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[707]
■
★アルバム 「モ メ ン ト」〜曲目解説〜
by:
ほ・う・ざん・
2005/01/30(Sun)23:57:13
★「momento」(瞬間)★
2005年2月中旬に一部の書店のみで販売
メインジャケット
↓
インレイ(曲目順が実物とは一部違います)
↓
●コンセプト=「サウンドトラック的な音創り」
<TOTAL TIME=79:49>
〜■曲目解説■〜
●実験的な音楽を期待した方は、冒頭の1〜4曲で、
「あれ? 普通の音楽なのかな」とコケてください。
だんだんと、あとで、「普通でなくなり」ますので。
●また「ごく普通の音楽」を期待した人は、
トラック3あたりから、早々に、コケてください。
特にトラック9で、コケまくってください。
でもオチがあるんです。(全曲で79:48の長い作品となりました。)
1「南からの風」5:27
【完全にラテン乗り+中東風で、メロディーラインの風のような音は
ちょっとクロスオーバー風。本アルバムのテーマ曲です】
2「北の炎」8:03
【ややプログレ風のフュージョンで、これまた中東風旋律の
ギターパートがあり、さりげないドラムスの複雑なプレイが見せ所】
3「南の砂漠」5:29
【これはぐっと異国的です。しかも、ここでコケる人いると思います。
あたかもモスクにいるかのようなイスラムっぽい音かもしれません。
平均律から音程をずらしてあります。あまりこの手の音を、
長く聴かせると、リスナーの意識が違う世界に行ってしまうので、
後半は、アフリカンドラムと日本の太鼓が混ざったようなリズムで
締めくくりました。】
4「南の木陰」1:41
【古い時代のギリシャあたりで、木陰で木漏れ日を眺めているような
のどかさを作りたかったのですが、国籍不明の、何だか、とらえにくい
妙な旋律になってしまいました。2分足らずの最も短い曲ですが、
前後の曲に対する「箸休め」のテイストとして挿入しました。】
5「北の氷河」9:27
【動きのない氷の世界を、映画のサントラ風に仕上げました。
一番、まったりと平面的な曲です】
6「北の吹雪」9:58
【いわゆるシンセサイザーのシーケンス音が8つ複雑に同時に
からまりながら展開する、70年代後半のドイツ的テクノ風。
知る人ぞ知る、懐かしいメロディーが登場します。】
7「臨死体験」12:27
【人間の死、そして、そこから異次元のトンネルを抜けて、
別の世界に移動するプロセスを描いています。
「2001年宇宙の旅」のようなSF的な音が途中に入りますが、
全体としては、少しだけドラマチックな映画音楽風の仕上げになっています。】
8「転生」7:38
【「4分の11」という変拍子で構成され、9つの転調を繰り返しながら、
それが11回繰り返されて99小節からなる、ちょっとした実験音楽です。
ここでは、9と11という数字を、テーマにしてみました。
「転生」をテーマにしていて、音づくりはマイクオールドフィールドの
「インカンテーション」というアルバムに似た雰囲気に仕上がっています。
あのアルバムでも、6拍子と5拍子が連続した11の数がメインテーマですから】
9「南の雨、そして雨上がり」19:34
【なんと「雅楽の音」で始まって、最も私が力を入れた曲です。
雅楽的な音にサイケデリックで不安定な音が、からみつき、
どうなるかと思いきや、さらに、ちょっと「キテます」系の
現代音楽風のジャズっぽいピアノの、激しい展開です。
これは地上に激しく降りつける雨を表現しています。
さらにその後半からは、意外な展開を見せて、
19分以上も連続して続く最も長いこの曲でアルバムを閉じます】
■CDの盤面です。
(シルバー色をベースとするプリンタブルディスクを使っているため、
スキャナーではこのように荒れて撮影されています。
実物はこの画面よりも、ずっと綺麗に印刷されています。)
↓
● 製作メモ ●
●いろいろ書きたいことはありますが、とりあえず断片的に書きます。
今回やってみたかったのは、ひとつは、即興性。
全部、どの曲もライブでアドリブをやっているような感じのものです。
キーボードの手弾きと、打ち込みによる修正などが混ざっていますが、
原則として、生演奏の雰囲気を最大限に生かそうとしました。
たとえば、いろいろな自動演奏のパターンも、すべて元は、
手で弾いたものを元に展開しています。
●また、今回は、3曲ほど、リズムに制限を設けない演奏をしています。
つまり、普通、演奏のときには、メトロノームとかクリック音、
ドラムスとかベース音などを聴きながら演奏して録音するのですが、
それが私は嫌になることがよくあります。
自分の中から出てくる自然なリズム、旋律の速度変化を
単純な機械的なリズムの中に押し込めたくないのです。
特に、持続音のオーケストラ的な音のパートなどです。
ですから、あえてリズムカウントを全くとらずに、
自由に演奏した部分が随所にあります。
「南の砂漠」のイントロの「中東っぽい音」もそうですし、
「南の雨」のイントロの「雅楽っぽい音」もそうです。
また、他の曲中でも、オーケストラっぽい音は、
いくつかは、そうして弾きました。
これは、「臨終の為の音楽」の構想のところでも書きましたように、
その手の、人の意識を誘導するような音楽には、
どうしても必要な要素だからです。
●また、それとは少し違うのですが、
同じく、自分の中から出てくる音程変化も、平均律という
まるで「決められた階段をステップしなければならない窮屈さ」に
ここのところ、どうも嫌な感じが少ししていました。
そこで、「南の砂漠」というイスラム的な音とか
「臨死体験」の曲の効果音的な部分では、いくつかの音を、
平均律からは、あちこちズラして、のびのびと、演奏をしました。
参考のために12-13世紀ごろのブルガリアの民族音楽とか
少し聴いていました。
●バックアップサウンドの理念も少し導入しています。
何かの表現手段のための楽器音ではなく、
「楽器音のための演奏」ということで、「南の雨」ではピアノを
ピアノとしてというより、打楽器のような感覚で弾いています。
むろん、そうは言っても不協和音ではなく、和音はそれなりに
出していますが、いわゆるキーのタッチがピアノ的ではありません。
なお、多層干渉波は、今回は、「転生」の曲で、
高音域のものを、ほんのわずかに、不協和音として使いました。
単調なこの曲の隠し味となるよう、わざと音を「濁す」ために、
部分的に挿入しました。
●どの曲も、ほとんどが即興演奏を基礎にして、組み立ててあります。
いかに自分で、即興的に出てくる舞台設定(音色選びとか)をして、
その中で、一瞬の瞬間の中に隠れている素材をつむぎだすか、
というのがテーマでした。
ジャケットの「ミルククラウン」の写真も、その意味で選びました。
タイトルの「瞬間」=MOMENTO(モメント) は、和製イタリア語ですが、
精神世界的な意味での「今、ここの瞬間」という意味あいもありますが、
それよりは、もう少し、カジュアルな意味にとっていただいていいです。
●今回のアルバムで、ようやく、「HOUZANの音楽世界」というのを、
聴いていただけることが出来ると思います。
今まで、私の完全なオリジナル曲は「変形」の「錬金術」の1曲しか
ありませんでしたし、
また「Z-55」は、実験音響でしたので、音楽というものではありませんでしたが、
今回の「モメント」は、私なりに表現をしてみたいもの、
遊んでみたかった音の組み合わせのいくつかを、
なんとかですが、うまく表現することが出来たと思います。
「Mometo」は、聞き流すための音ではありませんので、
どうぞ、じっくりと聞き込んでください。
自分で聴いてみますと、やはり、私の癖なんでしょうかね。
どうしても自己主張する音が嫌いなので、
映像のサポート音楽のようになっていて、
思ったより、「聴け、このやろう!」みたいな、
押しの雰囲気は、ありませんでした。
密集しているわりには、極端に、変な世界にも
つれてゆかないので、聴いていて、疲れない音かもしれません。
(いわゆる芸術ってのは、緊張感みたいのを要求するから、
たぶん、アートとしては、そうではあってはいけないのですがね。
でも、私は、それでいいんです。
私は、誰にでも「分かりやすい刺激性」「特異性」って、
もともと、好きでないんですよ。)
●さて、今回は、ラジカセだと音が歪みやすいような特種な波形も使っていませんし、
普通の音楽なので、ボリュームは今回は通常のレベルで入っています。
■今回の作品の【製作日記】は↓を参照ください。
http://www.mumyouan.com/k/?M706
●各曲目についての詳細なエピソード●
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>♪ 1/ 「南からの風」 ♪
実は、トラック9の「南の雨」のピアノのパートが
先に出来ていたもので、あのエンディングの伴奏を
聴いているうちに、この曲を創りたくなりました。
だから、「南の雨」では、強引にエンディングに
この曲をひっつけたわけではないのです。
最初から、このふたつの曲は、連続していたのです。
ある人が掲示板で「ラテン」という言葉を出したときに、
なぜか理由はわからず、しばらくラテンという言葉が
妙に、頭に残っていて、それでなんとなく創った曲です。
ラテン的な明るいものは、自分らしくないなー?、
とか思いつつ、やはり、中東系の陰りのある旋律も
少しまざってしまい、ほどよく、明るすぎない仕上がりになりました。
他のトラックからは、かなり浮いて「南国」してますね。
また、私はやたらにドラムスに頼って曲を構成するのが嫌いです。
ですから、こういう曲には必ずドラムが入るものですが、
珍しくドラムなしなのです。それでも低音をシンセサイザーの
ベースでずっと刻んでいるので、底辺はしっかりしています。
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>♪ 2/ 「北の炎」 ♪
ドラムスは嫌いといいながらも、こういうアドリブのジャズ的な曲では、
ドラムスは、必要になりました。
打ち込みというより、ほとんど、ドラムも手で鍵盤をたたいています。
リズムの狂いとかは、あとで補正しましたが。
この曲では、一人3役というのをやってみたくて、
ギター、ドラムス、キーボードに、演奏するときに
自分の中で違う人格を当てはめました。
一人でこういう音楽を作ると、どうしても、
一人芝居になりますが、そこをなんとか、3人の違う人が
演奏している雰囲気を作りたかったのですが、
その点では、まーまーの仕上がり、ですね。
むろん、ギターは本物ではなく、キーボードによるシミュレートです。
音も、オーバードライブとかディストーション無しです。
曲の最後の部分だけに、シンセで合成したノイズの音を
「わざとらしく」耳障りになるように、入れてあります。
***************************************************************
>♪ 3/ 「南の砂漠」 ♪
目指したのは、ずばり、「エクソシスト/1」のオープニングの
砂漠の情景です。パズズ像が逆光の中に立っているあのシーンです。
でも、オカルト的なものを表現したかったわけではなく、
未知なものが漂っているシーンを盛り上げる音がほしかったのです。
中東的な音は、自分で合成したもので、ありものではありません。
後半は、わざと土着的で、こもったような音が、
遠くから、迫ってくる演出にしました。
和太鼓なのかアフリカンなのか、分からないような音ですね。
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>♪ 4/ 「南の木陰」 ♪
のどかな地中海を表そうとしたものの、はっきりとしない旋律に
なってしまったものですが、その、とりとめのなさが、
暖かい木陰の木漏れ日にも似ていたので、食事でいうと、箸休めの
お茶みたいな味として、時間も、ほんのちょっとだけにして入れました。
***************************************************************
>♪ 5/ 「北の氷河」 ♪
温度のある曲ばかりが続いたあとなので、逆に無機的で、
全く動かないような世界を、動きのある音で表現する、
というのがテーマでした。
人を全くどこへも連れてゆかない音、無関心に停止した意識。
氷河の氷の海の世界のようなものです。
リズムがあるのに、全くリズミカルでないというところがミソです。
***************************************************************
>♪ 6/ 「北の吹雪」 ♪
ミニマルミュージックというと、単純な繰り返しと思われていますが、
単純な繰り返しの中に、少しずつ音が加算されたり、減算されたり、
音色が少し変わったりするのが、ジャーマンプログレの特徴です。
ここでは、名曲「RICOCHET」(part-2)のメロディーラインが登場します。
あのオリジナルの、まるで教会のバロック音楽のような、
壮大な雰囲気ではなく、それよりも、ずっとおとなしい感じにしました。
とはいえ、ある程度の緊張感だけは、原曲に準じて構成しました。
降りしきる雪を表現するために、この曲を作るための実感を得るために、
わざわざ、雪が降る中、散歩して、その風とか寒さとか視界の雰囲気を、
自分の体に刻むことをしました。
雪の結晶が6角形なので、イントロ部分は、6/4拍子が入っています。
***************************************************************
>♪ 7/ 「臨死体験」 ♪
メインの曲のひとつで、ややドラマチックさを、かもし出すための
和音とかコード進行を使いました。
最初が人が死んだシーン。
ちょっとだけ、もの悲しい雰囲気を出した音の部分があります。
次が、肉体からの離脱シーンで、「2001年の宇宙の旅」の、
リゲティーの音っぽくしましてみました。
最後が、言うなれば「ありがちな天上的世界」風味で締めくくります。
やや賛美歌っぽくて、自分でもキモイのですが、許される範囲ですね(笑)
しかし、人間臭い悲しみとか、人間臭い喜びとかが大嫌いな私としては、
感情といっても、「人間が人間に対して向けるような感情」ではなく、
もっと不可抗力的な力に対して、人間の中に起きる感情を、
表したかったのです。死のような不可抗力的なものの前で人間に
起きる感情ですね。でも、別にそれは崇高な感情である必要はないのです。
***************************************************************
>♪ 8/ 「転生」 ♪
「移動する感覚」、次の世界への「中間の展開部分」というものだけを
ただひたすらに、同じ11拍子で繰り返される音の集まりで表しました。
これも9小節ごとに、少しずつ音が足されていったり、
最後に、音が抜かれたりしています。
***************************************************************
>♪ 9/ 「南の雨」 ♪
オープニングの音は、むろん、オリジナルの合成音で、
一から自分で作った雅楽「っぽい音」です。
この妙に幽玄な音の世界から、一体、どう次を展開したらいいのか?
というところで、考えたのが、時空間が「ゆがんでゆく有様」を、
不安定に上昇する、太い笛のような音であらわしました。
やがて、雫がしたたる音が聞こえてきます。
この「しずくの音」も合成音です。「シュールさ」と「怪しさ」が
ほしかったので、わざと合成音と分かるようにして、
あえて、本物の水の音には近づけずに、「不自然な音」にしました。
そして、まるで地下道で響いているかのような重いドラムの音が始まり、
その後、何が始まるかと思いきや、またサイケデリックな音に戻り、
そのテンポに同期して、だんだんとピアノがフェードインします。
ここでは、アナログタイプのデジタルシンセが、かなり活躍しました。
他の曲にも、あちこちに、アナログ的なシンセの音が「隠し味」として、
わざと聞こえにくいように、入っています。
(トラック-「2・3・6・7」など。トラック1・4・5・8では使っていません)
ここは、一番そのアナログ的なサウンドを、
わざと前面に打ち出して聴かせるよう使った部分です。
その後は、アドリブで、めちゃくちゃに弾いているようなピアノが展開し、
最後に、オープニングに戻るという意外な展開を見せて、
このアルバムを閉じます。
で、実際、このピアノのパート、一発どりのアドリブです。
むろん、手弾きできないような高速演奏の部分は打ち込みですが、
他は、生演奏で、あとでリズムをきっちりと修正したものです。
(といっても、演奏の時にテンポ速度を落として記録していますけど。)
ここでは、ピアノを、何か別のものの表現手段としてではなく、
ピアノの音として「叩いて、鳴らす」という事をしたかったわけです。
結果としては、地面に叩きつけられる激しい雨を表現したものですけど。
最後は、雨が上がって、青空の雰囲気になります。
バックに入っている、アナログシンセの音は、
雨上がりに、屋根などから、ピチャピチャと、したたっている、
水の音をあらわしています。
***************************************************************
●
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