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●猫の足跡-その720●「素人による 食品検査奮闘記・第99回」重要★水分計を使って補正する★
by:
鈴木崩残
2014/10/08(Wed)08:24:42
素人による個人測定・奮闘記☆第99回
定量用の試料の測定依頼
前回書きましたように、K−40の定量が測定所のものと違いすぎているので、
液体と個体の二種類の「やさしお入り」の試料を作り、測定依頼をすることにしました。
こちらは白砂糖にやさしおを混ぜる方法です。
比重では、水よりも少し軽くなります。
↓
いちおう計算では、砂糖の試料も、水の試料も、どちらも、
1リットル容器に入れたときに、おおむね600Bq/kgになるように、
比重計算もして、入れる「やさしお」の重量を決めました。
>やさしお+水 の場合には「やさしお」は75g
この論理値の計算は
↓
8535.897(Bq/kg)×75(g)/1000(g)×1000(g)/1067.0(g)=599.9927600749766Bq/kg
>やさしお+白砂糖 の場合には「やさしお」は60g
この論理値の計算は
↓
8535.897(Bq/kg)×60(g)/1000(g)×1000(g)/861.2(g)=594.6978866697631Bq/kg
なので、これで最終的に1kgあたりに換算した時に
600Bq/kgになる筈なのですが。
●検体が水または水分が多い場合と、乾燥した検体の場合で、
定量用の線源とスケールを、この二種類を使い分けるつもりですが、
前回のK−40の測定結果のように、違う定量スケールでも一致するので、
今のところは、特に使い分ける必要はないようです。
■なお、カリウム40の値が不安定な原因については、
おのみち−測定依頼所−の杉原様から、以前に次のように助言を戴いておりました。
↓
カリウム40は、1Bqに対してγ線を10.7%しか出さないために
K−40に対するその測定器の検出効率(とそれに伴う換算係数)
によっては、大きな差が出ることもあります。
■砂を使った水分による測定テスト
■少し前のテストでは「乾燥した米糠」に水を加えて比較しましたが、
今回は、比重が重い「砂状の土壌」でやってみます。
この土壌は、Cs−137が「32.8Bq/kg」と定量されたものです。
今回は、水分計が届くので、水分計のメーターの数値から、
乾燥した検体だった場合を逆算して、推測による補正計算が出来ないかを試します。
つまり、たとえば、ミキサーにかけた肉を測定する場合に、
水分計で水分を測り、求めた係数を掛けて、
「乾燥した状態だった」場合の、補正計算をするわけです。
ただし、この際、乾燥した状態での「重量」はあえて計算には入れません。
というより計算だけで、乾燥状態と仮定した推定重量を求めるのは難しいからです。
●本日、水分計が届いたので、
まず乾燥状態の砂を測定にかけて、その次に同検体を均一に湿らせて測定します。
↓
大根に刺してみたら、メーターは10分の4〜5ぐらいでした。
ちなみに、説明書には使用条件の制限がありました。
↓
センサーと密着しないタイプの土では正しく測定できません。
特に小石などを多く含む土壌や、
ピートモスのような、ふわふわした土壌の計測には適しません。
液体など土壌以外のものは計測できません。
以下省略。
■さて、測定結果のグラフは以下のようになりました。
■乾燥した砂↓
■同じ砂に水を注いだもの↓
■水を加えて重量は、元の「127%」になり、
定量の際の重量補正をしても、
数値は、乾燥状態の「66%」になったわけです。
■前回の「米糠」の時には、重量が元の「371%」になり、
定量の際の重量補正をしても、
数値は、乾燥状態の「58%」でした。
☆前回の「米糠」でのテストを参照
↓
http://www.mumyouan.com/k/?U1969
さて、この結果を受けて、
水分による誤差にどういう係数を当てはめるべきかは、まだ分かりません。
なお、今回の砂では、水分を含ませたときの水分計のメーターは、
6/10を示していました。
■湿土の追試の再測定
前述のテストのときに、この砂の性質が水を弾くせいで、
水分が均等に砂に行き渡っているかに不安がありましたので、
もう一度お湯で煮込んで、完璧に均一に湿った状態にしました。
これで、より正確なデータが取れると思います。
↓
■測定結果です。前述の2つの測定結果とあわせて、
「3つのグラフ」を並べてました。
↓
■このように、セシウム137の総量は変わらないのですから、
この僅かな差は、水遮蔽効果によるものと推測されます。
しかし1kgあたりに換算計算(標準線源の重量に換算計算)をする際に、
どうしても、(実測上のではなく)「計算上」での誤差が生じます。
これをどうしたらいいのかは、今は分かりません。
●基本原則として、常に「乾燥した検体」を正しい値とすればいいのでしょうが、
現実の食品測定では、乾物ばかりではなく、水分を含むものが沢山ありますし、
私達が「現実に食べる時の状態」で測定する必要性もあろうかと思います。
●しかし、
総量のベクレル数は「乾燥状態でのものが最も正の値に近い」と仮定をすると、
水分を含んだ食品や土壌の測定数値に、何らかの補正をする必要がある
とも思えるのです。
ですから、水分計のメーター値から「逆算」をして、
「ドライな状態だったらば?」という「仮定」に基づく補正計算を出来ないか?
というところが、今、私が奮闘している問題点です。
●乱暴な計算処理をすると、たとえば、水分計のメーターが、5以上を示したら、
問答無用で、最終的に出てきたベクレル数/kg値に、
1.6 とか 1.5 を掛けてしまうとかですが、
さすがにこれは乱暴すぎると思いました。
ところが・・・この計算が、何故か、なかなか合っているのです。
↓
>・水分計6の時↓
> 21.5Bq/kg ×「1.5」=32.25Bq/kg
>水分計「5」の時
> 19.6Bq/kg ×「1.66」=32.5Bq/kg
>・水分計8の時↓
> 20.3Bq/kg ×「1.6」=32.48Bq/kg
とかなってくれて、乾燥状態での測定値の「32.6Bq/kg」に、
限りなく、近づくのです。
つまり、今のところ、水分計が相当にアバウトであることもありますが、
水分計の値が「9〜5」の時には、おおむね係数は1.6になりました。
ちなみに、前回の「米糠」のときにも、
>水を加えて重量は「3倍以上」になっているのに、補正係数は、
>6.5Bq/kg÷4Bq/kg=1.62
なぜか、これもまた、×1.6あたりになるのです。
■ですから、引き続き、水分メーターが、さらに下る、
4・3・2、あたりとなった場合の係数を出さないとならないと思います。
■そこで、次は、この水分レベルが、メーターで「4〜2」ぐらいに
なるように、この砂を自然に蒸発させてゆき、また測定にかけてみます。
↓
■これを根気よくデータを取れば、水分がどれぐらいの時に、
どんな係数を掛ければ、その検体の乾燥状態を想定できるかが少しは分かりますし、
全く何もしないで誤差を放置するよりは、少しは補正をできると思うからです。
>ここは↓、10/10に追記
■水分を調整しながら、測定にかけています。
なかなか、有用なデータが得られそうです。
実際のスペクトルから係数を求めた例です。
↓
●どうも、やはり、水分メーター「9から5まで」は、
乾燥状態を仮定する為の係数は、全て、約「×1.6」で通用しそうです。
この先の係数にディテールが必要になるかどうかは、
水分メーターの針が4以下からの勝負になりそうです。
*********
そこで、我慢できなくなり、加熱して蒸発させました。
↓
そもそも、この水分計、大丈夫なのか?と思って
庭に差すと、そこそこ、ちゃんと適正水分を示していました。
「通常の植物には、3.5〜4が良い」とマニュアルには書いてありました。
↓
■すると、やはり元の乾燥状態に近づいてきたため、
少し係数が変化しました。
↓
■さらに水分計の針が2を示している時の砂の測定をしました。
↓
■結果はこうでした。
↓
まるで絵に描いたような、比例関係がありました。
以下にまとめます。
***************************
【 最 終 結 果 】
水分計数 重量 補正係数 計算結果
8以上 846g 20.3Bq/kg×1.6 =32.48Bq/kg
6〜7 820g 21.5Bq/kg×1.5 =32.25Bq/kg
5 798g 19.6Bq/kg×1.66=32.50Bq/kg
↑ここまでは実質的に、
あきらかに水分でビチャビチャの状態と思っていいです。
一般的な「生のひき肉」などは、これに当たります。
結果を見ると、
>水分計が「5」以上を示したら、全てに、×1.6
>という係数を掛けてしまっていいと思えました。
↓ここからは手で握ると「湿っているな」と感じる程度の感触です。
例えると「湿ったタオルや、手でよく絞った雑巾」のような湿り気です。
水分計数 重量 補正係数 計算結果
3〜4 694g 22.5Bq/kg×1.44=32.45Bq/kg
2 656g 24.2Bq/kg×1.35=32.67Bq/kg
>水分計「3〜4」の時には、×1.45
>水分計「2」の時には、×1.35
となりました。
水分計は、5以上は係数は変わりませんが、
4以下あたりになると、微妙な差が出ました。
やはり、植物に適するのが3から4あたりの水分検知域のせいで、
水分計は、ここらへんに敏感に(細かく)反応するのかもしれません。
そして「完全な乾燥状態」の時は、むろん係数はゼロです。
↓
1未満 646g ×0.0 =32.60Bq/kg
***************************
■今回は、試料は「砂」でしたが、今後、肉、野菜、加工食品などでも
この係数が適応できるのかを、少しずつ試してゆきます。
ところで、今回は水とは、あまり馴染まない「砂」による測定結果なので、
含有する水分は7%強と、少なめでした。
その前の油分が出ている米糠は、逆に370%も水を加えたのですが、
砂も、油分の出た米糠も、どちらも吸湿性がないために、
おそらく水分計は、水の部分を多く検知したと思います。
たとえば、水によく馴染む強力粉に、
50%の水を混ぜた場合の水分計は、こうなりました。
つまり、粉と水が馴染んでいるので水分は少なめと検知されるわけです。
↓
そこで、ついでにですが・・・
団子の粉と水を練り込んでの実験
そこで完全に水と馴染む「団子の粉」に、汚染土を混ぜたものを試料に使い、
これまで「砂」や「米糠」行った事を同じことをして、
水分の変化と測定値の変化との関係を見てみます。
↓
■正しい数値か分かりませんが、比較の為に使うだけなので
暫定的に表示しておきます。
「乾燥状態の粉の合成試料」
↓
■次に、ここに水59gを加えたところ、水分計は3のあたりでした。
↓
測定結果は下記です。
ただし、団子の粉が水分を吸収し、体積が減りましてジオメトリーが
変わってしまったので、これはテストとしては失敗でした。
次回、もっと別の「水分を含んでも体積が変わらない検体」を探します。
水分と測定値との関係は、これでは分かりませんでした。
この表面の高さですと、水分がゼロでも検出率は75%に下りますので。
●
*********
★【なお、今回は、Cs-137が32.8Bq/kgの「砂」定量にあたっては、
以下の標準線源の表示スケールによる換算係数を使いました】
■32Bq/kgを定量する為に、臨時に測定して、表示したスケールです。
測定所とは違って、単に食品を個人で測定しているだけなので、
32Bq/kgとかは「論外の高濃度汚染」としていますので、
このレベルのスケールを用意していませんでした。
ここでは、普通とは逆に、Csの面積の小さなスペクトルから
それよりもCsの面積の大きなスペクトルを割り出す係数を求める、
という異例の(いいかげんな)やり方をしています。
また、本来はこの29Bq/kgの山をめいっぱい大きく表示すべきですが、
それをすると32Bq/kgの山がグラフの上にはみ出てしまうために、
両方を同時表示できるようにするために、MAXを120にしました。
(50Bq/kg〜60Bq/kgあたりの線源もあるのですが、
天然核種が多めであるため、使っていません。)
●ちなみに、なぜ、29Bq/kgと、32Bq/kgでは、
数値の上では差が少ないのに、これほど大きな山の面積の差が生じるかは、
検体に含まれるセシウムの「総量」と、その密度のせいです。
しかし1キロあたりのベクレル数に換算すると差は3Bq/kgしかないことになります。
このあたりのイメージや計算が、慣れるまでに時間がかかりました。
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