からの「あり得る剣の全刃筋」を想定して図にすると、
冒頭のようになりました。


簡単にですが、動画で解説しておきました。
↓





●ところで、手裏剣を避ける側の人間は、

打剣者側から見て、「右方向」に避けやすい傾向があります。

これは、その方が、打剣者が投げる方向を変更しにくいこともありますが、
それだけではなくて、その方向からの方が、こちらを斬りやすいからです。



●また、普通の人は、右利きの場合には、左に体をねじる癖がありますので、
これまた、自分から見ると、右方向へ行く確率が増えます。



●一方で右利きの剣術士の場合には、右方向、
つまり、こちらから見て「左方向」へ進む可能性が「やや」あります。

これは右利きは、刀を振るときに、右足を踏み出すために、
剣術士側から見て、右方向の方が進みやすいためです。

ただ、いずれにしても、手裏剣を打つ側は、
初打で決める決意で打ちますので、
フェイントや誘い打ちは使わない、というのが現時点での私の主義です。
（「誘い打ち」とは、自分の都合のいい方向へ避けさせて誘導する方法です）


しかし、それをするのであれば、石でも投げればいいのですから、
まずは、誘導打ちや、フェイント動作はなしに、としています。




●そこで前述の８１種類について、すべて対処法を用意し、
その中から、必要最低限の数種に絞り込むというのが、
私の計画している最初の作業になります。




■少し前の投稿で「居合い」の参考として「水鴎流居合剣法」の動画をリンクしましたが、
もうひとつ、攻められる側がどうなるかの参考に「北辰一刀流」を
加えてみました。

居合いではなく、すでに刀を抜いた状態からの開始、というほうが、
打剣者側が受ける攻撃として多いので、この方が、参考になる部分がありました。



１〜１５



動画の続き
↓

１６〜３０

https://www.youtube.com/watch?v=9wAJcekP


３１〜４３

https://www.youtube.com/watch?v=xqwqGu1





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なんば歩きの嘘と順体打剣


●今では、すっかり否定された事ですが、昔の日本人が
「なんば歩き」をしていたというのは嘘です。

また、それを根拠にして、打剣は順体ですべきというのも嘘です。

打剣については、あとで書きますが、まずは、
「なんば歩き」ということを、こねくり回したあげくに、
結局否定された、その経緯がよくわかる質疑がありましたので、
お読みください。
↓

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/3456738.html


そして不鮮明ですが映像が残されています。

https://www.youtube.com/watch?v=E17ILtgssP8


もう少し論理的な文書はこちらです。
↓

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/repository/81000625.pdf



＊＊＊＊＊＊＊＊＊


■私も最初この話を耳にしたときには、あまり興味を持ちませんでした。
人間の身体運動の、その状況や性質によっては、
「どちらの歩き方、走り方」もあるからです。

ことさらに、順体を重視するというのは、偏った考え方です。
問題は「なぜ？」そうなるかです。


●ここでは手裏剣術のことをメインにしていますので、
その観点からの話となります。

「投げる」という動作は非常に特殊です。

まず日常生活において、「投げる動作」をすることがあるか？

これは現代に限らず、
「過去から現在」、そして「世界中」を考える必要があります。


「投げる」という動作がわかりやすいのは、槍投げです。
↓

https://www.youtube.com/watch?v=aVNM-bQCdhM&list=PL4GIkG-hjjCdlLfxwEQRC3JfcwBjbKJ3y


これは古代でも、現在の原住民でも同じになると思います。
つまり、槍を投げる動作に関しては、「逆体構え」が自然である。


●ただし、投げるという動作には、

「何を投げるか」「どれぐらいの距離を投げるか」が問題になります。


私は、少し前の投稿で「投げる」という動作は幼児でもするものだ、
と書きました。

が、しかし、ただしそれは「放り投げる」という動作です。
かんしゃくをおこしたり、または好奇心からの理由や、
何かのはずみで、投げるということです。

その動作を見ると、お尻で座ったまま、手だけで、よっこらしょと
投げています。

これは「放り投げる」動作です。

しかし、それを「訓練しないとならない」のは、
主に「槍投げ」という狩猟、
または戦闘行為が必要になった場合のみです。

つまり動物の一種として自然な動作として何かを近距離で、ただ放り投げる、
という場合には、別に足はどうでもよくて、座ったままでもよく、
自然体でもよく、足はどっちが前でもかまわないということです。



●しかし、放り投げるのではなく、明確に、
「近くだが、強く」または「遠くまで投げる」という目的が加わると
そこで自然な動きになるのは、いわゆるピッチングと同じ、逆体構えです。

一方で、ダーツのように、ふわっと投げるが、狙いは精密にしたい、
ということをしようとすると、目と手の位置をそろえたくなってしまい、
その結果、順体構えのようになります。

私は、外人さんに説明するときに、すぐわかるように、
「ピッチング・スローの足の位置」
「ダーツ・スローの足の位置」というようにしています。



●日常生活の中で「投げる」という動作は、古今東西、非常に限られます。
誰かが、かんしゃくを起こして、石や物を放り投げるには、技は必要ありません。

また、そもそも、ものを「投げる」ということは生活の中でしません。
投げてもいいものは、捨ててもいいもののみです。

大切な道具を投げるということはしません。


あなたは、この一生の間に、普通に社会生活をしていて、
いったい、どういう時に「物を投げた」でしょうか？


>ケンカの時か、石合戦や、雪合戦とか、

>または特殊な作業の場合、

>そして、「球技」または「投擲競技」の場合のみです。


また農業や工業にかかわる人で、
片手で物を投げることが必要な機会など
そうそうあるものでありません。
（両手で持ち上げて投げる動作はまた別になります）



また、猟師さんが「網を投げる」というのは、古くからある光景です。
↓

https://www.youtube.com/watch?v=ULacEJGCwBM


舟の上で網を投げる場合も同じです
↓
https://www.youtube.com/watch?v=dl503sV5YHQ


ただしこの場合は「両手で投げています」ので、
順体なのか逆体なのかが、明確ではありません。
利き腕側が前なら順体ということになりますが。


下記のスローモーションを見ますと、
おそらくこの人の利き手は右手ですから、右手と右足が前に出ます。
が、最後の瞬間には左手で網を送っているので、逆体の形になる、
という複雑なことになっています。
↓
https://www.youtube.com/watch?v=C8hjtZJQjsg


>また、この他に、下手からものを投げる（トスする）のは、
>作業中に、誰かに道具を投げて渡す場合などです。


そして、

狩猟や戦場での槍投げ、または石投げ、
投石道具による投げ、
となると、できるだけ強く投げようとする結果、
ピッチングフォームになります。


また野球の選手に、もしも、順歩と、逆歩で、「遠投」をさせたらば、
確実に、普通にねじって投げる方が遠くまで届きます。

遠くまで届くということは、力強いということです。





■　補　足　■


日本の「　投石隊　」については、いくつかの記述があります。
↓

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1440514809


http://reki.hatenablog.com/entry/2015/01/14/%E6%8A%95%E7%9F%B3%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2




★とりわけ、この資料は興味深いです。
↓

鎌倉初期の「年中行事絵巻」に出ている、
端午の節句に京都で行われていた模擬戦闘のようす。
下のほうの人が何かを振り回しているのが投石補助の道具。


http://edb.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/b35/image/09/b35s0150.html

http://edb.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/b35/image/09/b35s0151.html



解説を入れて拡大するとこうなります。
↓


逆体投げ確実
↓


順体打ち確実
↓


左右不明
↓



ちなみに、当時は、日本語として投げを意味することを「打つ」と
単に「普通に言っていた」ので、
手裏剣は「打ちつけるように放つから打つと言う」という意味ではないとのこと。


同じく投げるという動作の「雪合戦」については、こんな記述もあります。
↓

http://www.geocities.co.jp/Outdoors-River/6043/yukigassen/rekisi/1rekiyosi.html



この有名な印字打ち（石合戦？）の絵は、
投げる前は、すべて逆体なのですが、投げる瞬間がわかりません。
投げる瞬間は逆体で、投げ終わると自然に利き手側の足が前に出て
順体になることも多いからです。
↓




次のも同じです。　肝心の投げる瞬間がわかりません。
↓





■動画にしてまとめてみました。
　↓





■参考までに、絵巻などに描かれている「投石道具」とは
　次のようなものです。
　↓
https://www.youtube.com/watch?v=XEuVnZq2BMA

https://www.youtube.com/watch?v=rHKrVjKPb40

https://www.youtube.com/watch?v=fWHV2WYdfTI


紐だけで、投石道具を作る方法
↓
https://www.youtube.com/watch?v=LFNtvGYYUwY



＊＊＊＊＊＊＊＊＊



では、手裏剣術では、どうなるでしょうか？

遠くまで投げることが目的ではなく、距離が近いのだから、
順体でそのまま、または順歩でもよいと考えてしまう人もいます。



●また、ここに、「剣術」やら、
日本の特定の時代の「服装による制限」や、
それこそ、「なんば歩き論」や、
または、武術の古い「伝書」での打ち方がどうのこうの、

こうした事象について純粋に「理」として考えずに、

これが正しい古伝なんだ、という馬鹿みたいな権威づけや、
あるいは時には「ご都合主義」で唱えて、
順体または、順歩に固執すると、
結果として武術的にも理屈に合わなくなってきます。


●順歩というのは、あくまでも刀の操作や鍬（クワ）の操作、
または弓矢を放つフォームにおいて、
日本だけではなくて、世界中で必然的にそうなる動作にすぎませんので、

何か「動作そのもの」としての普遍性があるというわけではありません。
中国武術でも剣や刀の扱いでは、順体や順歩になります。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊


ところが、投擲術、これだけは、異なってきます。


すでに記したように、日常の生活の中で、
そもそも、片手で強く投げる動作が、仕事に関係したりするのは、
戦う時の槍投げと投石、これが基本です。
その場合は、「逆体構え」、または「逆歩」です。



●手裏剣術の代表的な流派の根岸流が、
なぜ卍の型を代表とする逆体構えから、打つのかは、言うまでもなく、
「強い打剣」を目指した当然の結果です。


では至近距離ならば、どうかとなると、至近距離であってさえも、
厳密に言えば、圧倒的に逆体打ちのほうが威力があります。

何度もいうように、投げるというのは、足腰を含めた全身の動作であるので当然です。


また、ほとんどの武器は「身体の延長」として扱うのが常識ですが、
投擲術だけは、武器が手から離れてしまう、
またその標的には方向がある、
という点で他の武器術と一緒には語れません。



●さて、武術として使う手裏剣、または「投石」を、２間以内と定義した場合、
この場合には、相手との間合いの変化という状況がありますので、
それによって、

>「逆体が都合がいい場合」と、

>「順体が都合がいい場合」との、

>その「両方を使い分ける必要」が出てきます。


ボクシングのパンチでも、空手の突きでも、
当然に、「順歩と逆歩の、その両方を入れ替えて駆使」しています。



●よって、投石や、手裏剣であっても、接近戦を想定する場合に限っては、
順体（または順歩で）だけしか投げられないとか、
逆体（または逆歩で）だけしか投げられない、

ということは、避けるべきとなります。

「両方」が必要となります。



●また、投擲術の場合には、その「命中率」だけについて言えば、
逆体でも順体でも変わりありません。単に慣れの問題であり、
「ダーツゲーム」をしているわけではないのですから。




「自分にとって投げやすい」
だから順歩にする、または逆歩にするというのは、駄目ですし、
それを擁護せんとして、何かの文献や他人の意見を盗用するのも駄目です。



●実は、投擲に不慣れな人は、「順体」または「順歩」の方が
投げやすく感じてしまう、またはすぐに出来るという事実があります。


これは、利き手でない側の手で物を投げようとすると
順体のほうが、楽に思えてしまう、
という事例からも、わかりやすいと思います。

つまり、投擲動作に未熟な人（子供や女性）は、まず順体投げになります。

足腰に複雑な動作をせずに、手と腕だけで、
とりあえずは、放り投げることが出来るのが順体構えまたは、順歩だからです。



しかしながら、順体打剣は、本格的な投擲術としては
「必ずしも理には、かなっていいません」。


「用法」としてはありですが、
基本は、「訓練された投擲」というものは逆体構えからです。



ようは、問題は、「何をする場合には、何が必要となるか」
これだけを思考の基準とすべきです。



●これを理解するには、

刀を振り下ろす動作、と、鍬で農地を耕す動作、
これを順歩、逆歩の両方でやってみると良いでしょう。
どちらの力の入り方も、差異はないはずです。


では、なぜ？差異がないのか、

なぜ、どちらの足の構えでも、
同じ振り下ろしの力が出ている、と感じるのかです。

それは力の向かう終点が、地面または下方にあるからです。


では、逆体、順体、両方の構えで、
石を投げる動作をしてみてください。

すると、これもなんとなく、
どちらも同じようにして投げることが出来ている「ような気になります」。

実際、手でひょいと投げるならば、座っていても同じです。



しかし、「渾身の一打」で、
しかも方向は「前方」となると話は違ってきます。

力を出す方向が下方ではなく、「前方」への投げの動作となる場合には、
もしも腰を捻らない場合には、

>「腕の力」と、
>「歩を進める力」と、
>あとは「体を沈める力」以外には、力の発生源がなくなります。

その場合には、左右、どちらの足の構えでも、
「腕力だけ」が左右で異なり、あとは同じ力になります。



●しかし、投げるという動作には、

>「横向き」の「回転力」を「前方への力へと変換する」という要素があり、
これが、槍投げに代表される、捻ることから力を出す方法です。


これが加わることで、
単なる、腕の力と、踏み出しよる補助力と、沈身だけでは出せない、
強力な力が発生します。

故に、根岸流に限らず、手裏剣術を主軸とする流派は、
逆体で、半身か、横向きに構え、「腰で打つ」をその基本とします。

それは至近距離であっても同じです。



■また、２間以内であれば、順歩、または順体打ちを使用したい、
または、理にかなっているので、そうすべきだ、
また、そうしたい、と考えている人がいるのであれば、
「打ち終わりが順体」となる打ち方は、「２間内外」にとどめ、

３間、４間、５間では、必ず逆体（または順体）の構えから、
「逆歩」で打つことをしないとなりません。

ここは重要です。


武術的な利用範囲を超えてくる、３間、４間以上では、
順体、逆体を交互に臨機応変にするという、
「対戦武術的な利点」は、そこでは「関係なくなる」のですから、


であるので、３間または、４間以上では、
本来の投げの動作として自然である「逆歩」にして、
腰の回転を剣に乗せないと、弱い剣になります。



●故に、無冥流では至近戦想定にのみ限り、順体も使用し、

翠月庵では、前後打ちの時に、逆体と順体の両方を使っています。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊


■さて、今年の根岸流の演武ですが、

私が注目していた、一番、生きた打剣をする方の姿が見えず、残念です。

かわりに、ひどく挙動が浮いてしまっている不慣れな初心者が打っていますね。


また苫米地氏、その他、もうお一人の、
いつもお馴染みの古参の方の姿も見えず、
今回は、なんとも（個人的には）寂しい演武に感じました。
↓

https://www.youtube.com/watch?v=VcI0YCwLmP8



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊





■余談ですが、↑の「紐」ですが、
投げた後に引き寄せるため、というのは「対人」なのであれば、考えにくいです。

「狩猟」ということならば、わかります。

草木の茂る中で、至近距離でならば、小動物に対してなんとかなるかもしれません。
そして外れたら、それこそ、捨てるのは勿体ないので、引き寄せるという按配です。


しかし、武器的に使う場合には、
その紐で、棒などに「括り付けて臨時の武器とする」、
または、紐を持って「振り回す」という使い方の方があり得ます。

また、「振り回して投げる」という使い方をすると、
重量がそこそこあれば「ロープダーツ」のよう使うことができます。


中国式のロープダーツ
　↓
https://youtu.be/1oogZlg6Cfg?t=34m51s


それと、よく日本の「箸」を手裏剣にしようとしている馬鹿な人がいますが、
中国の箸は「象牙製」であったことを、ちっとも考えていません。
象牙の箸は、当然、木製の箸よりも重いのです。
↓

https://youtu.be/1oogZlg6Cfg?t=19m11s





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