▲
控えの間
-
全館目次
- 松の間
■
BBS
- 竹の間
■
BBS
- 梅の間
■
BBS
- 桜の間
■
BBS
■
松竹梅の間:ログ表示
松の間
竹の間
梅の間
桜の間
★ 番号指定:
1ページの表示件数:
件
☆ 検索語 :
検索表示 新着から
古い方から
タイトルだけ表示
タイトルと5行
全部
「性と死のホームページ」 http://www.mumyouan.com/
.
より詳しい使い方の説明(9月11日変更)
■松の間へようこそ■
掲示板
Title
手裏剣術講座 Shuriken throwing instructions
「手裏剣術」講座、その他の雑談の「間」です。
手裏剣術の画像・動画が、
他に類を見ないほど多く掲載されています。
ブラウザーの設定などの理由で最新情報が表示されない場合があります。更新ボタンやF5キーを利用してみて下さい。
[732]
■
■構え・立ち方・踏み出し方の違いの研究
by:
方山
2005/07/23(Sat)09:37:12
>●7/28更新
【手裏剣の設計上の「誤差範囲」について】
■長年、手裏剣の寸法設計や、自分で研磨作業をしているから
解るということもあるのですが、
その経験的な感触を度外視しても、
手裏剣には許される誤差の範囲というものがあります。
端的に結論を言うと、以下の通りです。
>■長さの誤差===5mm以内
>■直径の誤差===0.5mm以内
>■重さの誤差===3g以内
>■重心位置の誤差===2mm以内
従って、もしも「この誤差の範囲を逸脱」した場合には、
その手裏剣は、元の「基準/規格」から「外れたもの」と定義されます。
■この誤差は、当然重量剣ほど感じにくくなります。
この誤差が重要になるのは、主に100g以下の手裏剣においてです。
つまりは、根岸流の115グラム近辺の重量剣を除いては、
現存するほとんどの流派の手裏剣が、この誤差が問題になります。
又、特に60グラム以下の手裏剣では、この誤差は、
打剣に大きく影響してきます。
その明らかな違いに気づかずに、無神経に打剣をすれば、とうぜん
打剣にはムラが出るか、または、その基準から、外れた剣を、
うまく打とうとすることで、
逆に、変な癖を手や身体に学習させてしまうことになります。
■これに対する、よくありがちな反論というのは、
「昔の人の作った手裏剣は、機械旋盤ではなく、手作りだから、
大きさも重さもかなりまちまちである」
という一般論ですが、これは間違いです。
昔の人ほどに、モノを大切にしていましたから、
彼らは、一本一本をカスタマイズしていた可能性が大なのです。
たとえば、長さや重さや太さが微妙に異なる場合には、
剣体のどこかを削ったり打ち伸ばすことで、
「全体のバランスを取る」という方法です。
つまり、一見すると、ばらつきのあるように見える剣も、
実は、本人には同じ感覚で打てるように
部分的な微細な修正を施していたわけです。
■たとえば、私も長年使っている剣が剣先が傷んで、1センチほど短く
なることもよくありますが、その場合には剣体のほかの部分を少し削ったり、
打ち直しをしてもらったり、あるいは剣尾に何かを接いで長さを延長して
「バランスを元に戻す処置を施すこと」で何年も同じ剣を使っています。
手裏剣を始めて以来、剣を捨てたことは、ただの一度もありません。
■さて、この寸法や重量の誤差を、手の感触として感じられない、あるいは
打剣に影響していることを感じられないというのは、
ひとえに、稽古をしている人の「鈍感さ」か、
あるいは、無神経さ、または、打法が一定していないかなどです。
■私は、厳密の自分の打法を、「機械が打ち出すように一定にする」
ということを、完全にそれをなすのは、不可能であるにしても、
極力、心がけてきましたので、打剣時のすべての要素を、
何本か、同じ状態で剣を飛ばしたときの「差」というのが、
感触としても標的上の結果としても解ります。
また、打法そのものを、6種類以上を打ち分けますので、
それによっても、さらに詳細に、剣の寸法誤差が検品できます。
■この剣の寸法誤差、つまり剣の「性能」というのは、
これまた、「中級手裏剣術」で結論したように、
3間半強から4間以上の距離から「顕著」になりますので、
その距離で打剣したときに、はじめてその差が表面化して解るものもあります。
それ以下、つまり3間半以内の打剣距離では、
原則として、剣の「打剣性能」などは、
どの流派の剣も、すべて「同じ」であるので、
その次元で「剣の優劣など」を言うこと自体が、
「全くのナンセンスな行為」であると、断言できます。
(ただし、打撃威力に関しては、当然、重量がある方が有利ですが)
■また、剣の速度については、3間半以内などという至近距離では、
どの打剣者の速度でも、大した問題になりません。
なぜならば、その剣を避けるのは、何も走行している列車や車ではなく、
人の動作なのですから、剣速が、150キロだろうが、120キロだろうが、
3間半以内というような「至近距離」では、論外なのです。
しかも、人間が打剣するかぎりは、
コントロールが、3間半から、それこそ、
「寸的を絶対に外さないほどの腕前」でないかぎりは、
速度の差は、結果にも現れようがありません。
また、仮に打ち出すものが、人ではなく機械で正確に小さな的の位置に
打ち出したとしても、
3間半以内の距離で、相手が「人間」ならば、その差は問題になりません。
(おそろしく遅い打剣をわざとするか、
剣の重量が100グラム以上とかになると、話は別ですが。)
■野球のピッチャーの球が140キロであるか、120キロであるかで、
打てたり、打てなくなる、あるいは避けたり避けられなくなるのは、
そこに目視可能な距離が約18メートルもあるからであって、
それが、たったの6メートル前後では、
差異は、ほとんど問題にならないのです。
馬鹿でも解るたとえは、
もしも、たったの6メートルの距離から投げられたら、
時速120キロのボールも時速150キロのボールも、
共に、人間の動作と動体視力では、同じような結果となるということです。
●これゆえに、至近距離戦ほどに、
剣は、その「大きな速度差が出ない範囲内の、限界の最大限度」まで
「重く」し、「先端も可能なかぎり鋭利にする」という必要が出てきます。
3間半以内であれば、60グラムの剣も40グラムの剣も、
「戦闘に現れる結果」は、同じである、と見て良いです。
だからこそ、こうした「至近距離」での勝敗を決定的に分けるのは、
速度ではなく、
「重量」と「先端の状態(角度または鋭利さ)」ということなのです。
むろん、これに加えて、戦術的な剣術や手裏剣の
「技」の組み立てが大きく左右します。
ということですから、
もしも、射程距離が「3間半以内」であれば、
「軽量剣、盲信信者の皆様」は、最大で、
「約60g〜65g以内」までアップすることが理想ということになります。
この範囲内ならば、いつもの軽量剣の打剣時の、
身体全体の動作や、手首の動作が、
「問題になるほどに、遅くなること」もありません。
むろん、打ち出す力量には、個人差がありますから、
剣の重さは、65グラム以上でもよくて、とにかく、
3間以内の距離で、スピードに差異がないと思われる自分の限界まで、
剣の重さを増したり、形を変形するのが、
実戦を想定すると主張する者なら当然の行為であるということです。
_________________________________________________________________
■さて、前述した剣の寸法誤差が、剣の飛行に如実に現れるということは、
つい最近になって、ようやく、結論したことです。
各要素が、微妙な差を作り出していることはわかっていたのですが、
(かなりおおざっぱですが)「数値化」したのは、今回が初めてです。
というのも、私の手裏剣の研究は、70グラム内外の中量剣にはじまり、
その後、実にいろいろな剣に接し、現在では、下は30グラムから、
上は250gの剣まで、幅広く、形も多種のものを打剣しましたので、
そのすべてを、もう一度見渡したときに、はじめて
最終的に「許されるであろう誤差範囲」についての結論が出たのでした。
_____________________________________________________________
●書籍「中級手裏剣術」は
↓をご覧ください。
http://www.mumyouan.com/k/?M722
■現在、新宿のコンクリートでも注文が多く来ています。
http://www.taiyo-planet.co.jp/konc/index.htm
↑のサイトの「商品紹介」→「手裏剣」とクリックすると出てきます。
■神田の書泉グランデ2fの武術コーナーでも好評発売中。
■中野の古書大予言でも、発売中です。
____________________________________________________________
>●7/26更新●
●テスト用の剣が2種類あがってきました。
尾部の直径が0.5ミリ違うだけで、
たったの2.5グラムの違いなのですが、
4間以上から打剣すると、これが伸びに、けっこう大きな差を持ち、
また、明らかに感触として異なります。
人間の目はよく、平衡感覚が優れていて、ちょっとでも
絵の額縁が曲がっているとわかるようですが、
手の感覚というのも、たとえ2.5グラムの差でも、
ちゃんとわかるものですね。
●「槍型」の前重心の剣です。
●墨染を施したところ。
●糸を巻いたところ
●糸のへこみ(起伏)を、塗料で少し埋めて潰します。
↓そのための、うるしを塗ったところです。
糸を巻いたグリップというのは、すべり止めの為にあるのではなくて、
剣尾を持ちやすく「成形」するのが目的なので、
「適度なすべり」が必要なのです。
このあたりは、非常に微妙な表面の調整が必要です。
●それと鋼材によって違いますが、
今回の鋼材は、先端の焼き入れのときに、5度cの水温で冷却すると
最も、曲がりにくく、折れにくいものになると解りました。
強度のテスト用に、うちには、やたらに重い(つまりは硬い)丸太が
あるので、それに、まっすぐに打ち込む以外にも、
わざと斜めに、相当に無理な角度で打ちんだりしてみて、
先端部が、折れたり、曲がらないことを確かめるのです。
私は木の種類には、まったく、うといので、
硬い木と、そうでない木の見分け方は、同じ乾燥状態で比較して、
とにかく、「比重が目だって重い」木材とか丸太ですね。
手に持ったときに、なんで、こんなに重いんだ?と思うような木ですね。
あとは、ノコで切ろうとすると、えらく難儀するような木が
硬い木でしょうかね。
重い木というのは、組織が詰まっているから硬いのでしょうかね。
うちにある「剣の強度テスト用の木材」は、そういう木です。
***************************************************************
■剣と基本打法の研究が「中級手裏剣術」で一段落したあと、
最近は、構えについて、摸索しています。
主に行っているのは、「右入り身構え」です。
知新流などを除くほとんどの手裏剣術の流派は、
「左脇構え」で構えて打ち手と逆の足が前に置かれています。
つまり、足の立ち位置や足の角度の微妙な違いと、
剣の構えの位置は、各流で違いますが、
基本的には、乱暴に行ってしまえば野球のセットポジションのような立ち方、
または、空手の突きの「構え」のような立ち方なわけです。
しかし、これは、もしも刀を持っていて、打剣後に左腰から抜刀する
には、非常に効率の悪い構えです。
「前後」に連打するときにも、右入り身構えの方がよいし、
それ以外にもいろいろな理由はありますが、
とにかく、立ち方を変えています。
そこで、そもそもこの立ち方がどう打剣に影響するのかを
考えるために、まず、私は根岸流の古来の本来の打法が
どういったものであったかを、知る必要がありました。
■というのも、故・前田師範は、すでに別名を「真鋭流」と呼称する
打法になっており、それは、右足前の状態から、左足を踏み込んで
打つという独特のもので、すでに根岸流の源流とは異なり、
また、そこから分岐した甲野氏も原則として、
右入り身構えから右足を踏み出すということになっています。
しかし源流の根岸流は、あくまでも左脇構えで、左足の踏み出しで、
剣は後頭部付近に構え、振りは弧を描く。
腕や肩の力は抜いて、腰の回転で打つ。ということになる。
一方、右入り身構えの利点としては、
1/打剣距離が縮まる。
2/腰を切って打法しないので動きが速い。
3/打剣後抜刀しやすい、または、左方向や後方に打剣しやすい。
4/身体への負担が少ない。
などである。
「中級手裏剣術」で、「直立打ち」というのがあるが、
それは、この右入り身構えからの打ち出しの基礎訓練も兼ねている。
■ところで、前田師範の独特の足の踏み出し方の最大の利点は、
構えた体が前を向くので、古流の根岸流とは異なって、
腰の切れで打つというよりは、前進する体重移動で剣を
打ち出している点である。
(むろん古流ほどでないにしても、腰の回転も少しだけ使われてはいる
と思うが)
この打法の最大の利点は、自分でやってみて初めてわかりましたが、
コントロールが格段にあがることです。
それは、この「真鋭流」の踏み出し方は、頭の位置がブレないために、
コントロールが極端によくなりました。
ノーコンだった私が、この打法にした瞬間に、
3間強の距離から、5本中5本とも、直径10センチ以内に集まる
ということが、何度も起きました。
ただし、むろん、前田師範がコントロールを重視するために
この打法を採用したのかどうかは定かではありません。
私個人の場合には、結果として、頭の位置がブレにくかったというだけです。
■ということで、いままで多くの流派と同じ、左脇構えだったものを
最近は、右入り身構えから打つということを始めています。
と、同時に、中国拳法の動きの中にも、3つほどは、
打剣に直接に応用の出来るものがあります。
今現在使っているのは、孫派太極拳と、陳家太極拳、そして長拳の中にある
打剣動作に繋がる構えかたです。
また、青竜刀の振り方も、片手で振るわけですから、
打剣動作に転用できる身体の動きを含んでいます。
それらは日本の古来の手裏剣術の中には、決して登場しない構えですが、
剣の威力を上げるには、かなり効率のよいものが素材としてあります。
■古来の代表的ないくつかの流派の打法と、中国武術の動き、
これらを総動員して、現在、無冥流の基礎打法以外の、
次なる変形打法の開発にかかっています。
そして、こうした研究をするときに不可欠なのが、
「重量剣」なのです。軽量剣では、打剣の身体動作の際に、
どういう力が有効か、無効で無駄かを全く認識(モニター)できないからです。
重量剣は、実戦的であるという以外にも、
打法の研究開発には絶対に欠かせないものなのである。
■余談ながら、無冥流のように、剣の構えの位置を極端に
「低くする」ということには、多くの利点があります。
いろいろな打法をやっていて、あくまでも、結果としてそこに行き着いた
ということなのですが、
剣を低く構えることには次の利点があります。
1.軽量、中量、重量剣、超重量剣、
そのいずれにも対応できる構えであること。
2.打剣動作がコンパクトになる。
3.いかにも構えているところを相手に見られないで、
剣が飛び出してくる。
4.低く構えることで、腕を振れる距離が増加している上に、
近距離でも遠距離でも、どういう間合いの距離でも、
剣が水平か、もしくは斜め上向きに発射されるので、打剣距離が伸びる。
■ちなみに、私の最近の打法は、剣を頭の付近に構えずに、
だらりと手をたらした状態が実質的には構えとなり、
打剣の足の踏み出し動作に入ると同時に、剣の構えが開始される
という動きに、なりつつあります。
■
◆この投稿の続きは、書籍化されました◆
詳細は、下記の書籍案内をご覧下さい
↓
http://www.mumyouan.com/k/?M722
★
.
<<-- これ以前の投稿 10件
(732 番)
これ以後の投稿 10件 -->>
松の間 の最新投稿
全館目次
C mumyouan 当サイトのコンテンツの無断転載は著作権法により禁じられております。
- BlackVoid BBS CGI 2006.08.30 -