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手裏剣術講座 Shuriken throwing instructions
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[1172]
■
「手裏剣術講座」 【継ぎ矢の確率】
by:
鈴木崩残
2014/12/02(Tue)18:49:13
継ぎ矢が出来たそうです
●以前に、この掲示板で「継ぎ矢(つぎや)」を意図的に試みている
うちの読者の方がいることを書きました。
今年の2月ごろだったと思いますが、
ノックに矢の先端のポイントが、かすっただけで終わりました。
が、今回は、シャフトの中に矢が食い込んだという連絡がありましたので、
添付されていた写真を掲載します。
この人はアーチェリーを始めて、約1年と少しです。
●見事にシャフトの中に、
「まっすぐ」に、もう一本の矢が食い込んでいますね。
風の少ない屋内練習場だったようですが、
距離が70mか、30mだったかは後日、メールで尋ねて確認してみます。
下記の写真が、実際に刺さっている状態で、まだ矢を抜かないのものです。
●さて、こうした場合には、これが珍しいことなのかを検証するために、
まず、これが「偶然に起きる、大雑把な確率」を出してみます。
「継ぎ矢」「確率」で検索してみたのですが、
面倒な計算式とか出てきている上に、結局のところは曖昧な記述が多かったので、
自分で考えた方法を記載します。
あくまでも「大雑把な確率」ですが、そう遠くないはずです。
↓
●こうすると、その人の「何メートルからの命中率」というものが、
「面積」として出ますので、
その面積を「標的として決めた面積」で割ればいいわけです。
普通は、命中率というのは、どれぐらいの的にいくつ当たるかの
パーセントで言うことが多いですが、
この計算の場合には、射撃の「集弾率」のようなものです。
たとえば、私がもしも10メートルの距離から、
40cm四方の的に、もしもすべての手裏剣を刺せると仮定しますと、
私の10メートルでの命中率(集剣率)は、
40×40=「1600平方cm」となります。
このレベルの技術によって、1平方cmの的に刺すという場合には、
1600回に一度は「偶然」に1平方cmの範囲に刺さるという考え方です。
■不等辺の三角形と四角形の面積は、下記の計算ツールで求めます。
三角形
↓
http://keisan.casio.jp/exec/system/1161228788
四角形
↓
http://keisan.casio.jp/exec/user/1368661829
*********
●こうした計算法を元にして、私はある距離から、ある範囲の面積に
自分の技術で刺せる、偶然の確率を出しています。
そして、その確率の4分の1以下の回数で実現できなければ、
失敗と見なしています。
いままでで、「静止した標的」では、
7間(12.6m)から、ディスクの直径1.5cmの穴に刺したもので、
偶然の確率では、2400回に一度ですが、35本目だったと思います。
しかし、もっと困難であるのは、
ディスクが糸で吊るされて、揺れたり回転している場合で、
この場合には、確率の低さは、4倍以上に跳ね上がります。
●さらに、ろうそくを倒さずに炎だけを消すとなると、狙いだけではなく、
その時の風向きや、手裏剣の放物線軌道の、進入角度、
手裏剣のどの部分が、かすめてゆくかが影響しますので、
天文学的とは言わないまでも、ほとんど奇跡的なことになりますが、
いちおう、すべて、偶然の確率より1/4以下で成功させてきました。
●銃や吹き矢といった、仕組みのある「道具」によってではなく、
素手で、ただの鉄の棒を投げていますし、
それは、そもそも、稽古を積んでいなければ、刺すことすら困難なものなのです。
*********
●ですから、今回の読者の方の、継ぎ矢も、
まず、偶然の確率を求めないと、無心・無欲の結果かは断定できず、
また、偶然である可能性を払拭するには、私のように、
年に何度も(年に数回は)同じことを繰り返して見せる必要があります。
なぜならば、この先、何千本も、射るうちに、
また継ぎ矢になったとしても、練習回数が増えるほどに、
それは、「偶然の確率」に、どんどん近づいていってしまいますから。
「ビギナーズラックだったんだよ」と言われないためには、
繰り返し、その現象を起こす必要があります。
以下は、今回の継ぎ矢に際しての、本人からの報告です。
↓
崩残様
30日にアーチェリーをした際、人生初の継ぎ矢を体験できました。
一時間程しか練習時間がなかったのですが、
この日は何故かアーチェリーをしたくなり、練習場に向かいました。
終了時間が近づき、他にアーチェリーをしている人が帰ったので、
カメラをセットして無心剣の練習に入ろうかと思いましたが、
最近の無心剣の際、
結果を出す事に意識が向きすぎてしまう自分が嫌になりましたので、止めにして、
今回はフォームチェックに意識を向けることにしました。
これは、無心の前に体との信頼関係の構築というか、
ある程度の技術の習得は必須だと思えるようになったからです。
別の面では、無欲が維持できず、
思考を消し去れない自分を見たくないという思いもありました。
結果、グルーピングはよくなったのですが、
的の真ん中になかなかまとまりません。
真ん中の右下、8点あたりに矢が飛んでいきます。
しかし、練習の目的は、10点に矢を入れることではなかったので、
そのまま続けました。
8本ワンセットで打ってるとき、5か6本目に「カシャッ!」と、
これまで聞いたことの無い音が聞こえましたが、
矢同士が触れたのだろうとだけ思ってました。
矢同士が触れるというのは、無心剣の練習の時もそうですが、
普段の練習の際も時々あります。
グルーピングがまとまっているという嬉しい現象でもある反面、
矢や羽が痛むので、喜べない面もあります。
この時は特に関心が沸かず、そのまま残りの矢を打った後、
矢取りに行きました。
歩きながら、一瞬「さっきの変な音は継ぎ矢だったかもしれない。」
と思い、的に目を向けた時、驚きました。
矢の後ろに付いている「ノック」(筈)を後から飛んできた矢が壊した上で、
前の矢に入っており、後ろの矢の飛び方ももちろんですが、
前の矢が的に刺さる角度なども関係しているように思え、
発生する可能性はかなり低い現象だと思えました。
続きの報告もありますので、後日あらためてメール致します。
*********
●私の見解では、この状態ですと、
基本的には「無心」ではありません。
しかし、全く違うかというとそうではなく、
さんざんに、継ぎ矢を、心の隅で期待していたあとに、
そういう魂胆のある心を「放り出して、捨てて」、
普通の稽古に切り替えた、
という地点で、「無欲」には、なっています。
その結果だと思いますので、
「半無心」が、効果を出したのだろうと言えます。
生粋の無心では、諦めた結果ではなく、
ことの最初から、諦めも期待も全く何もない精神状態になっていますので。
*********
●以前に、矢の尾部(ノック)に、かすった時の、
この人の動画があるのが次の投稿です。
↓
http://www.mumyouan.com/k/?M1165
それで追伸の報告があったのですが、
これについても、コメントします。
崩残様
距離は30mでした。
印象深いのは、継ぎ矢を体験したのは一回目ですが、
自身が継ぎ矢が起こった現場に居合わせたのは、二回目だという点です。
2週間程前、学生さんが70mで練習をしていた時、継ぎ矢が起きており、
私自身、この目で継ぎ矢を見るのははじめてでしたので、驚きました。
他の方が起こした現象にせよ、
矢の後端を塞ぐように取り付けられているノックを壊して、
矢が前の矢に刺さるという現象をは起こりえるものだということを、
現場で体験してしまいましたので、
これまで、心のどこかで考えていた、
「後から飛んできた矢が、前に刺さっている矢のノックに触れると、
軌道が逸れる為、継ぎ矢になることは無い筈だ」
という考えが、その時無くなり、
継ぎ矢という現象を、この日から100%信頼できるようになりました。
そして、「私も継ぎ矢を体験してみたい。」と、強く思いました。
また、継ぎ矢の時の、的の上の矢の散らばり方を見て、
弓の調整が狂っていたということにも気が付くことができました。
一度調整をした後は、変わる筈が無いと思っていた弦に矢を番えるポイントが、
1cm程上にずれていました。
この場合、狙った所より下に矢は飛んでいきます。
半年程前に弦を新調した時に調整したのですが、いつの間にかずれており、
そのことに気がつかないまま練習していました。
そのことから、弓の調整不足に気がつかず、10点に入れようとし、
10点に入ったことで良しとする前回までの練習は、
間違ったフォームを定着させようとする行為になっていたと思います。
危険なことに、調整不足の弓と間違ったフォームでも、
10点に入ってしまう時があります。
そして、10点に入れば、
「結果が出たから、これで正しいのだ」とか考え始めてしまいます。
その10点は、間違いの結果なのにも関わらずです。
以降も間違い続け、スランプに陥るかして、
これまで正しいと思っていたことが、そうではないことに気が付くまで、
修正しようとしない状態になっていたかもしれないと思えました。
追伸
継ぎ矢の確率を再計算してみました。
30mで6射行い、平均を出したところ、
結果は、「395分の1」となりました。
●これについてコメントしますと、
まずこの場合には、100回に一度、継ぎ矢を出来ないと
無心の証明になりません。
偶然で、片付けられてしまう程度の結果となります。
●さて、無心剣では、ほぼすべて思考が邪魔になる、のですが、
その中でも、とりわけ邪魔になる思考があり、
次の二つの思考は、もっとも無心の状態の邪魔をします。
1/できるわけがない
2/できるはずだ
今回のこの方のは「できるわけがない」という本心が、
固定観念として、ずっと邪魔をしていたものが、
他人の継ぎ矢を現実に見ることで、なくなったといえます。
ただし、注意が必要なのは、
この方は「継ぎ矢を信じることができた」と書いてありますが、
これは間違いです。
起きることを「信じたら」、継ぎ矢は決して起きません。
「起きないに違いない」というものが「なくなった」、
というところこそが重要なのです。
●私の場合には、この逆なのです。
私にとって、最大の邪魔となるのは、
「今まで何度も何度も、確率の何分の1のもの少ない回数で
できてきたのだから、今回だって、できるはず」
これが、かすかにでも頭にあったり、心をよぎると絶対に出来ません。
ですから、出来ると信じてもダメ、出来ないと信じてもダメなのです。
今回、この方は「出来ないことを信じていた」ものがなくなったので、
次は、「出来ることを信じている」、これを完全に捨て去らないとなりません。
そうしないと、これから一生の間、
「俺は、あのとき出来たんだ。だから出来るはずなんだ。
一回でも、できたから、自分の勲章として、
大切にとっておけばいいじゃないか」
と思い続け、たった一回の経験に固執しつづけて、自分に甘くなるゆえに、
一生、ずっと出来ないままになります(偶然以外には)。
いくら信念を強く持って念じても、決して起こせないこと、
逆にその信じる心こそが、最も邪魔になるもの、
だからこそ、これは「無心剣」と呼ぶのです。
*********
■さて、こうした、極度に小さな標的や、しかも小さい上に、動いているもの、
不安定な標的に刺すことは、
無冥流では、「無心剣」という奥義中の奥義です。
心で狙ったらば絶対に出来ないことを、
「狙わずに」「当たれとは一切思わずに」「全く思考のない状態で」
引き起こすという基盤が必要です。
これについて詳細に、具体的な心のコントロール法を説明したDVDがありますが、
このアーチェリーをしている方を含めて、2人か3人の人にしか、
渡したことはありません。
頭で、いくらその「心理操作の方法」が分かるような気がしても、
余りにも難しくて出来ません。やっている私自身が、その精神状態になるのに、
いつも苦労します。
(自分の後方の道路を車が通ったりしたら、
もう心の静けさが壊れてしまいますので、デリケートなのです)
また、何よりも無心を証明するための具体的な現象を必要とします。
多くの場合にはこうした、何かを狙い、その結果が出る競技になると思います。
これは、手裏剣、吹き矢、銃、弓道、なんでもいいですが、
とにかく、結果が明確に形に出る状態でしか、証明できません。
●私の言う、無心の証明というのは、
本人が自分で勝手に他人様に、「自分は無心なのだ」とか言ったり、
阿呆で、のうたりんの現代の禅僧が「わしゃ、無心じゃ」とか言うのとは、次元が違い、
実際に、やってのけなければ、それらは、ただの戯言です。
●これがなぜ、無心であることの証明のひとつとなるかは、
技術だけで行うことには、何事にも、限度があるからです。
また、技術をもってしても、確率的に難しいか不可能に近いことを、
その確率よりも、はるかに少ない回数で行わないと意味がありません。
●今までで、一番「失敗」をしたと思っているのは、
12.6メートルから、回転しているディスクの穴に刺したものです。
確率的には、確かに8000回に一度ぐらいなのですが、
6日もかかり、1636投もかかってしまいました。
到底、自分では納得できない結果でした。
●一方で、最も成功したと思ったものは、
11メートルからのロウソクの炎だけを消したものです。
ノーカットで全部の投剣を撮影してありますが、17投目でした。
たぶんこれも、確率は1万分の1ぐらいです。
今までの記録は、こちらにいろいろあります。
↓
https://www.youtube.com/watch?v=wZtMLk7EAZo&list=PLF6303F37640A004E
これと同じ心理状態で私は、皆さんから注文される禅書または、
無心の禅書を書いていますし、自我判定をしています。
ただし、そういう特殊な状態にならねばならない時以外は、
普段は、特に無心になどしていませんし、
頭の中は、ごく普通に、ごちゃごちゃしております。
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