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●ということで、前の投稿に書いたように、

多くの場合、瞑想でも、座禅でも、自分の経験した体験の部分のみが
書き捨てられて、その後の、転落や降下現象について
書かれていないものが、世の中には多すぎます。

その弊害で、世の中には、「不発だった神秘体験」が実に多いのですが、
その「その後の問題の浮上」が記録されていないために、
その体験自体を正確に位置づけている人はほとんどいません。

そこで、たまには、皆さんからの神秘体験記を募集します。

ただし、事例報告における注意点は、次の通りです。


1/薬物による経験は、論外である。

2/半覚醒状態などの経験も論外である。
　夢、体外離脱も論外である。
　あくまでも通常の覚醒時における体験であること。

　それとこれは心霊体験記、気功体験記、交霊体験記ではなく、
　自分自身に与えた「意識変化」に関するものに限定されています。
　悟りなのかどうか、そんなことは、自分で分からなくてかまいません。

3/どういう宗教の、どういう瞑想や座禅をやっていたかという記述を
　必ず「嘘なく」書くこと。
　ただし、それは「掲示板上」では、全て伏せますのでご安心ください。

　それを伏せるもうひとつの理由は、
　それをやれば、単なるカルト的宗教の宣伝屋が、
　自分たちの宗教の宣伝をするために書くからです。

4/A●体験前の精神状態とその期間(何年にわたるものか)と、
　B●体験時の状態が続いた時間、または日数。
　C●体験後、どうなったかという記述。
　D●そして、その体験についての、
　　　自分なりの「評価または反省」も必ず書いてください。


5/他人の体験記の盗用、捏造、嘘は、お断りです。

6/それと、私は匿名で、こそこそ書く者が大嫌いなので、
　すべて、住所・氏名・年齢をお書きください。
　無論、無明庵では、個人情報は常に厳密に守秘しております。

　それと、いつものように、「件名」に「体験記」などと
　分かる名称をつけないと、ゴミメールと一緒に自動的に
　削除されますので、ご注意ください。


●特に、私が着目しているのは、
体験後の「降下」または「停滞現象」ですので、
意識レベルの降下や停滞のなかった人は、
この体験記のメールを、くれなくてかまいません。


こちらまで。
↓

houzan@mumyouan.com



なお、竹の間的な観点から、何かしらのコメントが必要と感じた場合には、
戴いたメールは、話の材料として引用することもあります。

特に、何かの体系や、瞑想、座禅などに、
かかわりの全くない人でも、
かかわりのある人でも、
無論、どちでも、かまいません。


_______________________________________________________________




うちの上空を飛んでいた鳥。



　　　　　　　　　　　　　　●



のびのびとした、「死」。これは、少しだけ、気にいった。




「死人禅」という文字を始めて書いてみた。



この「禅」という文字がまだ自分のものになっていない。
前にも言いましたが、私は書を全く勉強していないので、
行書とか草書が馴染めなくて、
楷書を我流に崩すスタイルにしています。




それで、面白いのは、「意識」という文字。

最近、お客さんが来たときに、何の字を書くと
一番、その人が出やすいのかと、いろいろと書いたのですが、
「悟」とか、そういう一般的でない文字を書くよりも、
誰にでも共通する「意識」という文字を書くと、
ストレートにその人が文字に出るのが分かりました。

あとは、異性運とか知りたいという人には、
「異性」って、書くときに、
その人の問題点とか、必要なものは何かと質問しながら書くと、
いかにも、それらしい線の動きになるのです。
いいかげんな人は、いいかげんな線に。


私の字には、確かに、基本的なスタイルというものは、
どうもあるようだと最近になって、気づきましたが、
それにしても、かなり、そこにいる人によって違ったり、
その人の名前によって違います。

でも、「書占い」なんて、私は、絶対にやらないですけど。
こういう一過性の趣味は、そのうち、飽きるでしょうし。

最近、散歩に出るときに、筆ペンと半紙を持って、
スケッチするかわりに、その場所で文字がどう浮かぶか
という遊びをやりたいと思うようになりました。




　　　　　　　　　　　　●

_______________________________________________

★ . 　　

まずは、片付けるのが簡単な方の、「死刑」についてですが、

よく世の中には、
「人が、神に代わって、人を裁く権利はない」という言い分があります。

が、しかし、私に言わせれば、

「人が、神に代わって、人を【許す権利】もない」ということです。


人よりも高次にあると勝手に想定する神を持ち出すのであれば、
罰する権利だけではなく、
許す権利も、平等に、否定しなさいということである。

どのみち、どう罰しても、許しても、人間のやることは
間違いなのだから。

事件の当事者でない人間が、のこのこ出てくることを
裁判とか犯罪捜査と呼び、
それは確かに、当事者では不可能なことであるので、
税金払っているのだから、やってもらって当然。

しかし、裁判所が下す判断は、
それが、有罪であれ、無罪であれ、あくまでも当事者でない者が
死刑の「裁き」や減刑の「許し」をするのだから、
有罪無罪の「どっちに転んでも」、
悪意や隠蔽の動機で事件の事実関係を捻じ曲げたり、
または、悪意がなくても、大間違いをやらかす可能性はある。


いずれにしても、

「神なら、裁いたり、許したりしてよし、
　人間は、裁いたりしてはいかん、」

という、この進歩のない、
神仏や倫理に対する「思考停止の奴隷的な幼児状態」が、
地球の数々の、必要のない殺し合いの歴史を作ってきたわけです。

では必要な殺し合いとは?、
それは、私見では、あったと私は思いますね。

政治、または思想や宗教の被洗脳者として、
他者や他国を侵略したり、人を殺したのではなく、

ごくごく、自然法則に即したような、
「原始的で、自然な殺し合い」であるか、
または、「当人同士の」ごくごく「個人的な動機と背景によるもの」に
「限ります」が。

その場合には、加害者が罪悪感を持つかどうかは不明です。
ただし、加害者は、そののちに、被害者の一族にぶっ殺される
という自然な流れもあったでしょう。

そういう事があったとしても、それは自然作用の一部である
「場合もある」と私は思っています。つまり「あだ討ち上等」である。


ただし、当事者でない部外者たちが、表面的に、外から見ているだけでは、
その自然か不自然かの「本当のところ」は判断できませんので、
安易に、殺人全体を自然だといっているのではありません。

むしろ「不自然さの結果の事件」の方が世の中の99%を占めるのですから。
ただし、残り「1%」の余地は、あるらしいと言ったところです。

その1%の余地までを、「殺生は罪だ」と、否定できるほどに、
人間というのは「偽善者」ではあるまい。

いままで、何万年も過去からやってきたことを直視するならば。
「人間は唯一、自分の意志で人を殺すことを抑制できる」と自負するが、

一方で、その同じ人間だからこそ、
「自分の意志でもないのに、人を殺すことが出来る」
という事を忘れてはいけません。

動物たちには、そんな愚行はありえないのだから。


■というような、判決に対する不確定性が常にあり、
物事は、善悪など、決められないので、

よって、たいした深い思慮もなく、陳腐な人間への過大評価から、
死刑に反対し続ける者は、馬鹿だと思いますし、
大した思慮もなく、やたらに死刑に賛成する側も、馬鹿だと思います。

国家権力や司法が、当事者に代わって人を殺すことには、
時にはとんだ判断の間違いもあるが、
それも、ケースバイケースといったところです。

■

少年法について「だけ」言えば、明らかに「時代遅れ」です。

私見では、10歳ぐらいの段階から、殺人罪に対しては死刑で良いと
考えますね。

それも、私は、凶悪犯罪であるか、そうでないかの区別をしません。
情状酌量の余地は、一切認めません。
もしも、判決が間違って死刑判決を出したことが、
あとで発覚したら、それは裁判官の責任なのだから、裁判官を恨めばいい。

10歳未満の子供で、まかり間違って殺意がないのに人を殺してしまった。
これは、いろいろと裁判の余地はありますが、
10歳以上の者は、あきらかな殺意を持ってして人を殺したのであれば、
「心神喪失」も認めず「酒や薬物の影響下にあった」も一切認めず、
問答無用で死刑、というのが、私には納得できる。

事故ではなく、殺意を持ってして、相手を殺したのだから、
相手と同じ死で、オトシマエをつけるのが物事の道理です。
同じように、盗んだなら、服役した上に、盗んだ量だけ、
相手に返却することを義務付ける。

簡単に言ってしまえば、相手に与えたと等量の同じもので
チャラにするというものです。

ただし、１人による大量殺人とかなると、
オトシマエを等量というわけにいかないので、そのあたりは
工夫が必要になるでしょう。


死刑そのものに対しては、私個人は、ケースバイケースなので、
賛成とも反対とも、どっちともいえませんが、

ただし、「死刑を容認する社会でよし」という「前提」ならば、
少年法は、10歳以上であれば、成人と同じ扱いとし、
しかも、成人に対する判決基準からも、
「心神耗弱」は、一切減刑理由として認めない、
殺意を持って他者を殺したらなら、判決は、死刑のみ。

これで、すっきりですね。


強姦罪なら、犯人のカマ掘った上に、
生殖能力と、性の快楽神経を奪うとかでいいでしょうが、

しかし、傷害罪というのが、難しいですね。
同じ程度の傷害を刑罰とするというのは、
どうやって、うまく「全治5ヶ月の骨折」を人工的に作り出すかです。
その「基準の確立と方法」が、かなり難しいですね。

まー、傷害事件の場合には、うっかりミスもあるので、
ここは、悪意のあるなしを法廷で争えばいいでしょう。


で、最後に残るのは、「殺人を指示したやつ」、これをどうするか
ですが、明らかな指示が証明されれば、原則、「終身刑」。
ということで、遺族は納得いかないでしょうが、
オウム真理教の麻原とかは「終身刑」でぶち込んでおけばいいでしょう。

ということは、つまり、人は、たとえ誰かに指示されようが、
もしも人を殺めるのであれば、
それを誰かの指示や、脅迫のせいにも出来ず、
自己判断で行う責任を負い、つかまったら、
自分の死をもってチャラにしろということです。

「うちのファミリーのボスに逆らったら、俺の方が殺されたんだ」は

「通用しない」ということです。

________________________________________________

さて、

「人間は、たとえ、完全な無法状態になっても、
　それでも殺しあわないことが理想」

などと、口先だけ聖人君子ぶって言うのは、
どんな馬鹿にでも出来る簡単な事ですが、

そんな事を言う前に、
「どうして、人口爆発など許すのか?」
「人口を、もっと何分の一に減らせ」

といえないのでしょうかね?

そもそも、領土を拡大するための戦争をしたり、
資源を確保しようとしたり、
単に現状の経済を、無理に維持しようとして、
無理がかかってきて、しまいに、戦争など始めてしまうのは、
すべて、人口管理を全くしなかったためなのですから。

頭、狂ってますね。

国を作っている単位の、ひとつの家庭でさえ、
「家族計画」で自主的に産児制限をするというのに、
どうして、国が人口を管理する事もできないのですかね?

人間という生物は、明らかに「増えすぎ」ですよ。

これじゃ、いくら、きれい事の御託を並べても、
その横で、今も、自然は、どんどんと破壊され続け、
そして、その馬鹿な人間を食わせるためだけに、資源は消費され、
そして、略奪戦争は続けられる。


あえて、極論を言うと、
これじゃ、まだしも自殺者たちの方が、

「地球に、やさしい」です。



________________________________________________________________


●次に、自殺の話ですが、

聞いた話なのですが、青樹ケ原の樹海では、
2003年以後、警察による自殺者の一斉捜索は打ち切られ、
それ以後は自治体に任せられたと聞きます。
それ以前までは、死骸の捜索は、毎年恒例の行事だったらしい。

打ち切りの理由のひとつは、捜索したり、またそれを放映すると、
その翌日から、ぐんと自殺者の数が増加する傾向が顕著だったから
らしいです。視聴者は「あそこなら、静かに死ねそうだ」と思うらしい。

青樹ケ原樹海での、自殺者の数というのを私も知らなかったのですが、
2003年の時点で、なんと、年間100人を越えていたらしいです。
自殺スポットとしては、かなりの「人気度」だというわけですね。
東京方面からの交通の便がいいこともあるのでしょうか。

しかし、別の理由としては、実は樹海というのが、
かなりの「癒し系スポット」であるという事実も関係していると
思います。

アルピニストの野口健氏が「樹海は本当に美しい所なんです」と
言うように、昼間の樹海というのは、散策コースの遊歩道があり
原生林が美しいところです。

そして、自殺者の多くが、公道や遊歩道からさほど奥まらない
数十メートルのところで自殺をしているという点から、
あの森は、ちょっと横に入るだけでも、
「あー、ここでいいや」と思わせるだけの、安らかな森の気配が
あるということです。

本当に不気味な気配が満ちているのであれば、
人は躊躇しますし、また、遊歩道の気配が漏れてくるのであれば、
人は、もっと奥に行って自殺します。

ですから、本当に樹海というのは、人を落ち着かせる場所のひとつ
なのでしょう。

まー、もっとも、本当に落ち着いていたら、自殺できなくなる
という面もありますので、

正しく言うと、富士山と同様に、
本人の「無意識的な歪みや、または意志」を「増幅する作用」と、一方で、
森が持つ独特の安らぎもあるのでしょう。


私も、秋の、紅葉の季節になったら、
ちょっと遠出をして出かけていって、
樹海の遊歩道をのんびりと散歩してみるつもりです。


●で、自殺については、ひとことだけです。

もしも、あなたが、自殺者の自殺を止めたら、
その人の、それ以後の苦しみ、全部、引き受ける覚悟あるのですか?

もしもその人が、自殺しなかったために、その後、他人を殺めたりしたら
どう責任とるつもりですか?

もしも、その人にとって、自殺が自己責任で、自分でオトシマエを
つけるべき運命にあったとしたら、

その運命、捻じ曲げたあなたは、どう、
その運命全体の修復への責任をとれますか?

軽薄で、思慮もなく、他人の苦しみの、その責任も負えないような
そんな「エセヒューマニズム」で、
自殺者を、くい留めるとしたら、
その人が、それ以後、何年も、さらにもっと苦しむ事に、
あなたが、その最後まで、その人に付き合うぐらいの覚悟がないなら、
「他人の自殺を、止める手など、出しなさんな」、ということです。


まー、この根本的な問いについては、

「ひきつりながら読む精神世界」の書籍の、

>「自殺志願の青年を助けたために、地獄行きになった牧師の話」

あたりが、参考になるでしょう。

↓
http://www.mumyouan.com/i3.html



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◆

もうひとつ、死に関する、おまけの話。

ここ一週間ほど、どうも家の裏口をあけると、
何十匹という、大量のハエが飛んでいて、最初は、
お茶用に干しているドクダミの葉にでも、群がってきたのかと思っていた。

ところが、どうも変だと床下を見てみると、
少し奥に、猫の死骸(子猫ではない)があって、
そこから、やたらに、「でっかい蝿」が沸いていたのでした。

さて、これはどうしたもんかと思いました。
うちは、庭をハーブガーデンに作り変えたので、
埋めるスペースもない。
野焼き禁止だから火葬するわけにもいかない。
清掃局は、動物の死骸は、燃えるゴミとしては、処分してくれないらしい。

公道で跳ねられた動物ではなく、個人の敷地内なので、
まさか、処分はしてくれまいと思いつつも、
困って保健所に電話をしたら、
なんと、処分してくれるという、ありがたい返事でした。

私は、仕事に忙しくて、現場を見ていなかったのですが、
うちの相棒が言うには、腐敗が進んでいて、
ほとんど、ぺちゃんこで悪臭も、ひどかったという。

それにしては、床下のせいか、まだ気温がそれほど高くないせいか、
全然何も匂わなかったので10日以上は、気がつきませんでした。


ということで、ひとまず、処分してもらって、めでたしなのですが、

・・・ここからが本題です・・・


どうも毛色や柄からして、その猫というのが、
随分前、昨年だかに、竹の間に書いたのか、松の間に書いたのか、
梅の間に書いたのか忘れましたが、
あの「くそ、いまいましい、ちっとも可愛くない小猫」の
その後の成長した姿だったらしいのです。

あの当時、うちの床下で、この上もなく、可愛くない声で鳴きわめき、
猫好きの私でさえも「本当に、こいつ、性格悪いな」
「人間で言うなら、非道な暴力団組員の、しかもチンピラクラスだな」
と思ったものでした。

その猫が、一年以上経って、こうやって、またまたうちの床下で、
その最期を迎えたわけですね。

うちの床下と何の因縁があるのか知りませんが、
私も大の猫好きですから、
普通ならば、こういうことには、
線香の一本、お経のひとつでも唱えてあげる私ですが、
どうにも、そういう気に全くなれない。

それ以前に、普通なら、もしもその猫と縁があるならば、
私はもっと死後早くに気づいて、手厚く埋葬するだろうし、
助かる運命にあった猫なら、
私が、鳴き声や異変に気づいてなんとかしています。

それがまったくなく、推定死後10日以上も経過して、
死骸も、腐敗しまくっていたのですから、私とは縁がないわけですね。


そして、その猫が、当時子猫だったときも、もう一匹の子猫がいて、
その猫は、なんとか役場で、ひきとってもらったのですが、
そのときに、私に捕獲されずに、逃げ切った、もう一匹が、
今回の猫であることは、ほぼ間違いないらしい。
特徴のある色柄なので、たぶん間違いない。

あのとき、ちゃんとつかまっていれば、里親が見つかるなりして、
それなりの人生ならぬ、猫(にゃん)生を生きられたかもしれないのに、
逃げ切ったために、こうなったのかもしれませんね。

この時期の季節というのは、(うちは、農薬は絶対に撒きませんが)
近所の家庭菜園とか、農家では、バリバリに農薬とか除草剤を
撒くので、それでやられたのかもしれませんね。


しかし・・・・その猫は・・・・

あのときも、「役場」の人の世話になって、
今回の最期も、「役場」の人の世話になって、
しかも、他人様の家に、さんざんに迷惑かけて、
その上、態度は最悪で、

どう見ても、その猫って、


　　　性根の腐りきった「役人」が動物に生まれ変わったのだろう


と、私は感じた。


しかも、あれだな。
天下り役人とか、その手の腐敗した役人の生まれ変わりかもね。

だから、子猫のときも、最期の時も、結局は、
「昔のお仲間」の、役人さんのお世話になったというわけかも。


でなかったら、ありゃ、きっと闇金融業者で、さんざんに
やくざまがいの暴力的な取り立てでもしたやつの、
「成れの果て」だと思います。

業のせいなのか、
それとも本人が
「あー、猫って気楽で、いいよなー。猫になりてぇーなー」
とか、本気で思ってしまったためになったのかは知りませんが、

人間から動物になった人って、
実は、私、けっこう見たことあるんですよ。
見分け方としては、天然の動物じゃ、ありえないほど、
いかにも、人間的なずるさ、気持ち悪い、人間みたいな粘着性を
ちゃんと持っているのです。

逆の、
動物から今回「初人間体験中」というのも見たことがありますが・・・。
これは、人間から動物コースよりは、ちょっと面白い。
「猿から人間になった」とか、たいていは哺乳類が多い。
ただし、多くの場合、まだ人間やって間もないので、
どうにも、普通の話すら通じない。

そして、彼らには、「食事をするとき」に、
独特の「ある癖」「食事のときの雰囲気」があるんです。

この彼らの食事をするときの、
「癖」というか「雰囲気」を知っている人、
竹の間の読者に、いるかなーー(笑)

ちなみに、食うときに「シーハー、シーハー」とか「くちゃくちゃ」と
下品な音させる食べ方の事ではありません。



　　「もしかして、あれかな?」と思う人は、メールでどうぞ。




　　　　　　　　　　　　　おしまい。
____________________________________________________

★ . 　　

◆前回の募集の項目の中にはなかった、
「降下」「転落」の起きなかったケース、
つまりある時を境にして、そのまま現在まで、
その意識の状態が「継続しているケース」も、募集対象としてみます。

それ以外の点に関しては、二つ前の投稿の、
>「投稿　「３５４９」　の募集要項」
と変わりません。

それと、

>前の「3550」の最後の「のたれ死んだ猫の話」の最後の部分に、
>皆さんに聞いてみたい質問と、
>ちょっと、面白い話を追加してあります。



　　　　　　　　　　■

>この投稿は、数日後に更新されますので、
>数日したら、更新してみてください。

_____________________________________________________


■まず、「神秘体験」という用語が悪いという点があります。
通常、精神世界では、「至高体験」あるいは「至福体験」という
カテゴリーに入れられることもありますし、すばり「見性体験」
「悟りの体験」とカテゴライズされることもあります。

霊体験と区別されるものであることは言うまでもありません。
そこまで敷居を下げたら、人口の5人に１人はなんらかの
霊的体験者であるからです。

そうではなく、ここで募集をしている「体験」とは、
その時を境にして、自分の意識にそれ以前とは断絶した変化が
起きたケースです。
ただし、その断絶や変化が、半年、1年、2年、3年と経過して
薄まり、元に戻る場合と、継続する2種類があり、そのどちらも
募集対象としてみます。

■それらの体験は、視聴覚に顕著な変化のあるサイケデリックなもの
である場合や、大きな感動的歓喜を伴う場合と、そうでない場合があり、
私個人は、後者を評価しているということは、前著の、
「悟りなき悟り」にも書いたとおりです。
ただし、今回の募集では前者も、否定するつもりはありません。



■それにしても、匿名で参加とか、禅問答となると、
わらわらと、数え切れないほどのメールが寄こされるのに対して、
「意識変容体験」となると、がくんと減るのも、実に、面白いものです。

・ひとつの原因としては、
確かに一生の間に何度も起きることではないということから、
体験者の絶対数が非常に少ないということです。

また、たいていの場合において、その経験は、
ある時を境にして、決して一生忘れることの出来ないものですから、
経験者であれば、わざわざ自分の記憶を探るまでもないものです。


・もうひとつの原因としては、自分の経験に対する自信のなさ。
しかし、自分の人生そのものに関わる体験なのですから、
それを、正直にぶつけないような姿勢で、この掲示板を見たり
かかわる必要はありません。
もともと、ここのメインサイト自体が、そのことを機軸としているのですから。


・みっつめの理由としては、私が、匿名を拒否することですが、
それはネットというもののいいかげんさにうんざりしているからです。
無責任に書き捨てるような投稿は私は読むつもりはありません。

しかも、自分の人生そのものに関わる体験を、
書き逃げるような人間のメールは、私は信頼を一切置いていません。

実際、今までにメールを戴いた方でも、
住所氏名年齢などの基本的な個人情報をきちんと書いてある人が、
まず、対話をすることの大前提となり、
次に、ここ数年の間に縁のあったそうした人の中から、
「何か必要だと感じたこと」に関しては、メールなどで、
今も、私から、探求にまつわる問題や、時には、私生活上の問題での
アドバイスをしている人たちもいるからです。


・よっつめとしては、竹の間の場合には、いいかげんなものは、
ことごとく、突っ込まれる可能性があるということですが、
そもそも、突っ込まれるのを嫌がる、という、
そんな本人にとって、過小評価されている、ちっちゃな経験など、
意味がありません。
むろん過大評価しすぎるのも問題ですが。

どういう角度からであれ、コメントする価値がないと見なしたものは、
そもそもこの掲示板に引用もされません。
また掲載されるときには、むろん匿名となります。



■いずれにしても、今回募集している「体験」というのが、
「どういう種類のものであるのか」という、それぐらいのことは、
この掲示板の読者の人は、分かっているはずですから。

それにしても、
いままでさんざんに、いろいろな掲示板で、
ずいぶんと誇張された体験談を披露していたり、
あるいは、悟りということに関して、
何十、何百という、だらだらとした、おしゃべりや、
自分の見解を、声高に書き込んでいた人たちは、
では、「あなたの体験は?」と問われると、
一斉に口を閉じるというのも、
おもしろいものです。


■なお、現時点では、何かコメントする必要があると思われるような
体験談は、寄せられていません。


◆余談ですが、私が今まで見た人達の中で、
「これは、全く駄目だ。一生、どうにもならない」と確信したのは、
次のようなケースでした。


・たとえば、人生そのものの意味に悩んで、自殺を考えたり、
　さらに自殺未遂を実際にやった事のある者のうち、
　アルコール、睡眠薬などを摂取した状態での、首吊りとか、
　薬物による自殺未遂をしてしまった者。
　こういうものは、有用な経験には、一切なり得ない。

・次に、何かの体験をしたと称するものが、半覚醒状態、
　つまり、半ば眠りの中でした者。

・アルコールと薬物の摂取経験が多い者。
　加えて、精神科が処方した薬を服用している者。

この人達に必ず共通に見られた特徴は、
とにかく、「鈍重」「鈍感」「無神経」で
「繊細さに極端に欠けている」ということ。
「怠惰」「おしゃべり」「他者からの借り物の知識だけ」

とにかく、「冴えない」。そして、不正直。


一方で、仮に苦痛、苦悩の、どん底にあろうが、
いろいろな問題を抱えていようが、
それをひとつも「誤魔化すことなく」、「偉ぶること」もなく、
とにかく等身大の自分を、いつも物事にぶつけてきた人。

そして、薬物やアルコールに逃げなかったもの。
そして、常に、万全の覚醒状態で、苦痛を受け止めてきた人。

こういう人は、何の宗教的知識もなくとも、
探求をしてゆくのに、充分な資質というものを持っています。
たとえ、どん底にあってさえも、その人達の語る言葉には、
私には判断できる、ある独特の「冴え」があるのです。
普通の意味での「明晰さ」「正直さ」も含む、独特の「冴え」です。

そして、その冴えがあるが故に、
その人達は、いっそう、「正しく苦しんでいる」のですから。


そもそも、自分の可能な限りの繊細さと、苦や痛みに対する神経が、
めらめらと、全開で、覚醒して、生きた状態、
その状態において、物事を経験しなければ、
どういう経験も、それに必要な機能を作動する原動力にはならないからです。

____________________________________________________________


●それで、ひとつ思い出したことがあります。
それは、
「この人、今ではないが、いつの日か悟る時が来るかもしれない」

そう私が感じた人たちには、ひとつの明確な特徴がありました。

それは、その人達には独特の「雰囲気」があります。
それは、一言に言えば「存在感が非常に濃い」のです。

ただし、これは「癖者(===曲者ではなく「癖の強いだけの者」)」
という意味ではありません。

個性というものを、きちんと育てた結果、
それが持ち得る独特の存在感の強さがありますから、
組織や集団の中で、かならず浮きます。

それは明確な自我を持っていること、明確な自我を育てた結果であり
その結果の存在感の強さなので、
その人達は、決して、薄い存在ではありません。

もしも、会社とかから、いなくなると、「誰かいなくなったのか?」では
済まないような人達です。

単なる目立つ人というのではなく、
その人が存在するだけで、独特の雰囲気があります。
これが薄い人というのは、駄目なんですよ。

ただし、その個性の強さというのは、顔立ちや
性格ということではありません。
存在感の強さには、微妙なところでは、いろいろあるのですが、
おおざっぱには、2種類あり、
ひとつは、いわゆる分かりやすい濃い存在。
もうひとつは静かなのだが、それでも強い個性を持つ人達。

なぜこういう人が、悟りの資質を持っているかというと、
紛れもなく、その自我自体が、悟りの起爆剤あるいは燃料となるからです。

だから、かならず彼らは、自我持っている段階ですら、
すでに、充分に存在感が強くあります。

何度も言うように、これは「口調とか性格の癖」ではありません。
ネットを見れば分かるように「単なる嫌味な癖」しかないような者は
ごろごろとしていますが、たいていの場合、リアルの世界では
存在感が薄いです。

一方で、その自我が明確に生育してきた人というのは、
ある意味で、明確な色彩、色調を放っていますから、
本人の意志に関係なく、必ず、目だってしまうのです。

そして、唯一、その人達こそが、
いつの日か、そうやって、使い尽くした、個性や自我を、
捨てられる資質を持っています。

それ以前ではありません。

だから、私は、悟りの資質を、その人の自我の中にこそ見ます。
偉ぶったり、無関心だったり、鈍感だったり、わかったような事を
口先で言う人達ではなく、
きちんとした、自我が育てられてきたかどうかです。

むろん、そのまま突っ走って、いっぱしの何者になって自我がますます
肥大してゆく人もいますので、
必ずしも、自我だけが判断要素ではありませんが、
それでも、最低限、その自我が明確にあり、その結果、個性が明確に強くあり、
存在感が、明確にくっきりとした人、これはまず最低限必要なことなのです。

で、彼らの特徴の一つは、それだけ個性と存在感が強いと、
当然のこととして、異性関係も、ある程度濃いということです。
どうしても、特定の個性の異性を、強くひきつけてしまうからです。


残念ながら、これと正反対の、
個性の薄い人、存在感の薄い人、
きちんとした恋愛経験のない人、
まだ、個性や自我すらも、育っていない人、
こういう人達が、非常に多かったのが、次のような体系に
どっぷりとハマっている人達でした。

それは、自我すらも、育て損ねてしまったのに、
まだ未成熟な自我を「落とす」だの「自我がよくないだの」
そんな分相応でない事に手を出して、混線してしまって、
挙句の果てに、
自我も全く落とせず、自我と個性を育てることも出来ず、
そのどっちも出来ない中途半端な状態で、
存在感の薄い、生命感のない「亡霊」のように、どんよりとした人々でした。


ほとんどの禅坊主
ほとんどのヴィパサナ瞑想信者
ほとんどのサニヤシン
その他、ほとんど全ての新興宗教信者


それにしても、なぜなのでしょうかね。

「悟り」を商品にしているような場所に限って、
　「最も、その資質のない人達」ばかりが集まる傾向があり、


一方で、本当に資質のある人は、
悟りや、無欲などを売り物にしていない、
普通の自我を、きちんと育てることに価値観のある社会の中に、
逆に、多いのです。


たぶん、彼らの中に、仮に悟りの種があっても、
彼らには、誰もそれを、正当化してくれる者もなく、
誰も、彼らを理解しないし、誰も、なーなー主義で賛同してくれない。
経典も彼らを擁護しなければ、導師もいない。


だからこそ、彼らは、たった独りっきりで、
自我が作り出す社会の中で、自我を育て、
かつ、同時に、その社会に対して強く感じる矛盾に対して、
独り孤独な、戦いと反発を繰り返してゆく。

そして、言うまでもなく、
彼らはいかなる形でも、社会的活動家には決してならない。
彼らの戦いは、自分の自我と、自分の意識との、
終わりの見えない戦いだからである。
外の社会の事になど、構っている暇はないのだ。


　　そういう人だけが、自我を育て得る人間なのである。

　　　　そういう人だけが、自我を捨て得るための
　　　　準備を、着々と整えている人間なのである。



　　　　　　　自我と個性を、生きてもいない者に、

　　　　　　　自我と個性が死ぬことは起き得ない。


　　　　　　　　　　　　　　●

_______________________________________________________________

★ . 　　

募集要項を満たす体験談は、現在のところ、ひとつもありません。

本人によるものではない、他者の引用という「門前払い」のもの、
住所氏名年齢を書かないもの、
その他、特筆すべき点のないもの。

それ以外にも、募集要項を満たしていませんでした。

一件だけ、中年男性の方の経験談で、
比較的詳細に書かれた中に、いくつか重要な「ポイントとなる部分」は
あったのですが、

人生を一変してしまうという、
変性意識の体験というカテゴリーには入らず、
今後、その人が、どういうプロセスで「その問題」に取り組む
運命にあるのかという部分で、
まだ「これからが、未知の段階」であるので、
あえて、掲示板上では、コメントしないこととしました。



■それにしても、
「虚無の微笑」は、発行部数を落とす気になってきました。

そもそも、それが「小悟」している人だけを対象に書かれている
という点から、ほとんどの人に必要ないと思われるからです。

将来的にその必要性が出てくる人など、おそらく、10人にも満たない
でしょうし、
多くの人は、人生を人間として楽しみ、苦しみ、
自分の自我育成にとって、おいしそうに見える、
瞑想体系とか、スクール(なんとか教室)とかに行くなり、

または、悟りのことを、「誰もが悟れる」などと、
簡単そうに言う「エセ優しい体系」で、
生ぬるく扱って欲しいようですから。


■「虚無の微笑」は、内容は、複雑です。

探求などする以前の人たちが、人口の大半を占め、
探求したといっても、まだ「詰め」が足りない人たち、
加齢や、生活事情などにより、関心をなくし、
あきらめて投げ出した人たち、
その人たちが大半だというのに、新刊が扱っている問題は、
小悟した「後のこと」であり、
さらには、

>どういう神秘体験が、誤認しやすい「不発」であり、
>どういう体験は、その後転落する可能性があるか、
>どういう体験は、転落はしないが、停滞するか、
>どうやったら、小悟を通過せず、大悟の道があるか、

そういった、専門的な内容です。

憧れとか希望とか、知識として読むべきものではなく、
実際に、その地点にいる、一部の人で、
しかも、現在の、安心した状態にあぐらかいて、
悟った気になっているのではなく、
「まだ、ここの境地ではない」という自覚が明確にある人、

そういう、本当に、数少ない人にしか役に立ちません。


無明庵のＥＯシリーズの既刊の7冊は、
精神世界に関心はあっても、まだまだ探求以前の段階の人たち、
そして、
探求したことはあるが、
過去の導師たちの、散々な、不適切な言葉のばら撒きによって、
「道」を勘違いしたり、踏み外している人たちを、
主に対象として書かれているふしがありますが、

「虚無の微笑」の前半部に編集されるEO師が残した原稿を見ると、
それは、ずばり、探求者のみ、そして、
さらに、悟りに至ったと「思い込んでいる人たち」ではなく、
実際に、悟った人だけしか、EO師は、ターゲットにしていません。

だからこそ、約12年以上も、無明庵で、封印されてきたのです。
おそらくは、無明庵から出るEO師関連の書籍としては、これが
「最後」のものとなります。


よせられたメールだけではなく、世の中に氾濫している
よくありがちな神秘体験や至高体験談などを参照するほどに、

だんだんと、これが、不特定多数の人に渡る事の必要を、
ますます、感じなくなってきたので、
予定より少ない限定部数の発売に落とすつもりです。

そういうレアなものだからこそ、読者ではなくて、
本の方が、逆に、自分が、たどり着くべき人を選び、
そこからさらに、最初の購入者には、必要がなくて、
その人は関心を持てなかったり、一度読んだまま飽きられて、

その後に売られたりしながら、
「本そのものが、旅をする」ということは、
長年の経験から分かるものですから。


今後、何十年かの間に、古書店に売られたりしながら、
いつか、未来に、それを本当に必要とする、誰かの手に一冊でも届けば、
今回の新刊の目的は、達成されることになると言えます。



原稿を読みながらの打ち込みなどの手作業も多く、
どんなに早くても、発行は、8月中になりそうです。


　　　　　　　　　　　　　　■


なお、神秘体験記は、引き続き、募集はしています。


_______________________________________________________________

★ . 　　

●まず、本人以外のものは、受け付けないという事すらも、
守れない人がいるのには呆れましたね。

●何例か、読みましたが、ピンと来ません。
他のどこかの宗教なら、喜んで批評してくれるかもしれませんが、
無明庵的には、ほとんどどれも、冴えません。

むろん、そうした体験に「共通する部分」というのは、
体験談の中にも、部分的には、いくつかあります。

というのも、もともと、「構造的な原理」があるものですから、
どういう体験にも、一定の法則性や、共通項はあります。

たとえば、当然のこととして、大きな苦痛や自己嫌悪がなければ、
そうした体験が起きないということは、原則として明確ですし、
これに異を唱え、怠けても悟れるとか、今の瞬間にあればいいだの、
現代では、苦しまない道もあるなどという人たちに対する、
明確な反論も、「虚無の微笑」には書かれています。


●神秘体験や悟りには、直接には繋がらなかった事例ですが、
たったの一例だけ、とても面白いと思った体験談がありました。

それは、「子供のころに、熱を出して寝込んでいたときに、
3つのバレーボールぐらいの大きさの黒い穴があるように思えて、それが嫌で、
それを、脇に置く動作をしていた」、というものです。


この黒い穴というものは、純度やレベルはいろいろとあるのですが、
いろいろなところで、悟りに繋がる可能性のあるものです。

ただし、そうではない穴もあります。このあたりの区別というのは、
寄せられたメールの全体から出ているその人の気配や、生活背景から
判断しています。

何が面白いかというと、それを脇に置くという動作です。
その穴というのは、傍観はしていても、
それを自分で移動しようとは、普通は、思わないものなんですよ。
そのあたりの、個性的な部分が面白かったのです。


で、この人の場合には、将来、その穴の本質と、向き合う機会が
必ずやってくると、私は感じています。
それはその人にとっては、避けて通れないものであるということです。


●他にも、楽になった体験談や、生きることの苦痛についての
報告もありましたが、いずれにしても、この手の問題は、
そう簡単に、他人の本の記述や、何かの宗教や関連づけたり、
他人の体験と共通性があるように思いこんで、
位置づけて安心できるものではありません。

個々の体験は、微妙に違うのです。



とにかく、悟りについては、その体験に、その後身を任せてしまった
体験者や、導師が、あまりにも多かったために、
まだ、冷静には、その全体が解明されていないことが多いということです。

苦しんで、苦しんで、座って、修業して、苦しんで、
自我が脱落して、悟ればめでたし、などという、
そんな、地球で叫ばれているような、「単純な現象」ではなく、

悟りに関係する現象は、地球外の「宇宙」というフィールドの中では、
「複雑な性質をも、持つものである」ということだけは、述べておきます。


それがどれぐらい、複雑なことであり、

多くの人が、悟りというものを、誤認していて、誤解をしている、
あるいは、狭い考えで、その本質を限定している、

ということを「虚無の微笑」では明らかにしています。
まだ編集中ですが、ようやく、終盤に近づいています。


こと「悟り」について語ったものでは、

この地上の、どこにも存在しないタイプの本です。

また、今まで無明庵から出た、EOシリーズとも、
性質が異なる部分があります。


読んだ人が、「悟り」の持つ、
その「多面的な複雑さ」をどう解釈し、

今まで、仏教やら禅やら、
導師たちの蒔きちらした、適当な言葉によって、
信じ込まされてきた悟りについて、どう認識を、改め、

どう、自分のこれからの長い転生の計画を決めるか、
それは、「その人それぞれの問題」になりますので、


この本の内容については、発行後、
私は、一切メールなどでの質問には答えないつもりです。

問題は、読者の人が、それをどう捕らえるかだけですから。

質問などしている暇があったら、何年もの経験をかけて、
自分の頭で、本の内容を体験的に理解し、
自分で、自分の方向を決定すればいいのですから。

古代の経典だって、誰も注釈なんかしてくれません。
誰も、質問などに、答えてはくれません。

疑問があったとしても、それを問うたところで、
単なる知的理解や、好奇心による情報収集など、
「思考のパズルゲーム」という低レベルの知性しか必要としませんし、
そんなものは、人生上の、何の学習にもなりません。


そしてまた、困ったことに、
実際の神秘体験というやつも、これが厄介なもので、
どのタイプの神秘体験は使い物になったり、評価される部分があり、
どれは、全く使い物にならない粗悪品であるか、
それらの差が起きる原因について書かれているのが、
「虚無の微笑」です。




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★ . 　　

◆最初は、無明庵というところの性質や、ホームページのコンテンツを
皆さんは、よく知っているわけですから、ほとんど体験記は寄せられない
だろうという予想があり、それと同時に、その中を突破してきて、
正直に自分をさらけ出す人も、少ないが、必ずいるだろうと思っていました。

いつでもそうですが、何かが提示されたとき、それをチャンスにするか
いろいろと正当化や理由をつけて、尻込みするか、躊躇してチャンスを
逃がすかは、全てその人の資質次第なのは、世の中のどういう分野でも
同じことです。

寄せられた報告は予想よりもかなり多くて十数例となりました。
掲示板上で紹介はしないものの、その中でも数例の人たちについては、
掲示板ではなく、メールで直接にお話をさせて戴きました。

掲示板で料理されるかもしれない、そんなことを100も承知で、
ぶつけてくる人しか、私はその姿勢そのものを評価していませんから、
そうした、まっすぐな姿勢が感じられた人達数人に対しては、
今回、個人的にメールをやりとりしました。

ただし、それを掲示板上で出すということは、
また別の側面であり、これは掲示板で出す意味があると思ったものであれば、
出そうとは思っていたのですが、体験自体には評価できる部分があり、
本人も今後、いろいろな可能性を持っている報告もありました。

しかし、それを掲示板で出すと、いとも簡単に誤解したり、
自分と同じようだと誤解をしたり、あるいは過大評価や過小評価を
しますので、そういった「部外者がそれに対して意見を持つことは
必要ない」と思ったものは、すべて、私が個別にメールでやりとりを
しました。

これが、もしも、メールだけでの情報交換となると、
人は、それに甘えて、嘘八百書いてきたり、
ただ、かまってもらいたいだけのような、別の稚拙な動機でメールを
寄こす者が、ごく希にいます。

だから、原則として、メールは掲示板上で料理するとことがある
という大前提で募集をしています。
そうした前提があっても、そのことの信頼を無明庵に置いている人にしか、
この掲示板は、意味を持ちません。


今後も、メールはすべて何かしらの題材になる可能性があるものです。
むろん、それは不特定多数に還元するべき部分がある場合のみです。

そうでないもの、個人的な領域で扱った方がいいと思わしきものは、
私は個人レベルで扱います。ただし、私からメールで返事のなかったものは
特に何も言うべき必要を私が感じなかったものと判断してください。


ところで、そういう意味では、体験記の報告ではなく、つらつらと、
愚痴を書いてきた馬鹿者がいたので、
それを今回は、料理してみましょう。

↓

>個人が「それ」に至った体験はその前後や背景も
>含めると、かなりの濃さになると思われます。それをネット上
>何かの題材にされる（斬られる）ことを望まない人もいるのでは
>ないでしょうか。


◆そんな程度の人は、無明庵では必要ありませんので、今回のように、
自動的に「自然淘汰」されます。
そして残る人は自然に残るのである。


>　実は私がそうなのです。変にプライドを持ってもしかたない
>と言われればそれまでなのですが、そのような体験は超個人的
>で「体験」として人に語ることに意味があるかどうかも疑問
>です。


◆それに意味があると思った人の報告が、十数例あったわけですから、
何も問題ありませんね。

また、中には、良く評価されるにしても、悪く評価されるにしても、
他の精神世界系サイトや他の人は、信頼できないので、報告したくない。
無明庵だから、報告したという人も、何人かいます。

こうして、「類は友を呼ぶ」という法則がきちんと作用するものである。


>EO氏級の静謐な気配を備えたものはとても稀で、画面からは
>徒ならぬものを感じます。しかし彼のそれを頂点をすると、
>必然的に他はほとんど全て、似て非なるもの又はゴミのような
>ものになってしまうでしょう。


◆このように、常に物事に、自分の独断による先入観を持っている人が
一番駄目な人間なんですよね。

私は、EOイズム級の体験談など、はなから在り得ないと思っていますよ。
ただし、人間の経験する大小の神秘体験というものには、
「共通項」が必ずあり、その中で、いろいろな段階のグラデーションの
人間の「位置」というものがあるために、
それは個々に微妙に違ってくるものである。

その個々に違う部分の中で、その「共通項」に添って、その体験の引き金が
起きているらしき人だと私が判断したものに対しては、
そこに一定の評価をきちんとして、メールで返事をしてるんですよ。

体験をどう解釈するかは個人次第。
ただし、それは「自然現象を個人がどう解釈するかには関係なく」、
そこには、全く個人的ではないパターンが存在する、
という事が、ここの主題なのである。
そもそも、本当に独自の神秘体験など、ほとんどないのですよ。
だいたいは、「一定のパターンを有する」というのが現実である。



>　一般の人には無縁で、それをもとめていたとしても、何百光年
>先（にもあるかないか）のような完璧なものを前にして、
>普通の神経を持った人は口をつぐむのではないでしょうか。　●司●子
　　

　　「普通の神経の人間」など、無明庵では「お断り」ですね(笑)。

　　「普通の神経」でいたい人は、
　　　普通の社会や、普通の宗教のビニールハウスにいればいいのですよ。


ここは、普通の神経など、超えてやろうとする、野性的で、
一匹狼的で、個性の極めて強い人たちだけのためのサイトであると、
私は認識しているのだから。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
___________________________________________________________

それにしても、この者のメールのスタンスって、
ネットで文章を読むことに、慣れている皆さんは、
読むと「おえっ」と、なると思いますが、
物凄く、「いいかげん」ですね。

結局、こんなメール出す意味ないのですよ。
こういう人は、自分で、自問自答していればいいのですから。

一言に、言ってしまうと、この者のメールというのは、

　　　「おいおい、何を、他人を思いやる　フリをして、
　　　　自分を、思いやっているんだね?」

という事に尽きますね。



こういう人たちは、一般的に、普通の神経の頭で充分に理解が簡単な、
↓のようなサイトでも、読んで、あれこれと解釈したり、
↓納得していればいいだけなのです。

『神秘体験事例集』
http://www.geocities.co.jp/noboish/case/index-c.html


◆ここは、昔からある老舗のサイトですから、皆さんも、
既に知っているところですが、私はここに掲載された体験群の中で、
いくつかは、注目すべき点のあるものを見出しています。

ここのサイトに記載されている事例数の全体からすれば、
「非常に少ない」のですが、そうした中にも、キラリと光るものが
ある場合があります。むろん、どの事例がそうか、
などという「ヤボ」なことは、ここでは言いませんがね(笑)。


それは、観る人それぞれの価値観によって、選別すればいいだけです。
普通の精神世界や禅などの世界では、ここに掲載されている体験談の
いくつかは、ある程度の評価をされがちなものですが、

「他の人の評価など、どうだか知らないが、
　どれも、ほとんど、自分的には、ピントこないなー」、

という感覚を持つ人がいたとしたら、
その人は、「無明庵的」に言えば、


　　「正常な、普通の神経　をしている」ということになるのです。



　　その人の視力は、おそらくは、
　　「旧式」「旧型」の意識の人ではありませんから。



　古い世界観や、古い悟りの意味づけで満足できる人は、
　古い世界や、既存する宗教にいればいいのです。

　そういうところに、根っから安住できない、ごく一部の人達が
　無明庵のサイトを見たりして、
　旧世界からは「住み分ければいい」のである。



　　　　　　　　　　　　　　◆
__________________________________________________________

★ . 　　

前の「文句たれ」メールが、あまりにも読者の皆さんにお目汚しに
なったかもしれないので、
別の、「比較的」普通に対話が成立している人とのメールやりとりの
ごく一部ですが、掲載しておきます。

赤文字が相手の人の文で、白い文字が私です。

___________________________________________________________



>>いろいろメールは書きました（２〜３通）が、
>>それが届いているのか、読んでもらえているのか不安です。


●あなたからのメールについては、
私からは、厳しい内容の返事もあるかもしれませんが、
きちんと読んでいますよ。

ただし、管理人を経由していますので、一日程度のタイムラグが
必ずありますので、あわてたようにバタバタせずに、
立て続けにメールなど寄こさずに、一日か二日様子を見て、
まず私の返答があるかどうかを、少し、落ち着いて、待ってください。

なお、私が、ちょっとばかり面白いと思った体験をくれた人については、
管理人を経由しないで、私が直接にメールをしています。



>>前段階の生活の心境は、ものすごくしんどかったの一言に尽きます。


●そのしんどさ、それは、変化体験の、「大前提」になりますから、
この部分のない人というのは、多かれ少なかれ駄目です。

ただし、大きな苦しみ、それ自体は、世の中に沢山あるのですから、
樹海で毎年100も、遺体が出るわけですね。
全国規模だと、「苦しみから逃れようとした自殺者」は、
年間3万人以上でしょうか。

しかし、問題は、その苦痛の「出所」なんですよ。

それをその人が、どう自分を、重箱の隅を突っつくぐらいに、
徹底して、ひっくり返して、調べたかどうかです。
それをしないと、意識の探求という道以前の、
全く、人間的な部分での欠損が、探求の動機をなしていることになり、
それは、必ず先に行ったときに、
ろくでもない「横道」に逸れる原因になります。


>>自分の中で自分の理想のイメージ像を作り、
>>それを完成させる（主に外に対して）ことに、こだわっていたので、
>>そこから外れていくことはしんどかったです。
>>それでも周囲が私に対して思うことをコントロールできるはずはないので、
>>その自分のイメージと違う像を投げかけられるとき、
>>苛立ちや疲労感・虚無感をよく感じていました。


●ここで問題になるのは、
その「理想像とは、どういうものだったか」ということと、
その理想像は、「外部のどういう知識と、自分の状態とのコラボレーション」
によって形成されたものなのかの自覚と自己分析の作業です。


>>それがあの体験が起きてしまってからは少し楽になりました。


●楽になったこと自体は、私は否定しませんし、

それは、あなた本人のみが、
「あなたの人生に対して責任を持つ、唯一無二の、主人」
なのですから、

自分で、それを評価しても、いいものであるとは思います。


ただし、少し楽になった、というところでは、
どうも、違和感が残っているということであり、
その次の変化への時期に、もしも、あなたがいると「仮定」するのであれば、
それは、いつの日か、さらなる旅に足を踏み出す必要が出てきます。


>>一時期、あまりにも「聖なる」感じが強すぎて、
>>その手の精神世界の本に、自分の体験に近いものがあるのかどうかを
>>探したこともあります。


●では、それに近いものは、ありましたか?
もしも、あったら、どういうものであったかを教えてください。
それによって、あなたが経験したものの位置が割り出せます。


>>だからあまりに自分を痛めた結果起きた「神秘体験」には
>>反動があるということも、
>>自分の中では、ものすごく的を射てもらったような感じがしました。



●???

おいおい、ですね。

こんな誤認をしてしまっているのに、
「的を得ている」と、「思ってしまうあなた」って、何?

しかも、あなたが、ここで言っているようなことは、
無明庵の本のどこにも書いてありませんし、
私からのメールでも、一言も言っていないような、でたらめ、ですよ。


>>自分を痛めた結果起きた「神秘体験」には反動がある

　　　　　　　　　　　↑　
この部分は、「全然、全く違います」よ。

自分を「痛め足りない」からこそ、不純であったり
「反動」が生ずるのですよ。

きちんと、自滅するまで自分を痛めた人は、不発になりません。
自分で「自分を痛める」ことに、手を抜いた人、
自分が、まだ、かわいくて、まだ自分を失いたくなくて、
どこか一部を、「自分で痛めそこねた人」こそが、
湿気った火薬のように、「不発体験」になるのです。

無明庵的に言えば、自己防衛機能が働いて、
「死にぞこなった人」というケースです。

ただし、これは、もの凄く一般的に、よくある事例と反動なので、
とくに、あなたにだけに問題があるのではありません。



>>その間いろんなことに知らずに足を突っ込んで大変な思いをしたことも
>>ありますが、とりあえず人とできるだけ距離をとって接することで大分楽にはなりました。
>>まだ「他者に対する大きな不信感」は残っていますし、
>>これが克服できたらいいのにとは思います。


●他者に対する、不信感の克服というのは、
「他者」などというものが、
あなたの中から存在しなくなることによるしかありません。

それは他者と自分の区別がなくなるとか
そういう意味ではありません。

言うまでもなく、それは、
他者を信用できるようになることなどでもありません。

「他者という、
　そもそもの幻想そのものが、壊れ去る」だけのことです。



>>でも、それから数年たって、しばらく引きこもった後、
>>仕事もするようになり今もとりあえずお金を稼いで暮らしていますが、
>>徐々にそのころの「軽かった感じ」はなくなり、
>>どうしていけばいいんだろうかと、悩みます。


●それでいいのです。
それでなくては、「虚無の微笑」など、読む必要はありません。

その本は、自分で自分のことを、
なんとかしようとしている人のために書かれた本であって、
自分の状態や、過去の体験に満足している人には、
全く必要ないものですから。



>>自分が以前に、別の掲示板で崩残さんに言われたように
>>いつかこの体験を超えて、
>>今までの他の書籍に書かれていたのではない「悟り」に達することができるのか？


●それは、「到達」するというようなものではなく、
その人の、当然の運命として、どうしても、
その領域へと、「連れ去られてしまう」しかないものなのです。

しかし、そういう人は、本当に少ないのですよ。
この、妙な精神世界業界のようなところで、過去、25年か30年間に、
沢山の人達を見てきた経験からも、本当に少なかったですよ。

そもそも、それは、
目標にして到達するようなものではなく、「　必　然　」です。

その「必然」を決定するのは、その人の、
探求心や、修業量ではないし、
何の伝統的とか、正統だと言われている体系で、
どう時を過ごしたかではなく、

　どれだけ、生の中で、
　「妥協のない、自分の自我を、まっすぐに貫いたか」だけです。


それを貫けず、中途半端に妥協したり、
他者の顔色を伺ったり、何かにコビたり、導師に屈服したり、
自分の体験に「救いになる意味づけ」をしてしまった人、
そういう人は、その自我を貫くことは出来ません。


もしも、こういう言い方(=「喩え」)が許されるならば、

「神は、純情な人間などには、興味がない。

　逆に、神自身が持つ、

　その、あまりの絶対の孤立性と等質であるぐらいに、

　自我によって、存在するすべてから孤立し、
　
　その結果の自我を発達させた者しか、興味を持たない」



むろん、これは、自我の発達とは何かという
定義を、まかり間違えば、ただの異常者か犯罪者になります。

そういうケースは、単なる、
「世間から、自分は見捨てられた、という、愚痴の『演歌』」
にすぎません。
世間で、ひとかどの者になってやろうとして、挫折したという、
「ただそれだけの事」です。



しかし、本当の意味で自我が「強固な結晶にまで」になった人は、
結局は、最後には、こう嘆くことになるのです。


「とうとう、私は、存在する、すべての神にも、見放された」


そして、まさに、そのとき、
神の視線は、その者に、まっすぐに、向いているのですから。


この、見事な「パラドックス」こそが、
バーナデットロバーツにおいて起きたことですよ。


自分が何かに救われる、とか、
何かが救ってくれるなどと思って、天など仰いで懇願している、
そんな、何千年も、相も変わらずに「依存症」をやっている人間に、
どうして、
「絶対的存在の領域」が、興味の視線など向けますか?



>>そういう意味では崩残さんに助けてもらいたいと何度も思いはしましたが
>>リロードには参加できませんでしたし、
>>たぶん、崩残さんもそれを生業にしているわけではないと思うので
>>リロードや何かヒントを探す取り組みを真剣に行う相手も限られてくると思っていて
>>「助けてください」とは言えなかった、
>>（拒否されるのが）怖かったというのがあります。


●うちでは、否定されるのは「当たり前」の事なのですよ。
そんなに、肯定されたければ、「ポジティヴ教団」に行けばいいのです。
どこが問題なのかの、否定材料を、自分の中に常に探すのでなければ、
探求者ではありません。

自分にとって、分かりきったことを確認したり、
他者に、承認してもらいたいのであれば、そんなものは、
探求者の姿勢ではありません。

しかし、他の普通の社会や宗教で、勝手な価値観で、
「否定されたり」、「肯定される」より、
うちは、よっぽど、親切で「誠実に否定」をしていますからね。

そうそう、理不尽なことで、その人を否定などしませんよ。
何かの指摘をするには、それなりの根拠があります。

ただし、他での「否定や肯定」が心地よくで、
それをしてもらいたい人は、無明庵ではなくて、
他の世界を選択すればいいだけのことです。

ちなみに、ここ約一年で、何人かが自分を探る作業をしましたが、
リロードが本当に明確に成功したのは、たったの１人です。



>>そういう意味では、
>>今度の著作には大変期待をしています。
>>自分は何をしていけばよいのか、どう「調整」すれば
>>以前とは違ったより重要な体験に近づけるのか。



●何度も繰り返しますが、
問題は・・・、

悟りなどという「目標地点」に、目を向けることではありません。

世間や、人間社会や、地球や、あるいは宇宙そのものと、
どう、うまくやっていくか、どう生きてゆくか、ではなくて、
そんな問題は、全く、もってして、どうでもいい事ですから、

あなたの中に、何かを「拒否する」明確な意志があるかです。

自己否定でも結構。
存在嫌悪でも結構。
神の拒否でも結構。


この道は、なーなーのニューエイジの悟りの道、ではないのですから、
「肯定する思考」の足で歩く道ではないのです。

人間１人の「孤独」の中から生まれる、
「拒否」「否定」が明確で強くなければ、

どんなに、自虐的になったり、自己嫌悪したり、
死にたいと思ったところで、

死んだ先に、少々の楽な世界を妄想していたのでは、
この道は、先には進めません。

どこかに、自分や、人間の感情的な部分にとって、
「救いのある説明を求めたい」という思考が、くすぶって、
生き残っているかぎりは、
すべての体験は、不純で不発に終わります。


無明庵では、あなただけではなく、誰に対しても、等しく、
「存在世界」そのものを、否定し拒否すること以外には、
意識の純度を保つ方法はない、と断言します。


そのことに納得できない人、つまり、
創造や、宇宙や、神や絶対者が、
自分という人間が「存在している意味を、与えてくれる事」を
ひそかに、無自覚に、期待しているような人は、

いくらでも、その思考を、喜んで「応援してくれる」宗教と、
宗教商法と、そして、教育論や「価値観」や「思想」が、
地球のいたるところに、散乱していますから、
そっちを選択すればいいのです。


あなたの場合の、大きな欠陥は、
自分の経験というものを、
当てはめたい「　御伽噺的な　パズル　」が「既に存在して」しまっており、
そのパズル全体の「絵柄(=理想状態や望み)」を、
そもそも、どこから収集してきたかについての自覚が、あまりにもない、
ということです。

たとえば、その辺に転がっているカルト教団や、
仏教修業組織などの場合には、出所など問うまでもなく、
何の自主的な疑問も持たない頭による、
単なる、「受け売り」なのですが、

「個人」で、あちこちを読みあさって、やってきた人というのは、
どこから自分がそうした理想像を、無意識のうちに組み立てたのか?
ということを、きちんと振り返らないままに、進んでゆき、
いつのまにか、それを「個人のオリジナリティー」だと
思い込んでしまう人が沢山います。

それは、一部は、和尚のパクりだったり、
一部は、クリシュナムルティーだったり、
そして一部は、EOイズムであったり、
また一部は、どっかの仏教や禅の体系であったりと、
全くもってして、「ごちゃまぜ、自分教」です。


ちょうど、たとえば、絵を描かせると、
本人は「これは、自分のオリジナルだ」と言い張るが、
他者から見ていると、明白に、
どこかの画家の模倣が、あちこちに入っている、
ということに、「本人が、全く無自覚である状態」に、よく似ています。

こうした、自分の「現状認識の甘い人」、
というのを沢山私は見てきました。
むろん、あなたも「典型的」とも言える、その１人です。


一方で、現状で持っている価値観や、イメージや目標なり、
そのモチベーションが、どういう記憶の合成によって生まれたものか、
それを、「洗い出す作業」というのが、
無明庵で、ごく一部の人たちに対して行われてきた、「リロード」です。

それは、単に、前世を探るなどという方法ではなく、それ以前に
今生の中で、現在にいたる発端となった事象を、
何度も、繰り返し一から思い出して、
そこに、「他者や外部の知識の影響がどれぐらい混入しているか」を
まず、等身大で、自覚する作業の連続から開始されます。

それを、一度ではなく、何度も、また１から同じことを繰り返し、
時には、「何年もかけて、定期的に、掘削を繰り返す」ことで、
ようやく、
「どう考えても、今回の生の範疇だけに基づくものではない」もの、
その個人が、今回、自分で選択した、この生に「持ち込んできた」
「資質なり、部品」が見つかるものです。


一部の人達は、この、しつこい「リロード作業」を通じて、
「自分は、今回、精神世界など」には絶対に関わるべきではない、
と、しっかりと明確に自覚して、
起業したり、自分の店を持つ決意をしたりして、
自分の本当にやりたいもの、やり残したもの、
そして、その人が、もともと持っていて「やれる可能性のある分野」に、
晴れ晴れとした気持で、踏み出していった人もいます。


_____________________________________________________________


そして、無明庵では、
「存在する宇宙そのもの」や、存在する何者をも、
自分の上に、決して置くなという事を、あえて強要します。

たとえ、どれだけ優れた導師といえども、
それは、探求者にとっては、その人の通過点のひとつにすぎません。
導師と、一時的な精神的な契約をするのは、構いませんが、いずれ、
人は、導師の元を離れる必要があります。

そして、何よりも、「構造的な仕組み」をきちんと持つ
「行法」以外には、何ひとつも、探求者は頼りとしないようにすること、

そして、死後の世界の「休憩期間」や「リセット」など、
無きものと思えということです。


ここで、予告をしておきますと、

「虚無の微笑」は、神秘体験や、至福体験や、
悟りの体験の「本質」について書かれているものですが、

ただし、それは、
「神秘体験をしたい人」のために書かれたものではなく、
「悟りたい人」のための本とは、言えない部分があります。


そうではなくて、人間の中で「悟りという現象」が起きる
その「　原　因　の　領　域　」を探索しようとする、ごく希な者たち、

人間を慰めてくれるような演歌的な情感を求めているような修業者ではなく、
自分の身を削って、実験をする科学者のような人達、
そして、自分の生命そのものを、そこに賭けることの出来る人達だけ
のために書かれているようなものです。


これは、無論、どれが正しい道であるかの問題ではなく、
ただ、無明庵は、一般とは「違う認識と位置づけ」で悟りという分野を
少数気鋭で、今後も、もっと掘り進もうとする
ある「分野」であるにすぎません。


むろん、それだけではなく、
小さな悟りのようなものは、どうやら確実に経験したようだが、
まだ自分には、納得の出来ない問題がある、と自覚している人にも
利する部分は、少なからず、あるとは思いますが。





　　　　　　　　　　　◆　◆　◆

★ . 　　

>７／１９　　９：５２に　更新しました。


■たとえば、性教育や性情報というものが、おおよそ8歳以下では
必要ないのと同じように、何かが「まだ必要のない年齢」というものがある。

大学とか大学院であるならば、たとえ天才的な学生といえども、
確実に実力がなければ、飛び級も出来ない。
教育とか資格の分野には、それ相応のハードルがある。

ところが、こと、悟りだなんだという、その分野は、
全くのところ、規制も資格の基準も、野放しだ。

その結果、教える側が、「最後の最後まで」面倒も見切れないのに、
誰かに何かを教えたり、弟子を取ったり、
しかも、何をとんだ誤解をしてか、老若男女万人に、悟りの道は
慈悲深く、開かれていると、思い込んでいる。

■どういう物事にも、準備というものがある。
どういう物事にも、段階というものがある。
どういう物事にも、手順というものがある。
魔法ですら、手順があるのだから。

ところが、何事に対しても、意志や決意の弱い人というのは、
最も楽が出来そうで、何もしない怠け者の、そういう自分でも、
「受け入れてくれる場所や相手」を、慈悲があるとか
宗教の愛だなどと、「エゴのご都合主義」による「勘違い」をしている。


■しかし、実際には、悟りという分野であっても、
それは、決して万人になど、開かれてはいない。

しかし、開かれていると思い込むことで、自分で自分を慰める者が
あまりにも多すぎる。ごく常識的な自己評価さえも、甘すぎる。

こうしたことに、異論を唱えたがる者は、思い出すといい。

たとえば、有名な話に、グルジェフにまつわる話で、
道を求めていると自称する者を
川へ連れて行って、そいつの頭を川の中に、しばらく突っ込んで、
「お前、今、何が一番欲しかった?」と尋ねる話がある。

その者は、「今、息がしたかった。空気が欲しかった」という、

それほどに求めるほど本気になるまで
私のところへ来るな、と師が言うのである。

以前にも言ったように、和尚は、「サニヤシンというものは、
あなたが自殺の代わりとして選んだのではないかぎり、
そんなサニヤスに意味はない」と言った。

ブッダでさえも、入門したいなら、まずまる一年、言葉を発するな、
質問をするなと言った。

どういう分野であれ、そこの体系が目指すものによって、
最低限の資格というものは存在する。
変な例だが、極真空手だったら、腹筋と拳立て、最低100回。

_____________________________________________________________


■そうした、最低限の資格というものが存在しているということは、
何も、選ばれた者しか出来ないとか、エリートでなければ
悟りの道に入るべきではない、という事を直接には意味しないが、しかし、
実は、世間的な意味とは全く違う意味で、
選りすぐられたエリートしか、そもそも、修業そのものに入ることを
許されないのが当然なのである。

ある段階にいなければ、役に立たないものなど、
普通の世間にすら、そこらじゅうにあることは、
学問でも、技術でも、ごく当たり前の仕事でも、それがあるのは、
知っているはずだ。

それなのに、どうして、悟りとなると、まるで無資格でも
受け入れてくれないのは、おかしいなどと、キャンキャンと、
吼え始めるのだろうか?

実際には、確実に、そこには、資格が存在する。
確実に、ある意味では、エリートしかその修業は出来ない。
しかし、それは世間的な意味でのエリートでは全くない。
全く別の次元で、別の基準で、普通レベルではあってはならないのである。

よくよく、悟った者たちを見るといい。

誰１人として、ユニークでない者などいただろうか?
むろん、中には、大して冴えないような
どよーんとした、「悟ったと称する禅師」や、仏教徒もごろごろいる。

ところが、「ピカいちの人達」というのは、その彼らの言葉から
出てくる強烈な個性というのは、実は悟ったからそうなったのではなく、
悟る前から、既に彼らの中にあった資質そのものだ。
それがより鮮明になったということにすぎない。

悟りというのは、「悟る前」に、「どう生きていたか」の方が
遥かに、重要なのである。

たとえ、犯罪者であっても、どんなカルマを持つ者であっても、
どんな罪人であっても、悟ればすべてのカルマが焼き尽くされる、
この教えは、100%正しい。

ただし、そこには、大きな条件がある。
もしも極悪人であるならば、小物ではなく、完璧な極悪人を生きる
ということ。
つまり、なんであれ、自分の生を完全に生きるということだ。


あなたが、「不完全燃焼」した人生であるならば、
いかに、「悪人をやろうが、逆に、善人をやってこようが」、
どっちも、等しく、門前払いなのである。


余談だが、インドでは、導師は、「ババジ」と呼称されるのを
ご存知のはずだ。彼らの前職が、その名前に付属することが多い。

たとえば、導師になる前に、パイロットをしていた者なら、
彼は、「パイロットババジ」と呼ばれている。
だから、もしも、その導師の前職が、泥棒だったなら、その者は、
「盗っ人ババジ」だ。

しかし、それでも、彼らは、聖であり得る。



■ダイジが「人間らしく、欲望を生きることしかできない」、
といったように、
欲望すらも生きていない者に、欲望など落とすことはできない。

自我を落とすということは、
「自我が通用しない次元で」、生存をしなければならないわけだが、
そのためには、二度と自我など振り返らないほどに、
自我を生きなければならない。

こういうことが、悟りのための「修業以前」の最大の資格なのだ。
その資格を満たしていない者に対して、
「あなたにも仏性があるから、修業しなさい」などということは、

小学生に、セックスをしろとか、
老人でもない人に、老人会でゲートボールしろとか、
足し算も出来ない者に、方程式を解けと言っているようなものだし、
言うだけではなく、実際にそれをやらせようとしているのだ。

そんなことをすれば、出来ないことをやることに、
何年もの時間を無駄にするという結果にしかならない。

どんなこともやったことは無駄にならないというのは、
自分のことが可愛い自慰的な人間が、自分を慰める口実でしかない。

世の中には、確実に、無駄な時間というものがある。
無駄な学習、無駄な労力、無駄な努力というものがある。
それが「事実」なのである。


■悟りという分野は、非常に「特殊」な「分野」であることは否めない。
それが、効率よく、量産された歴史的事実も地球には存在しない。

ＥＯ師は、終始、「産道は、狭くて、当たり前だ」、
「私は、誰でも受け入れるなどという偽善的な事は、絶対にしない」
と言ったように、

その段階にいない者を、受け入れるということは、
その者にとって、これ以上ないほど、無慈悲で、無思慮で、無配慮な
ことなのである。

だからこそ、多くの、悟りに関する逸話というものが、
門前払いを受けた者のうち、その中から、何年後かにそれでも
ずっと、その師に言われたとおりの修業を続けた者だけが、
その師の元を再び訪れるという話もよくある。

知恵のある導師というのは、決して、開いてはいない。
もしも、無作為に、無分別に開けば、そのことによって、
無駄な努力と、無駄な時間を使わせてしまう人達が多くいることを
十分に熟知しているからである。

彼らが入門を、徹底的に限定して、拒否するというのは、
彼ら自身のためではなく、
「やってくる者の事」を何よりも配慮してのことなのである。

悟りという分野は、選挙でもなければ、金儲けでもない。
組織維持でもなければ、商売でもなく、信者を拡大するのが目的でもない。

それは、まるで、選りすぐられた100人の、その中のさらに１人の、
オリンピック候補の選手を育てるようなものだ。
目標は、実際に、そこに到達させることだけだ。

そのためには、「その体系」の判断基準において、
適格ではない、時期ではない、資格がない、準備不足、
そう判断される者が存在するのは、当然のことなのである。

こうした、あまりにも、世間ですらも当然の事実と、理屈、現実に
「不快感」を示すのが、甘ったれ精神世界の人々である。


■本当に、人生を生き切っていなかったり、修業姿勢そのものが未熟な
馬鹿者ばかりが集まってくるような事があると、
たとえば、和尚の弟子だった、タモばーさんですらも、
あまりも馬鹿者が多かったために、うんざりしてしまい、
「うちに入りたければ、20万、もってこいや」とか言いたくもなろう。

実際、インドにもそういう話があったのを、和尚も語っていたのを覚えて
いるはずだ。
彼らは別に、お金が欲しいわけじゃないし、
そういう言葉を言うのは、あまり良いことではない。

「お金なんぞ、何億と積んでも、お前には教えないよ」
「あんたには、その資格がないから」とストレートに
「ものごとの真実」を言うほうがいい。


和尚の話によれば、「教えを受けたければ、砂金を集めてこい」と
命じた聖者の話が出てくる。言われたものは、何年もかけて、
砂金を集めて、導師の前に差し出した。
すると、その導師は、砂金を空中にばら撒いて捨ててしまうと、
こう言う。

「こんなものを、わしが必要とするわけないだろう。
　私にとっては、世界そのものが、黄金だ」

_________________________________________________________


■準備や、資質、資格、やっておかねばならないこと、
そういうものは、確実に、悟りというものに、取り掛かる以前に存在する。

そのことを、とにかく強調し続けたのが、ＥＯイズムの特徴であり、
無明庵の特徴でもあったし、これからもそうだろう。

そのことに異を唱えるのであれば、「無慈悲な　慈悲を安売りする」
世の中の、宗教へ行けばいいのである。

無明庵では、今まで竹の間を読んでいる人達ならば分かるように、
悟りというものに、取り掛かったり、関心を持つこと自体が、
本人の、自覚不足によるもの、現状認識の甘さ、希望的観測、
自己過大評価によるものが、多くあると指摘してきた。


■特に、ここ数年、私が実際に見てきて大きな問題を感じたのは、
自覚ＡＣと、無自覚ＡＣ、つまり機能不全家族の問題に端を発した
悩みが、その原因が本人に、無自覚に見失われたままのケースである。

そうした人が、社会へ出てゆき、そこでの「対社会関係」、
つまりは、対人関係などに苦痛を感じた場合に、
そこで、カウンセリングに向かうなら、まだしも、そこから
宗教や修業といったものに、解決手段を求めてしまうケースである。


これはＥＯ師の言葉を借りれば、
「肉屋に行って、魚をくれ」と言っているに等しい。
それは店が違う。

しかし、宗教というものが、古くから、
「人の悩みを、食い物にした」ために、
本来であれば、治療対象としては、分野が違うはずの患者までをも
顧客にしてしまったことだ。


多くの場合には、もともと家族で発生した問題というのは、
「震源地である家庭そのもの」で決着をつける以外に手立てはない。
それを別の精神世界や思想に摩り替えたり、乗り換えても駄目である。

機能不全家族というのは、どうも私が見たところ、今思い出しても、
私が青春期を過ごした1970年代から80年代初頭には、明らかに少なかった。

それぞれの個人が、子供らしく幼少期を過ごしていたし、どこの
家族も、それなりの問題を抱えているとはいえ、子供の成育に
悪影響するほどのものでもなく、また、子供自体も、それを跳ね除けて
親離れをして自立するだけの、「精神的な基礎体力」もあった。

現代では、明らかに、ＡＣ系の病人は何倍にも、増加している。
目に見える虐待もあれば、竹の間でも書いたように、すっかり
親の道具にされていても、それに全く無自覚な者も多い。

こうした者が、精神世界という、もともとは、根本的な人間の
精神世界の(むしろ科学的な姿勢さえ必要とする)分野に、
首を突っ込んだところで、
そのモチベーションとなっているものは、親への復讐心や反抗心が
「宗教という武器を手にして行われている」に過ぎないケースが多い。


だから、無明庵に、ごく僅かにだが、深入りをした人達でさえも、
そこに不純な動機が含まれていないかを徹底して自己分析させられてきた。

もともと家庭問題であるものを、精神世界の、こざかしい知識で
意味づけたり、解決しようなどとしていないかの、
無自覚的な動機の洗い出しをさせられてきた。


自分の世界観や価値観の背景といったものに無自覚であると、
実は、単なる家族内で発生していた感情や劣等感や憎悪や、
逆に、親に、物品の飴で飼いならされて、洗脳されたような思考停止状態、
そういった問題を抱えていることに無自覚なままで、
本で読みかじった、精神世界を、
あたかも「自分の求めていた思想であるかのように」勘違いをしてしまう。


たとえば、無明庵にも、「人生や世界に絶望して自殺を考えた」という者が
いたが、その者の蓋を、ほんの少しあけただけで、
それは、何も人生や世界に絶望したのではなく、
親への単なる嫌悪感が、「親に対する、あてつけ自殺」という形を
とったものにすぎなかったのである。


■実は、こうした「勘違い人間」というのは、
宗教や、カルト宗教に行ってしまう人達ばかりでなく、
古くは、学生運動や社会運動や、左翼思想や、または右翼思想、
そして、ボランティア活動などに足を突っ込んだ世代や人間にも、
相当数、多くいるのである。

よく知られたことだが、「機能不全家族の人間」ほど、
社会奉仕とか、宗教布教活動とか、そういうものに手を出しやすいのは、
「共依存症」の現象としても、統計的にも、その傾向が知られている。

決して、職種差別をするわけではないが、傾向として、そういう人間は、
教師や、医療関係者、そして「世俗的な意味での」宗教的指導者に
多いことも、「依存症問題」の世界では、よく知られている。


■彼らは、自分の、最も足元の現実にあった、
「自分自身の問題」から逃避するために、
そういった活動や思想に、自分の不満の捌け口を探してしまった、
いわば、人間の「失敗作」である。


しかし、そういう人達は、蓋を開けたら、
ただ親の持っていた「偉ぶり病」の感染の結果にすぎなかったり、
親の持っていた劣等感の感染にすぎなかったりと、
そんなことが、そこら中に転がっているのが、機能不全家族の
問題の本質なのである。

言うまでもなく、そこでは、
人間の最も基礎の土台になるべき、のびのびとした子供時代が、
大人たちの、ずるさに対して、コビたり、誤魔化したり、
あるいは、屈折した形で反抗したりする事の「習慣(癖)」に、
毒されてしまうのである。


■蛇足であるが、ある読者は、メールで、
自分の変化の、「ひとつのきっかけ」となったのが、昔読んだ、
手塚治の「ブッダ」だった、などと書いてきて、
まるで、あたかも、自分がそういう分野に先天的に関心を持つ者かも
しれない、などと妄想していたフシすらある。

ところが、馬鹿でも分かることは、「手塚治のブッダ」というのは、
あくまでも漫画家の創作物だ。
歴史的に多少のつじつまはあっていたとしても、
あれは、言うなれば、結局のところ、
「ジャングル大帝」程度の世界観にすぎないのである。

アニメファンが、手塚氏をどう見るは、それはまた別問題としても、
手塚治の世界観とか、あるいは彼の理想といったもの自体が、
「本家の精神世界」から見れば、それは、あまりにも詰めの甘いものであり、
しょせんは、誰もが漠然と描く、人間臭い、
詰めの甘い理想世界であるにすぎない事は、誰でもがわかるはずだ。
むろん、中には、面白い毒を含んだ作品もあるだろうが。

しかし、そんな手塚氏が、ブッダなどという、
彼の手には、とても負えないような題材などを、どう描いたところで、
それは、ジャングル大帝「的」な、
ありきたりな「共存という理想社会」でしかないのだ。

そんな漫画のブッダに、共感などしてしまうその読者というのは、
それは「漫画の」ブッダ、つまり、ブッダの実像ではなく、
単に、手塚治の「創作した世界」に共感したにすぎないのだ。

それは、まるで、現実の、生々しい医療現場に共感したのではなく、
「ブラックジャック」でも見て、自分は医者になる運命にあるとでも
思い込むのに等しいぐらいの愚かさなのである。

この人の場合には、精神世界やら、瞑想やら、神秘体験やら、
そんなことは、今の時点、あるいは今生では、どうでもいいことで、
まずは、親との問題、ＡＣ問題から「やり直し」なのである。


■こういう人達が、宗教やら修業やらに手を出す前に、
まず、やらねばならないのは、
自分が何かに共感したり、関心を持ったり、傾倒するときに、
「その動機をなしているもの」は、
自分のどういう人間としての生活の中の経験によるものであったか
ということなのである。


■だから、では、悟りなどというものを標的にする以前に、
まず何が必要なのかを、何度も竹の間で語ってきた。

そして、それが、きちんと、なされてきた人というのは、
本人が全く悟りのことなど知らなくても、その準備が整っているのである。

実際、私は、数は片手の指の数もないが、
それでも、ごく普通に生きてきた人達の中に、
「この人が、もしも悟ったら、どえらく面白いことになるだろう」と
感じた人達が、いた。

そう、その人たちは、悟っていない、今の時点でさえも、
充分に「面白い」のだ。
今この瞬間でさえ、それは傍から見ていても、
充分に、欲望を生きているのだ。

そういう人なら、いつか、本当に限界にぶち当たったときには、
その限界は「本物の限界」であり得る。

ところが、そういう人にかぎって、悟りなど関心すら持たない人ばかりなのだ。
だから、私は、そういう人達のことは、安心して、見守っていられる。
その人たちは、大丈夫な人達だ。そして、いつか必要があれば、
何の助けもなく、自分１人で悟る人達だ。

_____________________________________________________________


■一方で、発端が、ごくごく世間的な悩みであるのにすぎないのに、
自分は悟る以外にないと、とんだ誤認をしている人達が、
物凄く、多いのである。
そんな人達を、皆さんも、自分の周囲に見て、吐き気がしていることも
あることだろう。
「今は、他にすることあるだろう」といいたくなる人達だ。

その背伸びは、あまりにも滑稽すぎる。
そんな人達に、頼られて粘着されてしまった、「悟りの教え」の方が、
哀れにすら思えてくる。それは「道」を汚しているとすら見える。


■どうして、このような事態が、何千年も、地球で放置されてきて、
悟りという分野だけが、「全くの無法地帯」のように、
「無資格でもよし」が、まかり通ってきてしまっていたのか?

それは、言うまでもなく、「本当の事をきちんとい言える導師」が
非常に少なかったというだけのことである。

また、悟りという現象の中にある、仕組みやディテールに対して、
あまりにも、無知すぎたということである。
何も、悟ったからといって、知恵が得られるわけではない。

悟ってもなお、経験的に学ばれるべきことは、山ほどあるのである。
そうした中で、悟りに酔っ払っているだけではなく、
物事を着実に判断できる視力を知性を持った、少数の導師たちだけが、
弟子に制限を加え始める。

そうでない導師というものは、おいしい事を言っておいて、
何千、何万という人々を、一杯食わせて、「無駄に」苦しませ、
人生の無駄な遠回りをさせる、傷をつけただけに過ぎないのである。

一方で、本当の意味で、思慮があり、本当の意味での慈悲があった導師は、
確実に、自分が死ぬその最後のときまで、
自分が責任を持てる、たった一人の弟子なり、せいぜい、一桁の
弟子だけに、教えを伝えることをする。

神話であれ、伝承であれ、多くの悟りの逸話のうち、最も美しいものは、
そのほとんとが、師弟での「一対一」の中で生まれてきたものが圧倒的に
多いのだ。

だから、無条件、無資格、誰でもウェルカム、
そんなものを看板に出すところがあるとしたら、
それは、ただの商売か、自己顕示欲の表れか、人集めの商売か、
さもなければ、「無慈悲」で「無知」の結果、
そこに来る人達に、とんでもない無駄な遠回りをさせるという事を
させている無駄な組織や個人にすぎない。

もしも、本当に、地獄に落ちるべき者がいるとしたら、そいつらだ。

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■無明庵には、無明庵なりの、「判定基準」というものがある。

それは、決して、世間でいうエリートでもなければ、
博学な者でもなければ、地位や名声や、あるいは修業歴も、肩書きも、
全く、何一つ関係ない。

しかし、確実に、判定基準としなければならないものがある。
そうしなければ、「無明庵の本は読むな」といわざるを得ない
そういう基準がある。

それを選別であるというならば、まさに、選別は行われている。
それを、差別であるというなら、まさに、それは差別だ。
それをエリート、選民というなら、まさに、それはそのとおりだ。

ただし、それは、
「自我を生きたかどうか」「欲望を生きたかどうか」
「自分を制圧しなかったかどうか」「満足をしたかどうか」
つまり、「生きたと言えるかどうか」だ。

和尚は、
「世間では、生のあとに死がくる。しかし、仏法では逆だ。
　死が先で、生はあとだ」といった。

これは、仏法というものを、最低限、エゴの死、自我の死であると
定義するならば、まさにそうである。

しかし、それは、自我の死があってこそ、その自我のない生がはじまる
ということを言っているのであって、
「自我の生」がはじまるわけではない。

そもそも、自我が成熟もしていない者に、どうして自我の必要性が
消えようか?


私が、今までに生きてきて、「この人は、もしかすると、将来、
この生ではないかもしれないが、近い、転生の将来で、
悟りに向き合わねばならなくなるだろう」と、
そう本当に感じた人というのは、本当に少なかった。

ひとり、ふたり、三人・・・せいぜいそれぐらいだった。
それも、全く悟りなどというものを目標になどしていない人達だった。


だから、私が見るものは、本人の自己申告による「苦しみの量」でもなければ、
本人の主張する「悟りたい願望」の強さでもない。


私は、その者が、まずは、10センチのハードルを飛び越えられるだけの
基本的な脚力があるのかどうか、それを見る。

10センチのハードルも、飛び越えられない者に、
どうやって、自分の身長より高いハードルを、飛び越えろなどと
言えるだろうか?

ところが、世間の精神世界でやっていることといったら、
まだ、両足ですら歩行できない者・・・、
まだ、立てずに、よつんばいで歩いている幼児に、
「走れ、踊れ」、言っているようなものなのだ。

そんなことをしたら、子供は、骨折してしまう。


■和尚は、かつて、こうした事を解決しようとして、こういう
事を述べた。

「私は、ズボンを裁断する。あなたに足を切れとは言わない」

つまり、その人間に適した寸法の方法論を与えるから、それを
やりなさいということだ。

だから、そういう親切さが好みの人は、そういう体系へ
とっとと、行けばよい。


むろん、無明庵でもまた、あなたの足を切れとも言わない。
ただし、「ズボンを裁断するという妥協」もするつもりはない。

無明庵は、
「あなたの自我が、もっと、ちゃんと成長して、
　あなたの足の長さが、ズボンに合うようになったら、
　そのとき、はじめて、死人禅の行法をやっても良い」と言うのである。


無明庵という、悟りの「洋品店」では、
そこに置いてある商品に、
「ぴったりのサイズのお客」にしか、用はないのだ。


無明庵では、
死人禅の「寸法」を、一寸すらも変えるつもりはない。



　　　　　　そこにある、ガラスの靴は、

　　　　　　シンデレラの足しか待っていないのだ。


__________________________________________________________

★ . 　　

ヘビーな話が続いたあとなので、少し軽めの雑談をします。

今朝、うちの玄関に、変な人が来ました。
「用件だけ、早く言ってください」とこちらが言うと、
取り出したパンフレットが、「カンボジア」がどうのこうの、
「アフリカ」が難民がどうのとか、「地雷撤去」がどうのこうのと
書いてあるもの。
皆さんも、たまに遭遇すると思いますが、
ようは、ボランティアに見せかけて、バックは宗教団体だったりして、
というやつです。
で、毎度おなじみ、身障者が作ったとかいうハンカチを
売りつけようとするあれですね。

当然、さっさと断って、帰ってもらったのですが、
私は、見入ってしまったのは、その青年の顔です。
年頃は、20代前半といったところ。少しだけ、おつむが弱い(?)という
感じもした。だから、かわいそうに、こんな大雨の日に、
勧誘に借り出されてしまっているのだろうが、

問題は、その青年の顔。

おいおい、あんたが、アフリカを助けるんじゃなくって、
あんたが、アフリカ人だろう・・・の世界でした。

むろん、完全に日本人なのですが、
しかし、どう見ても、その顔は完全に、「アフリカン」。

「あんた、お父さんは、ニカウさんかい?」といいたくなるぐらい、
まったくもってして、雰囲気が、アフリカンなのでした。

その印象だけが強く残ったものですから、
つくづく、前世ってのは、あるようだな、と思いました。

前世問題に対しては、私は原則としては、懐疑的な面も多いですし、
世の中で知られているような形ではない時間軸での転生のシステム
というものがありえると思っています。

しかし、通俗的な意味での、時間的にも連続した、
分かりやすい前世というものも、確かに、あるなーと思うことも
かなり、多いです。

そして、あの、狸っぽい、江原氏が言うみたいに、
確かに、「どこかの前の前世の顔」に似るんですよ。
必ずしもそうではないが、
たいていの場合、近い前世の顔に、今回も似てくることが多い。

みなさんも、たまに見かけることがあると思いますが、
芸能人でも、アーティストでも、
「あんた、何かの間違いで日本に生まれたんじゃないの?」
といいたくなるぐらいに、日本人離れした、顔立ちの人がいますね。

その親の顔を見ると、どうもそれは遺伝によるものではなく、
明らかに、それ以外の要素で、顔が日本人離れしている人。

しゃべり方から、身のこなしから、ぜんぶが、まるで
その別の国の人そのものなんですよ。それもごく自然に。

なぜか、パリとかヨーロッパとかから、日本に転生するせいのなか、
アーティスト(画家とか音楽家)ってのに、それが多くて、
そういう場合には、純日本生まれのくせに、完全に、外人さんなのです。

前に言ったかどうか忘れましたが、
イチローの場合は、前世が、えらく勤勉で好奇心旺盛だった、
アメリカの黒人青年。彼の口元とかよく見ると、彼の顔から読み取れるはずです。
また、大リーガーの井口なんかは、あの人、そのまんまで、
外人さんですよ。(南米系?ラテン系かな?)

この２人に共通するのは、日本にいたときには、それほど、
エキゾチックに見えるわけでもなかったのに、
アメリカにいったら、水を得た魚のように、
とたんに、その異人性が、際立ったことです。


逆に、かつての大魔神・佐々木とか、今の松井は、
それなりに、濃い顔なんですが、どうころんでも、純和風人。


逆のケースが、ガーデナーのポールスミザーさん。
なんで、あの人って、日本人よりも、
日本語うまいんだ?とか思ってしまう。

あの人の場合は、容姿には反映されていないのだけど、
言葉の使い方とか、力の抜けた感じが、まるで日本人にそっくりなのです。


●さて、江原氏の場合には、
本当に本人必要な警告とか、ヤバイことというのは、
たいていは、あとで本人に言っても、収録中には、言いませんね。

なにしろ、あれは、芸能界で、きちんと「商売」をしている人たちを
相手にしているわけですから、芸能活動に支障の出ることを言うのは、
たとえ見世物的な番組としてであっても、
業界のマナーには、反するわけです。
なんとなく、支障のない部分、本人にも分かりやすい前世は言っていても、
本当のエグイ部分は、たぶん、番組終わってから、
個別に内密に、言っているでしょうね(笑)。

一方の細木は、「芸能界の掟」も「占い師としての掟」も、破っている。
自分が世話になっている芸能界の場では、どれだけその芸人が
芸が未熟であろうが、そんなことは、細木に言われるのではなくて、
彼らの芸の師匠に言われればいいことなのである。
また、公共の場で、相談者の死期を警告することは、占い師としては
ご法度であり、失格である。

番組というものは、視聴率を取るためであるならば、なんでもやる
という傾向のせいで、基本的なマナーすらない、そういう
プロデューサーがいるということなのでもある。

そのあたりは、狸ヅラしつつも、きちんと境界線を心得ているのが江原氏。
その江原氏相手に、妙な敵対心と、それ以上に「劣等感」を持ってるもんだから、
細木節は、今後、他人の事など、言っていられなくなる身体的境遇に、
必ず落ちてゆきますって。


●で、話は戻りますが、
その勧誘にきた青年ってのは、あっけに取られるぐらいに
顔色も、顔の骨格も、アフリカンで、
「この人って、もしかして、前世で、アフリカの難民キャンプとかで、
そのへんてこな宗教団体から、支援物資とか受けてしまって、
その因縁で、日本に、生まれたんでないかな。」とか私は勝手に思った。

しかも、死ぬときに、
「いいなー、腹いっぱい食べられたら、それだけでいいよ」とか、
「日本って、いいなぁぁぁ」とか、、
そういう「理想の低いこと」を、言ってしまったのではないだろうか、
などと。


この「うっかり、軽率な願望を言ってしまった」らしい人、ってのが、
とにかく、物凄く多くて、
それで人生、狂ってしまった人なら、私は「沢山」みたことがあります。


もっとも、本人の願ったとおりなのですから、しかたないですが、
前にも竹の間でも書きましたし、「性恋愛教本」の本でも書きましたが、
「絶対に、やってはいけない願い事」とは、
「願い事に穴があるもの」です。
「福袋的な願望」===なんか、中身は、損しないものが入っている
だろうから、いいや、みたいな。

「結婚したいなー」とか「幸せになりたいなー」とか、
具体性に欠けるもの。具体性とか制限をきちんと加えていないと、
それこそ、「お前、そうなりたいって言っただろう」と言われて
しまうぐらい、かなり適当な環境を、あてがわれるのです。

「なんでもいいから、・・・したい」、これを願ったり言うと、
本当に、そうなりますよ。

とにかく結婚したいとか言えば、はいよ、結婚できたでしょ?
と、それは叶うが、地獄のような結婚生活になったりと。
はい、就職できましたね、でも生き地獄のような生活になったりと。


つまりは、裁判所に出す訴状とか、内容証明としてでも通用するぐらいに、
向こうに騙されたり、突っ込まれないような、
「完全な、願望書」のようなものが形成されていないと、
いくらでも、「願いそこね」というのがあり、
その責任を、本人が自分で取るハメになります。

結局のところ、
理想というものが具体的に形成されるためには、こういうのは嫌だ、
こういうのは欲しいという、細かい部分の注文が出来るまでに
苦い思いもして、おいしい思いもしてという、
人生経験の豊富さが必要なわけです。

だから、理想を語らせたら、その人のそれまでの生が
すべて出ます。

だから、無明庵では、まず質問者には、
↓のようなアンケートを、全部記入させたわけです。
(この竹の間の画面の上にあるグレーの「アンケート」のボタンを
クリックすると出てくるもの)
↓
http://www.mumyouan.com/k/?



■そして、そうした「設計図」の書き方で、
その人は今の自分をも決めているのですから、
原則として、人間というのは、自分に起きてくることに対しては、
「基本的には」、誰のせいにも出来ず、文句は言えないのです。

不確定な事故などの要素も、むろんありますが、
それとて、「それをその後どう経験するか、どう対処するか」の設計図が
それなりに、人それぞれに、あるわけですから。


で、これに関連するのが、前に書いた、人間から猫になったお話。

たぶん、死んでからか、死ぬ直前にか、
「猫ってやつらは、気楽でいいよなー」とか、
本気で思ってしまったんでしょうよ。


うちの床下で、くたばったあと、2週間近くも、その猫には、
死骸に好んで湧くニクバエという種類の大きなハエが大量に発生した。
死骸を取り除いてもらって、そのあとに、石灰をまいたり、
殺虫剤を散布しても、それでも、まる10日以上は、
地中に潜って生き残っていたハエの幼虫がどんどん成虫になり続けた。

そのとんでもなく、迷惑な死に方をした猫のやつというのが、
どう見ても、ヤクザか、役人っぽかったというのが前回までの話ですね。

それで、メールで、ちょっと、おばかな質問が来て、それは
「その動物は自分が前に人間だった自覚はあるのか」というものなのですが、

これに関しての「私見」、あくまでも私の見解を言うならば、
「自覚とか、記憶はない」です。

動物には、前に自分が人間をしていた記憶はありません。
人間も同じです。前に動物をしていた記憶はありません。

ただし、本人の自覚とは関係なく、
その動物が「辿る運命」とか、
その動物が受ける苦痛の種類というのが
極めて、人間であったときの「パターンに類似する」のです。

理不尽で、あまりにも理由のあいまいな、殺し合いをした人間だったら、
動物に生まれても、自然の中での弱肉強食での死や苦痛ではなくて、
人災とかを受けて死ぬ側の動物にまわったりするなどです。

しかし、そもそも、こういうのは、どっちが先にやったのが
原因なのか、となると、たいていの場合は、人間ですね。

動物から人間への転生にしても、逆に人間から動物の転生にしても、
前の「記憶」そのものは、その生き物にはありませんが、

その生活「境遇」とか「生活パターン」とか、
そこで「うける苦痛や快楽」「運命」それらが
あきらかに、前の生からの「続編である」ということは感じられました。

ペットがいいなどとは思いませんし、本来ならば、人間の手足の
入っていない、自然の中が動物たちには一番いいのですが、
ペットとして飼われる場合にも、その個体の転生ごとに、
確かに、境遇の違いや、飼い主との縁があるようです。


だから、
人間で性格が変なやつは、動物になっても、そのまま変わらず変です。



で、これも前に言いましたが、「動物から人間」になると、
食事をするときに、決まって彼らが「ある状態」になるという話・・・。

これは、結局、竹の間の読者の人では知っている人がいなかったので、
知っている人たちだけの、ヒミツにしておきましょう。

まー、注意して見なくても、あきらかに、食事をするときに、
「独特の妙な世界」が、彼らから滲み出てくるので、
言われれば、あー、あの行動か、と思い出す人もいるでしょうが、
あえてここでは言わないことにしました。


_______________________________________________________

★ . 　　

■これまでの竹の間の内容を読んでいる人は分かるように、
無明庵では、2つの問題が扱われる。
ひとつは悟りそのものの中にある「諸相の解明」。
これは、予定新刊の「虚無の微笑」の前半部で、EO師が語っているもので、
事実上、それは、悟った人間以外には、知る必要のない事である。


しかし、竹の間での、
もうひとつの重要な部分は、悟る「前段階」での人間の生き方である。

このふたつめの部分について、何もメスを入れてこなかったという
大きな落ち度が、これまでの精神世界にはある。

たとえば、武術の世界でも、前に何をしていたかは問わないとか、
武術を習いたい動機は問わないといった方針で弟子を取るところもあった。
現代ではほとんどないだろう。(いろいろな事件も多いことであるし)


同じく、(坊主のあととりの馬鹿息子のための研修所ではなく、)
修業そのものが中心である寺でも、「お前がどこから来たは問わない」
という方針のところも多かった。

ところが、無明庵の認識は全く逆である。
どこから来たのか、何をやってきたのか、結果、今どうなのか、
その者が立っている足場を構成している要素が、事細かく問題にされる。

まるで、CIAの素性調査か、ノーベル賞候補者の選別みたいに、
事細かく、過去が問題にされる。
むろん、だからといってそれは世間的な意味での観察基準ではない。


■仮にその者に適した方法論を割り出すにしても、
その者について知らねば、単に無為に直観だけで方法論を示すことは
手ぬきになるのである。100人いたら、100人とも毎日やるべきことは
違ってくる。

そうしたことに手を抜いたり、まとめて処理しようとしたのが、
アシュラムや、コミューンや、瞑想の団体組織である。
結局、それは、修業の密度さを決して、確保できない。
それは一対一の緊張感と、無駄のない時間の過ごし方にはなり得ない。

過去生で、何度も導師をやったことのある、
かなりの高度な技量のある導師であったとしても、
本当に、本腰を入れたら、受容できる人数は、4人以下だ。
4人ですらも、その導師は、１人よりも4倍注意力を必要とする。

導師にとって、弟子というのは、自分の「子供」と同じなのだ。
もしも10人も子供がいたら、必ず目が行き届かなくなる。
しかも、子育てと違うところは、それは放任主義では済まない。
すべての面にわたって、弟子がどういう状況にあるのか、
24時間、見ていなければならない。


そして、そうした濃密な関係性の中で、導師と弟子の間に
道が作られるときには、そこでは、徹底的に弟子の素性、
弟子のそれまで生きてきた生き方が、問題になる。

なぜならば、悟れば過去は消え去るのは事実だが、
それを「消え去らせられるか否か」も、また、
その弟子の「過去」の生き方の中にある「資質」だからである。


■これまで竹の間で書いてきたように、
悟る者というのは、そもそも、悟る前の時点で、断じて普通ではない。
普通のことをしていたら、普通であるに過ぎないのだ。

彼らは、とりたてて、目立つ奇人になるわけではないが、
ただし、彼らには共通する資質がある。

それは世間での生活においても、決して、
その生き方が、「だらしなくない」ということ。
徹底して、自分にも他者にも、「妥協はしない」ということ。
馴れ合い精神など、彼らには微塵もなく、
他者との意見の一致などひとつも期待していないということ。
自分のことを他人に理解してもらいたいなどと、
そんなことは、寸分も思っていない、彼らには、そういう資質がある。

そして、彼らは、自分に厳しいということだ。
彼らは、自己評価が決して甘くはない。
むしろ、必要以上に自己評価が辛いぐらいでちょうど良い。
それは、それだけ、ストイックであるということだからだ。


■しかし、これ以外にも、無明庵では大きな問題にすることがある。
それは、その者が、どう、「欲望」を達成してきたかだ。

この話は、前回の投稿の、
「いいかげんな願望を描くな」という話に関係してくる。

こういう構造を覚えておくとよい。

悟りというものが、もしも、無欲あるいは、個人願望の完全なる
放棄であるとするならば、
それは、その後、2度と、個人的な願望は持てないということを意味する。
あなたは、自分の望みなど、一切願うことは出来ず、
流れてゆくままに、ある意味では「下駄を預けて生きること」になる。

実際、悟れば、自分の個人的な願望を持つこと自体、困難か不可能になる。
なにしろ、そもそも願望というものそれ自体が、
その多くが、自我の産物であるからだ。

しかし、自我の中にいる者が、自我の持つ願望を、
簡単になど捨てられるわけもなく、また、悟りたいと叫んでいる
その動機そのものが、「自我が達成したい欲望」であるならば、
そんなものは何万回生まれ変わったところで、達成されるはずもない。


■無我というのは、自我を完全に拒否するまでに、
自我を生きた場合に自然発生するものであって、
それは望めるようなことではない。

ただし、自我の苦しみだけを知っているようなものは、
自我の持つ楽しみの面を知らないために、
自我の中にある「楽しさの一面に対する経験不足」から、
結局のところ、最後には、「もう少し、楽しみたかったんだ」と
いいはじめ、自我を捨てることは出来なくなる。

それでも自我を捨てるために、自分は瞑想しているんだ、などと
嘘をついて、突っ張っている連中の顔の、
なんとも、「歪んで、醜いこと」か。
彼らは完全に、心も、その言葉も、身体動作すらも醜い。



■人は、対象から、「美味い部分と、まずい部分」、その両方を
味わいつくしたきに、はじめて、それを捨てられるのである。

なぜならば、もしも自我の持つ、美味しい部分を知らねば、
自分はそれを知らないという「悔恨」が残り、
その結果、自我を放棄は出来ない。

もしも、自我の持つ、苦しい部分を知らねば(事実上、これはありえないが)
楽しんだだけでは、その限界や欠陥を知らないという無知から、
「迷いや、不安感」を拭い去ることが出来ない。

このように、「どっちの側面も経験した者だけ」が、
その対象を捨てられるということは、
恋愛やセックスと、これ以上ないぐらいに「非常によく似ている」。


■その、苦痛と快楽のどちらも知り尽くしたときに、
はじめて、それに対する関心を本当に失ったり、
「もう充分だ、いらない」と言えるのであって、決してそれ以前ではない。

そこで、問題になるのは、悟る前が非常に大切である、というとき、
一体、自我を育てるというのは、どういうことか、
それすらも、まだ分かっていない人達が、竹の間の読者には、いるということだ。


一言に言えば、それは、どれだけの満足をしてきたかということだ。
ごくごく希に見たことがあるのだが、
その満足の大半を、前世で済ませているというケースがある。
そういう人は、この生に生まれると、
明確に残っている、そのごくわずかな、ひとつかふたつの願望にしか、
生まれつき関心がない、という点で、
自分が何を求めているか?などという基本的なことで、迷ってはいない。


■しかしそうでない、大半の人達というのは、
そもそも、自我の満足のさせかた、欲望の達成の仕方すら知らないで、
人生が思うようにならないと、不満を漏らしているか、

または、不満があるくせに、これでいいんだと、宗教のこじつけで
自分の人生を正当化する悪癖がある。

そんなことで、正当化できる程度の人生ならば、
「その程度の人生」でしかないのだ。


そんな「不正直な人間」よりも、自分はまだあれもこれも
全く満足していないと、自分に徹底して正直で、
まだ関心のあるものに対して、経験することには貪欲で
めったな事では、満足などしない、
そういう、「自分に厳しい者」というのが、
自我をきちんと生育でき得る人達である。


■そこで問題になるのが、では、どうやったら自我は満足し、
欲望というのが実現するかである。
結局のところ、それは、私が「性恋愛教本」で本当にテーマにした
事なのである。

あの本は、単なるセックスに関する本ではなく、そのタイトルにも
あるように、恋愛術の本、「恋愛教本」だ。
それ以前に書かれた、「性のレシピ」や「虹のオーガズム」は、
あくまでもセックスのマニュアル本だ。

しかし、世の中には、そもそも、そのような深いセックスを出来る
そういう「パートナー」そのものがまず見つからないという者が多い。

セックスをしようにも、実験をしようにも、
多数ではなく、１人のパートナーを見つけ、そのパートナーと
深い領域までセックスを満足させるという、
その人間関係の環境そのものを準備出来ない人達が大半だ。

そこで、そもそも、異性と出会う前に、何が起きているのか、
そこで、何をしておくべきなのか、
恋愛の休暇中に、自分のそれまでの恋愛の内容と、そこで
自分が何を望んでいたのかを、徹底して洗い出せというのが、
あの本のテーマの半分を占めている。

だから、本の中には、恋愛を絶対に失敗させない方法、
あるいは、確実に自分の望んだ相手しか、自分に引き寄せないための、
「自分が相手に何を望んでいるのか」のチェック項目が記載されている。

もしも、その通りに明確にすれば、ほとんどの場合に、
「こんなはずじゃなかった」というような恋愛経験はしなくて済むのである。

あの本を読んだ人たちから寄せられたメールの多くは、
「恋愛や結婚をする前に、この本に出合えていたら、どんなに良かったか」
というものなのである。


■私は、最近はめっきり見なくなったが、かなり長く、セックスと
恋愛に関する掲示板に出入りしたことがあるのは、ご存知のはずだ。

しかし、それをしているときには、そもそも私の中には、
明確に最初から計画していた方向、または関心の焦点があった。

それはセックスの相談そのものは、私には何の苦もないし、
専門的な医療知識を必要とすること以外であれば、
経験からアドバイスできないことは、ほとんど存在しない。

私にとっては、アドバイスをすることが目的なのではなく、
彼らのしてきた、あるいはしている恋愛とか結婚とか、同棲とか、
そうした関係性の中において、何をミスしてしまったか、
何は、うまくいっているかという、その部分を観察して
方法論として読者に還元できるようなデータを収集するために、
そうした掲示板に、何年か、長くいたのである。

だから、そうした掲示板での私のレスというのは、表面的な
アドバイスには決して留まらなかった。

顔出しに、ちょいレスして終わり、などというものはほとんどない。
徹底して、問題が本質部分で解決するようにと、
その相談者の私生活の部分や、その経験背景や過去の出来事にまで
常に、光を当ててきた。

そして、その結果、分かったこと、そしてその分かったことから、
明確に方法論として皆さんに提示できたのが、
「性恋愛教本」の中の、「絶対に失敗しない恋愛法」である。


■この「性恋愛教本」という本は、実は、それ自体が、
精神世界の原理と、大きく重なっている。
だから、私は、この本を、性の異端書のシリーズの「最終作」とした。

セックスの技術のことなど、もう充分に語りつくした。
問題は、肝心のその「相手」とどう出会うか、それを方法論にすること
その方が、大切なことであることは、
他ならぬ私が、一番明確に、この生で、経験をしてきたからである。

本の中で書いたかどうかは忘れましたが、私は生まれてこのかた、
ただの一度も、恋愛やセックスで失敗したと思ったことがない。
常に、まったく、望んだとおりの女性、望んだとおりのセックスが
その都度、その時期に、可能となってきた。

そして、これと全く同じことが、私が若い頃には、実は、
「仕事の選択」という形でも同時進行していたのである。

私は、いくつか転職はしたものの、
自分が望まなかったような会社に勤めた事もただの一度もない。
むろん、トラブルなどもあったものの、自分が望んだかぎりにおいては、
どの会社での経験も、すべて次への連続性と関連性を持っていて、
そういう意味では、私の20代、30代の、仕事の経験、
社会生活での経験といったものは、
まるで、自分の願望をどれだけ正確に実現させるかの、実験の日々だった
とすら言える。
自分が、計画しないこと、予想しないことなど、何ひとつも起きなかった。


実のところ、恋愛をきちんと出来る者は、
自分に必要な就職先も見つけることの出来る資質がある。

というのも、基本的に、これは、
自分の現状と自分の資質と、自分の欠点を良く知ってさえいれば、

どういう環境に移動すべきか、
どういう会社を選択すべきか、
どういう職種がいいか、
どういう人間がいる会社や地域がいいか、
そういったことは、「嫌でも絞り込まれてくる」からである。

就職術というのは、恋愛術と「全く同じ」なのである。


私は若い頃に、自分の仕事場を見つけるということは、
自分の伴侶を見つけることと同じぐらいに重要な事であるから、
それだけに、会社を選ぶときには、私は非常に、慎重だった。
慎重というと神経質に聴こえるが、あなたが、自分の結婚相手を
「慎重に選ばない」などということがあるだろうか?

というのも、もしも勤めれば、あなたは一日のうちの、
8時間以上を、その会社で過ごすのである。
出社前の準備と、帰宅後に体を休めるための時間をいれたら、
あなたの人生の一日の、約10時間を、
あなたは仕事の影響下にとられることになる。

下手をしたら、家庭で過ごす時間よりも多くのあなたの人生の時間を
会社で過ごすのである。

だとしたら、そこまで自分の時間を割かれるということは、
それは、事実上、会社、あるいは仕事というのは、
そこまで濃密に自分が付き合う「１人の人間と同じだ」ということになる
のである。そうは思わないのだろうか?

そこは、自分が8時間以上も過ごす、もうひとつの家庭なのだ。
しかも、残業になったら、8時間では済まない。


好きでもない人間と毎日8時間以上も過ごす馬鹿はいない。

だから、私は、組織的な会社に勤める、あるいは自営でも、
仕事をするということは、その時間を取られても本望だと思える
そういうものを選んできた。

嫌々に就職したとか、生きるために、しかたなく、だとか
そんな事を考えたことは、ただの一度もなかった。
その仕事場で、どう楽しむか、それだけが目的だった。


■恋愛経験において、どう相手を選択するか、ということと、
仕事先を選ぶこと、あるいは、転居する場合に、的確な土地に
移動すること、こうした、動き方、生き方を決定し、
本人にとって、無駄のない時間を過ごす方法というのが、
明確な「設計図」なのである。

その設計図というのは、決して自分が妥協できない願望や、
明確に嫌だと拒絶する対象を、明確にしておくこと。

つまりは、「性恋愛教本」に出てくるような、
「自分の気持のチェックシート」を、
恋愛とは、別の分野へとうまく応用して、
「転用」すればいいだけなのである。


あの本に書かれている、「相手に対する気持ちのチェック」の項目の
「相手」というのが、異性でなくて、「就職先」であったり、
あるいは、移り住む「土地」や「不動産」であったり、
そうであったと仮定して、置き換えれば、
あなたは、あれらのチェックをしてゆくことで、
自分の意志している事を明確にしなければならなくなる。
むろん、相手は異性ではないので、項目のいくつかは質問を
変える必要があるが、そのあたりは自分でよく考察して工夫をすれば良い。

そして、本当に明確にした瞬間には、それは実現に向けて動き出す。


■そうやって、自分の願望をひとつも制圧せず、
宗教の戒律や、教えなんぞの言い分には耳を貸さずに、
きちんと、自分の中の欲望を生きて、
しかも、自我に一定の満足を与え、
全く、望んだとおりに、物事が運んだと言い切れる人、
そういう人だけが、
悟りへのアプローチを、「開始する資格」を持つのである。


いわば、これは、大昔から、毎度、どこの体系でもやっている
願望実現の基本である、「欲望の明確化」という作業なのであるが、
どうして、それが、全く逆に「欲望を放棄する」悟りの「前段階」として、
絶対に必要となるかといえば、

それは、「欲望の明確化」こそが、
自我を「自覚的に生き切る」、「唯一の方法」だからである。


自我を、無自覚に生きる大半の人達は、
さして自分の欲望をよく観察することもなく
漠然と、「困ったらば、神頼みでもして、
　　　　　うまく事が運んでいて、困らなかったら、調子こいて・・・」、

そうやって、浮き沈みしては、不満と失敗を繰り返すのみだ。

しかし、自分のことを、何から何まで把握していたら、
失敗というようなものは、事実上、あり得ないのである。

別に、方位学だの、占星術だの、占いだの、
そんなものは、あなたには、何も必要ではない。

ただ、人は、自分の中に今あるものを知るだけで十分に、
それを生かすことが出来る。
それを知る方法というのは、どこまでも、
自分で、自分の欲望を明確化することなのである。

占いとか、心霊的な相談に、金を出して、依存するのではなくて、
そういうものを「自分で明確化するためのワーク」であるならば、
そういうものだけは、役に立ち得る。

精神世界広しと言えども、私がもしも「そういう観点」から、
つまり、悟りだとか瞑想とか、そういう事ではなくて、
１人の人間の自我を明確に「自立」させるための方法論の点で、
推奨できるところがあるとしたら、
それは、松村潔氏のところだけである。

絵を描く、粘土こねる。数字や色彩や音響の法則を使うなり、
方法は何でもいい。

問題は、他者とか社会と自分の関係ではなくて、
「そこに連結している自分の内部と、自分の意識との関係性」の
明確化であるからだ。


その明確化の作業によって、実現したりしなかったり、
失敗と成功を繰り返すうちに、どうすれば失敗しないかが見えてくる。
結局のところ、「自分のことを、分かっていない」というのが、
失敗の唯一の理由なのである。

しかし、それには時間がかかることぐらいは、覚悟するべきである。
「年数」というものは、どうしても必要になる。
それらは、一瞬で把握されるような物事ではない。

実際、私が、恋愛においても、セックスにおいても、失敗ゼロの
方法を明確に公式化してまとめるまでは、
15年以上の歳月が費やされたのである。



■欲望を実現する、願望実現というと、それはまるで
悟りとは逆の「いけないことだ」と、勘違いをする者ばかりが多いのが
瞑想に関連する体系や、宗教の持つ最大の愚かさだ。

しかし、人が、自分の願望を実現しようとするその作業の中には、
徹底した自己分析の要素が、どうしても必要不可欠になるのである。
それをしないでは、決して、うまくいかないからである。


■そうやって、仕事も、恋愛も、セックスも、すべて味わいつくし、
自我に、美味しい思いもさせ、しんどい思いもさせ、
経験を尽くした、という段階になれば、
その人は、充分に自覚的になり、自分の人生の出来事を、
誰のせいにすることもなく、
「誰のおかげだ」「神仏や守護霊のおかげだ」とか馬鹿な事を言うこともなく、
独立した、１人の生き物として、
その「自己責任」において、経験したことになる。

それによって、自我というのは、はじめて「成熟」に達する。


そうやって、「健全に成熟した自我」だけが、
自我そのものを疑問視したり、
自我を否定したり、拒否する段階に至ることが出来るのである。


　　　　　決して、断じて「それ以前ではない」。


もしも、そのように、健全に、自己責任において、
自分の人生と、自我と欲望の実現を、満喫した者でなければ、

そうでない者の言う、
「自我を落とすべきだ」だの、「無我になるべきだ」とか、
「自我は悪い」などと言う、浅はかな戯言のお題目で、
幼稚園なみの「修業ごっこ」をしている連中は、

この大切な「自我」というものに対して、申し訳ないほど軽薄な、
「インチキ人間」、「ポンコツ人間」たちなのだ。

それは、竹の間にも、登場した事のある↓のような者たちだ。

ポンコツの禅僧、ポンコツの瞑想者、ポンコツのサニヤシン、
自称ヴィパサナ実践者、そして、インチキ人間のカルト宗教信者。
そんな人間を、私は、あまりにも多く見てきた。


彼らは、自我が、きちんと満足できなかったことの不満と、思い残しを、
宗教や、過去の導師の言葉や、
精神世界や他人の思想の言葉を「悪用」して、
自分が「自分そのものをきちんと生きなかったこと」の、
言い訳にしようとする愚か者たちに過ぎない。

そんな人間が、瞑想の真似事をしたり、
あるいは、まかり間違って、プチ神秘体験などしたところで、
その人間の、浅はかさと、つまらなさか、
「余計に引き立つだけ」の事なのである。


■だからこそ、この人は「もう充分に自我を生きた」、
あるいは、充分に、自我の恩恵には、満足した、
「自分という自我に出来ることは、精一杯やった」、
そういう人が、最後に言う、
「もう自我は、一切、ごめんだ」には、全く違う「説得力」がある。

それは、どこからどう見ても、「もう限界」なのである。
それならば、その放棄は「本物」だ。


そうでないなら、「自我を落としたい」などという愚痴や願望は、
あなたの貪欲なエゴの発している、願望そのものにすぎない。
それは、「自分が選び取った自我経験」に対する「責任回避行為」だ。

生き切るのではなく、「面倒だから」自我を捨てたいと、
甘えているだけのことなのである。

「自分は、これだけ自我の恩恵と苦痛を生きたのだから、
　誰にも、仏や神ですらも、
　私が、自我を捨てたいと言うこの意志に、
　誰も文句を言う権利はない!」

そう、全世界そのものに対して「断言できる者」しか、
悟りという「領域」は、受け付けないのである。


なぜならば、そのあとは、「やっぱり自我を経験したい」
「やっぱり、人として遣り残したことがある」などという言い分は、
一切、通用しない世界だからである。

自我が何かの言い分、自分がしたいことをまだ言っている、
そんな状態で、
どうして、自我が消える道などが存在できるだろうか。


だから、まず「自分の中にある、自分の手持ちの、その欲望」を、
きちんと自覚して、実現して、生きて、しっかりと経験することである。



　　　　　　　　　　　　　　■●■

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