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無明庵日記●猫の足跡-その670●☆重要☆「素人による 食品検査奮闘記・第50回」
by:
鈴木崩残
2014/04/09(Wed)17:57:23
「素人による個人測定」第50回
定量用の自分流表示法の確立
■まずは、アルマジロの生みの親の大久さんにお願いしていた
コードが上がって来ました。
ひとつは、知人がL型プラグが必要となったためのもので、
もうひとつは、5mコードで、
これは、ゆくゆくは、風呂場の「浴槽」の水をひたして、その水中に、
防水ケースに入れた検体とシンチレーターを浴槽の中心に没して、
上下左右が40〜50センチ以上の厚みの「水だけ」による遮蔽効果を見るためです。
その時に、浴室から部屋のPCまでコードを引くために長さの延長が
必要となったのでした。
■さて、100ベクレル未満・30ベクレル以上の定量のためと、
1ベクレル以上・30ベクレル未満の定量のため、
この二つのための「別々」の表示法を、編み出してみました。
セシウムは、Cs−137を中心に測定するつもりです。
↓
100Bq/kg以下用表示
上述の汚染濃度の範囲の検体だった場合には、「K−40」の部分のみを、
下記のような別の表示法で拡大して面積を割り出します。
↓
*********
30Bq/kg以下用表示
>■1●この表示法で特に注意を要するのは、バックグラウンドを「インポートする際」に、
>必ず測定中のグラフの表示率と同じ「TD」と「MAX」の値とすること。
>■2●その際にインポートするBKGは、測定時の「温度と時間」が、
>現在測定中の温度と時間に近いこと。
>測定時間は、一致していなくても大丈夫だと思いますが、
>温度が一致していないとピークがズレてBKGを差し引いた時に定量に誤算が出ます。
>■3●言うまでもなく、これらの表示法で最終的に「BKG使用」をONにして、
>BKGを測定中のグラフから差し引いてから三角形の面積を決めます。
>■4●現在の私の設備機器に「固有」の事だが、複数の測定結果のグラフを見比べてみて、
>測定時間は「8時間から14時間の間」が最も良いと判断した。
>この測定時間を超えると、なだらか過ぎて「ピーク」が目立たなくなり、
>これより測定時間が少ないと「セシウム連山」の形が判断しにくい。
*********
●先日の、「煎りぬか」の測定所での測定結果も、
まずまず、予想値と似た結果でしたので、
より、正確に割り出すために、
今現在、考えられる中で、最も面積が大きく取れる表示法にしたわけです。
これで、先日のセシウム137が検出された「煎りぬか」2点と、
「試料の茶葉」を、もう一度、自分で再測定して、
「三角形の面積の取り方」をどれにするかと「換算係数の割り出し」をしたいと思います。
*********
●蛇足の余談ですが、・・・・
この山が、いったい、何のピークなのか分からないのです。
5cmの鉛の遮蔽容器内です。
いわゆる、よくある天然核種が近辺に見当たらないのです。
ピーク位置のズレが原因だとしても、それでも、わからないのです。
↓
市民測定所のグラフにもこのあたりに山が出ていることがよくあるので、
きっとよく知っておられると思うのです。
ネットを調べたのですが、私の調べ方が悪いようで、記述がないのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そこで、ツイッターで質問をしましたら、
「おそらく511keVの電子対消滅ではないでしょうか」とのお答えを戴きました。
それでその言葉で検索してみると、次のようなものがありまして、
リンク先のスペクトル画像をみると、なるほど、それのようでした。
↓
http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/693537/218879/72932173
■そこで、これまでに測定したグラフのデータを見てみたところ、
15ベクレル/kg以下ぐらいのものには、この山は、いつも出ており、
100ベクレル/kgでは、この山は、完全に埋もれていました。
とすると、遮蔽容器内のバックグラウンドのような低いものを測定すると、
より顕著に現れてくるのかもしれない。
■しかし一方では、これはTl−208(510.7keV)の可能性も?。
いやいや、シンチの周囲には、アクリルと、硫酸バリウムシートと、鉛
これしかないのに、タリウムなんか検出されないと思う。
私が注意を必要とする今後の課題のメモ
★セシウムと誤認しやすい核種
●Cs−134(475.45keV)←■Be−7(477keV)
●Cs−134(563keV)←■Ac−228( Cs-134 NDの場合に限る)
●Cs−134(569keV)
●Cs−134(605keV)←■Bi−124(609keV)
●Cs−137(662keV)←■Ag110(657.76keV)
●Cs−134(796keV)←■Ac−228 (795keV)( Cs-134 NDの場合に限る)
●Cs−134(802keV)
■自分用の学習用の試料です。(「信州放射能ラボ様」より引用しました)
■鉛に検体から出たガンマ線が当たった場合、鉛から「特性X線」が出る(装置の構造由来)
>【トリウム系列】<天然由来>
核種:Ac-228、Ra-224、Pb-212、Tl-208、 Bi-212
トリウム(Th-232)由来の核種です。%1)
>【ウラン系列】<天然由来>
核種:Ra-226、Pb-214、Bi-214
ウラン(U-238)由来の核種。%2)
ラドン温泉のガスRn-222は、このウラン系列の一部。
>【天然】
核種:K-40 =地球創世期から存在する放射性物質。
>【陽電子対消滅】
核種:?0
これは、「陽電子対消滅」という現象の際に発生する511keVガンマ線。
この世から電子が消滅する際に電子質量に相当するエネルギー(e=mc^2)が、
光(ガンマ線)となって放出される。(%3)
>【重複表示される核種】
・測定装置によって重複表示される核種に以下が有る。
光子エネルギー:重複表示された核種→正しいと推定される核種
242.0keV :Ra-224(241.0keV)→ Pb-214
338.0keV :Cs-136(340.5keV)→ Ac-228
463.0keV :Te-129(460.0keV)→ Ac-228
511.0keV :Sr-85(514keV)→ ?0 電子対消滅
768.0keV :Nb-95(766.0keV)→ Bi-214
965.0keV :Ac-228(969.0keV)→ Ac-228
※これらの重複核種は、光子エネルギースペクトルが互いに近傍にある核種。
測定装置は、一意的に核種を決定できないために、
2種類の核種を提示し、核種判定を使用者に委ねている。
上記の右側(→の右)に有る核種が正しい核種であると推定。
>「796keV」に出て、「605keVに出ないCs-134」ってのは何だ?
Cs-134は、6つのピークを持つ (*3)
605keV 97.6%
796keV 85.5%
796は2番目のピークだから、796が出るなら、当然、605も出るはず。
しかし、605は出ていない。
これは「Ac-228」の第6番目のピークの「795keV」だろうと推定する。(*4)
Ac-228の第1番目のピーク「911keV」が出ていれば、
795keVに出る可能性があると推定しても良いと思う。
>■その他の核種
129.1 keV : Ac-228
143.8 keV : U-235/11.1 (※アクチニウム系列)
328.0 keV : Ac-228 /2.95
409.5 keV : Ac-228 /1.92
727.3keV : Bi-212 /6.58(※)
934.1keV : Bi-214 /3.03
*********
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