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■禅など必要ない■

悟るために禅は必要ない。
禅以外の方法はいくつもある。

人間が心を静かにしてが座ることが
禅ではない。

それはただのポーズに過ぎない。

また概念を捉えようとすることが禅ではない。


また愛という言葉は禅では不要である。
「それ」を名づけることを禅では禁じている。

その理由は、それを名づけることで
人間は自分の好むイメージを捏造するからである。

"これ・それ"以外には、通常言葉にはしない。

馬鹿な禅師は「悟り」「見性」「仏性」などと言う。


禅は常に言う。
頭の中の神も仏も捨てろ。言葉を捨てろ。

なぜならば、禅は信仰でもなく、宗教でもないから。

それはその人の体験しか重視しない。

しかしその体験の中には幾つかのレベルがある。



瞑想は、本来はただ唯一のことしか目的にしていなかった。
英語の瞑想の語源が、「薬」であると聞いたことがある。

しかし瞑想は病んだ心の為の薬ではない。

むしろ、本当の瞑想とは自我を殺す毒薬であるかもしれない。


私の個人的見解では、
地球に禅も悟りも必要ない。

その理由は、誰もそれを必要としていない。

それを求めている、探していると、
自己申告をする人の中に、
私はそれが「必要な窮地にいる人」を、
ただの一度も見たことがない。


そればかりか、
彼らは全く別のものを欲しがっているようだった。

彼らが欲しいのは単に、
光の世界と、神または仏の愛であるにすぎない。

しかし、その点で、全く禅とは道が違う。

いずれにしても、
人間にとっての根源的な体験は、
結果として愛を生み出すかもしれないが、
それは全く評価されない。

それはあくまでも結果だからだ。
つまり「それ」の「副産物」は重要ではない。


何をするかではなく、
何を知るかではなく、
何を出来るかではない。

「この瞬間に」「私はどう在るか」だけが
禅のテーマである。

これを読んだ誰かが、
こう語る人もいるかもしれない。

「こんな言葉は聞いたことがあるさ」
私は言おう。

「あなたは二度も聞いた。

あなたは、なんと不幸な人だ」


なぜならば、あなたは、
未来に再び、同じ言葉を聞くだろう。



■意識の自由性■

意識の自由とは、
自覚をして認識するものではなく、
それは「在る」。

本当に自由な人は、
自分を自由であると思わない、
そして自分を自由でないと思わない。

彼らは「邪魔な思考」から離れている。
禅では「人為的ではない忘却」を大切にする。

人為的な忘却とは
「あなたが忘れようとして忘れること」

人為的でない忘却とは、
エゴに対する不可抗力による忘却である。

では何を忘却しろと「道」は言っているのか?
この部分が最も誤解されるケースが多い。

それがどんなに不条理に思えても、
それがどんなに間違いに見えても、
それがどんなに疑わしく思えても、
道は明確に言う。


「頭の中の全てを捨てろ」

希望も絶望も捨てろ。

天国も地獄も捨てろ。

信じるな。疑うな。

思考なしに、現象に向き合え。


むろん、そのまま一生の間、
あなたが思考をしないという意味ではない。
少なくとも、最初は、思考なく物事を見なさい。

道は天国や地獄や神の概念を全く無視する。
それはむしろ、実存主義に似ている。
しかし、それは唯物主義ではない。

人間から出来るだけ思考と感覚を消去したときに、
そこに何が残るのか?
これが唯一のテーマである。


つまり、
本当の「道」は、
意識のミクロの次元を探索しようとした。

それはこう問いかけた
「我々の意識の素粒子」とは何か?

同じ探求は、何千年も前からインドで行われてきた。
それ以外のものは、
「私の定義によれば」瞑想ではない、禅ではない。



■迷走するチープな瞑想■

幸運か不幸か私には分からないが、
瞑想という用語が、現代では複数の意味を持った。

リラックス法、集中法、健康法、人格形成法、
ストレス解消法、神秘体験の為の玩具、
超能力の為の訓練、より愛を感じた気分になるため。

そういう非本質的なものである。


私は、それらを「愚か」とは言わない。
私はそれらの効能を否定しない。
しかし私にとってはまったくもってして重要ではない。


むろん、これは私の個人的な価値観である。
精神の探求とは個人的なものだ。

それは大勢で探求するような事ではない。
価値観など他者と共有する必要はない。

もし悪く言うとそれは「全くの個人主義」である。


もしも西洋文化の言葉で言うならば、
人は、たった一人で神のところに行かねばならない。

______________________________________


■探求する資格のない人々■

よくよく注意して欲しい。

私は絶対に、この道を他人に薦めない。

ほんの僅かな人以外には薦めない。



もし人が人生に悩んでいても、それでは条件が足りない。

もし人が自殺したくなっていても、それでは足りない。

もし人が自分が生きている理由が分からなくて、

それで苦悩していても、それでは足りない。


もしもあらゆる神から見放されても、
それでも足りない。

もしも非常に強い興味をそれに持っていても、
それでも足りない。

もしあなたが何かの方法によって
自分が楽になれるだろうと期待していたら、

　　　　　「準備」は全く整っていない。



むろん絶望することはいいことだ。

絶望より「扉として」神聖なものはない。


何かの希望を持っている人は不幸だ。

希望は常に何かを求めている。

しかし希望があったらあなたは必ず失望する。


失望と絶望は違う。
あなたの望みが実現しないとあなたは失望する。

しかし絶望は、あなたの望みの不在だ。
それは精神的な意味での死に等しい。
だから、私はこの道を他人に薦めたくない。


何によっても絶対に満たされない人。

たとえ、その人の目前に神が現れようとも、
宇宙が存在する意味に納得出来なかった者。

この宇宙自体の存在に希望を全く見出せない者。

その者の目前にだけ、
神秘の扉」が現れる。

その扉を通過した者は、
自分を「最低の馬鹿」だと感じるだろう。
自分より馬鹿はいないと感じるだろう。
そうなってこそ、「元の位置」に戻ることが出来る。

なぜならば、宇宙の意識の「最初」はそうだったのだから。


この場合の「なんて自分は馬鹿だ」の本質は
「愚か」という意味ではない。

正しく言うなら
「自分は全く何もわからない」という状態である。

だがそれは決してあなたを悲惨な気持にはしない。
否、逆である。

あなたはまるで自分が爆発して塵になると思うぐらいの
「安心と至福と静寂」で満たされるだろう。


しかしそれはあなたの精神が
全て死んだときにしか「そこにないだろう」。

これは幻覚のことではない。
しかし、その前には、最悪の酷い苦悩がある。


その扉は決して単純ではない。

その扉の前では、
人間は生も選択できなくなり、死も選択できなくなる。
そのような「異質な道」が存在する。


●悟るのが人間の最終目標だ
なとど、わかったような事を言う馬鹿者は、

何一つも、宇宙について知らない愚か者たちである。


悟らねばならない、などということは全く無いのだ。

悟った方がいい、などという事も全く無い。


そうではなく、

悟らざるを得なかった者が、

単に悟るだけの話である。


よって、断じて、悟りなど目標とするな。

また目標にしないで到達しようとする愚かさにも陥るな。


悟りなど、
24時間無休で苦悩している人以外に、
全く関係のないことだ。


へらへらと、
悟りについて知ったかぶりをしていられるうちは、

全く何ひとつも「準備」など整っていない。




____________




★ . 　　

●ジャーナリストの山岡氏がそのブログの中で、
芸能人の中の宗教信者のおおまかなリストを挙げていました。

それは有料購読分の中にあるのでここには掲載しませんが、
山岡氏は、レポートの最後をこう締めくくる。


>入信したら人気が出た、スランプから抜け出たという人もいますが、
>入信しても人気が出ない人も、スランプから抜け出せない人も多くいるのです。
>宗教とは自分の心に持つ『念じ』です。幸せを掴みたければ
>自分の大きな目標を強く、強く念じ続けることです。


●そもそも人がどうして宗教に走るか、とりわけ、個人で探求するのではなくて、
組織的な教団に入信してしまうかということは、
私が「悟りなき悟り」の中で詳しく明確に書きましたので、
この投稿の最後に、コピーしておきます。


●それはそれとして、
だいたい、宗教に入信してしまったり、神頼みするような人間は、
どうして次のように考えないのでしょうかね?

「自分がもしも神々の立場だったら・・・
そうしたら、自分のことを盲信して崇拝する信者、
何かにつけて、自分のことを、頼ってばかりいる人間、
自分からのご利益ほしさに、他人を入信させて巻き込んだり、
お金を貢いだり、
そして、自分をあがめる人間ども。」

そんな姿を神々であるあなたが、もしも見ていたら、気持いいですか?
自分が誰かに、あがめられて、そんなことが嬉しいですか?

もしも、あがめられて気持よくなるならば、
あなたは「とんだ大馬鹿者」である。
そんな考えなら、一刻も早く死んだ方がいいです。


●もしも自分が「人間ではない存在」として、
人間の世話をしなければならない立場にいたとしたら、

自分の事を盲信したり、あがめたり、祈るような、
>絶対にそんな人間にしないようにする、
>それこそが、育てる側の義務です。


だとしたら、人間やっている愚かな信仰という行為が、
信仰される側の彼らの目には、いったいどう映るのか、考えてみることです。

●むろん、この上もなく馬鹿な神々か、
さもなければ、動物霊とか、それこそ死者が複数寄せ集まった悪霊ならば、
そんなあなたをほいほいと食い物にしますし、
実際に、私が見ていると、名の知れた宗教は、ほとんど全部、
悪霊たちが「人間の念を収穫し、食する場所」の巣窟と化しています。


●そもそも、人間とか動物の「親心」というのがどういうものであるか
それを理解できる頭と経験があるならば、
信仰の対象としているその神々というのは、

盲信や神頼みなどする人間、そして何かにつけて、すぐに「教えてくれ」
と言い出すような人間よりも、
>自分1人で奮闘してなんとかしようとしている人にこそ、
>手を貸したくなるものです。


●山岡氏も指摘しているように、
そもそも芸能界とか政財界やスポーツの世界は、「盲信宗教の巣窟」です。

そうなってしまう理由のひとつは、
競争の激しい社会であるために、負けが許されないという点から、
どうしても、「スランプのときに、勧誘に乗りやすい」わけです。

だから、どこの世界でも、政治屋などは、そのほとんどが宗教信者ですよ。
かといって、私は、共産主義者など大嫌いですし、
それはそれ自体が、もうご立派な宗教だと思っていますので。


●そもそも、人類の一番最初の農耕的な社会での自然信仰でさえも、
それは、収穫を祈る、という「かなり身勝手な動機」で始ったものです。

収穫があれば神々に感謝し、
しかし、なければ祈ったり、いけにえを捧げる。

まったくやっていることは、「今も同じ」です。その形を変えただけで。


●しかし、そもそも私に言わせれば、
「宗教のような世界」というものの定義を、
もしも仮にその「範囲」を拡大解釈してしまうと、
それはかぎりなく「多次元的」になりますから、
この世の中に宗教的でないものなどなくなってしまいます。

この世界は、何も「人間のためだけの世界ではない」のですから。
いろいろな自然霊もいれば、私達の知らない存在も混在しています。


●しかし、逆に「宗教性」正しくは「精神性」とは何か??、
ということなると、それは非常に限られたものに限定されます。


以下、参考のために、
今は既に絶版となり、現在は、CDR本でしか発売していない
「悟りなき悟り」から抜粋しておきます。


**********************************************************



◆　宗教に、ハマりやすい人達について　◆


騙されて宗教に入信してしまい、それがビジネスとして成立してしまう原因というのは、

１／「自分はそれを知らない」というコンプレックスと、

２／「現象を、冷静に、検証しないこと」

３／「変だと思ったところを徹底的に疑わないで、まーいいかにすること」

４／「ご利益で、得するかもしれない」、という「欲に目がくらむ」。

５／他の分野で普通なみになれず、劣等感から「宗教で自己主張」をする。

６／小さいころから不思議な体験をしていたが、それを定義づけてくれるものが
なく、たまたま「それらしい説明」をしていた本や人物にハマってしまう。

７／ハマりやすい人とは、「テレビの毎日の星占い」を心のどこかで気にしてしまう、
あれの症状が「悪化したものだ」と思えば、解りやすいのではないでしょうか。
もっとも、本格的なホロスコープや人相学、気学等の場合は、
　　独特の論理や、統計に基づく面はありますけどね。


●おおむね、「占いを信じるタイプの人が宗教にハマりやすい」のは、確かなようです。
多くの原因は、騙す側よりも、騙される側にあるというのが、私の結論です。

たとえば、脳に信号入れて、てきとーな「神様っぽい姿と言葉の幻想」を人間に見せたら、
疑うこともなくそれを信じてしまうわけですから。ちょろいもんです。
しかし、世間で信じられていることは、もっと恐ろしく、馬鹿馬鹿しいのです。
まさに大の大人が「大人のオモチャ的な人形＝偶像」を拝んでいるんですから（笑）

私個人は、妄信的信仰ではなく、単なる「趣味」や「道楽」としては、
多神的な「文化」「風習」や、その「システム」は決して嫌いではありません。


中略



でも、「うちの御本尊が１番なんだい」と言い張る、「一神教」信者だけは、ＮＧですね。
なぜならば、神様の能力比べの「オリンピック」すらも１度も開催したことないのに、
どうやって１番を決めるんですかね。

それもやらないでおいて、１番だと思い込ませて、信者数を増やすための、
「必死で陳腐な弁解」が、宗教勧誘者らのやっていることじゃないですかね。



中略


◆多数集団と化した宗教はアウト◆


●個人で興味があって、あれこれ読んだりやってみたりするのは大変に経験になりますが、
１番、愚かなのは、組織化したところは、その組織内では「疑うことがタブー」のように
なっていて、疑う人は、組織の中で差別されたり、しつこく信仰を強要される事です。

イジメられるならまだしも、疑うことや、素朴な疑問を持つことが、何かそこでは、
「悪いこと」であるかのような雰囲気を「宗教団体」というのは、作り出しているのです。

そうして、そこでは、「やってはいけないこと、言ってはいけないことだ」と思い込んで
しまうことが形成されてゆき、それがその中では、「盲信」の要因として機能してしまう。
そうなると、人は、そこから抜け出すことは出来なくなります。

●疑うことを徹底して、許容する宗教でないかぎりは、
「とにかく信じろ、信じない貴方は信心がない」は、伝統的だろうが、歴史があろうが、
私に言わせれば、そのすべてが「カルト」です。
それが何千年と続いた、どんな伝統的宗派であろうと、そんなものは関係ありません。

第一、地球や宇宙の４８億年？に比べたら、たかが５０００年の歴史などは、屁のカス
みたいなもんですから。それっぽっちの「ちっちゃな伝統」など聞いて呆れるばかりです。


中略


前にも書きましたが、現在あるほとんどのものは、
「魔術とか、生活の知恵とか、医療」です。それが市民権を得ているとか法的に認可が
どうであるとかには関係なく、現在流通している情報のほとんどは、
「人間の欲望の延長」であり、分類上「精神世界」といえるかどうかは、疑問です。


>◆１／たとえば、まず「心霊」、

これは精神世界ではなく、情念とかの世界の「処分法」に
関する分野であって、宗教でも哲学でもなく、よくて単なる「死者の為の人生相談」です。


>◆２／精神の病に関しては、

その治療法が普通の精神科のカウンセリングであるか、
へんてこな前世治療であるか、いかがわしい心霊治療であるかに関係なく、目的とする
ことが、患者の社会復帰や、安心した生活のためというのであれば、これらはすべて、
リハビリのための「医療とか治療」の分野であって、精神世界ではありません。


>◆３／次に「宗教」。

これも精神世界ではありません。信じるとか信仰というのはこれは、
人間の願望の延長に設置されたものであって、心の問題を直接に扱っているのでもなく、
その信仰の元をなす思考そのものを科学しようとする態度を最初から放棄していますから。


>◆４／次に「神話」などの伝承あるいは一般的な占星術といったもの。

これは生活の技術です。「魔術」です。それは精神世界ではなく、確立されつつある途上の「生活技術」です。
それが目的とするものは、個人が地上的な生活において目的とする事を成し遂げるための
効率の良い座標を見つけるということです。あくまでも「生活の知恵」ですね。


>◆５／次に気功などによる「治療」。

これは、治療師に言わせれば、精神世界に分類されることは、
「はなはだ迷惑な話」であって、単に「方法の違う、治療法」であるにすぎません。
あれは、精神世界でもなく、宗教でもありません。ちょうど、それはアロマテラピーを
やっているからといって、精神世界と言われたのでは迷惑な話というのと同じです。


>◆６／また「癒し系のなんとか」って、

そりゃ精神世界ではなく、
社会的ストレス緩和のための「医療補助」の一種でしょうよ。


>◆７／「超能力」って、

そりゃ、本来は「物理の世界の研究課題」でしょうよ。
宗教とも関係なければ精神論とも全く関係ない。哲学もありゃしない。
ようは、ああいう分野は、能力者をモルモットにして、
未知の「エネルギーの一種を研究する分野」なのであって、別に「精神探求」の世界では
ありません。「精神作用」の研究といってもいいのです。


●まー、他にもぞろぞろと、いろんな分野が書店の「精神世界コーナー」にはありますが、
こういったものが、無造作に、乱雑に交錯しているものだから、何を勘違いしてか、
単なる治療師が、宗教を開業してしまったり、単なる信仰をしていた信者が何を勘違いをしてか、
インチキ超能力ネタをはじめたり、はたまた、関係ない分野をごちゃまぜにした
ようなカルト教団を作ったり、武術家もどきが、禅の逸話に妄想と夢を投影したりと。

精神世界と言う名の非常に乱雑に分類されている「書店の一角にある文化」というのは、
分解してしまえば、それぞれの本が収まる「通常に分類される本棚」があるわけです。


ただ、強いていうと、一般書籍との違いというのは、「その他のアカデミックでない・・・」
と分類されて命名されるだけの事です。つまり「トンデモ◎◎学」とでも命名できます。

まー、だからといって、たとえば、宇宙人ネタの本を、天文学のコーナーには置けない
わけでして、それは、「面白い話の本」とかいうコーナーでよろしいかと。
強いていうと、あれらは「旅行記」とか、「体験記」になるわけですかね。



●総括すると、私から見ると、書店で分類されているそのコーナーには、 精神世界と
呼べるものは、ほとんどなくて、そのほとんどは、

>「普通」にやって出来ないこと、または、普通にやっても出来る事を
>「普通じゃない方法」によってやろうとする、　
>という「ごく普通のこと」をしている分野、
>であるにすぎません。


その「ごく普通のこと」とは、すなわち、俗に言う「世間的な幸福」とやらを、
漠然と求めている人間の欲望の産物であるわけです。
だったら、それは、まー、ただ分野の違う「実用書」というカテゴリーですね。


●心のどこかをトラウマったのなら、心理学のお世話になればいいし、それでも駄目なら、
怪しい治療にかかればいいし、そもそも、「精神世界って何なのでしょう？」となります。

たとえば患部についての霊的な透視、これは「違う知覚のセンサー」を使うというだけの
話でして、精神世界とかそんなものじゃなくて、「検査法の一種」なだけです。
あたりはずれがあるので、その検査法は、「不安定」なようですが。



●では、何が私から見て、「精神世界」と言えるかと言いますと、それは、むろん昔から
精神世界のコーナーの一角にあった分野なのですが、とりわけその中から、選ぶと、
それは・・・・・・


　　　　　　　　　　　　　　　以下省略


_______

★ . 　　

>3/23-6:05 　文末に、内容を追加更新した。



■時代がもしも、50年ほど前なのであれば、
人間が、地球上に限定される「文化遺産」の中にある宗教といったものしか
信じられないというのは、わからなくはない。

それは、もしも原住民が自分たちの森しか知らなければ、
その森を守る精霊や神を、自分たちの唯一の信仰対象としたことだろう。

しかし時代は、月に兎がいると信じる時代ではなくなった。


■主に、メディアの発達と歩調をそろえて、この時代というのは、
1950年ごろ以来から、(物理的)宇宙というものに関する情報が、
断片的にだが、映像や調査報告として我々の眼や耳に入ることとなった。

せっかく、そんな時代にいながら、
どうして、地球や世界を作ったのが、しかも地球の神話に登場する
どこぞかの神であるとか、そのようなことを本気で信じることが出来るのか
ということは、驚嘆に値する狂気だと言える。


●地上にいるほとんどの宗教信者というのは、
自分が信じるところの神仏を最高のもので、
あとのものは、無価値であるとか邪教である、と考えていることがほとんどである。
特に、巨大化したり集団化した宗教にはその傾向が強い。

大抵の場合に、たとえ学問的という見地ですらも、
彼らは冷静に多種の民俗信仰や宗教を比較検討することはしない。

たまたま何かの縁、たとえば、実家がそうであったとか、親がそうであったとか、
たまたま何かのきっかけで入信した、そういう宗教にその後ずっと
定着したままになるのである。

一神教というもの自体が、かなり狂った思考の産物ではあるが、
むろん、一導師教、というのも全く構造的には同じである。

とにかく、人間というのは、何事も、一本に絞込みたがるのであるが、
それは、単に多種の理解をする努力をするよりも、
単純なことを信じて、それを精神的に依存するものとしての支えとしたい
という動機から、そうしているわけである。


●一般に言われる宗教とは「真実をもとめてあくなき探求をすること」
ではなく、頼れる、信じていれば、自分の支えとして維持できる
そう思えるものに、依存する、ということでしかない。


●ところで、どうしてたかが地球などという、星座図鑑で見ただけでも、
気が遠くなるほどちいさな星の上で語られたような、ローカルを10乗したような神話上の神仏が、
宇宙とか、「世界全部」の創造主でなど、あり得るだろうか?


●そんなことを、真に受けて信じているというのは、
まったくもってして、病気に近いか、それと等質であろう。

宇宙というのは、漢字でたったの二文字である。
ひらがなで「うちゅう」の四文字。
子供からお年寄りまで、誰でも発音することが出来て、
誰でも書くことができる。

しかしその認識は、宇宙飛行士から体外離脱から、天体望遠鏡で
星を見る小学生に至るまで、すべての人において、
そのイメージや定義は、異なっている。


●ただ、少なくとも、真実であることは、
その推定される無限にも近い空間におけるこの地球の位置と大きさ
というのが、いかに、気絶するに値するほど「小さいか」ということである。


●物理的観測の結果、そしてその観測機を見る人間の目と脳によって
宇宙と呼ばれているもの、
そして、次元という概念ももしも加えるならば、
無限とは言わないまでも、無数の存在がこの宇宙には、
「いろいろな意味」において生存している。

階層構造も無数にあり、確かに「生物や惑星や諸法則の創造行為」に
携わった(今も携わっている)存在たちがいる。

しかし彼らとて唯一の神ではないし、
彼らの上層には、また異なる単純化された世界がある。

地球上で何か命名された神仏の名前など、
おそらくは、宇宙の神々の「名簿」の片隅すら載っていない可能性の方が大きい。


●そういう空間認識と時間認識を認識できる時代環境にありながら、

どうして、この地球に限定されるような、ほとんど子供だましの
おとぎ話、つまり過去の宗教神話を、大の大人が信じるのか、
私には全く理解が出来ない。


●各自が信じているものが、各自の国家や文化の中に固有の神話にすぎない
という前提に立つならば、地球のどこにも宗教による戦争など
起きるはずもない。

それはちょうど、私はアイヌの民話が好きですよ、
私は、ケルトの民話が好きですよ、
私は、何々の童話が好きですよ、

という単なる「趣味」と好みにすぎない問題であったからだ。

神話でも民話でも、何を信じたり、好きになるのも良いが、
それはちょうど、消費者が製品を選ぶときに、客がレストランを選ぶときのように、

どこの店に行くか、何を買うか、という程度の「個人的な選択」であるに
すぎないはずである。


●ところが、どうしてそれが、国家的な選択となったり、
あげくのはてに、「どちらの好んでいる御伽噺」が正しいか?
「お前の民族の御伽噺」は間違いだ、ということで、
殺しあいにまでなるのか、全く持ってして私は理解に苦しむ。


●同じことは、一神教とほとんど同じ「一導師狂信信者」にもいえる。
導師など、うまい寿司屋や、ラーメン屋を探すように「はしご」をすればよいだけだ。

他の人間が美味いといおうが、まずいといおうが、
あなたが「好む味」の店を見つけること、
それが、探求という道において必要な、選択であり、
その「あなたの好む店」となる、宗教体系や導師をあなたは、
飽きるまで味わえばいいだけのことである。

しかるに、この世界では、「個人的に選択したものを味わう」
という事に留まることが出来なくて、

排他的に、どこかの店の料理に対して、
あれは間違っているとか、あれは悪いとか言うことに時間の大半を使い果たして、
>「肝心の自分の食うべき味の店にいくこと」を忘れているような馬鹿者が多くいる。

この連中こそが、宗教を口実と盾にした戦争を起こしてきた張本人だ。


●なぜ、宗教というもの、あるいは導師、あるいは体系、
そうした、
>人間個人が、全く個人的に選択して、全く個人的に味わうべき対象」が、

集団化する必要や、社会的な戦争までをも引き起こす必要があるのだろうか。


　　　　　******************●******************



●さて、気が遠くなるほど、いや、実際にはもしもそれを実感したならば、
とっくに既に気絶していても当然であるほど広い宇宙の中で、

仮にもしも、仮にだが、その頂点に君臨しているようなものを
想像上「想定」したとしたら、
あなたは、それをどのような存在または無であると想定するだろうか?

象徴として描かれたその姿を盲信しているような者が多数存在し、
また、人間のご都合主義で付け足された数々の馬鹿げた神の能力と
称するもの。

そうしたものを、冷静になってよく考えるならば、
どう考えをめぐらしたところで、その仮に想定した宇宙の創造者というものが、
地球で語られてきたような、そんな、ちっぽけな存在であり得るはずもあるまい。


●
いちいち、この地上の猿に似た生物を裁くほど暇でもなく、

いちいち、個人の願い事や祈りなど、聞いているほど暇でもなく、

いちいち、どこかの民族に救世主として降臨している暇もあろうはずもなく、

そもそも、こんな地球そのものに、視線の片隅ですら、チラ見すらしてはいまい。


●何度も繰り返すように、もしも「仮に」であるが、
この宇宙全体そのものを創造した意識があったとしたら、
その意識と物質の間には、無数の階層と、その階層ごとに
この宇宙で、長い時間を過ごしてきた、先輩たちと後輩という
関係がそこにはある。

その中には、我々の文明に先行する形で、我々の延長線上の
何十万年か未来に位置する生命もいれば、
また、我々とは全く異なる進化の延長線上の未来、または平行する
現在のこの宇宙のどこかにいる生命たちもあるだろう。


この地球に過去に関わったことのある生命たちもいれば、
ここ数十年という、ごく最近になって、地球を訪問した生命たちもいるだろう。


●そして、多くの民話や神話で語られてきた、神々あるいは神
というものが、彼ら、または彼らの「作用による」神話として
この地球に残されていったことも多くあったことだろう。

確かに、我々よりも「上位に位置する意識」というものは、
この地球上の全生物、全微生物の種類を遥かに上回る種類の
存在たちがいる。

その中には、過去の文明水準の我々から見れば、
神と誤認してしまっても、いたしかたなかった時代もあったことだろう。

しかし、現在は、地球では、2007年と認識されている座標上の夢の世界に
我々は存在している。


●今となっては、もしも正常な頭の持ち主が地球にいるとしたら、
その人達が、その人の限界まで想像力を働かせて、
もしも、創造の頂点に存在する意識と、その性質、その存在意味、
その目的、その無目的を、考察しようとするならば、

それは、断じて、何らかの形象や、特定民族とも関係を持ったものであるはずもなく、
仏教やら、キリスト教やら、イスラム教やら、ユダヤ教やら、
そんなちっぽけな枠に、とても収まるような存在ではないと結論することは、

この時代であれば、「子供ですら」出来ることであろう。


●そういう時代にあるにも関わらず、
大の大人が、未だに、「神」とか「なんとか如来だのなんとか仏」を
それぞれの個人や民族が、最高のもので、その他のものは嘘だったり、
滅ぼすべき邪教だったり、そんなことをよくも信じているものであると
呆れるばかりである。


●自然の中や、平行する次元の中に存在する、我々とは異種の
精霊のような存在や、霊的な存在たちに対する友好的な関係、
それは、これから先も、ずっと存在してもいいだろう。
それは、当たり前のことなのだから。

しかし、一神教とか、一導師教などに、集団が依存している、
そんな馬鹿げた理由で、殺しあう、そのようなことを繰り返す人類には
「知性」という言葉を使う資格は、全くないのである。


●たったの3度ほど、氷で頭を冷やせば、
誰でも推測、または理解が出来るはずのことを
少しも頭を冷やさない、というのが、どうやらこの星の人類と
呼ばれている生物の、大きな特徴のひとつでもあるようである。



●この世界で呼ばれているところの、
特に、とりわけ「一神的」な、「宗教信仰」や「導師信仰」というものは、
正確に言うならば、それは、
エゴが、自分が生活の口実または精神的な燃料とするものであり、
それに対する信用が自分の中からなくなったら、自分が不安になる
というただそれだけの理由で、執着している対象であるにすぎない。


●むろん、その対象の中には、哲学も、社会主義も、共産主義も、
およそすべの「思想」と呼ばれるものも含まれ、
また、人道主義、道徳、常識、これらも立派な「宗教信仰」の一部であると
見なせる。

それが「何であれ」、


人間の「自我」を支えるために使われるようなものは、それが、
「教義」「思想」「人生の目的」「哲学」「導師」、であれ、なんであれ、

それは「エゴ」を支えるために、都合よく利用され続けるものでしかありえない。


正しいと判断できるものがないと、うまく生きてゆけない、
信じるものがないと、生きてゆけなくなる気がする、
だから、「何か」を信じるのだと、もしもあなたが言うならば、


●生命とは、本来、何ひとつも、信じるものを必要とはしない

宗教を持たない、地球の人間以外の生物たちが、

いかに正常な生命を営んでいるかを見るがいい。

この原則を、頭のどこかに覚えておくことである。




●蛇足ではあるが、

もしも私が、私の知っている異星人に、私の知人の誰かを合わせても良い、
というふうに、許可が下りたとしたら、
そのときに、私は誰を連れてゆくかを想像することがある。

そのとき、私が、引き合わせることをしても良いと思える知人は、
この生涯に、たったの4人前後しか存在しない。


●全く異質な存在に出会ったときに、

何かを希望することもなく、何を質問することもなく、

何かを望むこともなく、何かを恐怖することもなく、

何かを不必要に信じることもなく、何かを不必要に疑うこともなく、

ただその存在たちに、冷静に向かい合うことが出来る意識をもった
私の知人は、誰と誰か?

それはとても少ない。

私が引き合わせたときに、異質な存在である彼らに申し訳ない人間を
つれてきてしまった、と思わないで済むのは、
私がこの生涯に出会った人達のうち、たったの3人か4人しか存在しない。

つまり、ごく普通の神経をしている人達。
あるいは、最低限でも、小悟している人達でなければ、

とてもではないが、異質な存在である彼らと、まともに
「コミュニケーション」そのものが取れないからである。


いや、何もテレパシー能力など、一切必要ではない。

ただ、単に、正常で、私に言わせれば、
ごく当たり前の「知性」が必要なだけだ。

正しく言うならば、ごく当たり前の、先見性を持たない「意識」。


しかしそういう人にすら、私はこの生涯、ほとんど出会ったことがない。


「これは、この星で知り合った、私の友人です」と、恥ずかしくなく
異星の生命に紹介できる、最低限の知性と意識を持った人達。

それは、ほんとうに、あまりにも、少なすぎる。


異星の生命たちの前では、

宗教を信じることなど、何の役にも立ちはしない、

祈ることなど何の役にも立ちはしない。

瞑想など、何の役にも立ちはしない。

知ったぶりの、うすっぺらな知識など、何の役にも立ちはしない。

誠実だの愛だの、何の役にも立ちはしない。


一切の価値観や、想像上の価値観などは、
彼らとコミュニケートする場合には、
そのすべてを、脇にどけて置かねばならない。


そこで、必要なのは、そういう、
「最低限」の「コミュニケーション」能力だけである。


そして、そこで最も必要となるのが、


　　　　　「頭の中のおしゃべり中毒」をやめること。



相手の話を、とりあえずは、完全なる思考の沈黙の中で、
黙って聞けないような者には、
今後、宇宙というフィールドでやっていける「基礎中の基礎」すらも、
ないのであるから。


もっとも、私にこの世界とは異なる異星から訪問した、
物質的な形、または、非物質的的な形の、知人(生命)たちがいようがいまいが、
それは、皆さんには関係のないことです。

そのような者は、いないと思っているほうが、無難です。

少なくとも、この「時間軸(時間地図)」の中には。


　　　　　　　　　　　　　●

ただ、少なくとも、皆さんのうちの何人か、本当にごく僅かな人達は、
私との関係においてではなく、

これから将来に、その人や、あるいはその人の子供さんが、
彼ら(生命)に、(まずは、非物理的な次元で)接触するときのために、
それぞれに、何人かが、「個別に」準備を始めるだろうということは
いえます。

たぶん、仮にであるが、もしも購読者が100人いたとしたら、
今後、約30年の間に、その方向へと向かうのは、推定3人(全体の3%ということ)。


死人禅の行法というものが、何の為にあり、

また、本来は、何に役立つものであったか、という事実は、

その人達が、はっきりと知ることになるだろう。





■つい口が滑って、時間軸(時間地図)という、あまり言ってはいけない言葉を
言ってしまったので、そのシャレで、こんなものをリンクしておきます。

竹の間の読者であれば、当然、多くの人が知っていると思いますが、
この話は、もうご存知ですよね?
↓
★概略のみ

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC

その他

http://www.y-asakawa.com/message/time-traveler-1.htm

http://www.y-asakawa.com/message/time-traveler-2.htm

http://www.y-asakawa.com/message/time-traveler-3.htm


せっかくですから、
おまけに、J.タイターの動画↓

http://heli.boy.jp/02ufo3/2006/11/_john_titor.html


■今、この掲示板を見て、もう自殺したいと考えている人がいたとしたら、
少なくとも、あと8年、生きて、どうなるかを見てみたいという気に
なったことでしょう。

私に言えることは、そう・・・、

希望を捨てて、ただ、その日を確かめることを目的としてでもいいので、

生きてみるといいです。


自殺するのは、今から、きっかり8年後でも、遅くありませんから。

というのも、今日は、3月22でしたよね?

もっとも2015年まで待たなくとも、
手近なところでは、北京オリンピックの動向をみてもいいですが、
ただし、北京オリンピックが、開催されたからといって、
2015年が回避されるという保証などは全くありませんので。


*********


そして、その未来の地球について、私は、砂手とこんな話をした。
むろん、「私の知るかぎりでは」、という限定での話であるが。


以前にも、竹の間で何度か忠告したように、

「火星移住者」は、全員死滅することになる。


砂手は、どうして特権階級的な連中が、
まだまだ、彼らが利権を搾り取れるであろう地球を、
破壊して、使い捨ててまで、

地球よりも格段に「生活や物資や情報が不便な火星を選択するのか」が、
理解できないようだった。


しかし、贅沢三昧に退屈した者というのは、ちょうど、地球でも
裕福を味わいつくした人間が、とうとうその「退屈」を極めると、
「不便な田舎暮らしをしたくなるのと同じだよ・・・道楽でね」、
と私は答えた。


しかも、その「不便な田舎暮らし」の上に、
彼らは、火星で、第二のアダムとイヴにでも「なる気になっていた」。
(わざとここは、「未来過去形」で言うが　(笑))


エゴをもった生物の場合には、
贅沢三昧と、権力の頂点に飽きた「猿」のやることといったら、
いつもこのような
「子供じみた、選民意識に、自己陶酔することでしかない」のは、
毎度のことなのである。



●しかし、彼ら移住者が、そもそも、どうして火星まで行けたのか、
それを支援した異星人が、どうしてそれを許したのか。
そのことを彼ら移住者とその計画者は、何ひとつも知らない。


そもそも、地球の人類が火星に移住したり、そこで文明を再生することは
「この太陽系の規約違反」である。


つまり、移住者が、その後、移住からほどなくして、
めだたく全員死滅することを、確実に分かっているからこそ、
「彼ら」は支援を許可したのである。

むろん、火星上にステーションや居住区画の建設の初歩的なものは
建造されるだろうが、それは長くは続かない。


当然、太陽系から他の惑星にゆくことは、
「彼ら」には造作もないことだが、
その「太陽系外惑星」への移動のための技術やその支援を
「地球からの移住者」に対して、「彼ら」が行うことは「決してない」。




さて、砂手と話をした地球の未来についてだが、・・・・



全文を読むには、こちらからどうぞ。

なお申し込みは2007年の10/28に締め切りました。

★ . 　　

また、あほう案(ア法案)が生まれそうです。

裁判制度について
↓
http://www.asahi.com/national/update/0130/TKY200701300389.html?ref=rss

これについては、一言に言えば、
「心情形成」の要因となる要素など、裁判に持ち込むなということである。
被害者が被告に質問をしたいのであれば、弁護士と協議して進めれば
いいことであって、こうしたことは、
被害者側の心情的なパフォーマンス以外の何ものでもない。

心情的なパフォーマンスであれば、それはマスコミでも使えばいいこと
であって、そうしたことを、(状況・物的)証拠でもって論議される
裁判の場になど持ち込むべきではない。

しかも、ここに裁判員制度が加われば、ますます一般人は、
心情といういいかげんな演出に騙されやすくなる。
よって、これは、完全な愚案である。


●そもそも、裁判員制度の導入自体に私は前から言うように
疑問が多くあります。
まずはその動機。日本を訴訟王国にしたいのか知りませんが、
もしもそうであれば、国民になんの承諾もなしに裁判員制度を導入
すべきではないことと、
するのであれば、そのための「基礎教育」として、
実際の裁判を放映することによって、国民が裁判の流れを見る目を
充分に養う期間が必要である。

この期間は、一般的に裁判を見る「感覚」が等しく国民平均化するまでに、
最低でも私は5年は必要であると思っている。


●そうした国民の側に必要な経験的な準備もせずに、
いきなり、はい導入しますでは、筋が通らない。

もっとも、そもそも筋を通した法案や行政など、
ほとんど聞いたことはないのだがね。

________________________________________________________


●こうしたことを見るにつけ、
政治に対する無関心を危惧するようなポーズを取っているだけで、
ようするに、議員とか、支配権を持つ者が国民に対して
本音で、考えていることを、非常に、簡単に言ってしまうと、

「国民には、政治に関心など持って欲しくはない。
　国民には、物事の真実など見極める目など、断固、与えたくはない。
　ただし、国民は選挙になったら、俺様に票を入れるために、
　俺の言う演説をよく聞け」


と、こういうわけである。選挙のとき以外には、
政治に本当に関心などもたれたら、彼らは困るのであるから。
議員という連中が、国民や有権者を、
ずっと「馬鹿のままにしておきたい」のは、見え見えなのである。


_____________________________________


●そうした「国民総愚民計画」に一役かっているのがマスコミである。

私は、これを「悪意に基づく、報道デザイン」と言っているのだが、
一般的に報道される事件の種類、順番といったものを
指示している者がいると見ている。

事件報道が、その事件の発生と時期が大きくずれて報道されることがあるのは
皆さんもご存知のはずである。

また、新聞やワイドショーの一面に並ぶ記事も、
どうして、こうも個性がないのかと思えるほどに、
各局の競争原理も独自性も、娯楽番組は別として、
こと、報道番組においては、全く何も働いておらず、
すべて、誰かに言われたとおりの、横並び。
マスコミが、マスゴミと呼ばれるようになって何年か経つが、
まさに、今のジャーナリズムは、「ゴミ」の排泄と化している。
ただのゴミならともかく、有害で悪意のあるゴミ。


●報道というものは、順番によって、印象が構成されるものである。
ちょうど、皆さんがある文とか、小説を読むときに、
皆さんが、ひきつれて行かれる「流れ」というものがあります。

それによって、皆さんは、知らずのうちに、特定のことに関心を強め、
特定のことには、関心が薄くなるわけです。

いわば、選挙演説や大統領の弁解の演説に、コーディネーターがいるように、
放送における報道にも、国民が何に関心を向け、
何には無関心になるかという、デザインをする人物がいるわけです。
冒頭の話題ではありませんが意図した「心情操作」というやつです。



●たとえば、事件報道とよくからむのが、
新製品の発表です。ゲームの新しい機種、車の新しい機種、
それに芸能ニュース、スキャンダル、
国民が政治的な問題や事件よりも、うっかり関心を向けそうな、
そうした話題は、いくつも常に「ストック」されており、

こと、何かの事件が起きたときには、それを相対的に目立たなく
メッキするために使われることもよくあります。
肝心のニュースをぼかすために、
別の話題という「バナナ」を、国民という猿に与えるという、よくある手法です。
これは、詐欺セールスのマニュアルとほとんど同じでしょうね。


●そうした目で報道を皆さんが見ると、
ニュースの「ヘッドラインの構成」というものの中に、
悪意的に意図した「順番」「削除」「改変」が行われることがあるのが
発見できるはずです。

印象というものによって、何気なくずるずると、悪意のある他者に
いつの間にか、洗脳されるというのは、こういうことで、
洗脳されるのは、何も馬鹿カルト信者ばかりでありません。
国民全員が、他人事ではないのですよ。

_____________________________________


このように覚えておくといいです。


世の中で、最も邪悪な洗脳とは、
オウムその他のカルト教団や自己啓発セミナーが、
閉鎖的で、密室的な環境と雰囲気の中で行う、分かりやすい洗脳ではなく、
「選択の自由があるのですから、自由にお選びください、
　自由に判断してください」

というこの言われた側が、「自分が自由である」という妄想を持ち、
その中で行われる、洗脳です。

これが最も典型的な「芸」として発揮されるのが、
マジックの原理の一部です。
フォーシングテクニックとは、
すべて、そうした「自分には選ぶ自由がある」という、
誤った前提を観客に植え付けるところから、「仕込み」が始ります。


●ですから、より自由であるという錯覚をさせておいた上での洗脳、
というほうが、より陰湿で、悪意があり、詐欺的なものです。

この詐欺集団の最たるものが、今の日本の「政治」と「権力」と
「悪意のある企業」です。
そして、マスコミには、何の「監視能力」もなくなったということ。

「報道デザイン」という事を念頭に報道を見れば、
何は隠したがっているか、ということは、見えてくることが多いと思いますよ。

これは、何も政治的な活動をするとか、
何かに反対運動をするとか、誰かを弾劾するとか、
そういう行動を必要とするものではなくて、

「視聴者」が、どう、ニュースを楽しむか、という方法を述べているのです。

自分が「洗脳される馬鹿」にならないための、
>日頃の「脳訓練」だとでも思えばいいのですよ。




●ここ無明庵には、こういう言葉が原則としてあります。
それは、報道ばかりではなく、哲学にも宗教にも世間の常識にも、
どれも区別することなく、同じ姿勢、同じスタンスで向き合います。

その原則的なスタンスとは、

1/物事を疑うな。(厳密には、頭ごなしに否定するなという意味)
2/物事を信じるな。

です。

物事を疑うというのは、疑問を持つということとは少し違います。

疑い、というのは、それ自体が、既に自分が希望している結果と
そぐわないというズレを起こしています。

一方の信じる、というのも、真実と心情の間のズレが
あなたの中に生じているから、信じるなどという言葉が出てくるのです。

疑うのも、信じるのも、全く同じ
「知性的でない、心情的な暴走」にすぎません。

なぜならば、

>真実とは信じる必要がないからです。

明々白々な事実を「わざわざ信じる者」など、この世にいません。

疑いがそこにあるからこそ、
100%の事実人認定か出来ないものにたいしてだけ、
人は、信じたり、疑ったりするのです。

たとえば、創造主や神の存在を信じるというのは、
本人がどう弁明しようが、明らかに、「疑惑つきである」ということです。

なぜならば、あまりにも事実であることは、
信じる必要もないからです。


●ですから、無明庵で常に言ってきたように、
物事に接するとき、他者に接するとき、
「相手」や「状況」を、

>信じること、信じたがることは厳禁です。
>と同時に、疑うことや、疑いたがることも厳禁です。

判断を下すまでに充分だと思える材料が組み合わさるまでは、
あらゆる種類の心情というものは、
あってもいいので、それらの感情を抑圧する必要はないが、

ただし、それは、
自分の知性とは「別」の心の部分にに保存しておき、
判断を「保留」としておくことです。



●こうした、
>現実の物事、現実の他者、現実の生活の中で、
>隣人や、家族や、職場で、
>「ありのままの事実」を冷静に見られないで、葛藤している人たちが、
>どうして、その「冷静な観照」を、最も必要とする瞑想など、
>出来るでしょうか?


宗教やら、瞑想なら、座禅の話になると、
「ただ、ありのままに見る」とか他者に教えている馬鹿セラピストや
瞑想指導者と称する連中は、

日々の生活、日々の一日一日の中で、
一体、どれほどの物事を、冷静に判断できていると言うのでしょうかね。


そもそも、「いわゆる宗教」なんか信じる人間は、
最初から、自分が世界の仕組みはこうあって欲しい、という
心情的な望みを投影しているにすぎませんから、
そんな者たちの言う、「観る」だの「ありのままを観る」には、
なんの説得力もありません。


皆さんが、もしもどっかの瞑想だの座禅の指導者と言われている者を
身近に観ている機会があるのだしたら、
そいつが、瞑想とか座禅とか仏教の話題ではなくて、

日々の毎日の生活の中で、その者が、
ご近所で起きていること、会社でおきていること、家庭でおきていること、
こうした、身近で起きていることに、
どこまで、心情を排した観察力を徹底出来ているか、

それによって、そういうセンターや瞑想会で、ふんぞりかえっている連中
ついでに言うと、ゴロゴロいる精神科医とか心理学者にも、
しっかりとした、「評価点数」でも、つけることです。


えらそうに聞える、宗教や宇宙の問題や、世界の大きな問題と、
日頃の小さな問題とに、何ひとつも、区別はないのです。


世間には、自分の主張や宗教やら仏教やらの話になると、
えらぶる傲慢な人間が多くいます。

また、ジャーナリスト、あるいは専門家もそうです。
その分野のことにおいては、自分は知っているんだと、傲慢になる人たちです。



●私に言わせれば、私が人を評価する視点は、
その人が、
何を出来るかでもなく、何を知っているかでもなく、
何を霊視できるかでもなく、

意識が、意識障害を起こしていなく「正気」である結果として、
何を見られる視力と聴力と触感を持っているかだけです。


だから、その者が、自分の専門分野や知っていることについて
知ったかぶりをしたり、
政治問題や宗教について話したり、
人に指導しているときではなくて、
その者が、「日々の生活のひとつひとつの出来事にどう対処するか」、
それを、皆さんは、油断なく彼らを「監視」することです。


まともな人というのは、大小の問題の、
そのどちらにも、一環して、「正気な対応」をするだけですから。



むろん、その正気とは、
世間でいうところの「正気」とは、違いますが。


　　　　　　　　　　　　　　●

_______________________________________________________________




●

★ . 　　

●どうして、こんな企画をしたかといいますと、
いくつかの、理由はあります。

「社会というものそれ自体」が、私達の意識にとっては、
ある意味で、ひとつのパートナーとか「伴侶」のようなものです。

従って、それが相互に助け合い、「利するところがあるうち」は、
そこに協力関係というものが成立するのは、カップルや夫婦でも
同じことです。

しかし、その関係性が壊れてしまい、修復が不可能となれば、
私達は相手と別れるという選択をします。

これと同じことが、社会と皆さん個人の意識の間にもあります。

それらは、相互依存しているから、我々は社会の一部なんだから、と、
そういう視点で自分をがんじがらめにする必要などどこにもないからです。

社会が個人に利する機能をしている分には協調を取ることも意味がありますが、
そうでない場合には、我々は単に、社会というものの
ある部分を「拒否」してもいいわけです。

それに伴うリスクはむろんありますが、どちらが個人の生き方や
個人の死に方としていいかは、皆さんが自分で選ぶ問題です。


●最初に言いましたように、社会というものとして「想定されたもの」は、
皆さんに重くのしかかる現実というほどの力はありません。
それは恋人や愛人や伴侶と同じです。

たとえば、相手が嫌になれば分かれるように、
日本が嫌になれば、国外に住めばいいのです。愛国心など必要ありません。
必要なのは、ある意味では自愛です。


●今回、わざと、なるべく悲惨で、馬鹿げた地球人類の最後を皆さんに
募集した理由の一端もそこにあります。

不必要に明るい未来など期待する必要はありませんし、
現状をよく見れば、あきらかに、あらゆるものは末期症状であるほうが
現実問題です。
そうしたものに、徹底して、冷めた目を持つこととが必要です。

たとえ、それが厭世的といわれようが、
それは社会というものからすれば厭世的であっても、
個々の意識にとっては、その方が現実的であるからです。

どちらが「観測している現実として意味を持つのか」という事は、
誰かが押し付けるような問題ではなくて、
個人の判断に委ねられているのですから。


また、今のように、
「現実逃避とも言えるほどの歪んだ希望」を持ったままで、
「地球賛歌ならぬ地球演歌」をいつまでも歌っているよりも、
どこかで、地球の歴史には、もうひとつの見切りをつけた方が利口です。


●また物事を少々、ダグラス・アダムス的に、宇宙的な視野で、
おちょくる、というユーモアを持ってください。

本当に、いつ滅んでもおかしくないほど、不安定な、ちっぽけな
惑星の大地の皮膜の上に、私達は一時の生活をしているにすぎません。

だとしたら、もっと長いスパンでの私達の本質とは何かという問題に
向き合う行為というのは、なんら厭世的でもなく、
禁欲的なことでもなく、また全く宗教的なことでもありません。

私達の最も奥深い欲望というのは、それを知りたがっている、
またはその根本不満を解決したがっている、という「欲望」なのですから。
他の食欲、性欲、知識欲などは、二の次です。


我々の意識が分断されて放り出されたままに放置され、
その結果、私達が何をやっても不満を残すという構造や、
どうして生存しているのかという疑問、あるいは、
どうして、生存しているように「思えてしまうのか」という問題、

こうした問題こそが、
本当の意味では、現実的な問題なのであって、
社会などという可塑的な構造は、その本当の現実的問題が、
不満や恐怖という形で露出したものにすぎません。


●昨年末に、爆笑の太田君が、「憲法九条を世界文化遺産に」という
マニフェストがありました。

彼は番組の中で、「不可能であっても、それを目指すべきだ」ということを
主張していました。それに対して当然のこととして、
頭の悪い自民党議員らは、「現実的でない」と反発を繰り返していたわけですが、
この点は、太田君も「あんたらの言う現実の方が嘘っぽい」と言いました。

全くその通りです。

隣の「松の間」では、年始早々、私は、
「そもそも、人間同士が戦う」というのは、何を原因として発生したのか
という事を論じましたので、ぜひ、ご一読ください。


●私達というのは、あまりにも長く殺戮の歴史の中にいたために、
歴史それ自体に洗脳されてしまっているような側面があります。

つまり、人を殺すのは、場合によっては「しかたないことだ」ということを
誰もが、どこかで思っているわけです。
無殺生を口にする坊主どもなどは、彼らの「頭の中」では、
何人も殺人をしているのです。

私達は、民族紛争や、人間同士の殺し合いが、
あたかも「いたしかたない本能」のように思っています。


しかし、よーく、現実を見ることです。
そんなに「現実」、「現実」と、現実的であることを誇示するならば、
「本当の現実」を見てみればいいのですよ。

つまり「自然界という現実」は、何をしているか?


自然界には、同種なのに、これほどまでに殺しあう生物はいません。
ミクロの世界では、「精子戦争」というのはあるようですがね。


そもそも、領土を拡大するだの、縄張りを広げるというのは、
異種の生物間で争われるものであって、
同種間で、そんなことをしている場合ではないのである。

松の間に書きましたように、そもそも人間に頭というものがあるならば、
環境と協調し生きるための、「決定的な大原則」は、
食料自給率を人口が上回らないようにすることです。

皆さんの一家の中だって、生活が苦しければ、子供は2人までで
止めておくという自制が働いているのに、
どうして、村とか国家単位で、それを管理しないのか?ということが
問題なのです。

人口管理をすることもなく、人口爆発をまったく放置したままで、
それによって起きた「領土の略奪」を「闘争本能だ」といって正当化する。

全く愚かです。

多くの「標準的な知能」を持つ、他の惑星の生き物であれば、
彼らが最初に認識することは、

>生存するための新陳代謝に必要なエネルギーの量よりも、
>自分たちの人口が上回ったときには、自主的に人口増加を抑制するか、
>さもなければ、他の惑星に迷惑をかけないように、
>他の星の「空き地」を探索するかだけです。(侵略ではなく)
>または「星間外交交渉」によって、共存の契約を結ぶかです。


●そういうレベルにもなっていない地球の人間というのは、
本当に、「猿以下」です。

ようは、かつてのヨーロッパ人が、アメリカの先住民やアフリカの
先住民を見て、「人間だと思わなかった」という認識がそのまま
現代でも、そのままなわけです。

もっとも、確かに「人でなし」、のような人間がいて、
鬼畜にも劣る人間がいるのは確かですから、
そうした人間に対しては、「人間と認めずに殺す」ということも、
「心情としては」分からなくはないです。


●しかし、人間が少しでも、知能を持っているのであれば、
もしも、対立する部族や民族や他者が存在したときには、
それが埋められない溝があると認識された時点からは、
双方は、距離を保ったまま、互いに不可侵のまま、干渉せず、
自分の生存圏の管理に集中すればいいだけのことなのである。


地球の文化や思想の「よくない」もののひとつは、
私が言うところの「貧語」のひとつである「仲良く」とか「一緒に」
という「外道言語」です。

知恵のある生物であれば、そういうことを強いれば、
逆に対立や、無理な協調からストレスが生まれることを知っています。

唯一の知性ある方法とは、対立するものには、互いに干渉をしないことです。

多くの星が「距離と次元によって隔てられているから」こそ、
宇宙で大規模な戦争が起きにくいという現実もあります。

町でも、近接すればトラブルが起きるように、
何事も、不必要な近接というのは、トラブルを生みます。

その一例が、前回話をした、大人と子供の「壁の崩壊」や、
男女間の壁の崩壊です。

絶縁体というものは、統合のためにすら、決定的に必要なものであるのです。


●そういうグローバルな意味からすれば、
下手な統合、下手な協力、下手な強調、下手な共有理念、
そうしたことをやめて、
「距離を取ること」が、健全な生物の生き方であるという点からも、


これを縮図として皆さんの「生活」にあてはめれば、
たった一人の個人として皆さんは、家族や社会とも、
絶縁体を挟んだ、距離を意識の中に持つようにということです。


　　　　　　　　　　　　　●


正月早々から、縁起でもないし、
話題にもしたくない「馬鹿げた話」ですが、ひとつ、しておきましょうか。

年末にどこぞかのチャネルが、オウムの上祐が新教団を立ち上げて、
社会と協調性のある組織を作るだのという阿呆なことを
のたまっているのを見ました。

本当に、どうしようもない、お馬鹿集団ですね。

あえて、私はここで「極論」をしますが、
もしも私が少しでも、彼らが、まともに、
かつて、大昔にそうであったように、悟りや道を求めるという
その純粋な気持に対して、少しでも、応援する気持を持てるとしたら、

私は、「危険な思想」といわれるものを保持したままで活動しようと
しているもうひとつの派と言われている方を支持しますよ。

理由はいたって簡単です。
「途中で捨てるぐらいなら、信じなさんな」、ということです。

一度信じたからには、世間に何を言われようが、投獄されようが、
つまはじきにされて、餓死しようが、
本当に信じたのであれば、その危険といわれる思想と共に、
最後まで、行けということです。

その結果が、迫害であれ、のたれ死にであれ、なんであれ、
本当に、道を求めるのが目的なのであれば、
もう二度と、社会に手出しなどせず、社会を変えようとなどせず、
また、信者など集めず、
農園でも作って自給自足の生活をしろということです。

社会にかみ合わない思想なのであれば、社会から隔離された距離を
自分たちで作り出して、社会と干渉しない中で、修業でもしろということです。

関係のない人達や、関係のない他宗派に物理的な干渉しないならば、
何をやっても結構ですよ。

そういう意味では、たとえ世間にどういわれようとも、
危険な思想を全く変えず、言うなれば、オウム原理主義のような
連中が、もしも「社会に手出しをしない限り」においては、
その教えとともに、自滅するなり、自活するほうがマシです。

でなけれは、新教団など必要ないですから、
解散するか、脱会することです。

「危険といわれる思想」と共に、「潔く、自分が死ぬ最後まで行くか」
それとも、脱会して「1人になるか」、そのどちらかしか
「本当の修業者」には選択肢などないのですよ。

中途半端な新教団に行く人間など、阿呆ですよ。

危険思想のままに行く教団の一部の残党たちが、
もともと自分たちが何を求めているのが自問して、自閉した組織として
社会の片隅で静かに修業するかだけで、

それ以外の、つまらん、社会協調を説く分派組織など、
一切「解散」してしまえばいいのである。
そして、各個人が、ゼロからやり直しである。

そういう点では、本当に、上祐というのは、修業者としても潔くないですし、
すべてを解散してゼロにして、全信者を「放り出すこと」こそが、
これから何百年か先の、個々の信者の転生の行く先の結果としても、
「彼らの為になる」ということすら分からない、「のうたりん」だといえます。


というわけで、「極論」すれば、私は、
自分が最初に信じたものと、最後まで心中するぐらいの覚悟のある派の
方が、まだしも「人の生き方と死に方としては、マシである」といえます。

自分が信じたものに伴うリスクを、自分で背負う覚悟をして最後まで
行くのですから。

従って、自己責任を持って、オウムの原理主義に最後まで付き合うか、
さもなければ、「脱会して1人の道を求める個に戻るか」、
そのどちらかしか、ないのである。


●もっとも、同じことは、
「他のすべての宗教信者たち」にも言えることです。

もしも「最初の教えを、都合よく変形する」のであれば、
それは、その流派の末裔を名乗る資格はないということである。


　　　　　　　　　　　　　　●


ちなみに、無明庵では、既存する宗教の信者は、一切、お断りです。

しかも、無明庵すらも、信じることを許しません。

何も「信じるな」が、ここの教えです。


なぜならば、「観念的に、自分に都合のいいもの信じる」ということと、

「体験的な会得」とは、全くの別問題です。


体験するほどに、

何かを信じる必要など、何もなくなりますから。


信じるというのは、あくまでもそこに自分との距離がある場合であって、

会得したものというのは、あまりにも当たり前すぎて、

信じる必要すらありません。


真の意味で、宗教的であるということは、

逆説的に言えば、何も信じる必要すらないということです。


むろん、酒飲みや、読書好きが口にするような、
軽薄な「人間演歌教」や

宮崎アニメが愚痴るような「愛情至上主義」も、

そして、「性善説に基づく宇宙賞賛教」やら、

「創造主が何かの目的で善意に生物を作った」などという妄想も、

「人類や生命が、何かの大きな目的に向かっている」だのという妄想も、


　　　　　　　　何ひとつも、信じる必要はない。



私に言わせれば、これらの方が、よっほど「危険思想」である。

それらが「危険思想である」、根拠を明確に言っておきますよ。


皆さんは、「何もひとつも疑うことなく」、宇宙の進化や神やら
仏法やら、永遠の時間やら、世界の存在に何かしらの意味がある事を
「信じてきた」でしょう。違いますか?


　　何ひとつも疑うことなく、なんとなく信じてしまったこと。

　　このこと自体を、
　　もう「立派なカルト」以外の一体何だと、皆さんは言うのですか?




　　なにしろ、それらが言う宇宙論や、「魂の進化論」なるものには、

どこの馬の骨とも分からない霊能者や聖者たちの、「証言」なるものと

　　　　　　　　非常に曖昧な、「状況証拠」しかなく、


　　宇宙が、存在するに価値あるものだとするような「物的証拠」は、

　　　　　何ひとつも、この宇宙には「ない」のですから。



　　　　　　　　　　　　　　　　●


ある意味では、宇宙人ジョーンズの言うように、
(・・・ただし、地球ばかりではなく・・・)


　　　　　この宇宙は　「本当に、ろくでもない」　のである。




　　　　　　　　　　　　　　　　●

★ . 　　

◆おたよりに答えて。


＞手裏剣ＣＤを購入したいので手続き等よろしくお願いします。

＞（あとは何も言えないです。
＞起きるべき時に起きるべき人にそれは起きるということですね、、、。

＞悟りという言葉に希望をつい持ってしまいますが、
＞本心は何も信じられない。
＞いつもズタズタにしていただいてます。
＞絶望も絶望。今の本心らしきものに従って好きらしきものに
＞生きてるみたいにしているのがいいんですかね。
＞／嘘つきで目暗でぼんくらな男より。）


◆以前にも、竹の間に書いたことですが、
手裏剣というものは、全くのところ、私個人の趣味です。
それをＴＡＯと関連させたものに発展させたいというのも、
それもまた、ただの全くの個人的な趣味で、
皆さんに関係のあることではありません。

しかし、私は自分の趣味に徹して、不親切なほど、
他者の要求に応えないということが、次世代の次元上昇経路として
有効であることを言いました。

「悟りなき悟り」に記したように、
一見すると慈悲深く衆生の方向を向く者は、実はほとんど役に立たず、
誰にも役立とうとせず、他者を振り返ることなく、上昇する者のその
「気流」の方が重要であると。


◆
＞起きるべき時に、起きるべき人に、それが起きる

というのは、比較的正しい表現ですが、
正しくは、その人が、何を望んだかということです。
私が出会った、その人は、過去、１０００回、自殺をしたいと思い、
何回かは、それを試みたそうです。
それぐらいで、探求者としては、合格路線なのです。

ただし、世の中では、個々によって、自殺の動機は違います。
下は失恋から、上は哲学的苦悩までありますが、
ようは、そこまで切羽詰っている現実問題であるか、
それとも、ぼーっとしたまま死んでも何とも思わないかの違いだけです。

ただ、そこで困難なことのひとつは、
「先天性」というものが、どうしても探求者にはあるということです。

いわゆる悟ったとか、または悟る可能性の中にいるとか、
または、確実にその人が、それを目的として今回生まれてきたかどうか、
それは、実は、以前に竹の間で、
リロードと呼ばれる作業をしていたときに浮上した問題でした。


◆私が何人かの人たちにリロードを試みたのは、
「こういう契約になっていますから、こうすればうまく行きますよ」などと
江原狸のようなアドバイスをして、人を安心させたり喜ばせることではなく、
その者が、悟りというものを最初から射程にすえて、
それに付随する、いろいろな困難な過去生を持ったことがあるかどうか、

そして、また、今回の生で、他の事を犠牲して、
それに着手していいのかどうか、
それを見極めることが、そのリロードの本当の目的でした。

結果、私が試みたほぼ全員が、悟りなどという分野とは、何の縁もなく、
私がそれまでに全く接したことのなかった、ある人が、
９５％、探求者としての資質を持っていました。
物事には、絶対ということはありませんので、残りの５％は、未知数です。


◆

＞悟りという言葉に希望をつい持ってしまいますが、
＞本心は何も信じられない。

それに希望を持ってしまう人間の心理はとてもよく理解できます。
その原因というのは、主に、その言葉を残した先駆者たちの
不備にあります。むろん、彼らをあがめてしまった弟子たちや
後世の人たちにも責任はあります。

また、人間というものが、真実よりも、心地良く聞える
自分のエゴにとって都合のよい言葉だけを選択するという性質もあり、
そのせいで、過去の導師たちが、どれほど言葉を尽くしたところで、
どれほど、正確に伝えようとしたところで、
受け手がそれを捻じ曲げるのでは、まさに豚に真珠となってしまうのである。

過去の導師たちが犯した大きな不備（間違いとは言わないが）のひとつは、
そもそも、意味と「解釈」だけで成立していて、
意識それ自体とは何の関係もない、言葉というものを、どう使うかであるが、
これに関しては、不備の起きないようにと配慮した典型が、
老子の第一句であり、ラジニーシにおいては、
とれだけ深刻なことを語ろうが、「常に、言葉はただのジョークだ」
そうではなく「私と共に沈黙しろ」という事を言い続けたのは
ご存知の通りである。

が、にも関わらず、一体何人の人たちが、ラジニーシが全く口を開かなくても
彼をそれだと認識しただろうか。

実際、彼は、大悟してから２０年の間、自分からは誰にも自分に起きたことを
語らなかったと伝えられている（真実かどうかは別として）。

悟りというものと、この世の中に蔓延しているものとのギャップについて
観察し、考察し、目的を明確に定めて、どういうトリックを使うか、
それを暖めていた２０年がそこにあったわけである。

発見や、発明のように、特許出願したり、学会に発表して、
すぐに世間に広めればいい、というような、
そんなシロモノではなかったのを充分に知っていたのである。

そこで彼が出した結論、つまりそれは言い方を帰れば、
「妥協点」であるわけですが、
それは、伝説ではなく「それが、この世の生を生きることがある」
という、そのことの広告塔に自分の生涯を捧げるのが彼が、上層と契約した
ことであり、それとひきかえに、彼が手にすることのなかったものは、
本物の「弟子」である。おそらくは小悟すら出来た者は、
彼の元では、１人か２人だけのはずである。


◆悟りというものに、「不幸なことに」、
人が魅力を感じてしまう理由は、いくつもあります。
もっとも最悪の動機は、
大統領にでもなることの代用品として混同している連中。
つまり、何者かになること、大者になることと勘違いしている連中。

しかし、それより最悪なのは、
東南アジアなどであるように、
僧侶というのがあこがれの職業となってしまっている場合。

社会的な風習の中で、寺のあとを継ぐとか、僧侶に地位がある場合。
もともと、僧侶なんていうものは、探求を覚悟した、「世捨て人」である。

僧侶は、「葬儀屋」などやっていないで、元来、その真の姿がそうであるように、
乞食ぐらいでちょうどいいのだ。
それが、どうして、政治的権威や、一般民衆の尊敬の対象になどなるのか、
全くもってして、愚かしい。
ただ苦行しているというだけで、もしも人間が尊敬されるなら、
マゾでも拝んでろということである。


◆次に、かなり最悪なのは、普通のことが普通に出来ないということの
コンプレックスから、「万能薬」と勘違いして、悟りに憧れる場合。
「個別の物事」というのは、個々に解決法があるのであって、
それらを面倒がらずに、個々に解決してゆけばいいだけである。

悟れば「すべてが解決するだろう」、などという妄想は、
いわば、「金さえあれば、何でもかなうだろう」という妄想と
さしたる違いがないのである。そのことに多くの人は気づかない。
現代の「インスタント志向」のもたらした弊害のひとつだと言える。
簡単・便利で、マルチプレイというやつです。

個別の心の症状に対する処方はあり得ても、
「万能薬」などというものは、ないのである。


◆逆に、悟った人々の側が、大きなミスをした点と言えば、
実に、申し訳ないことに、
悟った者の目には、その伝説どおり、
見るものすべてが、悟りに見えてしまう。

この事態がもたらすものは、彼らには迷いが何であったか
正確には、思い出せないという事である。
記憶のかなたの断片としては、思い出せるがそれはリアリティーを持たない。

この時点で、この世界の人たちとは、接点が失われるのである。
そして、実際接点が失われることが正しいことであって、
その方が、在りとしてはいい。

が、しかし、その人たちが、もしも誰かに接したり、
そのことを話すとなると、実に「厄介な問題」が多々発生する。

真実を語ることが、周囲には、害になるのである。
受け手は害とは感じなく、それこそ、ありがたい教えだと
勘違いするだけであるが、
実際には、害以外の何ものでもない。

しかし、それが害になることを、悟りの中にある人間は認識できない。
悟った者が万能でないという点もこうした中に現れている。

人生上の大問題を解決した者が、人生上の大問題を持たない者に
何の役に立つだろうか？


◆私はずいぶん前に、何時間もある、ダイジが少ない弟子に語った、
肉声のテープというものを聴いたことがあるが、
彼は「典型的な」、頭頂開花型の悟りである。
頭頂部開花型の悟りの最大の特徴は、ろれつが回らないということである。
あのケースの悟りは、まさに「酔っ払う」というにふさわしい。

しかし、酔っ払いは、シラフの人とは接点をもてない。
せいぜい、その悟りの酔いのアルコール臭に感染して、
数ヶ月か、数年、他者の影響を食らって、「他者依存的」な酔いを
周囲にいる者が受けてしまうというだけの話であって、
なんら、周囲のものには、個としての自主性はない。

だから、おそらくは、私の推測では、
ダイジの近くにいた者や、わずかに接した者の何人かは、
その後に、妄想癖を拡大してしまい、
勘違い人間になっていったはずである。

悟りには、本人にとってではなく、周囲に対する、
いくつかの「副作用」というより「薬害」というものがあって、
それが、酔いに近い快感であるほど、周囲の人の中にある
「毒を、際立たせて表面化する」という性質を持つ。


◆それに比べると、語るときに、スムースに、ろれつが回るように、
饒舌になるように、レベルをうまく調整して「濃度を落としていった」
という点で、ラジニーシの方が、悟りをどうテンションを下げるか、
という技術においては、手馴れている。

おそらく、両者のそうした違いは、彼らの過去生に起因するものである。

もともと、導師としての訓練を何度か過去生で受けてきたラジニーシと、
単なる、一個人としての探求者であったダイジとの違いである。
このふたつは、どちらがいいということではなく、どちらにも一長一短がある。


◆慣れた導師というのは、探求者に「必要な、うまい嘘」をつける。
ダイジのように、全く手慣れていない導師初心者は、
悟りに圧倒されていることに手一杯で、
口を開けば、いちいち、１００％真実しか語らないが、
「必要性のある個人」との、接点を持てなくなる。

つまり、それが必要のない人にまで、見境なく常に真実を語ってしまう。
真実というのは、それが「目的」を果たせないのであれば、
間違いでしかない。

何かが真実であるか否かは、それが最初に目的としたことが、
その結果を出したかどうかだけで判断される。


私から見れば、おそらくは、世の中で、
最もその本来の目的を果たせる導師（つまり特殊分野の治療師）
というのは、たった１人か二人の探求者には、饒舌に語るが、
それ以外の時間は、畑で草刈りしている、「ただの、普通のじいさん」
というようなキャラクターである。

必要な人にしか語らない。必要のない人には、一切語らない。

そうでないと、本当に必要な人に与える薬の濃度が、
本当に必要ともしていない人の問題に関わることで、
薄まってしまうからである。

悟りというのは、無尽蔵なのではない。
それが、限られた時間と、限られた機会と、限られた最低限の
言葉や、手法しか持たない、ぎりぎりの「悪条件の中」で、
誰かそれを必要とするたった数人に伝達される、というところに
その美しさがあるのであって、
無尽蔵にどれだけ語り、どれだけの言葉を残したとしても、
ただの１人すら、必要性に迫られている人を
「まっさら」に戻すことは出来ない。

◆

＞いつもズタズタにしていただいてます。

それが「嘘」なく、本当に痛みとしてあなたにあるのであれば、
まだ、あなたには「生きた神経」が残っていることになります。

竹の間は、むろん、いつもそのような話題で埋まっているわけではなく、
雑談のブログにすぎませんが、
こと、「そのこと」に関しては、真実を捻じ曲げて妥協することは
出来ません。実際に起こり得る、プロセスの、
その厳しい現実を認識するのが嫌で、心地よい教えにエゴが酔いたい人は、
「他所へ行けばいいだけ」のことです。


＞絶望も絶望。今の本心らしきものに従って好きらしきものに
＞生きてるみたいにしているのがいいんですかね。


◆それに本当に嫌気がさすまでは、そうしているしかありません。
誰もあなたの背中など押してくれませんから。
本心からは何も信じられないというのは、探求には重要なことです。

既存する教義やら、経典やら、導師の足跡やら、
そんなものを敬愛したり、信じたりする者に探求者の資格はありません。

無明庵のことも含めて、自分１人の頭で、すべてのことを
疑うこと。何も信じないことです。

なぜならば、
悟りというもの自体が、そもそも、何かを信じてなどいないのですから。



＞／嘘つきで目暗でぼんくらな男より。）


◆嘘つきで、めくらで、ぼんくらな男を、
しっかりと生きた、と自分で言えるまで生きれば、
それが自然に死すときがやつてきますよ。

それがいつまでも死なない、または変化しないとしたら、
そのぼんくらを、まっこうから生きていないという嘘つきなだけです。

理想というもの自体が幻影とは言え、
「理想」というもの自体が、
本来は、自分が、欲望まみれの、あるがままの等身大の生を、
その限界まで生きたとき、そこではじめて自発的に生まれる
自分に対する理想には、価値があり、それはたとえ幻想でも「道」になりますが、


そもそも、その理想そのものが、他者や本から、ぽんと与えられて、
ほいほい信じて、宗教教団に入ったり、導師についたり、
本を読みあさったり、修業ごっこに手を出したり、
そんなことで、どうして探求が出来るでしょうか？

他者から、ぽんと与えられた理想を、
疑いもせずに、信じてゆく道などには、何の意味もありません。

まずは、「この理想は、この自分が創った理想だ。
　　　　　他者から推奨された理想じゃない」

そう言えるものが、浮上するまでは、
他者や社会の価値観との拒絶の中で、
「等身大の自分を貫くこと」しかないのです。


道を行くのにも最も必要な最低限の資質。

それは、自分にだけは、嘘をつかないこと。

死んでも、殺されても、自殺しても、
それでも、周囲にあわせたり、何かの「フリ」をしないことです。

現状そのままの中にしか、出口はないのですよ。

それが私が、いままで竹の間の禅問答で伝えようとしてきたことです。

悟りという、その理想すらも、
古人や他者からの「借り物音頭」のリズムに踊らされていたのでは、
１人でゆく「探求」など、出来るわけがない。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


◆ただ、最後にひとつ、皆さんには「希望という毒」または
「毒の形をした希望」になるかもしれない、
ひとつの「嘘」を書いておきます。


ラジニーシは、２０００年前の過去の人たちは、
今よりも悟りやすかったので、手法も簡単であったと言う。

それは確かに真実である。

ＰＣに喩えれば、アナログな製品は、故障箇所も複雑ではないし、
修復も複雑ではない。

情報量が少ないのであれば、いろいろな方法論も効力を持つ。

ただし、ひとつ、間違えてはいけないことがあります。
過去の時代ほどに、悟ることが容易であったのは事実ですが、

いっぽう、過去の時代ほど、「探求者」の数は少なかったのですよ。

たまたま、いろいろな神話、伝承、逸話の中に、
悟った人の物語がクローズアップされているので、
いかにも、多くいたように思えますが、

今から、２５００年以前の時代というのは、
地球が、意識の問題を忘却して、物質のリアリティーを構築する方向へと
シフトしてから、既にだいぶ経過していた時期です。

そして、それから数百年と、人類は産業革命のような方向へと進み、
それに比例して、悟りそのものの起きやすさは、減少しました。

昔は、ストレスの構造も、単純であったことに加えて、
修業に入ったら、横目で見る情報や価値観も少なかったので、
打ち込めたということもあります。

しかし、今の時代、この２００６年の時代では、
悟りにくい分、増加傾向にあるものがあります。


　　　　　　　それは、探求者の数です。


実に「皮肉」なことに、こういうことなのですよ。

昔の風土よりも、花が開く環境は、かなりの悪化をしたが、
なぜか、「種」だけは量産される。

昔は、逆に、
種は少なかったが、開花しやすかった。

種とは、探求者のこと。開花とは悟りのこと。


なぜ、そのような、開花する良好な環境が失われた、
これからの地球の不毛な環境で、「種だけ」が生まれるのか？

それは、人類は昔よりも、故障しやすくなったということです。


昔の自体に、全存在や自我を消去したりリセットする必要性のある
人間などいませんでした。

しかし、時代はこれから先、人間には処理不能な情報や
環境になるにつれて、
ある意味では、自然発生的な「探求者」が培養されてしまう可能性もあります。

一億総うつ、とか、一億総、ひきこもり、
そんな状況はそう遠くない未来にやってくることでしょう。

平たく言えば、生きる理由や、活力源を、いちいち見つけるのも、
いいかげんに、うんざりだという人間が増えるということです。

それを増加させたのは、人類自体です。

宇宙という土壌の中にあっても、
悟りなど、全く必要なことではないですし、
そんなものが必要になる事自体が、「不健全なこと」です。

しかし、希望を持てない社会になるほどに、
それは、悟りの側から言えば、理想的な「人類の散り方」であり、
理想的な「滅び方である」ということになります。

「希望に満ちた人生は、最低に醜い」
「希望に依存しない人生は、美しい」と、ＥＯ師は、よく言っていましたが、

もしも、このまま地球人類が今のまま進むのであれば、
鈍感ではなく、状況に敏感な億単位の人間が、
何もする気がなくなってゆくでしょう。

その動きが良いとか悪いという問題とは別に、
それが何をもたらすかといえば、
治療法のない「故障が多発する人が増える」ということです。

その中のほとんどは、簡単な修理で済む人たちでしょうが、
いっぽうで、故障が深刻化することも、過去の時代よりは増加します。

悟りなど、健全に宇宙での、億単位の長い歳月を暮らすには、
全く不要なものですが、
その不要なはずのものが、未来の地球では、過去の時代よりも、
必要になる人が増えるかもしれません。
それだけ、この惑星の人類は、精神の病状が悪化しているということですね。


◆ＥＯ師は、よく、
「これは、未来の人たちのために書いた」と言っていた。

「今日も、他者と知ったかぶりのおしゃべりをして、
　疑問もなく、社会で働いて、社会で生きて、酒飲んで楽しんで、
　いつまでも、それが続くと思い込んでいる、ぼんくらに書いたんじゃない。

　これは、多くの者が、人生や、さらには転生までして、
　そうやってまで、だらだらと、ずっとこれから先も生きることに、

　何の希望も見出せない者、
　何も信じるものがない、もう何もしたくない、
　進化という幻想のゲームに属することを、終わりにしたいと思う者、
　そう毎日思う人たちが、今の時代よりも増えるであろう、
　未来の退廃的で、何の希望もない地球で、
　その中でも、とりわけ、ある種の人たちだけ必要になるだろう」

ということでした。

ＥＯ師の著作が、「廃墟のブッダたち」と表題がつけられた理由も
そこにあります。

それは、何の問題も感ぜずに、社会や経済や価値観や宗教が、
ぐるぐると、同じ軌道を回っている「今のこの地球社会」ではなく、
「廃墟」が、その時には、悟りが起きる舞台（土壌）になるだろう、
という事です。


ただ、何億と存在する人々の中にも、
その「廃墟化」への足音を聴きつけて、
少しずつ、故障し、虚無の扉を叩くしかないと感じる、
とても、敏感な人たちも、増えているように、私個人には思えました。

いつの時にも、
社会の時間は、とてもゆっくりと進むのですが、
感覚の敏感な人たちほど、もう少し未来からやってくる
現実を、心身に受け止める傾向があるようです。


そういう意味では、ひきこもりや、ニートや、自殺者や、うつが、
薬を一切処方されないのであれば、
ある意味で、「悟りの側の文化」から言わせれば、
ごくごく、健全な探求の道＝「正しい滅びの道」を、
人類がゆっくりと進んでいると位置づけることは出来ますが、

標準的な宇宙の基準からすれば、それは、
「不健全な現象」であると言わざるを得ません。


あなたが自分の状態を健全だと思うのであれば、
日々、不満と満足を往復する機械的なゲームに、そのまま飽きることなく、
同じ、今のこの価値観や知覚の中で、
より安定したリアリティーを保存し、それに中毒し、
より、中毒できる麻薬としての「生きる活力を生産すること」の方が、
宇宙という工場の歯車の従業員として、その会社のルールに従うことになり、
優良社員となるわけですから。


悟りの道など、もともとからして、
ヤクザな人間だけが、歩む道なのですよ。


そして、繰り返し、言っておきますが、
本当の意味での、悟りというのは、
高次元的な世界で、何かの霊格を得たり、何かの役目や、
進化のためのポジジョンや、支配力を得るという事ではありません。


　　　　　それら、自分の位置づけの、放棄です。


　　　　「神の、自己認識ゲームを、自分の意志で降りる事」です。



健全な人たちが、そのゲームを、面白いと思えるのはよいことで、
その場合には、意識を進化させたり、意識を操作したり、魔術を学んだり、
願望を実現するために、気力を振り絞って、
この世界の仕組みとどう付き合うかを学び、努力すればいいだけです。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


しかし、それに、本当に嫌気が注すほどになった一部の人たちは、

　　　　　　　ゲームオーバーということです。



　　　　　　虚無の闇しか存在しなかった原初の宇宙が、

　　　　　　最初に不注意にも、
　　
　　　　　　「うっかり、やってしまった」「自己認識」・・・

　　　　　　すなわち、その「虚無の対象化」。

　　　　　　それが、今のこの、

　　　　　　「個別化した精神」の中に生じた大混乱の元凶ですから。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

★ . 　　

●地震については、震度4以上クラスの要注意が「栃木」と「千葉」
特に栃木東部から南部です。

ここ数日は、伊豆半島から山梨のラインなどにも前兆は出ているにも
かかわらず、内陸でおきている地震の規模が震度1クラスばかりと
「小さすぎる」のが気になる。
いずれ、また中越バロメーターが震度2あたりを示したときに
関東で起きると見ていますが。

______________________________________________________________


■ところで、ここのところ、ずっと松の間にかかりっきりで、
「竹の間」や「梅の間」の愛読者の人たちには、
全くついてゆけない、マニアックな話題に
どっぷりと私は身を浸して楽しんでいました。

ただ、ここ半年を振り返ると、
この傾向というのは、全部統一された、予定された一直線に
並んでいるものなのです。

今年というのは、私にとっては、「やりつくす年」のようです。
人生の周期というのは、個人差がありますから、
日本とか世界とか地球とか、そういう規模のスケールとは
全く関係ありません。

だから、誰にとっても、今年がそうである、というわけでは
ありません。

______________________________________________________

今年は、とにかく、スピードを飛ばしてきました。
昨年の初めが、引越しの年だったので、年内一年は、
バタバタとしたので、
今年は、少しゆっくりしたいと思いつつも、

誰からも頼まれてもいないのに、昨年の年末の「z-55」も含めて
音楽CDは、立て続けに3枚も作ってしまったし、

「性恋愛教本」を書き上げた段階で、完全に恋愛相談とセックスの
相談をする事には興味を失い、
最後の、あの本で、もうセックスのテクニックや心得や複雑な技法のことで
書き忘れたことは何もありません。

これと平行して、ネットの「相談系掲示板」での人生相談を
ほぼ完全にやめて、今まで費やしてきたその分の時間を、
すべて私生活で、やりたいことにつぎ込んできました。

そして、そのあと、のんびりするどころか、手裏剣三昧の日々。

そして執筆。手裏剣という世界に一石か二石ぐらいは十分に投じた内容
だったので、満足。
書いたものの、まだ残っていた言い忘れた分を、今日まで、
「松の間」で続行していたわけです。

そして、それも、ようやく、一段落しました。
_______________________________________________________________


■そして、これらには共通したものがあります。

「性恋愛教本」は、「虹のオーガズム」「性のレシピ」と続いた、
シリーズの「最後の締め」、ということであるにしても、
「臨終の為の音楽」と「中級手裏剣術」は、
この二つに共通するものは、それまでの私の作品から
がらりと変わったのは、
「他人」とか「人間」とか「社会や政治」に対する興味の
完全に近い喪失です。

それらは「性恋愛教本」で、完全にオトシマエをつけたので、
続く作品の「臨終の為の音楽」や「手裏剣術」では、
「非人間的な領域」に、どっぷりと移動したわけです。

「臨終の為の音楽」は人間の感情など全く無視していますし、
手裏剣という分野も、それは力学的な世界であって、しかも
鉄という無機物と向かい合う作業でした。


それまでの、私の、どちらかというと、他人や社会と、
有機的な関係を、意図して維持していた傾向からすれば、
全く逆の志向、・・・というか、
本来は、こっちの、人間たちの消え去っている世界の方が、
私が馴染めて、落ち着ける世界なわけです。

_______________________________________________________________


あと、最後に残った予定作が「悟り」に関する本ですが、
これでも、言い残しのないように書くつもりです。
竹の間のエッセンスとでも言うべきものになります。


●依然として、馬鹿みたいな勘違いをしている人たちが
あまりにも多すぎるので、そうした人たちと根本的に縁を切るためにも
言っておきますが、

無明庵というのは、「自己認識」を助ける場ではありません。

自分探しをする場所でもなく、
自分の宇宙における位置を確認する場所でもなく、
自分にまつわる何かを発展させたり、解明するようなところではないのです。

従って、どんな大金を積まれても、個人のカウンセリングなどしませんし、
そんなことを助けたり、助力などしません。

無明庵とは、元々が、宇宙がそもそも出来る原因となった、
宇宙それ自体の自己認識システムが、人間や生物にも反映され、
それ故に、動きや苦が生ずるという論理の上に成り立っています。

また、意識運動の上での動きをやめられない結果が、
絶え間ない、どうでもいい思考となり、行動中毒となり、
人生の目的探しの中毒となっている。

そうした中毒と、キチガイじみた、頭の中のおしゃべりと、
いつまでたっても、生の目的もわからず、死の目的もわからず、
ただやっていることと言えば、
「自己認識が成立しなくなる世界」からの逃避行為のみ。

____________________________________________________

人間というのは、現実感が希薄だ、とか、
生きている実感がなくて虚しい、とか、と言ったところで、
完璧な現実感覚のリアルさに遭遇しても、
そのときには、この上もない「気持ち悪さ」を感じるように出来ており、

逆に、その虚構の世界を捨てて、絶対無を直視しようとしても、
そこでも、この上もない気持ち悪さを感じるように出来ているもの
なのである。

なぜならば、そもそも、そのどちらも、「自己認識」つまりは、
世界の中における自分の位置確認というものにかかわるからである。

自己認識作用こそが、実は、生物の持つ、新陳代謝の原因や、
知覚の成立原因や、生存プログラムや、
苦痛感覚の根本であるにもかかわらず、
それをしようとするのが、精神世界なのだから、笑わせます。

そんなに、この上、さらに苦痛になりたければ、
江原さん的な前世紀的な霊的世界を信じるなり、
でなければ、あいかわらずの虚構の宗教とか
占いとか、または、自分にご利益のありそうなもの、
または、自分の進化という幻想に貢献しそうな、精神世界に
お金でもつぎ込んでいればいいのです。


●しかし、もともと無明庵というのは、
進化そのものを、自己認識(つまりは宇宙における原初の対象化の動き)
の「口実のひとつ」として定義していますので、
そもそも、自分について知る、または知ろうとする衝動それ自体に
疑問を投げかけてきたわけです。

そうした衝動が、全宇宙的な衝動そのものに起因する以上は
我々は、いつまで経っても、家畜であるに過ぎないのですから。

この「自己認識作用」または、それを口実とする
自分探しとか、自分の問題解決とか、そういうことをやりながら
自己意識の輪郭を明確化しようとすることを
肯定する前提に立っているのが、世の中のほとんどすべての
精神世界です。言い換えると、これが「精神　世間」。

ごたいそうな能書きと、なにやら複雑な論理の見せかけの元に、
やっていることは、ただの、「焦り」または、
心身の次元に渡る「飢えからの逃避」。


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そもそも、生きていることの中にある「気持ち悪さの本質」を
きちんと、その理由を体験的に知ればいいのであるが、
世の中にあることは、
その気持ち悪さからの逃避手段が無数にあり、
また、気持ち悪さを解決すると称する、ウソっぱちの悟りの体系があり、
さらには、生きていることの気持ち悪さは、当たり前なのだからという
「慣れ」と鈍感さの上に、宇宙論を構築する者たちもいる。
(グルジェフ論理とかも、しょせんは、このあたり。
ということは、さらに言えば、異星人なるものも、そのほとんどは、
苦痛に慣れてしまった、「開き直り派」である、ということですね。)

そうした人たちから、聞けるのは、
いつも、生とか死の問題の本質ではなく、
それらを回避する「言い訳」にすぎません。

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●ということで、
生存していて、自分が世界の中にいるという、
その対象化された、気持ち悪さから
「逃げまわる派」が、世間のほとんどの「生存中毒の人たち」で、
(むろん、自殺する人も、所詮は「逃げ回る派」ですよ。)

ごく一部が、「当たり前なんだから、慣れれば、いいのさ派」で、

ほとんど絶滅種に近いほど「極少」なのが、
「原初の対象化分裂」の「正当性を否定する派」、つまり
うちみたいな、ところです。


　　「宇宙って、それ自体が、そもそも、間違っているよね」



これが、そもそも、無明庵の基盤なのです。

だから、正しいと思う世界が、この世界の霊的な謎解きや
テクニックの中にあると信じている人や、
または、ここでなければ、別の次元世界に、まともなことが
あると、未だに信じている人たちには、無明庵は、無縁なところです。

そもそも、間違っている宇宙なのですから、
どうして、その宇宙で創造を開始した、神々やら、存在に
コビたり、彼らの哲学とか、彼らの衝動に従う必要なんか、
あるんだかねー。実に馬鹿らしいです。

生とか、地球に限らず、または、高次元、低次元に限らず、
全存在を、疑いもせずに、「正しくて、高尚な存在理由がある」
という前提で、ものを語る人たちには、うんざりなわけですわ。

その前提こそが、気持ち悪さを作り出し、
その気持ち悪さが、決して解消されない、最大の罠なのですから。

まー、だからといって、頭の理屈で、いくら存在否定をしたところで、
それ自体も、否定というのは、肯定するのと全く同じく、
自己認識(対象化)作用の一部ですから、

本当に、「全苦痛」の本質から開放されたかったら、
とるべき手段というのは、やはり、無明庵的なものになります。


つまり、ひとつのたとえとして、「食の探求」で言うと、

それがどんなにシンプルな食生活になるにしても、
体にいい食い物を探しまわっているうちは、逃げ回り派。

断食してしまって、そもそも、なぜ食うのか
なぜ、食いたくなるのか、という問題に直面するのが、
死人禅のようなメソッド。

そこでは、道はふたつに分かれるだけ。

全く何もない世界の中で、自分の位置が解らなくなって
怖くなり、わらにすがって、何も変わらぬ同じ、この世界に戻ってくるか、
それとも、全宇宙的な、根本的な自己認識中毒システムから、
自由になるか。


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EO師の本が出版されてから、約11年が経過し、
無明庵のHPが立ち上がってから、もう9年も経つのに、
いまだに、そんな「基本的な区別」も、つかない人たちがほとんどのようです。

何がそれまでの「和尚」やら、ダイジやら、
なにがしかの覚者信仰と、「根本的に異なるのか??」ということ。


それは、そもそも、悟りだの、世界だの、宇宙だのに
肯定的な意味を付加した前提の上にあぐらをかいているか、
それとも、それらの前提に否定的な見解の上に、いるかの違いである。

肯定も否定も、どちらも、二元的であるとは言え、
どちらが「マシか」といったら、
それは、宗教教義やら、マスコミ報道を疑いもせずに盲信する衆愚と、
疑う頭のまだある人(陰謀妄想の人は、論外ですよ)を比べたら、
それは、後者の方が、まだしも、マシであり、
意識のどこか一点ぐらいは、その生を美や正とする前提の洗脳から、
自由であるといえますから。


我々のような、宇宙からみたら、あまりにも小さな、個人的な存在が、
どうしてそのような自由、
つまり宇宙からの自由すらも得ることが出来るかという理由は、
実に簡単なことです。

我々がもともと、
その絶対的な自由の因子(無)そのものであるという事実と、
また、その因子が一部に残っているが故に、
それが生の活動や自己認識と対立して、苦しむという、
構造の中にいるからです。

すなわち、
我々生物を、最も苦しめるものの中にこそ、
実は、我々が、
そもそも、最初から何も苦しんですらいない「地点」があるというわけです。


●無明庵に質問をよこしたり、かかわる者の大半が、
では「何が、そもそも苦しいのか、突き詰めよ」というと、
たいていは「自分というこの感覚が苦しさの本質です」とか
言うのだが、

それにしては、彼らのやっている、求めていることといったら、
その自分を、ますます意識させるような、「自分を知るセミナー」やら
自分の将来やら、自分の過去生やら、自分の生きている目的やら、
「自分の力」「自分の可能性」「自分の神秘体験」そして
あげくには、「自分の無我」「自分の悟り」と、
そんなに好き好んで「自分」を探し回っていながら、
よくも、ぬけぬけと、「自分が苦痛の本質です」なんて、
でまかせを言うもんだと、あきれるばかりです。

あとは、自殺願望にとりつかれている者も同じこと。
それは、自分探しが面倒になって、生きるのが面倒になったというだけで、
依然として、「自分を救う何か」を漠然と妄想して、
だらだらと生きていたり、潔く死んだりするのですが、
どのみち、すぐに元の路線に乗せられて、
人生ゲームを再開させられるだけのことですから。

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●壮大で、あまりにも巨大で、恐ろしく複雑に見えてしまう宇宙も、

その初まりは、実に単純な出来事から始まったのですから。

最初の最初といったら、
それは無に決まっています。
が、正しく言うと「何もない」という「認識もない無」という意味では、
これは、「最初すらもない」といった方が正しく、
ようするに、そもそも「定義不能」ということです。


が、問題なのは、宇宙の次の状態です。
それは、何者かが、「何も無い」ということを「認識した」ということ。
この時点で、その何者かというのは、「認識されているのが絶対無」
であるという構造から「相対的」にいえば、「絶対的な存在光」であった
ということになります。

絶対的なふたつの極、つまり、見られた側の闇と、見ている主体
という、根本的なものが同時に現れたという意味で、
これを根本分裂といいます。

が、しかし、闇という対象を凝視しているだけの主体の光、
この構造だけでは、苦痛は起きません。

問題は、主体であった側が、
「この絶対的な何もない闇を見ている、この主体は何者なのすか?」

この問いを「発してしまったこと」が、宇宙が
今日の形状に至る原因でした。

これはちょうど、無理にたとえるならば、
我々が、母体の中にあるとき、あるいは誕生して幼少のころには、
確かに、自分に起きる空腹や排泄の苦痛や、外界を
ぼんやりとは、意識していますが、
まだ、それによって「自分は誰なのか」の問いは発しません。

宇宙もそのように、絶対的な暗黒をただそのままに意識していた
段階では、意識に運動性はなかったのですが、
「これを、見ているのは何なのか?」ということから、
主体を自己認識するために生まれたこと、
それが「動き」です。
その動きが、現在のすべての認識作用の原因であり、
思考や、元素の生成や、生物の誕生の原因であったわけです。

その原初の問いと、その結果のこの宇宙の状況を、
何も疑わずに、肯定してしまうのが、
世の中のほとんどすべての哲学、宗教、常識や精神世界です。

その原初の「神の問い」を、
「この上もなく、愚かしい問いであった」とするのが、
ここ、無明庵なのです。


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