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●猫の足跡-その810「★おおざっぱ測定 日記・第189回」【0.34Bq/kgの試料を合成した】
by:
鈴木崩残
2015/11/29(Sun)08:43:25
おおざっぱにハカルスキー
個人測定日記☆第189回
最小濃度の固体試料の自作
●現在うちにある最小濃度の試料は0.34Bq/kgの液体です。
ずっと以前に、土壌から抽出したものでした。
しかし、液体であることと、K−40がゼロである点で、
テスト測定のチェックにはいいのですが、
必ずK−40を含む通常の検体、特に固体の検体の測定においては、
参考にならない面があります。
●そこで、固体で同程度の微量濃度の試料を自作してみました。
●いつものような、面倒な計算をしなくていいように、
ちょうど、きっかり「半分ずつの重量」で混ぜました。
計算上は、0.68Bq/kgの半分の0.34Bq/kgになります。
この汚染のある「粉砕した炒り玄米」の元の測定値は、
1.37Bq/kgで、それを1/2にしたので0.68Bq/kgです。
>炒り玄米の元の濃度
>>Cs-137 1.37 ±0.639
>>Cs-134 0.67 ±0.517
>>K-40 67.3 ±18.4
なので今回のは、元の「1/4」ですから、0.3425Bq/kgですが、
元の測定誤差+希釈の際の誤差で、かなり数値の違いが生じていると思います。
少なくみても、0.16Bq/kgぐらいは前後するはずです。
それでも、おおむね0.34Bq/kgであろうという目算です。
●これを、自分の測定にかけてみることにしました。
0.34Bq/kgというと、ここ最近のテスト測定の結論からは、
微量存在していても、「検出の判断が不可能」です。
たとえ3度測定しても、検出と判断できる山は現れない可能性が高いです。
とうぜん、定量などは不可能だと思います。
ただし液体の場合と固体の場合では、固体の方が検出はしやすいです。
*********
●その結果です↓
検出、出来てしまいました。(このスペクトルは私個人は検出と判断します)
ある種の「まぐれ」とも言えますが、ただし0.34Bq/kgは
あくまでも理論値なので、この試料がもしも、誤差を+側に「最大」にとって、
>>0.34+0.16=0.5Bq/kg と仮定も出来ます。
すると、今回の結果は、
>0.5Bq/kgを検出できて、それを0.48Bq/kgと定量できた、
という結果にも解せます(それほど無理な解釈ではないと思います)。
なぜならば、この事は、ここ最近、
>>0.43Bq/kg、や、0.52Bq/kg の試料を検出できている事実からも、
十分に考えられると思います。
ただしこの濃度を検出するのは、本当に、きついですし、
その時の「条件の良し悪し」もありますので、
「0.5Bq/kgも検出が出来る場合もある」と言うに留めるにします。
なお図中にあるように、わざと室温を変化させました。最大7度差です。
ここ最近の成果の「まとめ」
●体積と重量の比重が「1/2以上の検体」であれば、
これまでのところ、微量濃度の0.5Bq/kgから、10Bq/kgまで、
かなり正確な検出および、定量になっていることが分かると思います。
室温16.5度でも、
Ge玄米0.71Bq/kgを明確に検出している事例からも明らかです。
*********
●ところが、体積と重量の比重が1/2よりも軽くなるにつれて、
この2年間の間に、いつも問題が起きました。
一時期は、重量換算をせずに、単純な係数を掛けていたこともあるのですが、
前回の「チャイ」の測定で、それが通用しないことが分かりました。
結果として、軽い比重のものであっても、
普通の1/2以上の比重のものと「同じ計算法」を採用することで、
理屈の上でも、実測の上でも、整合性が取れました。
★Max−100のこの表示で、約20%の軽比重までならば、
少数桁から、15Bq/kgぐらいまでは表示できます。
K−40にも同様の新係数(関数)を導入し、極めて正確になりました】
↓
●測定所の数値と自分の数値の誤差を比較して、眺めているうちに
面積の増減に伴って、関数を使わないと、変数に対応できないと感じてこうしました。
↓
つまりピックした面積に、単純な係数を乗じるのではなくて
>「面積(平方mm)の値を、二乗してから、定数で割る」
という関数的な式を挿入するという所がミソでした。
こうしないと、ソフトの画面上での上下伸縮に伴う変数に対処できなかったわけです。
つまり「面積の増減によって係数も規則的に変わる」ような式です。
■前述の図を見ると
「なぜ二乗するのか?」と考えてしまう人がいるのは、しかたないと思います。
これは計算を「簡略化」しただけで「二乗」が問題なのではありません。
もとの式は、
>面積 ÷定数(たとえば÷10000とか÷60とか)=係数
これでいったん係数を定めます。
その係数を「再び面積に乗ずる」ために、
>「公式化した結果」として2乗する形になる、というだけの話です。
たとえば、トルコ産のチャイは、面積は195平方mmですが、
元の計算式は次のようになっています。
面積の変数によりこの係数が変わる
↓
195×(195÷10000=0.0195)=3.8025
この値を重量換算すると、
3.8025×(600g÷155g)=14.71Bq/kg【測定所値は15.5Bq/kg】
*********
今までは、たとえば、80平方mm ×0.01(換算係数)
といったぐあいに、単純に決まっている係数を乗じていたものです。
(私のルールでは面積85平方mm以下にはすべて同じ係数を使います)
これは、計算対象となる面積の形が、常に「三角形」であれば、
同じ係数が通用します。
●しかし、ここに私の定量法に固有の「癖」というか、特殊性があります。
それは、ROIの「右側を720keVで制限」しているために、
濃度が高くなるにつれて、その形は、
>「高さが一定で、幅が異なる平行四辺形」の上に
>「三角形」が乗っているような形」になります。
これは本投稿の「チャイ」の図でもわかるはずですし、
これまでのいろいろなスペクトルグラフの比較的「濃度の高いもの」、
面積でいうと200平方mm以上のグラフが分かりやすいです。
それは直角三角形ではなくて、
>「切り出しナイフ」のような四角形を計算対象の面積としています。
↓
●もしも計算対象となる面積が、常に「底辺の長さが固定した直角三角形」であれば、
「高さが変わるだけ」ですから、面積もそれに単純に比例しますので、
係数は一定で良いです。
しかし「切り出しナイフ」の形の場合には、
三角形と平行四辺形に分解できる、二種類の形による「四角形」があるわけです。
これは、濃度が低いうちは直角三角形ですが、
濃度が高くなるにつれて、下部の平行四辺形の部分が大きくなります。
そのために、ここには、三角形に使ったのとは、
別の係数を当てはめないとならないわけです。
それを総合的に整合性が取れるような形に試作したのが、前述の換算式です。
また次の図は、それを「極端化」した概略を示したものです。
↓
●↑上図のように、私はROIの右側を720keVで仕切って、そこで切り落とします。
もしもこれをしないと、
三角形の上部の頂点と、三角形の右下の頂点までの面積を計算対象とすることになります。
すると、662keVから720keVを「底辺として常に固定」すると、
三角形で囲った場合と、切り出し刀状に囲った場合で面積とでは、
「図中の真ん中あたりに縦に並ぶ数値」のような関係(増加の%率)が成り立ちます。
(ただし、これは説明のために「極端な図」にしたものに過ぎません。
図中の左部に記したように、実際には斜辺の角度が変動します。)
●係数を固定して統一しても計算が合う場合もあるのですが、
それは濃度が高い場合か、またはスペクトルがはっきりしている場合です。
しかし山同士の境界が曖昧だったり、ノイズの山が多い山の場合には、
どこかで潔く、裾をぶった斬って切り捨てないとなりません。
*********
●試料によって違いますが、定量値でいいますと、3Bq/kg前後あたりから、
三角形だけで追いかけられる場合と、下部に平行四辺形が出来る場合とがあります。
このあたりの差異に対応するのには、
「面積が増すと係数もそれにつれて変わる」という関係を持つ式が、
今のところは有効であると考えて、このまましばらく続けてみます。
●本来であれば、やり方としては、だいぶ以前の方法のように、
ROIの範囲をはみ出ても「とにかく三角形で追いかける」というほうが、
よりシンプルな計算になるとは思います。
また、低濃度域(1.5Bq/kg)以下は、たいていは、
係数は固定されています(たとえば、現在は ×0.01)。
*********
●最後に、述べますと、こうした妙な計算が必要となる最大の理由は
とにかく、私の表示法の特殊性にもあります。
横がもう少しワイドだった「NECのPCのディスプレイ」では
Max−80表示で、係数は常に固定したままで大丈夫でしたので。
また、この同じFMVでもMax100を「Max150」のスケールを変えると
面倒な計算なしに、係数は、×0.05で統一されています。
つまり富士通の、今では、あまりお目にかかれない、
古いタイプの「画面の比率寸法(何インチ比か忘れました)」で、
なおかつ、この「Max−100の表示」をした場合にだけ、
今回説明したような公式が必要になったというだけのことです。
*********
●ただし、これでもなお、
「軽い比重」で、しかも「濃度が低くなる」につれて、
普通の比重の検体に比較すると、誤差が非常に大きくなる傾向があります。
また「測定毎のばらつき」も、比重が1/2以下になるほど出やすいです。
これは定量計算式の問題ではなくて、測定時に発生する「測定誤差」なので、
>とにかく「試料を、めいっぱい詰め込む」以外には、どうしようもありません。
*********
■しかし、私の一環した目的は、
「0.5Bq/kg〜1Bq/kg以上あたりの食品を弾くこと」です。
その際に、1Bq/kg以上を、必ず「検出が出来ればよし」とし、
特に軽比重で低濃度の検体の測定で起きやすい「定量の誤差」には、
目をつむる、という方向も考えています。
●また0.5Bq/kg前後に自分で定量したものに関しては、
食べる量(重量)が少なければ「食べる」という選択をします。
そのための定量でもあるのですから。
濃度と摂取量を考えた上で「食べるか?食べないか?」を決めるには、
汚染の「あるなし」が分かっただけでは駄目なのです。
●ものすごく乱暴な言い方をすると、
0.5Bq/kg〜3Bq/kgあたりが検出できて、
その定量値が測定所やゲルマと誤差が少ないならば、その時点で、
この私の測定奮闘記の最初の目的としたミッションは完了です。
それ以上の濃度は「食わない」のでどうでもいいです。
私は測定所の測定員ではないので、自分の「警戒濃度域」の低濃度の値が、
測定所のものと合うか合わないかのみが重要です。
そうは言っても、せっかく測定器があるので、関心がない濃度とはいえ、
いちおうは、10Bq/kg台とか、もっと上の200Bq/kgぐらいまでは、
値が近似するようにはしておこうとは思っていましたので、
その濃度域の計算法の調整も終わっていますが、そのあたりは、もはや趣味の領域です。
私が必死になるのは、0.5から3Bq/kgの定量精度のみです。
掲載のとおり、その結果は、かなり「悪くない」です。
*********
■ちなみに、ここのところのスペクトルグラフの低下ですが、
20度前後に安定していた秋の時期から、
この冬の最低室温11度ともなれば、変化はあるでしょうが、
問題なのは、BGそれ自体のの上下よりも、
検体のスペクトルの「起伏」が低下する場合です。
これは今のところ、そう大きな変動はないと見ていますので、
まずは、差し引くBGを正確にするために、BGの測定をしました。
室温変化は13.5〜15.5℃の範囲で29時間です。
↓
反省点
●反省点というよりも、結果的になってしまった事のひとつとして、
この2年の間に、シンチレーターが2度ほど、里帰りした他には、
シンチレーターの交換、PCの交換、それにともなう入力レベルの変化、
こうしたものが、数ヶ月おきにあったために、
シンチレーターとPCを一定にしたデータがなかなか取れませんでした。
今回は、今秋の10月からそれらが固定したので、
それ以後に測定したデータを元に、調べることがあります。
ただしこの2ヶ月間も、シンチレーターの休息時間などを試していたために、
12月から、やっと安定的な状態でデータが取れそうです。
しかし毎回、こういう時にかぎってハードのトラブルが起きるのですよね。
ただ、そのつど、結果として改善されることがあるのも事実でした。
さて今回はどうなることやらです。
典型的な温度変化によるグラフ
●次のグラフのサンプルは、非常に分かりやすいので掲載しました。
同じ試料を、全く同じ状態で測定したものが、これだけ山の形に違いがあります。
「1Bq/kg以下の低濃度域」では、
山の形が中央陥没形になる場合には私は基本的には「検出能力外/OD」とします。
特にその陥没部分が、ベースラインにほとんど近接している場合にはです。
●しかし、下記の「右図」のスペクトルのように、
Cs−137の濃度が、概算で2Bq/kg以上あり、
「山の陥没部分がベースラインよりも、かなり上」にある場合、
なおかつ、このような「まとまった山がROI内にある場合」には、
陥没しているからと言う理由だけでは不検出とはしません。
ただし原則として、こういう陥没部分が出るような場合は、
測定条件がよくなかった場合であると、自分では考えています。
こういう場合には、室温が安定している時に再測定するに限ります。
ちなみに前述の「右図」の陥没形のスペクトルの左側には、
大気中のラドンが降雨で壊変して出来る核種のビスマス
(Bi-214 609keV ウラン系)っぽいのが、609keVにいるように見えます。
*********
■これに関しては、杉原様から次のように説明を頂きました。
全体はもう少し長いのですが、ここでは主要部分だけの抜粋となります。
>>ピークのズレについて
中略
ちなみに、NaIのシンチレーションの結晶の大きさにもよりますが、
1〜2度ズレますとピークドリフトが起きるようになります。
温度が上下していますと、拾ったエネルギーのkeV値が変わりますので、
いびつな山、台形のような形になってしまうということになります。
そうなってくると核種の判別が難しいので、分析する範囲(ROI)を定めて、
多少は温度変化してもよいようにソフトウェアで調整して算出しているという感じです。
そのために「ピークは見えないけど、機械が数値を出しているので検出です。」
と結果を提示する測定所もあるわけです。
測定環境を整えきれないと、測定者で判断ができないということですね。
ピークを見れば判断材料になるのですが、
ROIは天然核種も、もちろん拾う範囲になるので、その判断をせずに、
実際には無いのに有るとなり、数値もセットになって出回ります。
ちなみに、測定器には遮蔽体がありますので、
そう急激には温度変化はしないのですが、
一度温度変化しだしたら、急には戻せないという面もあります。
したがって、温度変化を起こした測定結果は、
もう何がどうなっているのか判断ができないものになります。
汚染が高い検体については多少温度変化してようが、
長い時間測定をする必要性もありませんので、早めに切り上げればよいので、
判断が難しくはないとも言えます。
中略
>>GeとNaIの長短について
NaIでは、天然核種がほとんど存在していなく、かつ1Lの重量が重い検体であれば、
1Bq/kgの領域に達するのもGeより早いと思います。
ですが、天然核種が豊富で、かつ1Lの重量が軽いと、
エネルギーを分解する力が弱いのでどうにもならずです。
>>容器内の検体に汚染濃度のムラがあった場合について
Geの方が感度が悪いため、その濃度ムラの影響を受けにくいと考えられます。
感度が良ければ濃度ムラの影響を逆に受けてしまうと思いますので。
●自分的には、これをイメージの中では、
必ず、まっすぐにしか矢を射らない射手、または、
必ず、まっすぐにしか投げないピッチャーがいたとして、
温度変化をすると、シンチレーターの感度が変化し、
結果として、グラフ上では、
その選手の「立ち位置」が左右にずれるか、または逆に、
「標的の位置」が左右にずれるので、
標的上での集計の結果が、ばらつく、
といった絵になっています。喩えとしては、違うかもしれませんが。
たとえば662keV周辺に、確実にヒットしていったときには、
矢の後ろに矢が刺さる「継ぎ矢の状態」が重なってゆくのに似ている、
とイメージすると、スペクトルの先端のピークの形が、
より鋭角的になるのも、なんとなく理解できます。
●とりあえず、BGを取得している間、
基本に戻って、またここを読んでいます。
↓
http://bq-center.com/wordpress/?p=774
_________________________
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