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手裏剣術の画像・動画が、
他に類を見ないほど多く掲載されています。
[790]
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長野峻也氏の「遊心流」DVDについて
by:
崩残
2006/05/21(Sun)16:34:13
> ●「手裏剣のCDR」の発送の連絡についての、
> 大切なお知らせがありますので、隣の
> 「竹の間掲示板」をご覧ください。
_____________________________
さて、今日の話題ですが、
http://www7a.biglobe.ne.jp/~yushinryu/
↑
ここにある、クエスト社から出ている
「遊心流」のDVDを見ましたので、
少し、感想を書くことにしました。
ところで、長野氏の日記にもありましたが、先週、
名優の田村さんが他界しましたが、私のおじさんも、
先週、他界しました。ところが、うちのおじさんは、
やたらに顔が、田村氏によく似ているのです。
性格まで似ていて、おっとりと静かに話す人でした。
身内というのは、不思議な存在で、うちは、
親戚づきあいとか極端にないのですが、それでも、
幼いころから、家族同士を通じて接することが
多いものです。(冠婚葬祭やその他の接点で)
現実的には疎遠でも、幼いころの思い出に残っている
親類というのは、離れて住んでいる場合には、
いわゆる知人とも、また直接の家族とも感覚が異なっています。
会ったり、訃報を聞けば、やはり、ただの知人でもなく、
同居している家族ともまた違う、「独特の位置」にあることを
感じます。
●という話はおいておいて、長野氏の「DVD」ですが、
この手の映像は、当たり外れがかなりあります。
だから、私もめったに手は出しません。
クエスト社の出来上がりは、武術ビデオの老舗の某有名社よりも
音づけが格段にいいですね。
某社は、本当に「スコンスコン」とドラムスとか
ベースギターとかシンセが、とってつけたように、
ただ鳴っているだけなのですが、
クエスト社のものは、それなりに音付けをしている人が、
「こだわりのある音」を、目立たないように入れています。
映像の編集も素朴ながら、とても自然で背景も黒くて見やすく、
さらには、セミナーでののびのびとした稽古風景の「特典映像」なども
長時間ついていて、この価格ですから、買われる方も、損はしません。
この手のビデオやDVDは、とにかく「当たり外れ」が大きくて、
以前に、別の社からビデオを取り寄せたときには、
「おいおい、これって、ケーブルテレビの垂れ流し映像かよ」
というほど、無編集で、よくもそこの編集部がそれを製品化などする気に
なったもんだと思いました。
そんな中で、「遊心流」の映像は、長野氏らしく、
丁寧に出来上がっていて、「当たり」の部類です。
●内容の方は、たぶん長野氏に言わせれば、初心者向けの部類に
入ると思いますが、ひとつひとつの解説が丁寧です。
たいてい、この手のビデオは、師匠はうまいけど、
(わざとでなく本気でも)弟子の人がボロボロというのが多いのですが、
映像に出てくるお弟子さんがしっかりとした演武が出来ていることから、
長野氏の日頃の指導が、無駄がなく、的確である事が伺えます。
●この映像の良いところは、決して派手にぶっ飛ばすとかしないところです。
あれと同じ技を、見世物的に、派手に使うことは、いくらでも出来ることは
武術をかじったことのある人にはわかるでしょうが、
そこをあえて、速度や力量の見た目を地味に押さえてあるところがいいです。
学ぼうとして見る側に必要なのはそれですから。
驚きが欲しいのでしたら、それは格闘ビデオでも見た方がいいです。
指導解説ビデオというのは、驚くためのものではなく学ぶためですから。
●中だるみもなく、半分あたりから後半に向けても飽きさせることなく
内容も充実してきます。
居合い、剣術、短刀術、棒術などに関しては、
さわりの部分だけが、予告編のように入り、剣術については、
「次回作」でお楽しみの詳細な解説が出そうなことを、
匂わせる構成になっています。
●こうしたビデオのトークというのは、師範本人がやるのが
一番いいものです。中には本人でなくナレーションが入るものも
ありますが、やはり、トーク慣れしている人の説明はわかりやすいです。
伊藤真一氏のもそうでしたが、その解説には無駄がない。
余談ですが、付録にあった他のシリーズの紹介に出てきた、
八卦掌の「王培生師」が、
どことなく「雰囲気」や「気配」が、親類みたいに、
九星会の伊藤真一氏と似ていたのが、面白かったです。
なんとなく、人には縁のある前世の国があるのだろうと感じました。
伊藤氏は、中国に産まれてもおかしくないほど、きわめて中国的な
雰囲気の人ですね。
●長野氏は、その点では、やはり前世があるとしたら、
日本といった感じでした。戦国時代でも幕末の動乱でもなく、
おそらくは天下泰平の時代でしょう。
実際に、当時、武術医療などに携わったり、
もしかすると、オランダなどにも縁があったのだと思います。
長野氏が九州に生まれたのは、そんな過去生の縁かもしれないと
思いました。
当時のキャラクターとしては、蘭学好きな、
ちょっと変わり者で、近所でも人気の「町医者さん」といった感じですね。
しかし、見ていて思ったのは、今回の生では、決して
この先、長野氏は、たとえ晩年になっても、「整体」などの仕事は、
主軸となる本業には、絶対にしない方がいいと思いました。
武術研究の、あくまでも補助的な分野としては、いいのですが。
本業にしない方がいい理由は、
それによって体調を崩す可能性があるからです。
整体とか針とか、マッサージとか、何々治療というものをやる人は、
実は、「不親切」に、「事務的に」、
てきぱき患者を、職人的にこなしてゆかないと
相手の邪気の洗浄が間に合わなくなり、体が持たないのです。
患者さんに、同情とかの深入りを全くしないことが
治療師が良き治療師であるために必要な原則なのですが、
長野氏の場合には、性格上、あまりにも親身で、親切すぎるので、
患者さんの気をそのまま食らう事になります。
だから、医師というのは、ある程度、冷酷な面、正しく言えば、
相手との間に「壁を作ったう上で治療すること」が必要ですので、
そのあたり、あくまでも、人生の最後まで
「武術研究」に関わっていることがいいと思いました。
●ただ、それ以外に長野氏が、そのまま、
「天職」として、すっぽりとハマりそうな、
とても「面白い分野」があります。
それは、武術が関係する映画とかアニメの「監修」「助言」です。
いかにも嘘っぽい、時代劇や、映画、アニメ製作に関しては、
長野氏の映画好きの側面がうまくリンクして、とても役立つわけです。
だから、武術をテーマにした、漫画、アニメ、映画、などを作る側の人は、
殺陣の構成や、技がそれでいいのかどうか、出てくる武具はおかしくないか、
といったことを、長野氏に監修してもらうといいでしょう。
こういう点では、いわゆる、腕が立つとか、何かの伝統的宗家の人とか、
にアドバイスを乞うと、彼らはあまりにも歴史的知識にがちがちに
固まっていて、娯楽性を引き出すためにアレンジするということが
出来ないのです。
そういうクソ真面目すぎる、権威とか専門家よりも、
映画が好きであるというもっとも基本的に大切なものを持っている長野氏が、
演技指導を手がけるのが、結果として、映画作りには吉と出ると
私は見ています。
娯楽性がポリシーとなる映画の中での、武術というのは、
本物に、ただ近づければいいというのではなく、
また、まったく実際の武術とかけ離れた嘘でもいけない。
そのあたりの「さじ加減」を監督や演出家と楽に協力できるという点で、
長野氏ほど、それに適した人材はいないでしょうね。
これが、いわゆる歴史や武術の専門家、または、ただの師範さんだと、
とにかく、ミーティングでも、頭が固くて「融通がきかない」のです。
●今回のDVDは、内容は盛りだくさんで満載ながらも、
原則的にはざっと「遊心流」の一部を
紹介したものだと感じますので、次回作も楽しみにしています。
また、ああした技を、映像で外から見て、どうこう言ったところで、
その技に、かかってみたことのない人には、全くわからないのです。
この掲示板を見ている人で、実際に武術をした経験のある人なら、
自分が相手の技にかかるというのが、どういう状態であるのかは、
体の感覚そのものが記憶として知っているはずです。
興味のある人は、実際に長野氏のセミナーなどに行って、
まずは、技にかかってみること、そして習った技を、練習で相手に
かけてみることです。
それが現実の実戦で有用であるか否かというのは、また別問題。
実戦というのは、とても難しい問題であることは、
以前にも書きました。護身術=武術ではないからです。
_______________________________
護身術というのは、一対一の勝負ではなく、
警察権力や、弁護士や、医師も巻き込む「社会的な課題」です。
戦国時代のように、相手を殺せばいいという単純なものではありません。
現場で、うろたえたることを、ふだんの稽古で補うことは出来ませんし、
実のところ、本当の護身というのは、危険性の高い仕事にでもついて、
心身が、ただ「慣れる」しかないのです。
現場では、状況、気候、その場全体の流れ、
そして、相手との運命的な相性もあります。
どうやっても守れない運命にある事故や事件もありますし、
とくに心得がなくても、本番に強い性質の人は、
ひょいと、危険を避けたり、犯人を捕まえてしまうこともあります。
いっぽうで、いくら武術練習を積んできた人でも、
現場では、心臓がフルフルしてしまって、全くの無力ということもあります。
ふだんから、体が反射的に反応するように護身術を訓練したとしても、
他に回避手段があっても、それに気づかないことになります。
他の回避手段とは、セキュリティーシステムや、犯人との心理戦です。
たとえ、犯人が薬物中毒や、精神障害があったとしても、
それでも、方法というものは、攻撃することだけではありません。
下手に中途半端に習った護身術の真似事をしてしまったために、
複数の男性に、ボコボコにリンチされたという女性の話を聞いたことがあります。
また男性でも、路上のいざこざで、ちょっと相手の手を振り払っただけで、
逆上した相手に、車でしつこく自宅付近まで、
追い回されたという話もあります。
(幸いにその人は、自宅を相手にわからないように巻いたそうですが、
そのままにしていたら、ストーカー犯罪にも発展しかねません)
●護身というのは、本番で、しかも社会(被害者、加害者、関係者)を
巻き込みますから、武術的な「決闘」よりも、
何倍も遥かに「困難で、複雑な問題」を含んでいます。
護身ということを本当にしたいのでしたら、
まずは、傷害罪の範囲、その定義や、殺人未遂と判断される範囲とか、
過剰防衛などついて、法律や、特に「判例」を調べてみることです。
そうした「制限の中」でしか、「護身術」は成り立ちません。
「ただの殺人術」なら、無法であるという前提で成り立ちますがね。
現代における、武術の役目というのは、
やはり、それが身体運動として好きである人だけがすれば良いのであり、
強くなりたかったり、強さを検証したいのであれば、
ルールつきの「競技のリング」に上がればいいのです。
そして、古武術が(「スポーツ競技ではなく」)各種の「格闘技」に
本当に応用が効くかどうかは、それを学んだ選手が、
自分の試合の中で検証するしかないのです。
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