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手裏剣術講座 Shuriken throwing instructions
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[828]
■
世界中のどこにも存在しない「逆重力投剣法」
by:
崩残
2006/11/24(Fri)07:05:09
■これまでは、私は、主に軽量剣の弱点や事例について、
述べる事が多かったわけですが、
物事のバランスを取るためには、逆の視点も必要です。
そこで、今回は逆に重量剣や超重量剣の欠点と、
その対策について、述べておきます。
■あらかじめ、申し上げておきますが、
物事には「反論」と「異論」があり、この二つの違いを認識できない人が
よくいます。
反論というのは、「それは、間違っている」と指摘する行為であり、
一方の「異論」とは、「それとは異なるこういうものもある」と指摘する
行為であるということです。
今回、展開するのは、異論であって、反論ではありません。
反論というのは、その理論が現実の世界で間違っている結果を
出している場合の話です。
■さて、何度も言いますが、
この世界に、単独で取り出したときには、
「最高だといわれる打法」も存在せず、
「これが最高だといわれる剣」も存在などしません。
ただ、「ある状況下では、その状況では最も良いであろう剣」というものは、
確実に限定できます。
■今回は、重量のある剣が不利になる状況を説明しますが、
それは、誰もが考え付くような、「剣の速度」の問題ではありません。
また、重量剣に伴う「打剣モーション全体の速度の低下」でもありません。
前にも何度も言っていますが、3間などという距離の中では、
軽量だろうが、重量だろうが、計測すれば、それほどの剣速の違いは
出ません。よほど、わざと、俗に言う「置き」に行って、
剣を狙ったところに刺すことを優先して、速度をわざと落とさないかぎりは、
誰であっても、もしもフルパワーで投げたら、どのような物体も、3間(5.4m以内)では、
さほどの違いはありません。
確かに厳密に計測して、それぞれの打剣を同時にビデオなどで再生して
ストップウオッチで計測すれば、何分の一秒かの誤差は出ます。
しかし、それは3間以内の実戦では、速度そのものは、
たいした問題ではありません。
3間以内の至近距離で最も問題になるのは
剣の実速ではなくて、「戦法」の組み立てがどちらが勝るかです。
■さて、実戦ということとは別問題で、
これも何度も繰り返しここで述べてきたことですが、
>3間以内の距離では、(ハサミなどの特殊な形状の物体以外は、)
>「どのような剣」も、「同一の打法」で刺すことは出来ます。
>逆に、「剣を同じ」にして、それを全く異なる打法で刺すことも出来ます。
これは、私にかぎらず、誰でも出来ます。
無理にやれば、スナップ打法や滑走打法で、すべての種類の剣を打つことなど、
造作もないことですし、
逆に、同じ剣を、異なる流派の人が異なる打法でやっても同じです。
おそろしく「極端な、後ろ重心」の剣とか、
おそろしく「極端な、前重心の剣」
おそろしく「直打法による投擲に向かない形状の物体」を除いては、ですが。
■つまり3間という距離内には、
打法の優劣も、剣の優劣も、ないというのが私の実証済みの結論です。
>優劣がないのであれば、どんな打法でもよくて、
>どうせなら、剣は重い方がいいということになります。
■命中率というものは、どんな打法を使ったとしても、
訓練によって、どうにでもなります。
仮に命中精度の悪い打法があったとしても、3間距離でしたら、
時間さえかけて練習すれば、なんとかなってしまいます。
■この「なんとかなってしまう」というものは、
私の研究対象ではありません。
どんな打法でも、なんとかなってしまうならば、
剣など450本も試作する必要もありませんでした。
なんとかなってしまう距離ならば、
何も10何種類もの打法など作り出す必要もないのです。
しかし現実には、それでは、なんともならない距離というものが
存在します。
たとえば、ハサミのような異物を4間から投げろとなったら、
少々、私も困ります。やって出来ないことはないですが、
ハサミにも個体差があるので、数回、テストする必要がありますから、
それは、一発勝負しか許されない現実の場では、使えません。
■4間という距離は、手裏剣術にとっての「第一の関門」です。
今の私の技量では「未知の領域」ですが、
どうやら私の感覚としては、その次は8間あたりに「壁」が、
立ちふさがっているようです。
その壁を超えられるのは、おそらくは「剣」の秘伝的な工夫です。
●さて、前にも言いましたが、力で強引に剣を標的まで押せるのは約3間半までです。
この場合の「力」というのは、軽量剣でも重量剣でも関係ありません。
この場合の力というのは、バランスのおかしな剣でも、
力のある人ならば、力のない人が刺すことの出来ない距離でも、
「強引に刺すことが出来る力」という意味です。
■しかし、それは4間を超えたあたりから、一変します。
では、なぜ、4間なのか?
それは、おおよそ、「標準的な基礎体力」のある人が物体を投げた場合、
手を離れた物体は、その後は、その人の力だけで飛んでゆくわけではなく、
その後は、空中における「物理法則の影響に支配される」からです。
それは、力で押し切れるものではありません。
●むろん、おそろしく力のある人であれば、1キロもある鉄棒を、
4間距離から刺すことも可能でしょう。
しかし、もっともっと力のない人が、それを出来るかどうか、
それを出来る術理や剣の構造をもっているかどうか?
それが「手裏剣術」のなんたるかです。
それが力だけで押し通せるものであるならば、
術や技や武具ではありません。
「漫画の世界」での話に過ぎませんが、
「人斬り抜刀斎」が、ふだんは、箸も持ち上げられないほどの虚弱体質なのに、
いったん、剣を持ったら、天才的な動きをする、
ああいったことは、あながち、まったくの嘘ではありません。
ある物体を持ったときに、その物体を操るために最も必要な身体動作の
スイッチが入る、という人は、スポーツの世界にもいます。
現実に、オリンピックの結果というのは、
「体力測定」のとおりに、結果が出るのではないですから。
■さて、話を戻して、重量剣や、現行のその打法が持つ、
ひとつの弱さを説明しておきます。
重量剣を打つ人は、次のことをしてみてください。
坂の下から、坂の上にある標的に向かって打つことです。
距離は最低でも3間。距離が長くなるほどに、何が問題になり、
ネックになってくるのかが分かります。
そして、実は、これと同じことを軽量剣使用者がやっても、
同じ壁にぶち当たります。
つまり、坂の下から、坂の上に向かって打つということは、
剣の重量ではなくて、打法に問題が出てくるといことです。
論より証拠ですから、手裏剣をやっている人は、
15度以上傾斜した坂の下から坂の上にある標的に投げてみることです。
なんなら、45度もあろうかという、ご自宅の階段で、
下から上の階に向かって、打剣してもいいです。
ただし、この場合には「前足は、2段ほど上の階段に」ずらします。
つまり体も斜めになるということです。
昔、この話をしたら、稽古場で「傾斜のある踏み台」で練習すればいい、
などと言っていた者がいました。
(記憶違いでなければ、どこかの手裏剣の師範だったような)。
しかし、一体、どういう「脳みそ」をしているんでしょうね?
私は「坂の上を狙え」と言っているのであって、
足元にだけに、「ただの傾斜」などつけても無意味です。
つまり、もしもそのようにするならば、畳などの標的それ自体の位置も、
「3間先に位置する傾斜の延長線上で」、
何十センチか持ち上げなければならないということです。
(1間半やそこらで打つならばともかく、3間、4間の距離となると、
長さの約1.8mでは畳の一番上を狙っても、高さが全く足りないです。)
_______________________________________________
●さて、坂道で、坂下から坂上を狙って打つと、
まずもってして、いつもの「前足の踏み込み」では力が足りなくなります。
次に、支える「後ろ足」も力が少し足りなくなります。
そして何よりも、滑走系の打法や、切り落とす打法、スナップ打法、
これらが、全部、無効とは言わないまでも、
かなり「非効率的になってしまう」ことです。
■これは、「剣に乗せる力」を、
「上から下に向けて運用する」という、そのことに弱点があるわけです。
しかし、だからといって、サイドスローが有効かといえば、
サイドスローも駄目です。
無冥流に存在する打法の中でも、
坂下から坂上に向かって打剣しろ、あるいは階段の下から、
前足だけを2段ほど昇った状態で、
「階段の上に向かって打剣しろ」と言われたら、
使える打法は、わずかに「2種類」のみです。
ひとつは、「ワンモーション投法」、そしてもうひとつは、
「逆・サイクロイド投法」、別名「逆重力投法」だけです。
_________________________________________________________
●なぜならば、この2つの投法は、斜め上の方向に関しては、
「力の発生効率」が最もよく、かつ、コントロールも問題なく、
かつ、切り落とし系でもなく、スナップでもなく、滑走系でもないからです。
つまり、「上から下へ向かう力を、ほとんど使わない打法」であるのです。
そして、なんとこの二つのうちの、特に「逆重力投法」は、
馬上で上下に揺れていても、打剣することができます。
実際の馬上での実験は「ほとんど未定の予定」はあるのですが、
実施はまだです。
今のところ、似た状況の上下運動の中でも、
原理的にも実際にも打てますので馬上でも可能なことは、ほぼ間違いないと
私は今のところ思っています。
■前回、馬上で使える打法というのは、前後運動か上下運動を
剣に与える力として変換することだろう、と推測しましたが、
上下運動というと、普通の人は、下がる運動しか頭にありません。
体が浮いて、「沈むときの力」、
これならば、どこの誰であろとも「使おう」と思いつく事でしよう。
しかし、ここに「全く逆の力」がもう一つ存在します。
それは、下から上に跳ね上がるときの力であり、
それを剣に伝達する方法です。
●さて、それを理解するために、こういう説明をしてみましょう。
野球のピッチャーは、マウンドという高低差のある場所から
投げ下ろしますから、その場合には、
腕の振りはサイドやアンダーであったとしても、
体重の移動も含めると、上から下という力が応用されることになります。
しかし、たとえば、3塁手や、ショートの野手が、
必死にゴロに食らいついて、体勢を大きく崩した中でどうやって
一塁に送球しているか、見てみるといいです。
後ろ足を踏ん張って、オーバースローから投げ下ろす場合もありますから、
すべての場合がそうではありませんが、
しかし、ある場合には、野手は、
姿勢が「下から上に持ちあがるときの力」を送球に変換しているのです。
だから、内野の野手が捕球した直後に、
上に飛んで送球する場面を皆さんもよく見るはずです。
あれは、明らかに、上から下への切り落とし系の力ではありません。
●それと、同じような力を使うのが「逆重力投法」です。
この実演の風景の撮影は、週末か来週に更新してアップしますので、
ここでは、説明だけを先にしておきます。
●私は以前に、260gある重量剣を最初に手にしたとき、そして、
最初に打剣したとき、全く重いとは感じませんでした。
ところが、別の流派で、私よりも2倍は腕力も体力もあるはずの人が、
それを持ったり、打つと「これは、重い!」というのです。
言うまでもなく、その原因は打法が違うからです。
一般的な手裏剣術は、ほとんどが、剣の側面に対する力しか考慮しません。
だから、滑走をさせたり、または「遠心力」を打剣力に変換するわけです。
●もしも1キロもある剣、あるいは2キロある鉄棒でもいいですが、
そうしたものが、目的とする進行方向とは逆方向に、
「斜め後ろに傾いている」と想像してください。
もっと重い、何トンという円筒の棒状の物体だとしてもいいです。
1/それが進行方向とは、逆の方向に傾いているという状態。
2/その物体の側面だけに力を加えて、
遠心力などで前方に飛ばそうとしたときに必要になる力。
↓
●これに比べて、
もしも、次のような状態だったら、必要な力はどうなるでしょうか?
1/その物体がすでに「直立した姿勢」にあること。
2/その物体が、下からどんと突き上げられて、そのとき一瞬重さが軽減され、
重さが打ち消されているときに、前方に向かう力を加えた場合。
↓
●どう考えても、前者と後者では、その物体を飛ばすために
必要になる力には、大きな差が出てきます。
それと同じことが、人間の小さな「手の内」で起きているのです。
剣を、もしも剣底から支え、下から上に勢いよく持ち上げてやれば、
その放物線の頂点では、一瞬、剣の下に向かう重さは完全に中和されます。
まさに「その瞬間に」、「真横に飛ばすための力」を一気に加えることで、
かなりの重量のある剣でも、楽に飛ばすことが出来ます。
しかし、これを、剣底を支えずに、剣の側面から、
腕力、背筋力や全身の力、そして遠心力を加えて飛ばそうとしたら、
剣の重さに比例して、力がどんどん必要になります。
●しかも、ほとんどの既存の流派の打法では、
構えや、テクバックの状態になると、
「後ろへ手首が、かなり反っています」。
スナップ打法の流派も、滑走打法の流派も関係なく、
そのとき、手首は後ろへ、かなり反ります。
これでは、「剣が垂直になる位置」に剣が来るまでに、
せっかく蓄積した力の何割かを、
その剣を前に移動するために使ってしまい、消耗します。
ですから、無冥流の打法の中には、このテイクバックの手首の反りを
(皆無ではありませんが)「なるべく少なくする打法」が多いのです。
たとえば、手首のテイクバックの反りの、その反動を使わなくとも、
「ワンモーション投法」などを使えば、手首の反りの反動などは
ほどんど必要なく、純粋に遠心力とその長いストロークによる加速だけを使えるからです。
このストロークも、必ずも長いだけではなく、距離によっては、
小さな距離の円運動に切り替えることも出来ますので、
必ずしも大振りになるわけではありません。
■ワンモーション投法は、五寸釘ほどの、ごく軽い物体や剣でも、
300g以上の超重量剣でもすべて、オールマイティーに対応できます。
しかし、「逆重力打法」の場合には、
100g以上の剣でないと効率がよくありません。
それ以上の重さならば、たとえ、500gあってもいいです。
軽くても、出来なくはないのですが、剣の重さを利用しずらくなります。
■逆重力打法を使うと、もしも馬上であれば、
「体を、下から上に向かわせる時」に打剣をすることになります。
これは、馬上でない場合には、
たとえば、物陰に「姿勢を低くしていて」
そこから、自分が頭を出した瞬間に打剣するときに使います。
振り上げて構える、あるいは、仁王立ちで構えて静止、
そうした姿勢からの打剣とは違って、
体から下から上に動くときに、それと同時に「すでに打剣が始まっている」わけです。
これを低い位置から起き上がったときに、普通に構えて剣を打つと、
どうしても二拍子になってしまうと分かるはずです。
すると、塹壕(ざんごう)のような場所や、物陰から、
上体を出した瞬間に、構えている姿を相手に認識されてしまいます。
これが「逆重力投法」ですと、上体が相手の視界の中に出たころには、
力が前に向かう打剣動作に既に入りかけているわけです。
●この下から上に向かう力をそのまま剣に伝えるという方法は、
投剣術の世界で、「上手投げ」では、どこにも存在しません。
下手から投げるときには、この力が応用されますが、
上手から投げる流派で、この力を最大限に使う投剣術の流派は、
日本にも海外にも存在しません。
ラルフ氏の投法は、「遠心力によるワンモーション投法」であり、
「逆重力投法」ではありません。
この力の応用があり得るとしたら、
「槍投げ」の選手のフォームと、
あとは、バレーボールの「サーブ」のときです。
■ですから、話が戻りますが、
もしも「特定の流派の打法や稽古法の制限」を受けない自由な立場で
1人稽古をしている人だけに限りますが、
平野流の形にかぎらず、
自分流の超重量剣を作ったりして「自己流」でやっている人は、
>この「逆重力投法」で、
>150g〜300g近い剣を3間や4間から投げてみるといいです。
>また、傾斜のきつい坂の下から坂の上にある標的に向かって投げてみるといいです。
>あるいはまた、塹壕(ざんごう)や、机の陰に隠れた状態で、
>姿勢を低くして、そこから急に上体を出して前方に打剣することも、
>試してみるといいです。
そして、もしも馬上にいる機会があったら、
それまでは、体が沈むときの力だけを使っていたものを、
>体が浮くときの力を、この打法で剣に伝達してみることです。
■重要なことは、上から下に切り落とすか、あるいは、
そのような軌道上を運動する「円弧の遠心力」を利用するという、
その長年の固定観念を捨てて、
逆向きの軌道、つまり逆向きにインバート(反転)された、
「サイクロイド曲線」に「近い軌道」で、「腕が持ち上がる力」を
打剣に応用することです。
むろん、上に上昇する足腰の力もそのときには、利用されます。
●まず「剣の底」を支えることの出来る手の内にして、
剣先を、ほぼ真上に立てて、その剣底を支え、剣を上方向に持ち上げて、
そこでほんの一瞬、「剣が浮いたような感覚」がしたら、
その瞬間を狙って、一気に「前方に加力せよ」。これがコツです。
この動きが、連続すると、「おおよそ」ですが、
サイクロイド曲線の上下を逆転させたようなカーブになります。
■昔、私もリアルタイムでテレビで見ましたが、
沢村という日本の「元祖・キックボクサー」がいましたが、
この投法は、さしずめ「真空飛び膝蹴り」と似ているのかもしれません。
論より証拠。
やれば、すぐに何が違うのか分かります。
そして、この投法は、威力だけではなく、
コントロールにも、打剣動作にも、全く問題ありません。
逆・サイクロイド投法については、下記の過去ログも、参照ください。
↓
http://www.mumyouan.com/k/?M804
●
■沢村忠 ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%A2%E6%9D%91%E5%BF%A0
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