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●猫の足跡-その744●「素人による 食品検査奮闘記・第123回」■「山の面積の切り出し方法」■
by:
鈴木崩残
2014/12/08(Mon)16:27:50
素人による個人測定・奮闘記☆第123回
山の面積の切り出し方のコツ
●定量するためにスペクトルの中から、検出と見られる核種の山の部分から、
面積を切り出す際に、私は次のような方法を使います。
まずROIの範囲は、縦の「平行線」で区分されていますので、
ここから「対角辺が平行の台形」を切り出せます。
その他は、複数の三角形のパーツとして切り出せます。
少なければ2つの部品、多いと4つぐらいの部品で、
まるで「タングラム」の板のように、切り出すわけです。
↓
●一見すると面倒そうに見えますが、
最初の台形(2辺が不等辺、2辺が平行の台形)を切り出せば、
あとは三角形を数個切り出せば、
定量に必要な全面積を、「ほぼ」正確に確定できます。
場合によっては、最初にざっくりと切り出して、
はみ出た部分を、あとから切り取って面積を引くという方法を取る場合もあります。
実際にやってみると、なかなかこの線引きの作業は楽しいです。
不精をして1mm単位で長さを決めず、
必ず「0.5mm単位」まで、定規で測ります。
******************
●また、やはり、何といっても、一番注意を必要とするのは、
「ベースライン」がどこにあるのかの見極めです。
これをわずかにでも間違うと、面積の差に響いてきます。
たとえば、次の「灰汁」のスペクトルがそうです。
間違えやすいベースラインの一例です。
↓
ベースラインをAとBのどちらで取るかで、0.26Bq/kgの差になります。
新容器と旧容器では、換算係数が
変わってしまったので対応しました。
●新容器は、旧容器よりも少し重量や体積が大きめになったために、
各濃度に応じた表示での換算係数が若干変わっています。
これは、換算係数が正しいかどうかをチェックするために、
ゲルマチェックされた、茶葉の測定グラフの面積を今までよりも正確に求め、
新容器用と、旧容器用のそれぞれの換算係数を調整しつつ、
スペクトルの面積にかけて、そのあとで、標準線源の重量に換算したものです。
【試料は、Cs−137が14.0Bq/kgのクロスチェック用の茶葉】
以下、旧容器と新容器の両方で計算してみました。
【表示率はMAX80で、
5.4Bq/kgの蜂蜜水の線源による係数から追っかけた場合】
↓
【旧・マリネリ容器】
【新・マリネリ容器】
【表示率はMAX110で、
23.4Bq/kgの合成試料の線源による係数から追っかけた場合】
↓
【旧・マリネリ容器】
【新・マリネリ容器】
●14Bq/kgのスペクトルを、濃度がそれよりも、大きいほう、小さいほう、
どちら側からの換算係数でも、ほぼぴったりと一致しました。
むろんこの茶葉以外の複数試料も、この係数で測定所の値に近似しています。
●さて、そこで、今年最後の試験を自分に課しました。
1Bq/kgから3Bq/kgあたりは、ほとんど測定所の値に
かなり近似している事はわかりましたので、
残る濃度の、4Bq/kgから、25Bq/kgあたりが、
本当に正しく定量できるのか、それを自己テストすることにしました。
■とりあえず、いくつか測定と定量計算を終わりました。
(K-40が「または」となっている部分は係数の候補が二つあり、
それをあとで、測定所の結果とつけあわせて検討するためです)
>>【木灰汁】
Cs−137=4.60Bq/kg
K−40=261.48Bq/kg
>>【再抽出灰汁】
Cs−137=2.96Bq/kg
K−40=98.17Bq/kg または、66.95Bq/kg
>>【3種合成試料】
Cs−137=16.7Bq/kg
K−40=231.78Bq/kg
>>【流通品・うすくちしょうゆ(香川産)】
Cs−137=0.2Bq/kg〜0.19Bq/kg
K−40=74.46Bq/kg または 93Bq/kg
その醤油の自己測定の結果です
↓
■その醤油のスペクトルです。
図中に「結果が2種類」書かれている理由は、
ひとつはベースラインより上全体の面積で計算した場合と、
もうひとつベースラインより上にある空容器のBGをカットした場合です。
したがって結果は、この二つの違いによって、
約0.28Bq/kgだったり、約0.19Bq/kgだったりしています。
↓
☆以前に検出された醤油との比較と
今回の香川産の醤油の再定量☆
■続けて、今回の醤油を12時間まで測定してみて、
それを「他の醤油(検出のもの)」と比較した結果です。
ほかの醤油との「比較」もしてみたいので次の醤油も測定にかけてみました。
これは、製造年月日や原産地の違いにより、1.2Bq/kg出たり、
0.51Bq/kg出たりした醤油です。
うちで依頼した同商品は、測定所では、一つ目の商品は0.3以下となり、
月数をおいての二度目では、0.51Bq/kgとなりました。
この醤油です。【おのみち−測定依頼所−様にお願いした醤油です】
↓
http://onomichi-labo.blogspot.jp/2014/06/32014.html
●そこで、後者の微量のセシウムが検出されたもの1.8リットルを、
自分で煮詰めて「1リットル」に濃縮したものをずっと保管しておきましたので、
それを今回、初めて測定にかけました。
(当時は、そんな濃度は自分では測定できないと思っていたので放置してありました。)
●単純計算では、元を0.51と仮定した場合には、濃縮の結果、
0.9Bq/kg(±で0.7〜1.1)ぐらいとなるかもれません。
今年の成果の一つとして、この濃度であれば、捉えられると思っていますので、
トライしてみました。
★ 結 果 ★
なお、以前よりも緻密にROI範囲の面積を、
くまなく「残らず拾い上げる」という方法に変えたため、
切り出す面積が今までよりも、若干増えましたので、
低濃度領域での換算係数を、
これまでの×0.008から×0.007に変えました。
↓
元の1.8倍の濃度にしたパルシステムの醤油と今回の香川産との比較です。
↓
●自分で決めたルールどおりに定量したところ、
パルシステムの醤油のCs−137は測定所の結果と、ほぼ近似していました。
↓
パルシステムの醤油のK−40値も測定所の結果とほぼ同じです。
↓
■次に、試しに、「やさしお水」のBGを差し引いたもので、
パルシステムの醤油のCs−137を定量しましたが、
普通の「純水のBG」による最初の定量結果→(0.68Bq/kg)と、
そう大きくは変わりませんでした→(0.567Bq/kg)。
差は「0.12」で、
K−40からのコンプトンの影響は極端に大きくは受けていないようなので、
前述の定量のままで、補正は必要ないとしてみました。
↓
★ 最 終 的 定 量
↓
>●結論としては、↑の、この定量法の「0.3Bq/kg」、
>これが正しいだろうと私は思いますが、
>もしも「精製水のBG」を使用して、ベースラインより上の面積を拾ってしまうと、
>最大で「0.57Bq/kg」程度になります。
ありそうな、なさそうな?という、こういう検体は、とても迷います。
以前の「流通玄米」のように、「精製水のBG」を使用する事による
過大評価も十分にあり得るので、測定所に依頼することにしました。
しかし、これで最終的に、
こういう「確実に1Bq/kg以下の低濃度の場合」に、
>ベースラインを普通に切るか、それとも空容器のBGの線でカットすべきかどうか、
>私自身の中では、白黒がつくと思います。
適正な、「係数」「測定時間」「ベースラインのとり方」「カリウムBGの有効性」、
などの見直しと確認にも、とても役立ちますので、
ここは、測定員さんの胸を借りて、この醤油は測定依頼をしました。
こうした「低濃度」で、BGにからんでくる低いスペクトルに限ってはこれでいいと思う。
↓
結果は後日に掲載します。
★今回のこの醤油の自己測定は、非常に多くの検証材料を含んでいます。
次のように、測定時間と定量条件によって異なる数値をはじき出してあるので、
結果を元に、よりベストな定量方法を割り出せるからです。
↓
測定時間→ 5時間測定 +KBG使用 8時間測定 12時間測定
↓ ↓ ↓ ↓
面積のとり方
↓
ベースラインより上 0.28 0.48 0.57 0.44
空容器のBGより上 0.19 0.18 0.45 0.30
■また重要なことは、測定所で「検出下限未満」で、
かつ測定員の方が見ても、0.1Bq/kg程度しかない、
という結果となった場合には、
検出として判断して面積を拾う範囲を、今よりも狭めるべきであり、
ある範囲から以下は、今後はノイズとして扱えばいい、ということもわかります。
そういう点から、どういう測定結果になるにしても、この醤油の結果は、
自分にとっては、今年、最も重要な測定依頼となりました。
************************************
「個人的メモ」
以下は、単なる自分用のメモですので読まないで飛ばしてください。
■とにかく、安価な費用で行う、私流の素人測定においては、
1///
Cs−137の定量に際しては、段階的に「濃度別」に、
数個の「感度校正用の標準線源(出来ればゲルマチェックされたもの)」
を用意し、それを真の値に近いものと定義して、
そこから割り出した換算係数を信頼して使います。
2///
また、今回のCC茶葉でチェックしたように、
検体よりも、少し濃度の高いスケールからでも、少し濃度の低いスケールからでも、
どちらからも正確な定量が成立するように換算係数を割り出します。
3///
Cs−137のROIを、604keVから720keV と自分で決め、
その範囲内にあるベースラインより上(低濃度の場合には空容器BGより上)
にある面積を、残らず多角形(台形・三角・平行四辺形)で拾い上げる。
(ただし、ノイズとしてどこあたりのスペクトルを切り落とすかは、まだ検討中です)
4///
言うまでもなく、検体の重量を出来るだけ、
「感度校正用の標準線源試料」の重量に近づけるために、
詰め込んで重くしたほうがいい事は当然でした。
5///
○カリウムBGは参考程度に留める(それを元に定量はしない)
○水分量の影響も参考程度に留める(それを元に定量はしない)
◎容器内の充填量が足りない場合には、以下の比率でBq/kg値を補正する。
***************************
★超低濃度スケール(ただしこれは「単なる参考程度に留めて」使う事)
【0.2〜1Bq/kg未満】
表示はMAX=30・TD=740
係数は ×0.0033
606gの玄米(Cs-137=1.00Bq/kg)が標準線源
●低濃度用スケール*(この濃度領域が私の測定のメインになります)
【1〜4Bq/kg未満】
表示はMAX=60・TD=740
係数は ×0.007
606gの玄米(Cs-137=1.00Bq/kg)が標準線源
>☆この低濃度領域で、BGを精製水にすると過大評価になりやすかったが、
>空容器のBGにするか、純水のBGにするかは、今回の醤油の結果待ちとなります。
>>ここから下記のような高い濃度以上の場合には、
>>検体のベースラインが「空容器のBGより下になることはまずない」ので、
>>BGの選択の問題は生じません。
>>↓
▲中濃度用スケール*(↓これ以上の濃度が出たら、そもそも食べません)
【4以上〜15Bq/kg】
表示はMAX=80・TD=740
係数は 高密度「新容器」は、×0.011
旧容器は、 ×0.0092
710gの蜂蜜水(Cs-137=5.4Bq/kg)が標準線源
■高濃度用スケール*
【10〜30Bq/kg】
表示はMAX=110・TD=740
係数は 高密度「新容器」は ×0.026
旧容器は、 ×0.023
400gの合成試料ブルー(Cs-137=23.4Bq/kg)が標準線源
▼超高濃度用スケール*(これは土壌の測定などにしか使いません)
【40〜240Bq/kg】
表示MAX=300・TD=740
係数は ×0.20234
124gの粉砕ハーブ(Cs-137=259Bq/kg)が標準線源
▼K−40の定量用表示・換算スケール
メインはこれを使用する
↓
【液体/300Bq/kgまで】
MAX=130・TD=740
係数は 高さ×2(←係数は要検討)
640gの「やさしお水(K-40=300Bq/kg)」が標準線源。
【100Bq/kg以内の低濃度まで】
MAX=60・TD=740
係数は 高さ×0.96
461gの「炒り玄米(K-40=67Bq/kg)」が標準線源。
_________
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