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●猫の足跡-その749●「素人による食品検査奮闘記・第128回」■「比重を揃えること」■
by:
鈴木崩残
2014/12/26(Fri)11:20:36
素人による個人測定・奮闘記☆第128回
比重を揃える事を忘れずに
●うちで採取した、ローズマリーを測定所で粉砕していただいたものを、
先日、ゲルマニウム半導体検出器によりクロスチェックをしました。
実は、今年4月の最初の測定と、その後のクロスチェックを含めて、
二つの測定所で全部併せて計8回も、この同じ検体を測定をしています。
いくつかのテストもしていただきまして、
側定員の方のご好意により、
その際の費用の全部を私が自己負担というわけではなく、
一部は無料にもして頂けまして、その点も、ありがたく思います。
●そして、結果からゲルマについてひとつ感じたことがあります。
それは、ゲルマでは、比重が変わったり、内容物を攪拌しても、
検出と数値にほとんど影響がないことでした。
たとえば、1リットルのマリネリ容器で、
一回目に450g、二回目に503gで測定し、しかも二度目は攪拌している、
という場合でも、結果の数値に大差はなくほとんど同一でした。
何でもかんでもゲルマが良い訳ではないでしょうが、
この「検出の安定性」に関しては、さすがゲルマという感じでした。
●そこで今回問題になったのは、
私個人の非ゲルマの、1インチのCsIシンチレーターでの測定においては、
次のような現象が見られた点です。
1/
測定に出す前に自己定量したものと、測定所での結果に誤差があったとします。
2/
測定所から戻ってきたその検体を、
測定所での1リットルあたりの重量比率にあわせて、
自分の600mlの容器で、その比率で検体を入れて再測定する。
3/
すると、最初よりも、はるかに誤差が少なくなっている。
つまりこれは、ジオメトリーが若干変わり、検出効率にも影響することと、
そして、重量換算の中の数値が変わること、
この二つの要因によるものと推測できます。
この点では、ゲルマはこうした影響をかなり受けにくいようですが、
非ゲルマの検出器では、「比重」が違っただけで、
計算による結果としての数値だけではなく「検出効率」も少し変わります。
●そこで、今月に、いろいろと測定の自己テストを行った中で、
測定所に出す前の自己測定の時の比重と、
測定所での比重が違いがあったものを見直してみました。
すると、下記の投稿中の
↓
http://www.mumyouan.com/k/?U1997
この投稿の中で、私が自分で「赤点(落第点)」を自分でつけた3つの検体のうち、
「攪拌の影響による誤差ではないと断定できるもの」は以下の1つでした。
(コシヒカリ玄米は後でベースライン判断のミスと判明したので除外します)
>> 自己測定 測定所
↓ ↓
>>17●再抽出の灰汁 2.96 1.73 【71%の誤差】
この灰汁には次のような「比重の違い」がありました。
検体名 自己測定時の重量 測定所での比重にあわせた場合
↓ ↓ ↓
>17●再抽出の灰汁 760g 710g
50g違うと、その分を過大に検出してしまったのかもしれないと思い、
もう一度、この灰汁を、測定所での比重に合わせて、
再測定をした結果が以下のグラフです。
ちなみにこの灰汁は、沈殿物もほとんどなく、均一性がほぼ完全ですので、
攪拌の影響はありません。
係数や面積算出法ほか、全てを、
この一ヶ月間の調整で、これ以上ないぐらいベストにした結果が以下でした。
↓
最初の760gでの測定では、スペクトルグラフ自体が、広くなってしまい、
結果として測定所の数値とは70%もの誤差のある過大評価となりましたので、
「もはや、シンチレーターの限界か」と、あきらめかけたのですが、
測定所と同じ「比重」にして測定した結果、上図のように、
その誤差は30%まで縮まりました。
●また、下記の、
最初の定量時に、ベースラインの取り方を間違えて、
1.87Bq/kgを、1.12Bq/kgと定量ミスをしたコシヒカリ玄米も、
測定所で測定された時の「比重」に揃えて、
「ベースライン」を正しく取り、かつ「最新の係数」で定量したところ、
測定所の結果と、ほぼ近い数値になりました。
↓
めでたしです。
次回の自己定量したものを依頼する際には、
自己測定したときの比重で測定をして頂けるように、
こちらで検体の重さを、あらかじめ揃えて用意しておこうと思います。
これで、今の設備と定量方法による、1.0Bq/kg以上の定量には、
ほぼ見通しがつきました。
あとは、少数桁ベクレルへのチャレンジです。
0.3Bq/kgを捉えているアルマジロ
そこで、再度、やってみました。
この水溶液は0.6Bq/kgと測定所で定量された液体を
きっかり2倍に薄めたので、確実に0.3Bq/kgのものです。
むろん、この数値を前後する誤差は当然にあるという前提です。
●さて、測定・定量した結果、この試料のスペクトルのベースラインは、
精製水24時間のBGよりも下がったため、BGを差引いたグラフでは
ごくわずかなピークしか見えなくなるために、「元のグラフ」から面積を算出し、
定量したところ、約0.3Bq/kgとなりました。
↓
カリウムがゼロ、不純物となる核種もほとんどなしという条件での話ですから、
通常の多様の検体の測定では、
このような結果を得ることは出来ないと思いますが、
1インチアルマジロの性能の限界のひとつの参考までに、ということです。
もう一度1Bq/kg台の自己測定の確認
●手元に測定所でCs−137が「14.7Bq/kg」と定量された合成試料があります。
正確には次のような結果でした。
>セシウム137:14.7±3.47Bq/kg
>セシウム134:6.42±1.73Bq/kg
>カリウム40:200±46.3Bq/kg
これを45g使用します。
すると、セシウム137の総量は、
14.7Bq/kg×(45g÷1000g)=0.6615Bq となります。
これを粉砕した無汚染の麦茶と一緒にして、全体を500gにしました。
(来年の初頭に、無汚染の状態で測定するものとは「別に]1リットル余ったので、
希釈用に使用する事にしました)
●これは体積では、ほぼ1リットルとなり、測定所で測定するためのものです。
そうなると、Cs−137は、この測定所用の500g中では、0.6615Bq/kgで、
最終的には、測定所で1kgに換算されるので、
麦茶455g+合成試料45gを混ぜた合計500gのこの試料は、
「1.323Bq/1000g」となるはずです。
●私は、これを600mlの容器にいれて、300gで測定しますので、
(300g÷1000g)×1.323Bq/kg
=0.396/300g中となるはずです。
あ、だから、つまりは結局は、1.323Bq/kg の測定テストです。
*********
問題が発生しました
前述の検体を測定に2度かけたところ、
2度とも検出と判断できるようなスペクトルには、なりませんでした。
理論値では、1.32Bq/kgあるはずということで、
そうであれば、いくら比重が0.5で、軽いとは言え見える形で出るはずなのに、
スペクトルには、1.32Bq/kgとしては現れませんでした。
測定所での最大誤差を考慮すれば、確かに、最小だった場合には、
1.01Bq/kgとなります。
●下記は、「無理に定量」をすれば、0.98Bq/kgほどになりましたが、
普通なら私はこのスペクトルは検出とは判断できません。
仮に例の「陥没形の山」だったとしても、
肝心の662keV付近の高さがBGより僅かに高いだけだからです。
300gと、充填量を増やした377gの重さで、
合計2度の測定をしましたが、結果は似たようなものとなりました。
↓
●そこで、理由として考えられるのは次のことです。
ひとつの可能性は、0.98Bq/kgという私の定量結果は、
測定所での定量誤差範囲にある、という考え方ですが、
元となった合成試料は2度の測定をしていて、二つともほぼ同一値でしたので、
測定所の結果が不安定であったとは全く考えられません。
また、測定所では、ゲルマチェックで、14Bq/kgあたりの領域は
正確にカバーしているので、やはり、投入した合成試料の濃度は、
14.7Bq/kgで正しいとすべきだと思います。
●そこで、私の測定が過少またNDになった原因の推測をしてみました。
たとえば10Bq/kgの汚染のある水を、その10倍の水で希釈すれば、
1Bq/kgとして定量されるように検出されるはずです。
この場合には汚染水が、純水の中に均等に広がり均一化するからです。
それは、前述した0.6Bq/kgを0.3Bq/kgに希釈した
水溶液の測定でも分かると思います。
●一方で、「粗い粒子の状態」で汚染が希釈物の中に存在している場合には、
その粒子の形は、分子レベルまで細かくなっているわけではありませんので、
希釈物に混ぜると、大きな粒のままで、粒子同士のお互いの距離が
離れることになります。
母体の希釈試料の中に、「点々と星が点在するような感じ」です。
この場合、総量のベクレル数は変わらないはずなのに、
この粒子が離れていることが原因なのか、
あるいはその粒子の間にある非汚染物質が放射線を「遮蔽」をするのか分かりませんが、
とにかく、予測した数値よりも低くしか検出されないのです。
●特に、今回は、元の汚染試料を10倍に希釈したせいもあります。
ひとつ前の投稿で、精製塩で希釈した同じ試料は「3倍の希釈」でした。
しかし、それでも、4.41Bq/kgになるはずが、
3.8から3.9Bq/kgに留まったのは、
おそらくは、希釈に伴うなんらかの原因(散在性や遮蔽)だと思います。
実はその、14.7Bq/kgの汚染のある合成試料そのものも
その母体の多くが、既に団子の粉で出来ていました。
なので、それをさらに精製塩で希釈したり、あるいは粉砕した麦茶で希釈したために、
汚染粒子の散在は、さらに距離が離れて点在していたと思います。
*********
●セシウム137の汚染が、米や植物のように、検体全体に均一に、
分布していたものであれば、たとえ1Bq/kgという低い濃度でも、
あるいは時には、0.5Bq/kgほどの低濃度であっても、
今までは、そのままグラフにも見える形で検出されてきたのですが、
「点在」・「散在」すると、
たとえそれが「均等に点在」をしていても、検出に影響するように思えます。
*********
いずれにしても、これは、追試が必要です。
この理論値では、1.32Bq/kgあるはずの試料は、
その汚染物質の元となっている合成試料は、すでに測定所で定量されていますし、
希釈物質となっている粉砕した麦茶も、来年に、その同じ測定所に出します。
ですから、そのときに、無汚染の麦茶と一緒に、
麦茶に「汚染試料を混ぜたこの検体」も測定依頼をします。
3インチのシンチレーターであれば、きちんと検出されるかもしれないからです。
あるいは理論値より低い結果となる可能性もあります。
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