★ . 　　

*********************************************************


以下は、購読者の方からのメールとそれに対する砂手からの返信です。

私に言わせれば、こうしたプロセスの方が、
正しい意味での精神世界です。

何も精神世界に分類されているような瞑想ごっこや、宗教や、
思想や、宇宙がどうのこうのと、そういうものに関わることで、
さも自分が、精神的な分野に関わっている人間であると、
「酔ったまま死にたい」人は、勝手にそうして戴くとして、


私や砂手は、その人が、どれだけ目の前の現実や事象に対して、
必要最低限以外の余計な知識を排した状態で、
本人自身が、まっこうから、問題に真面目に取り組んでいるかどうかしか
全く評価しません。

砂手や私が何度も竹の間で言ってきたように、
「真面目なフリ」と、本当の真面目さには、天と地ほどの香りの違いがあります。

そんな意味では、私と砂手は、最初からこの方にはエールを送っていた
のですが、報告を聞いて、ひと安心しました。

また、そもそも、ほとんどの情報は、
申し込み用紙に同封されていた、
その方の自分自身の事の説明の「仕方」(説明の内容ではなく)と、
筆跡だけで、判断しましたが、その判断のほとんどは、
結局は、その後にメールなどをやりとりしてみても、
最初に判断した、その通りの人でした。
よくも悪くも。

なお、購読者以外には、原則として現在、
メールでの相談は受け付けておりません。


　　　　　　　　　　　　　　　■

__________________________________________________________

初めてメールさせていただきます。

無明庵を有料購読させていただいている、◇と申します。
以前、茶の間でエールをいただたことがありました。
ありがとうございました。

いままでお礼もせず失礼しましたが、
あのエールは、日々、目の前の事に向き合っていく際の、
文字通りの励ましとなりました。

有料購読申込書に記載したように、
竹の間の記事による影響で、
昨年（２００６年）の１１月より実家を出て一人暮らしを始めたのですが、
それからもう１年経ちます。

この１年で私の意識も環境も確実に変わりました。
それらを振り返りがてら、ここに報告させていただきます。

_______________


まず、私には、ＡＣ問題で語られるような、
親子間での虐待の経験とか精神的な深い傷はありませんし、
両親と普通に仲良くしていますので、有料購読申込書には、
「親との間に特に問題は無い」と書いてしまいましたが、

私は父親が好きで、尊敬していて、そのことが
「父に認められるような人生でなくてはいけない」
「父が認めるような仕事しかしてはいけない」
といった考えとして、様々な価値判断において自分を縛っている、
という自覚は以前からありました。

また、これまでの人生の重要な選択の場面においては、
結果としてほとんど父親の助けやアドバイスに乗ってきました。
ちなみに父は◇の仕事をしていて、
私が今勤める会社は父の紹介で入りました。

私は、200◇年にそれまで勤めていた会社を辞め、
実家に帰り今の会社に就職しました。

それからはずっと実家で暮らしていたのですが、
漠然とながら、家を出たいという思いが浮かびました。

そして2006年の始めごろに、いくつかアパートを見て回ったのですが、
結局、そのときは決心するにはいたりませんでした。

その後、無明庵の本を読んだのをきっかけに、
竹の間の過去ログをじっくり読み進めていてたのですが、
「無自覚ＡＣ」関係の記事が私に鋭く突き刺さりました。
家を出ることが最優先であると確信しました。

アパートを決めて、いよいよ家を出ることを両親に告げたとき、
父は開口一番に「土地を買ってやるから家を建てたらどうだ」と言いました。

家賃を払うなんて後に何も残らないからもったいない、
だったら借金して家を建てて月々返済していたほうがいい、
土地は買い与えてやるから、という話です。

そしてこの「家賃を払うくらいならいっそ家を建てたほうがいい」という考えは、
一部の人達の間では、わりと合理的な考えと思われているようです。
ですからアパートを借りたことを上司達は口をそろえて、
「もったいない」と言いました。


私が、
「土地を与えてくれるというのはありがたい話だけど、そういったものはいらない。
　あなた方（両親）を嫌っているとかそういうことは一切ないけど、
　自立をもう一度やりなおしたいので家をでる」
といった趣旨の話をすると、

「親が与えるものを、子が、その価値を理解して、
　ありがたく素直に受け入れるのなら何の問題もないのではないか」
といった趣旨のことを言われたのですが、

「その考えは理解できるけど、とにかく今の自分には家を出ることが必要なんだ」
と断りました。
_____________


ところで、
実家を出るに当って、「食事」と「洗濯」をどうしようかと悩みました。

東京で一人暮らしをしていた際には自炊をしていた時期もありましたが、
ほとんどが外食でした。

自炊は不慣れなので、
他の事が落ちついてエネルギーが向けられるようになるまで、
当分は外食になるであろうことは目に見えていていました。

また、洗濯に関しては、一人暮らしをしていた際には、
洗濯物を溜めてしまうたちだったので不安がありました。

「自活」というからには当然として、
実家に頼ることなく生活しなければならないわけですが、
自分の状況・能力を振り返って、
いきなり全てを自分でやろうとすることは、
逆に「地に足が着いてない」ような気がして、
結果、食事は毎月食費を払って実家に食べに行くという形にしました。

洗濯も母に頼むことにして、実家とのつながりを残すスタートにしました。
母と交渉して、食べに行くのは月〜金までで土日は要らないということで、
食費は月2万だけということに決めました。

________________


家を出てからすぐに大きな出来事がありました。
女性に振られたことです。

その女性のことを少し説明させていただきます。

私が振られた女性（仮にＡ子とします）とは知り合ってから◇年程たちますが、
くっついたり離れたりを何度か繰り返したのち、
２００◇年にプロポーズしました。

その際、私にはその女性とは別に肉体関係を持っている女性（Ｂ子とします）があり、
Ｂ子とは、以前にＡ子を巻き込こんだ騒動をおこして、
Ａ子を深く傷つけたことがありました。
それにもかかわらず、Ｂ子との縁を断てずにいました。

プロポーズ後、Ｂ子に「他の女性と結婚するので関係を終わりにしたい」と言って、
しばらく話し合いを繰り返していましたが、
Ｂ子がようやく「わかった」と受け入れてくれて、私がほっとした後しばらくしてから、
Ｂ子から「妊娠した」と告げられました。

私の中では、Ｂ子とは結婚するつもりは一切なく付き合っていましたが、
セックスの際は、逝きそうになった時点で初めてコンドームを装着し、
それまでは生で挿入しているという、
いつ妊娠してもおかしくないことをしていました。
私は頭が文字通り真っ白になりました。

（このとき混乱の中で、
　インターネットで妊娠について調べているときに、
　性と死のホームページに出会ったのでした。）

私は◇、Ｂ子は◇に住んでいましたので、それからは電話で話し合い、
日曜は直接会って話し合いを繰り返しました。

しばらくして、Ｂ子とのやり取りのメールをＡ子に発見されて、
Ｂ子とのやり取りだけでいっぱいいっぱいになっていた私は、
その後のＡ子からの連絡やメールには何も答えないという、
最低・最悪の態度をとり、
以前にＡ子を傷つけたときとは比べられないほどの、
深い深い苦しみを負わせました。


Ｂ子とは、２〜３週間の泥沼のやり取りを経て、
「流産した」という泣きながらの電話があり、
さらにその後、
「全部、嘘でしたごめんなさい」というメールを受け取って以降、
お互い一切の連絡はしていません。

Ａ子との関係もそこで一度終わったのですが、
何ヶ月かして、こちらからＡ子に連絡をとり、
また関係を持つようになりました。

そして、

実家を出て２ヵ月後の200◇年、Ａ子から別れを告げられました。
付き合いはじめた男性がいて、私より彼のほうが大切な存在になったので、
もう終わりにしたいということでした。

その直後から、Ａ子への、
今まで感じたことの無い強い執着心がこみ上げてきて、苦しみました。
実際に肉体的に胸の部分が苦しくなりました。

今までＡ子に言ったことの無い、
未練と執着をさらけだした告白メールを何度も送りました。

一方で、
「性恋愛教本」の影響で、私の今までの女性関係を全て振り返って、
相手への思いや出来事をひとつひとつノートに書き出していきました。



そこで気づいたことは、
私は今まで「別れ」というものを、
きっちりとしてこなかったということです。

また、いままで私がＡ子に苦痛を与えた出来事を、
ひとつひとつ振り返って、恐ろしくなりました。
自分にはＡ子を引き止める資格なんて全く無いと自覚しました。

しかし、胸の苦しみは、とても、この別れを受け入れられる状態ではありませんでした。


そんな葛藤のなかで、
「この別れを受け入れられなければ、
女性関係において、この先一歩も成長できない」

という思いが浮かんで、意識から離れなくなりました。


○月○日の夕方、疲れて仮眠して目覚めたとき、
体が冷えていて震えが止まらなくなり、
救急病院へ行って点滴を受けたのですが、
その夜から朝まで、体中が痛みと言うか何ともいえない苦しみに襲われて、
のたうち回ってしまいました。
その後、体が落ち着いてくると、
胸の苦しみも落ち着いてきたようでした。

私はＡ子との別れを受け入れました。
そしてそれによって、
自分の意識が以前とは何か変わったという感覚がありました。

____________

その後、私の中にある、「父への精神的な執着」がより明確に見えてきました。

というか、「それが問題であるという自覚」が、
「明確」になったという感じでしょうか。


また、いままでの人生の各場面で、
いかに父親の影響を受けてきたかがより明確に見えてきました。

それまでも、父親の強い影響を多少なりとも自覚していましたが、
どうしてもそこから逃れられない状態だったのが、
少なくとも「距離を置いて眺められる」状態になった気がしました。

実家とのつながりを持ち続けたままなので、
本物の「自活」とはいえませんが、
それでもこのように、私の内面の意識の変化が始まったのでした。

またその変化に促されて、
身の回りの整理への欲求が更に高まりました。


そこで、自分で買ったとはっきり解るもの以外は徹底して処分しました。


衣類（服・シャツ・靴下・パンツで自分で購入したもの以外全て）

布団（シーツは自分で購入したのですが、中身は実家提供でした）

本　（親の仕送りを受けてた学生時代に購入した本）

メールアドレス
　以前は実家の契約するプロバイダーのメールアドレスを使っていました。
　新しく契約したプロバイダーで別のメールアドレスを取得しましたが、
　以前のアドレスにも多少のメールが来るためそのまま使っていました。
　が、解約手続きをしました。


また、車を買い換えました。
以前の車は、父親が金を出したものです。

私の住むところでは車は生活必需品で、
私が◇の仕事をやめて◇へ帰り、
とりあえず母の車を借りて乗っていましたが、
すぐにでも車を買う必要がありました。

今まで車には全く興味が無かったので、
会社の車好きの人々の意見を聞いたりしながら、
自分なりにどんな車がいいか考えて、
中古車屋で予算内の目ぼしい車を見つけ、決めようとしていた矢先、

父が私の会社にやってきて、
「金は出してやるからこれにしろ」と某社の新車のパンフレットを差し出しました。
（父は私の職場に頻繁に出入りしています。）


会社の人々も居合わせる中、皆で、
「そりゃあ、新車のほうがいいよ。」
「金をだしてくれるって言うんだからこれにしちまえ」
などといったやり取りがあって、
結果、父の金で車を手に入れたのでした。

実はこのとき、
「自分の車くらい自分の金で買いたい」
「親に買ってもらった車に乗るなんて恥ずかしい」
といった気持ちがあったのですが、
「まあいいか」と引っ込めてしまいました。


この「まあいいか」という感覚によって、
如何に自分がズルズル流されてきたかが、
実家を出てから、よく見えてきました。

私の会社は仕事に個人の車を使う（その代わり手当てが出ます）ので、
自分の車に乗っている時間が割りと多いのですが、実家をでてから、
父の金で買った車に乗っているのがものすごく苦痛に感じられて、
自分の金で別の車を買いました。

前の車は下取りしてもらい、下取り金を父に渡しました。
その際も父に「いいよ、この金はお前が取っとけ」
などど言われたのですが、断りました。

_____________


食事に関しては、「自分の食事は自分で作るのが一番良い」へ向けて、
調理用具などを少しづつそろえていきました。

そして、時々は自炊するようにし、
また、現在付き合っている女性が料理好きなので、
家に来た際は一緒に料理をしています。

実のところ、
いままで「食」にあまり関心を寄せてこなかったので、楽しんでいます。


ところで、彼女の料理で驚いたのは、
味もさることながら、盛り付けが上手いことでした。
そこで得たコツがあったので、
母の誕生日に食器類を一式プレゼントして、
盛り付けのアドバイスをしてみたところ、
見違えるようにおいしそうな料理になりました。

それからは、料理の工夫に関して母とよく会話するようになり、
母も楽しんでいるようです。

梅の間のレシピも参考にしています。
「大根スープ」は簡単ながら美味くできました。
「和風クリームパスタ」は２度チャレンジしたのですが、
どうしても味が（私には）あっさりしすぎてしまいます。
（あるいはそういう料理なのでしょうか）

少しずつ自炊の割合を増やしていこうと思います。
また、先日洗濯機を買い、洗濯を自分でやり始めました。

_________

まだ完全な「自活」ではありませんが、
この１年での内面と環境の変化はとても大きなものでした。

いま「自分で自分の人生を生きる」という実感を味わっています。

そして、今の会社を今年いっぱいで辞めることにしました。


実のところ、
業界での私のキャリアは恵まれていて、
どこの会社に行っても食べていける経験と能力を身に付けられました。
（実際に引き抜きの話がいくつかありました）
しかし、そもそも◇の仕事というのは父の影響によるものでした。
いろいろ考えた末に、この仕事をやめようと決めました。

次の会社はまだ決まっていませんが、
以前から興味のあった◇の分野に行くつもりです。


以上、この１年で起きた内外面の変化は、
確実に無明庵の影響によるものです。
ありがとうございました。


___________________________________________________________


>>以下は、砂手からのメールです　(猫然)。


> 自分のカッコがつけられないような
> 最悪の状況に自分が千切られる。
>
> ◇さんはそれを、等身大でひとつひとつ経験されたのだなと、
> ご報告を読ませていただきました。
>
>
> 親は一様に「子供に良かれと思って」アレコレ言ったり、
> アレコレやったりするのは、問題のある親も、問題のない親も、
> 一緒でしょう。
>
> ただ、その「良かれ」は、子供自身が選び取っていってこそ、
> 子供の自立への道ですから、
> 『子供自身が考える良かれ』を聴く余地なく
> 『親の考える良かれ』が１００％になってしまい、
>
> あなたの父親自身がそんな自分へ「待った！」をかけることが、
> 全く無いというのは、とても問題です。
>
> それは、子供の自立を許さない、という以前に、
> はなから人間は自立をするものだ、
> ということを知らないのではないでしょうか？
>
> 親のおせっかい漬けから、身を起して立ち上がったばかりで、
> 自分が弱々しく感じられたり、
> 寒く心細い思いをされることもあるかと思いますが、
> これからは、それら全ての経験が、◇さんのものです。
>
> ◇さんにしか経験できない、◇さんそのものです。
> そうなると、経験すべてが、大切でいとおしく感じられます。
>
>
> 良かったですね。
>
> ご報告、ありがとうございました。
>
>
> 砂手




砂手 様

私のメールへのコメントありがとうございました。

砂手さんのコメントは、
変な言い方ですが、
ものすごく「リアルな言葉」だと感じました。
　
＞自分のカッコがつけられないような
＞最悪の状況に自分が千切られる。

という表現など、ものすごく的確で、ものすごくリアルに感じます。
いちいちもっともな表現で、素直にうなずいてしまいます。

また、

＞子供の自立を許さない、という以前に、
＞はなから人間は自立をするものだ、
＞ということを知らない

という砂手さんの言葉を読んで思ったことは、
私の父は、自分で自分の人生を切り開いてきた、力強い人間ですが、
傍から見て自立していることと、本人がそれに自覚的であることは、
別のようだということです。

自立の素晴らしさを実感していたら、
我が子のそれを阻害することは無いと思います。

これからも、
「私自身の考える良かれ」に向けて、
ひとつひとつ歩んで生きます。

ありがとうございました。


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以下は、購読者の方からのメールとそれに対する砂手からの返信です。

私に言わせれば、こうしたプロセスの方が、
正しい意味での精神世界です。

何も精神世界に分類されているような瞑想ごっこや、宗教や、
思想や、宇宙がどうのこうのと、そういうものに関わることで、
さも自分が、精神的な分野に関わっている人間であると、
「酔ったまま死にたい」人は、勝手にそうして戴くとして、


私や砂手は、その人が、どれだけ目の前の現実や事象に対して、
必要最低限以外の余計な知識を排した状態で、
本人自身が、まっこうから、問題に真面目に取り組んでいるかどうかしか
全く評価しません。

砂手や私が何度も竹の間で言ってきたように、
「真面目なフリ」と、本当の真面目さには、天と地ほどの香りの違いがあります。

そんな意味では、私と砂手は、最初からこの方にはエールを送っていた
のですが、報告を聞いて、ひと安心しました。

また、そもそも、ほとんどの情報は、
申し込み用紙に同封されていた、
その方の自分自身の事の説明の「仕方」(説明の内容ではなく)と、
筆跡だけで、判断しましたが、その判断のほとんどは、
結局は、その後にメールなどをやりとりしてみても、
最初に判断した、その通りの人でした。
よくも悪くも。

なお、購読者以外には、原則として現在、
メールでの相談は受け付けておりません。


　　　　　　　　　　　　　　　■

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初めてメールさせていただきます。

無明庵を有料購読させていただいている、◇と申します。
以前、茶の間でエールをいただたことがありました。
ありがとうございました。

いままでお礼もせず失礼しましたが、
あのエールは、日々、目の前の事に向き合っていく際の、
文字通りの励ましとなりました。

有料購読申込書に記載したように、
竹の間の記事による影響で、
昨年（２００６年）の１１月より実家を出て一人暮らしを始めたのですが、
それからもう１年経ちます。

この１年で私の意識も環境も確実に変わりました。
それらを振り返りがてら、ここに報告させていただきます。

_______________


まず、私には、ＡＣ問題で語られるような、
親子間での虐待の経験とか精神的な深い傷はありませんし、
両親と普通に仲良くしていますので、有料購読申込書には、
「親との間に特に問題は無い」と書いてしまいましたが、

私は父親が好きで、尊敬していて、そのことが
「父に認められるような人生でなくてはいけない」
「父が認めるような仕事しかしてはいけない」
といった考えとして、様々な価値判断において自分を縛っている、
という自覚は以前からありました。

また、これまでの人生の重要な選択の場面においては、
結果としてほとんど父親の助けやアドバイスに乗ってきました。
ちなみに父は◇の仕事をしていて、
私が今勤める会社は父の紹介で入りました。

私は、200◇年にそれまで勤めていた会社を辞め、
実家に帰り今の会社に就職しました。

それからはずっと実家で暮らしていたのですが、
漠然とながら、家を出たいという思いが浮かびました。

そして2006年の始めごろに、いくつかアパートを見て回ったのですが、
結局、そのときは決心するにはいたりませんでした。

その後、無明庵の本を読んだのをきっかけに、
竹の間の過去ログをじっくり読み進めていてたのですが、
「無自覚ＡＣ」関係の記事が私に鋭く突き刺さりました。
家を出ることが最優先であると確信しました。

アパートを決めて、いよいよ家を出ることを両親に告げたとき、
父は開口一番に「土地を買ってやるから家を建てたらどうだ」と言いました。

家賃を払うなんて後に何も残らないからもったいない、
だったら借金して家を建てて月々返済していたほうがいい、
土地は買い与えてやるから、という話です。

そしてこの「家賃を払うくらいならいっそ家を建てたほうがいい」という考えは、
一部の人達の間では、わりと合理的な考えと思われているようです。
ですからアパートを借りたことを上司達は口をそろえて、
「もったいない」と言いました。


私が、
「土地を与えてくれるというのはありがたい話だけど、そういったものはいらない。
　あなた方（両親）を嫌っているとかそういうことは一切ないけど、
　自立をもう一度やりなおしたいので家をでる」
といった趣旨の話をすると、

「親が与えるものを、子が、その価値を理解して、
　ありがたく素直に受け入れるのなら何の問題もないのではないか」
といった趣旨のことを言われたのですが、

「その考えは理解できるけど、とにかく今の自分には家を出ることが必要なんだ」
と断りました。
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ところで、
実家を出るに当って、「食事」と「洗濯」をどうしようかと悩みました。

東京で一人暮らしをしていた際には自炊をしていた時期もありましたが、
ほとんどが外食でした。

自炊は不慣れなので、
他の事が落ちついてエネルギーが向けられるようになるまで、
当分は外食になるであろうことは目に見えていていました。

また、洗濯に関しては、一人暮らしをしていた際には、
洗濯物を溜めてしまうたちだったので不安がありました。

「自活」というからには当然として、
実家に頼ることなく生活しなければならないわけですが、
自分の状況・能力を振り返って、
いきなり全てを自分でやろうとすることは、
逆に「地に足が着いてない」ような気がして、
結果、食事は毎月食費を払って実家に食べに行くという形にしました。

洗濯も母に頼むことにして、実家とのつながりを残すスタートにしました。
母と交渉して、食べに行くのは月〜金までで土日は要らないということで、
食費は月2万だけということに決めました。

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家を出てからすぐに大きな出来事がありました。
女性に振られたことです。

その女性のことを少し説明させていただきます。

私が振られた女性（仮にＡ子とします）とは知り合ってから◇年程たちますが、
くっついたり離れたりを何度か繰り返したのち、
２００◇年にプロポーズしました。

その際、私にはその女性とは別に肉体関係を持っている女性（Ｂ子とします）があり、
Ｂ子とは、以前にＡ子を巻き込こんだ騒動をおこして、
Ａ子を深く傷つけたことがありました。
それにもかかわらず、Ｂ子との縁を断てずにいました。

プロポーズ後、Ｂ子に「他の女性と結婚するので関係を終わりにしたい」と言って、
しばらく話し合いを繰り返していましたが、
Ｂ子がようやく「わかった」と受け入れてくれて、私がほっとした後しばらくしてから、
Ｂ子から「妊娠した」と告げられました。

私の中では、Ｂ子とは結婚するつもりは一切なく付き合っていましたが、
セックスの際は、逝きそうになった時点で初めてコンドームを装着し、
それまでは生で挿入しているという、
いつ妊娠してもおかしくないことをしていました。
私は頭が文字通り真っ白になりました。

（このとき混乱の中で、
　インターネットで妊娠について調べているときに、
　性と死のホームページに出会ったのでした。）

私は◇、Ｂ子は◇に住んでいましたので、それからは電話で話し合い、
日曜は直接会って話し合いを繰り返しました。

しばらくして、Ｂ子とのやり取りのメールをＡ子に発見されて、
Ｂ子とのやり取りだけでいっぱいいっぱいになっていた私は、
その後のＡ子からの連絡やメールには何も答えないという、
最低・最悪の態度をとり、
以前にＡ子を傷つけたときとは比べられないほどの、
深い深い苦しみを負わせました。


Ｂ子とは、２〜３週間の泥沼のやり取りを経て、
「流産した」という泣きながらの電話があり、
さらにその後、
「全部、嘘でしたごめんなさい」というメールを受け取って以降、
お互い一切の連絡はしていません。

Ａ子との関係もそこで一度終わったのですが、
何ヶ月かして、こちらからＡ子に連絡をとり、
また関係を持つようになりました。

そして、

実家を出て２ヵ月後の200◇年、Ａ子から別れを告げられました。
付き合いはじめた男性がいて、私より彼のほうが大切な存在になったので、
もう終わりにしたいということでした。

その直後から、Ａ子への、
今まで感じたことの無い強い執着心がこみ上げてきて、苦しみました。
実際に肉体的に胸の部分が苦しくなりました。

今までＡ子に言ったことの無い、
未練と執着をさらけだした告白メールを何度も送りました。

一方で、
「性恋愛教本」の影響で、私の今までの女性関係を全て振り返って、
相手への思いや出来事をひとつひとつノートに書き出していきました。



そこで気づいたことは、
私は今まで「別れ」というものを、
きっちりとしてこなかったということです。

また、いままで私がＡ子に苦痛を与えた出来事を、
ひとつひとつ振り返って、恐ろしくなりました。
自分にはＡ子を引き止める資格なんて全く無いと自覚しました。

しかし、胸の苦しみは、とても、この別れを受け入れられる状態ではありませんでした。


そんな葛藤のなかで、
「この別れを受け入れられなければ、
女性関係において、この先一歩も成長できない」

という思いが浮かんで、意識から離れなくなりました。


○月○日の夕方、疲れて仮眠して目覚めたとき、
体が冷えていて震えが止まらなくなり、
救急病院へ行って点滴を受けたのですが、
その夜から朝まで、体中が痛みと言うか何ともいえない苦しみに襲われて、
のたうち回ってしまいました。
その後、体が落ち着いてくると、
胸の苦しみも落ち着いてきたようでした。

私はＡ子との別れを受け入れました。
そしてそれによって、
自分の意識が以前とは何か変わったという感覚がありました。

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その後、私の中にある、「父への精神的な執着」がより明確に見えてきました。

というか、「それが問題であるという自覚」が、
「明確」になったという感じでしょうか。


また、いままでの人生の各場面で、
いかに父親の影響を受けてきたかがより明確に見えてきました。

それまでも、父親の強い影響を多少なりとも自覚していましたが、
どうしてもそこから逃れられない状態だったのが、
少なくとも「距離を置いて眺められる」状態になった気がしました。

実家とのつながりを持ち続けたままなので、
本物の「自活」とはいえませんが、
それでもこのように、私の内面の意識の変化が始まったのでした。

またその変化に促されて、
身の回りの整理への欲求が更に高まりました。


そこで、自分で買ったとはっきり解るもの以外は徹底して処分しました。


衣類（服・シャツ・靴下・パンツで自分で購入したもの以外全て）

布団（シーツは自分で購入したのですが、中身は実家提供でした）

本　（親の仕送りを受けてた学生時代に購入した本）

メールアドレス
　以前は実家の契約するプロバイダーのメールアドレスを使っていました。
　新しく契約したプロバイダーで別のメールアドレスを取得しましたが、
　以前のアドレスにも多少のメールが来るためそのまま使っていました。
　が、解約手続きをしました。


また、車を買い換えました。
以前の車は、父親が金を出したものです。

私の住むところでは車は生活必需品で、
私が◇の仕事をやめて◇へ帰り、
とりあえず母の車を借りて乗っていましたが、
すぐにでも車を買う必要がありました。

今まで車には全く興味が無かったので、
会社の車好きの人々の意見を聞いたりしながら、
自分なりにどんな車がいいか考えて、
中古車屋で予算内の目ぼしい車を見つけ、決めようとしていた矢先、

父が私の会社にやってきて、
「金は出してやるからこれにしろ」と某社の新車のパンフレットを差し出しました。
（父は私の職場に頻繁に出入りしています。）


会社の人々も居合わせる中、皆で、
「そりゃあ、新車のほうがいいよ。」
「金をだしてくれるって言うんだからこれにしちまえ」
などといったやり取りがあって、
結果、父の金で車を手に入れたのでした。

実はこのとき、
「自分の車くらい自分の金で買いたい」
「親に買ってもらった車に乗るなんて恥ずかしい」
といった気持ちがあったのですが、
「まあいいか」と引っ込めてしまいました。


この「まあいいか」という感覚によって、
如何に自分がズルズル流されてきたかが、
実家を出てから、よく見えてきました。

私の会社は仕事に個人の車を使う（その代わり手当てが出ます）ので、
自分の車に乗っている時間が割りと多いのですが、実家をでてから、
父の金で買った車に乗っているのがものすごく苦痛に感じられて、
自分の金で別の車を買いました。

前の車は下取りしてもらい、下取り金を父に渡しました。
その際も父に「いいよ、この金はお前が取っとけ」
などど言われたのですが、断りました。

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食事に関しては、「自分の食事は自分で作るのが一番良い」へ向けて、
調理用具などを少しづつそろえていきました。

そして、時々は自炊するようにし、
また、現在付き合っている女性が料理好きなので、
家に来た際は一緒に料理をしています。

実のところ、
いままで「食」にあまり関心を寄せてこなかったので、楽しんでいます。


ところで、彼女の料理で驚いたのは、
味もさることながら、盛り付けが上手いことでした。
そこで得たコツがあったので、
母の誕生日に食器類を一式プレゼントして、
盛り付けのアドバイスをしてみたところ、
見違えるようにおいしそうな料理になりました。

それからは、料理の工夫に関して母とよく会話するようになり、
母も楽しんでいるようです。

梅の間のレシピも参考にしています。
「大根スープ」は簡単ながら美味くできました。
「和風クリームパスタ」は２度チャレンジしたのですが、
どうしても味が（私には）あっさりしすぎてしまいます。
（あるいはそういう料理なのでしょうか）

少しずつ自炊の割合を増やしていこうと思います。
また、先日洗濯機を買い、洗濯を自分でやり始めました。

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まだ完全な「自活」ではありませんが、
この１年での内面と環境の変化はとても大きなものでした。

いま「自分で自分の人生を生きる」という実感を味わっています。

そして、今の会社を今年いっぱいで辞めることにしました。


実のところ、
業界での私のキャリアは恵まれていて、
どこの会社に行っても食べていける経験と能力を身に付けられました。
（実際に引き抜きの話がいくつかありました）
しかし、そもそも◇の仕事というのは父の影響によるものでした。
いろいろ考えた末に、この仕事をやめようと決めました。

次の会社はまだ決まっていませんが、
以前から興味のあった◇の分野に行くつもりです。


以上、この１年で起きた内外面の変化は、
確実に無明庵の影響によるものです。
ありがとうございました。


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>>以下は、砂手からのメールです　(猫然)。


> 自分のカッコがつけられないような
> 最悪の状況に自分が千切られる。
>
> ◇さんはそれを、等身大でひとつひとつ経験されたのだなと、
> ご報告を読ませていただきました。
>
>
> 親は一様に「子供に良かれと思って」アレコレ言ったり、
> アレコレやったりするのは、問題のある親も、問題のない親も、
> 一緒でしょう。
>
> ただ、その「良かれ」は、子供自身が選び取っていってこそ、
> 子供の自立への道ですから、
> 『子供自身が考える良かれ』を聴く余地なく
> 『親の考える良かれ』が１００％になってしまい、
>
> あなたの父親自身がそんな自分へ「待った！」をかけることが、
> 全く無いというのは、とても問題です。
>
> それは、子供の自立を許さない、という以前に、
> はなから人間は自立をするものだ、
> ということを知らないのではないでしょうか？
>
> 親のおせっかい漬けから、身を起して立ち上がったばかりで、
> 自分が弱々しく感じられたり、
> 寒く心細い思いをされることもあるかと思いますが、
> これからは、それら全ての経験が、◇さんのものです。
>
> ◇さんにしか経験できない、◇さんそのものです。
> そうなると、経験すべてが、大切でいとおしく感じられます。
>
>
> 良かったですね。
>
> ご報告、ありがとうございました。
>
>
> 砂手




砂手 様

私のメールへのコメントありがとうございました。

砂手さんのコメントは、
変な言い方ですが、
ものすごく「リアルな言葉」だと感じました。
　
＞自分のカッコがつけられないような
＞最悪の状況に自分が千切られる。

という表現など、ものすごく的確で、ものすごくリアルに感じます。
いちいちもっともな表現で、素直にうなずいてしまいます。

また、

＞子供の自立を許さない、という以前に、
＞はなから人間は自立をするものだ、
＞ということを知らない

という砂手さんの言葉を読んで思ったことは、
私の父は、自分で自分の人生を切り開いてきた、力強い人間ですが、
傍から見て自立していることと、本人がそれに自覚的であることは、
別のようだということです。

自立の素晴らしさを実感していたら、
我が子のそれを阻害することは無いと思います。

これからも、
「私自身の考える良かれ」に向けて、
ひとつひとつ歩んで生きます。

ありがとうございました。


______________________________________________________________

★ . 　　

【セックスの社会学-その1】


●これを語りだしたら、その事例は、キリがありません。

別に性犯罪、または性犯罪ではないが、動機部分に性意識の歪みを
もった形での、別の犯罪になっているもの、

あるいは、もっと日常の中では、ゾンビや、人間モドキに見られような
頭の悪すぎる迷惑行動や、論理破綻や、感情の不安定さなど、

ある意味で、皆さんが想像しているよりも、遥かに多くの弊害が、
セックスをきちんと消化しておらず、真面目に学んでもおらず、
セックスをきちんと、本当に心から楽しんでもおらず、

セックスをただの夫婦やカップルの絆の手段であるとか、
異性を落としたり、ヒモになるための手段として扱う下種がいたり、
そしてまた、単なる性的衝動のはけ口としてしか考えられない多くの者、
さらには、精神世間馬鹿の者は、ろくに普通に相手に満足したオーガズムも
経験させられないくせに、屁理屈だけのマッサージやセックスで
自己満足しているだけ。


■セックスの不満というのは、私が見るかぎり、
ほとんど全ての人に内在しています。

私は今までに、セックスにおいて、きちんとそれが性格や生き方や、
その人の人生に何ひとつも影を落としていないという人を見たことが
ほとんどありません。

この一生の中で、自分が付き合った女性以外で、
満足した性を経験している人というのは、男性でも女性でも、
現実世界では、よくて片手の数ほどに過ぎません。

ネット上では、嘘が全くつけないのがセックスという分野ですが、
そこでも、本当にセックスについて経験的に解っている人は、
片手の数以下しかいませんでした。

ただのイカせ屋など、世の中にはいくらでも居ますし、
また、最近の性情報の開放によって、
最低限のオーガズムぐらいは、経験させられるようになった男性も
20年前よりは、「少しは」増えたはずです。


■しかし、セックスというものに対する不満というのは、
実は、かなり深刻なもので、ほとんどの人は、その自分の不満に
全く無自覚か、または満足しているという思い込みの中にいます。

ちょうど、砂手が、梅の間に、私とのセックスの少し変わった側面の
経験談を投稿していますので、参考にされてもいいですが、

私は決して、高度なオーガズムを経験しろとは言いません。
「性のレシピ」や「性恋愛教本」を読めば解るように、
ここまでは絶対に、女性は経験しておきなさい、そして男性も経験しておきなさい、
という、人間として歪んだ人格にならないための、
「最低ライン」は明確にしてあります。


■さて、今回話すのは、
実はセックスに向き合うときの不満というものは、
「何段階もある」という話です。

そして、その各段階における不満により、
下手をすると、それは犯罪に繋がることもよくあるという話です。


**********************************************************

皆さんの中で、まずは、最初に「男性」を中心にまず話を進めますと、

幼いころに、皆さんは、女性の全裸に憧れたことがあるでしょう。

裸族の原住民などてないかぎりは、現代的な社会で、
子供が最初に興味を持ち、それが「不満」として生育するのは、
「女性の裸体をみたい」という欲求です。

これが、いい大人になっても、まだこんな最低限の欲求すら
きちんと満たされていなくて、
ネットや雑誌では見られても、現実の女性の裸体にきちんと接していない、
そういう大人が、覗きに走ることがあるわけです。


■次に、女性と現実に付き合ったとしても、なかなかセックスを
許してもらえない、といった形の「不満」が蓄積することがあります。

これはのちに、結婚したはずの夫婦においても、
たびたび生ずるものですから、深刻な問題のひとつです。

性恋愛教本だかに書いたと思いますが、
私は20代の後半に付き合った女性と、ブティックホテルへいっても、
挿入だけは、まる2年間、痛みを理由に拒まれた経験がありますので、
そうした、挿入以外のプレイはすべてありなのに、挿入だけが
抑圧されるという経験をしたことがあります。

そこで私は、完全に開き直って、挿入以外の技を磨きに磨くことに
徹して、そのときの経験は今でも私の技の一部に完全になっていますから、
非常に良い、我慢経験でした。


しかし、普通の男性ならば、そんなことは我慢できないでしょうから、
ベッドインしているにもかかわらず、挿入が出来ない状況に置かれれば、
かなりの不満を蓄積することになります。


●次に、性の不満として生じやすいのは、コンドームです。

皆さんは、コンドームを避妊法として当たり前に使っていますが、
コンドームというものは、あきらかに、男性側に、
コンドームなしで、射精したいという不満を蓄積します。

セックスが出来ればそれでいいというわけではなく、
人間というのは、常に自然な形でのセックスや、
あるいは、もっと上があるのであれば、そのセックスをしたくなるものです。

コンドームなしのセックスへの要求は、実は無自覚なだけで、
女性の中にもきちんと内在しています。


■しかし、これが阻害されると、性の不満は、歪んだ形を取ります。
よくあるのは、「中出し願望」に頭がとりつかれることです。

よく極端な「酒飲み」が、酒を飲んでいないときには、
しょっちゅう酒のことを考える「癖」がついてしまっているように、

人間というのは、不満があると、
不満の部分に対する思考に、しょっちゅう頭の中を占領されています。

ですから、どこかで、手を打てるセックスを完全に経験しつくさない
かぎりは、男も女も、常に生活の中で、無自覚に、
性にまつわる不満を、言動として周囲に知らずに、ばら撒いています。

私は、インドのラジネーシが、「トイレの心理学者」と皮肉った、
フロイトほどには、なんでもかんでも、人間の行動学と性を
こじつけることは、決してしませんが、

それでも、人間の社会行動の裏に、セックスの不満が要因として
あるのは、明確な事実であることは、ここ30年の人間観察の結果
あきらかでした。


●男性の場合の「セックスの不満」を要約すれば、
ようするに、まだ出来ていないことというのがある限りは、
その自分の未熟な性へのコンプレックスと、願望は、
四六時中、頭の中にあるということです。

そして、それは創作性などに結びつくことはほとんどなく、
歪んだ形の、言動になることがほとんどです。



■さて、では女性の側の不満となると、
男性のように、セックスのさまざまな側面での満たされない不満が、
「覗き」「レイプ事件」「下着泥棒」といった形を取ることは、
女性の場合には、決してなく、

女性が持つセックスの最大の不満とは、イケないことです。

これをどう誤魔化して「でも彼は優しいから」と言ったところで、
セックスでイケない女性は、私に言わせれば人間として、失格です。

そしてそうしてしまった相手の男性も、少なくとも、
それでは女性と付き合う資格はありません。


■最近では、なんとかかんとか、口や手でイカせることの出来る
男性も増えましたが、挿入できちんと女性をイカせられる男性は
まだまだ少ないです。

だからこそ、挿入で、コンドームなしの避妊法、あるいはピルを薦めて
最低限、セックスに双方が不満を残さないための方法を私は
三冊の本で書き尽くしました。


ところが、少々厄介なのは、
最近では、毎回セックスで、なんとかイケるようになった女性も
少しは増えたようですが、
このオーガズムというものには、レベルがあります。

従って、女性は、どこか自分が理想とするセックスのオーガズムを
経験できないかぎりは、かなり老いるまでは、
一生、その不満は人生の中で続きます。


■たとえ、毎回のセックスで、一回はイケるという女性でも、
実は、とめどもなく続くオーガズムがある事を知ったり、
失神するようなオーガズムがあることを何かで知ったり、
または、梅の間のログにまとめたような、
最高のレベルまでは、段階が数段階あることを知れば、

「自分は、それを経験していない」という劣等感を持ってしまうわけです。

また男性はかなり身勝手な存在であり、
自分がある程度の性的な勝ってな満足を出来ればいいと思う人がいて、
女性の不満と、強欲さを満たすことに徹底して研究と努力をするといった
私のようなことをする人は、ほとんどいません。


もっとも、私がこうなった原因、というよりも、
自然にそうなった理由には、過去生で、私が沢山の女性たちから
たいへんに愛された「ある(非人間の)存在であった」ことが原因なのですが。

その時の経験の記憶から、私は今回の生で、
女性の性経験を、この上もなく完璧な女性経験に出来る方法を
完成できたわけです。


■さて、いずれにしても、
男性でも、女性でも、セックスというものは、
本当に、100%の満足をしているかと各自が自問を突き詰めてゆくと、
どこかに、かならず、不満要素という「虫食い穴」があります。

私の経験では、最も困難なセックスとは、
夫婦または、ずっと同居しているカップルが、
セックスを常に楽しめるかどうかです。


愛人とか、恋人といった関係は、
年に数回、数ヶ月に数回、または月に数回、または週に一回など、

別別の生活圏から、都合の良いときだけに付き合えばいいという
「距離」がありますから、
セックスも、そこそこは問題は生じないこともあります。


しかし、24時間共に生活をする異性との間で、
セックスに全く問題を生じないという夫婦やカップルは極めて
希少価値があります。

私と砂手は、そのうちの一カップルであると思います。


■愛人とか恋人の場合には、都合のよい距離感を
相手と保てますから、二股でもしていないかぎりは、ある意味では楽です。

しかし、夫婦なのにセックスも毎回ちゃんとしている、
という人達は、私は皆無ではないものの、ほとんど見たことがありません。

難易度としては、恋人のセックスよりも、
夫婦のセックスの満足の方が上です。

愛人や恋人とのセックスをどうこうするという事などというものは、
ある意味では、簡単なのですよ。

この世で、最も難易度が高いのは、
ずっと同居している伴侶との「ライフセックス(セックスライフではない)」が、
円満であることです。

これは、マンネリ化や、飽きという問題をも含めて、
通常は、「本当に難しい課題」なのですから。



●芸能人でいうと、私が見て、唯一、芸能界で、
このカップルは、良いセックスをしていると思えた人というのは、
やはり、女性が魅力的で、上品なセクシーさに輝いています。

なんとか姉妹のような「下種」のセクシーさではなく、
さりげないが、非常に上品な色気があるわけです。

私が見たかぎりでは、「高橋ジョージ夫妻」は、その珍しい夫婦の一例です。



　　　　　　　　　　　　　　■


なお【女性の経験できるオーガズム】には、
どういう種類があるのかは、
以下の過去ログを参照してください。

http://www.mumyouan.com/k/?U1170




次回は、ネット上のコメンテーターとか、
芸術家とか、あるいは武術家とか、または精神世界ヅラさげている人たち、
実名は出しませんが、そうした人たちの中にある、
性の不満の歪みが、どう、文体に現れているとか、
また、犯罪者の場合の事例なども、書いてみたいと思っています。


続く・・・・

____________________________________________________________

★ . 　　

【セックスの社会学-その2】

●前回は、ざっとセックスに対して持っている、各自の不満の
種類によって、それが精神的な歪みや、言動の歪み、
さらに犯罪へと発展することが多いことを述べましたが、

今回は、もう少しこのことについて補足します。


●たとえば、私なども、中学生、高校生の思春期の時期を
思い出しますと、大小の犯罪行為にあたる、
「覗き」「痴漢」「下着泥棒」「レイプ」といった「脳内妄想」のうち、
レイプや下着には全く興味ありませんでしたが、
覗きや痴漢といったことについては、頭の中では、
その幼いころの人格の中では、妄想をしたことはあります。
むろん行為には及びませんが、脳内のみでの「妄想」をした覚えはあります。

では、その妄想は、果たして私がその当時に、
満足できるセックスを誰かと共有できていたら、生じたものかどうかを
今自問すると、それはあり得ません。

つまり、実際に行動するかどうかを別にしても、
どういう種類のあなたの「性的妄想」であっても、
それをよく自分で観察すれば、自分の性的不満の所在を突き止めることが出来ます。

常にそれは、願望が満たされないことによるものですが、
ただし、世間によくある「次のケース」に注意してください。


家族や恋人がいる男性が痴漢で捕まるケース

みなさんが、もしもワイドショーなどの、
馬鹿コメンテーターのような単細胞的な頭で考えれば、

「どうして、奥さんや恋人がいるのにそんなことを」となるでしょう。

しかし、ここでの問題(原因)は、
その奥さんや、恋人がいたからこそ、
そういう男性は犯罪行為に至ってしまう、というのが真実なのです。


●言うまでもなく、その付き合っている恋人や、結婚している自分の奥さんでは、
決して満たされない種類の願望がくすぶっているからこそ、
そうした痴漢や犯罪をしてしまうわけですが、

実は、それだけではなくて、その相手の奥さんや恋人の女性が、
その男性のコンプレックスや、欠点や、妄想や犯罪性を「助長している」
というケースがほとんどです。

一例として、奈良の女児殺害事件の小林受刑者は、
記憶違いでなければ、当時か、またはそれ以前に、
きちんと成人女性との付き合いがあったはずです。

しかし、単に女性関係があるとか、結婚して家庭を持っているだけでは、
本人の性的不満は解決されないどころか、
多くの場合には、それこそが逆に原因や素地となって、
性犯罪にいたるケースが圧倒的に多いのです。

そういえば、砂手が高校生のときに、2度ほど痴漢に遭ったとき、
相手の男性は、「家庭を持っているらしき年代の」
サラリーマンだったと言っていました。

つまり、奥さんとの関係というものが、逆にその男性を
性犯罪に駆り立てたり、そこまでいかない場合には、
性的妄想にふけったり、エロサイトを見たりすることに繋がります。


●では、どうしてそのような性生活しか、相手の異性と築けなかったのか
という原因は、
それは、そもそも、相手を選んだその人自身に原因と責任があります。

小林受刑囚を例としてあげるのは、少し飛躍しますが、
ああした典型的な虐待を受けたり、また幼少期にACであった場合には、
どうしても、思春期や成人してから自分が選ぶ異性というものが、
かならず、その自分の問題点をよりクローズアップするような
存在になります。

つまりお互いの良きところが引き出されるのではなく、
付き合うことで、より人生に不満を蓄積する結果となることが、
ACの人たちが選び取る恋愛の相手との間に必ず起きます。

つまり「選ぶ目そのものが、既に焦点が狂っている」ので、
そういう人は、結婚しても、破局して離婚します。

しかし、離婚しても原因に視界が及んでいないので、
何度も同じような相手を選んだり、腐れ縁が続いて同じことを
馬鹿のように繰り返します。


●自分がまともでなければ、自分に必要で有益となる異性など、そもそも
選別すら出来ないという確たる法則がここにはあります。

それゆえに、性犯罪をしたり、または脳内妄想で、
何かの満たされない性妄想をしてしまうという場合には、
程度は、大小あるでしょうが、
皆さんは、よくご自分を観察し、自己分析してみて、

それが良いか悪いか、犯罪であるか否かは、
そこではいったん別問題にして(つまり罪悪感を介入させずに)、
どういう種類の性的願望が、まだ満たされていないのかということを
深く自己観察すること、

そして次に大切なのは、どうしてそうした妄想をするかの原因を
自分の中に深く探ることです。

そうすると、結果として、
もしも正常な正常状態と、正常な性経験を経てきたのであれば、
絶対に、おき得ない性的願望があります。

ひとつ、それはレイプ願望。
ひとつ、それはサドの願望。
ひとつ、それは14歳を下回る相手への極端なロリコン願望。

いわゆる生殖構造からすれば、はみ出すような範囲への願望と、
暴力性を含むプレイ、これは「マンネリ防止だとか」そういう
どんな理由、言い訳をつけようが、
まともな性経験をしてきた人には、決して生じない妄想と願望です。

ですから、そうした願望が自分の中にある場合には、
否定を絶対にせずに、まずある事を認めたうえで、
それが発生している「別の原因」を探ることです。
それは必ず、あなたの家族関係の中に多くが見つかるはずです。


●レイプ願望というものは、実は本能レベルでは
人間がまだ野蛮だったころの名残と言えなくもありません。

動物においては、選ぶのはメスであり、オスの側が
自分を美しく見せるという求愛行動を経て、同意の上でセックスとなる
わけですが、

察するに、古い時代の男性中心になった以後の人間社会では、
強姦などが当たり前であった時代もあったことでしょう。

精子戦争の著書で知られる、「キラー精子」がなぜ存在しているかという
ひとつの根拠として推測されるのは、

それは女性の中に、浮気願望があったり、
複数の男性の精子の中から、より優秀な精子を選別するために存在した
というよりは、

むしろ、女性が古い時代には、体力の差などから、
強姦されるケースが多かったためと推測されます。

つまり女性が積極的に複数の男性と性交渉を自ら欲したというよりは、
レイプ行為がまかりとおっていたことが原因で、
必然的に、異なる精子同士が「同時期に、膣内で争う必要」が生じたのかもしれません。

●しかし、そうしたことから、私達は進化をして変化をしたのですから、
もはや、そうした行為は必要ありませんし、
何よりも、強姦などは、女性が性の喜びをきちんと経験することには、
ひとつの寄与もしないものであり、百害あって一利なしの「愚行」です。

おそらくは、もっと人間の進化が進めば、キラー精子やプロック精子というのは、
不要となって、男性の精液の中からは、なくなってゆくかもしれません。
ただし、これは一夫一婦制が正しいということではありません。

少なくとも、同時期に2人の男性の精子を受容するような必要が
女性になくなるということです。


●さて、話を戻しますが、

「満たされない性的願望」というものには、
思春期の幼い、ごく自然な範囲の、かわいらしい願望から始って、
いい大人になっても、まだ同じような願望が満たされていなかったり、
または、伴侶を変えても、全く満たされないままに、
取り残されたままの願望を、心の中に持っている人達を
私は沢山見てきました。

一見すると性的に満足のゆく生活をしてると言っている人達でさえもです。


●人間の「性」の抱えている不満の問題というものは、
食に対して人間が持つのと同質であるぐらいに、
実は、心理的な死活問題にも直結しており、

食において、私達が、ごく正直に食事がなけば「飢えたり」、
また、同じものばかりを食べれば、不満が出たり、
あるいは、マズすぎる食事には、不満が出たり、
または、腐った食事は食べられないように、

全く同様に、セックスにも、

セックスに正直に飢えるのであり、
セックスが単調であれば正直に飽きるのであり、
セックスがあまりにも不快なものであれば、不服を言うものであり、
腐った人格の人間とのセックスは、出来ないと拒否する、

全く、それは食事と酷似した、日常当たり前の大問題なのです。

ただ、その飢えの「時間的な周期」が、食事のように毎日ではないだけ
の話です。

女性においては、排卵と同期する形でその飢えは起きますし、
男性にも、特定の周期があるはずです。

性に対する管理と、性生活に対して、それを徹底して、
自分について知る機会に出来ない人は、
自分の望む相手、または本当に自分に利する異性などには、
決して出合えることはありません。

数や回数や人数ばかりこなしたところで、
セックスというものは、決して卒業できません。

卒業できない人は、男性でも女性でも、
いつまでも、60歳を過ぎて、老いてもなお、
自分が経験できていないセックスの妄想に
取り憑かれたままとなっています。

それは性的な行為が生殖力の低下とともに無くなってゆくその分が、
性格の悪さや、ゾンビ化した言動として、飛び火します。
(つまり、良い歳の取り方が出来ないということ。
そういう人は、大抵、ゾンビじじいや、ゾンビばあさんになっている。)

私が、良い感じの上品なお年寄りだなーと感じた、数少ない人達は
話を聞くと、大抵の場合において、良い恋愛と結婚生活を旦那さんと
過ごしてきたケースばかりでした。



●とにかく、人間に生まれたときに、
最も影響するものが、親です。

その次が、その親の影響を受けた状態で、
自分の伴侶を選んだ場合のその後です。

これを途中で修復するには、
低レベルの、モラルやら、陳腐な人生観や、精神世界の知識ではなく、
徹底した、自己分析が、自分によってなされねばなりません。

それは決して、他人やカウンセラーに依頼してはなりません。

皆さんが、それを自分で出来るために、
私は「性恋愛教本」を書き上げたのですから。


その中でも、特に重要なのは、
相手のことを自分は「どう定義しているのか?」という
あの「自問チャート」です。

それ以外にも、まだまだ本では語らなかった、
本当に、まっとうな恋愛だけを経験出来る恋愛術にまつわる話は
多くあるのですが、

それはまた別の機会に、竹の間の有料文か、または茶の間で書きます。




　　　　　　　　　　　　　　●

★ . 　　

いつも気楽に書いているので、
「落書き」にかけて、今後は「楽書き」ということにしました。


ここ一週間で、だいぶいい感じの紅葉になりました。
















________________________________________________________


●気楽とは言いましても、ずっと説明してきたように、
ある意識状態にならないと筆を決して置きませんし、
そうなったとしても、何十枚も書き損じることがあります。

しかし、それはたとえば、本に挟んだり手裏剣のオマケに書を
同封するといったときに多いです。

つまり不特定多数で、誰のところにいくかわからない書というのは、
ほとんどの場合には、「まー、ぎりぎりで合格か?」といったものに
なります。

●ところが、誰にあげるのか相手のことがよく別っている場合には、
ほとんどのケースで一度も失敗したこともなく、
一度も、気にいらない書になったことがないというのも
不思議というか当然で、面白い現象です。

もともと私は自己表現のために書を書いているのではなく、
そこに受け手がいる場合に、その人の現状および、
その人に必要な要素を、補足するために書を書いているものですから、

相手に対する、なんらかのとっかかりがないと、筆が自在には動きません。

●今回の楽書は、そういう意味では相手のこと、
とくにその人の雰囲気がよく把握されていたので、
湧き出すように、どんどんと書けました。

ようするに自分で自己満足のために書くというのではないので、
「状況」がそこに必要になるわけです。

●今回のものは、他人にプレゼントするためのものだったので、
いつものような書きっぱなしではなくて、砂手に手伝ってもらって、
半紙にすべて「裏打ち」をしました。
書きっぱなしだと、どうしてもシワになるものですから。

霧吹きで水を吹いて一度全面を伸ばしてから、
そのあとで糊で台紙に貼ると長期保存が出来ます。



●いっときは、大予言に、裏打ちまでしたものを、一枚500円ぐらいで
皆さんが気軽に買えるように、納品しようかと思ったのですが、

やはり、誰に向かって書いているのかが必要になる私の書き方の場合には、
誰に向かってでもなく書くということはうまく出来ないようです。


●でもって、他人にあげるという前提で書いたものに限って、
とっておきたくなるほどいいものが書けるのですが、

言うまでもなく、どんどんあげてしまっていますので、
手元には、自分の意識基準で見ると、
ややそれよりも、少しだけ落ちる作品だけが残っています。

中には面白い字になったので、とってあるものもあります。

市販されている、手裏剣の動画のうち4時間以上ある「投剣術」の
DVDの中では、何回か書を書くところが出てくるのですが、
その時に使ったオリジナル作品だけは、まだうちに保存してあります。


_____________________________________________________________


■最近、あまり更新をしないのは、
ひとつには、個人的な分野でやや忙しいこともありますが、

もうひとつは、竹の間の消化速度が間に合っていないことです。

以前のように、何千人という不特定多数の人を相手にする場合には、
話題というものは、無尽蔵に沸いてきますが、

今回の購読テストのように、読者を極端に限定した場合、
その人達が、私が購読分の初期に書いたものすら、
まだ消化されていない場合には、次の事を書いても無駄だからです。


●一部の人、つまり具体的に自分の問題点が明確化している人とは、
複数のメールの往復がありますが、ほとんどの場合にはそうではありません。


またこれも、いつものように、明確化したフリをしているだけの人には
基本的に私は返信もしませんので。


前にも言いましたが、いいかげんに、フリで自分を誤魔化すのを
やめて、万事に正直にならないと、
購読などしている意味が全くありませんが、このことももう言う気が
ありません。

世間では来年に起きるセパレートは、私のところでは、
既に秋以後には、そのプログラムの進行が順調に進んだので、
今では、ごく一部の人としか、メールや個人的な接触はしていません。

時間とともに、もっとその傾向が強まるとともに、
私や砂手から逆エールを送った人に対しては、
個人的なアドバイスを徹底するとともに、

問題の自覚のない人には、その人がどれだけ困っていようが、
全く関心のかけらも向かないといった状態になっています。


以前ですと、「馬鹿にも親切、無明庵」のキャッチフレーズでも
出てきそうなほど、本当にゾンビまる出しの人にまで、
いちおうの、精一杯の対応もしましたが、それは今後皆無になります。

私にも、残った寿命という予定がありますので、
あまり他人の問題に、、、、
というか、正しく言うと、地球の人達の問題にばかりかまけても
いられないものですから。

たまに、アルバイトでヘンな仕事を「非人間」に頼まれるのですが、
それは地球とは、「全く利害関係がない、関係のない仕事」の話なので、
説明する意味もなく、人間には、全く何の役に立たない情報なのです。




　　　　　　　　　　　　　　　■

とはいえ、別に無関心というのが、
皆さんの世界では、トレンディーなわけではないので、
こういうことをすぐに真似て「無関心ごっこ」や「他人の問題に無関心」
とか、「誰も助けない」真似事で、自己満足するのが
精神世界の人達の中の、最低のレベルにいる人達の最大の特徴ですが、

皆さんは、そんなことしている場合ではなくて、
残った時間を、めいっぱい、他者と関わることで自己を見る機会にしてください。

私においては人生の大半の時間を、他者の問題に、
徹底して時間と労力を費やしてきたので、

私個人においては、それはもう終わりつつあるという、
単なる「私個人の周期的な問題」なのですから。

他人の「模倣」などする暇があったら、自分の問題に集中することです。


何がその人にとっていいのか、どういう道が必要なのか、
それは私は、「個別」のメールでしか書きません。

竹の間に書かれることのうち、皆さんに関係する、
「世界全体の動き(霊的な風向きのようなもの)」として、
指針や、参考になる部分は、購読手続きを開始した以後のここの
「過去ログ」には多くありますが、
今後は、そういうものは、次第に減ります。

全体に役立つものよりも、一個人にしか効力を持たない問題を
個別に示唆する方法が、もっとも時間的に無駄のない方法であることは
昔から、当たり前のことですから。

ただし、それは「個性が明確な人」に限ります。

そもそも、自我も確立されていないで、
誰か他者の考えの寄せ集めで頭の中の大半が汚染されていて、
集団や、小組織や、あるいは夫婦で群れて行動しているような人間には、

せっかくの個人的なアドバイスも、すべて無駄になるからです。



_________________________________________________________________

★ . 　　

【古書大予言は閉店しております】


●事後報告になりますが、
古書大予言は、18日に既に閉店しています。

ずっと前から閉店の予定は、聴いていたのですが、
特に、竹の間で報告することでもないと判断して、
書きませんでした。


●閉店の最も大きな理由は、大予言を経営されてきたご夫妻の
親類の方の「介護」の為です。
その介護のための時間がどうしても必要なために、
書店の方の仕事をカットする方がいいという結論によるものです。


●私もお世話になりながら、知らなかったのですが、
大予言は、約15年前に出来た書店だったようです。

もっと古くから中野ブロードウエイにあった老舗なのかとずっと
思っていましたが、意外と、新しいお店だったのですよね。

なにせ、「書泉グランデ」なんか、私が高校生の時から、
通い詰めていましたから。

最近、知ったのですが、
渋谷の大成堂?だったかは、無くなったようですね。

ガクラン着て、よく行きました。
あそこも、けっこう宗教関係と、心理学関係が
品揃えが多かったものですから。



●閉店間際の一ヶ月の間に、無明庵の商品の格安セールでも
しようかと私も思ったり、
閉店記念に、私の「書」の叩き売りでもしようかと、
少し、考えたのですが、

そういうことはせずに、
静かに、人知れずに閉店するのが良いと判断して、
何もしませんでした。


●というわけですから、原価に近い金額での手裏剣の提供とか、
書とか、座具とか、大予言さんを通じてしか販売しなかったような
特別なアイテムは、今後、一切、無明庵からは配布されません。



　　　　　　　　　　　　　　◆

今、みたら、
ひさびさに、梅の間に、砂手が、投稿をアップしてあるようです。


私の方でも、これから、購読分の「茶の間」にでも、
ひさびさに何かお気楽な雑談でも書いてみようかと思います。


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同じ「中野がらみ」というわけではないですが、

中野の学校でスパイ教育を受けた小野田さんがテレビでやっていた
対談で、面白いエピソードありました。
いうまでもなく、あのジャングルから帰還した、元日本兵の小野田さんです。

中野といえば、私の母も、戦時中に女学生のお手伝いとして軍の施設で
働いていたことがあったそうですが、


小野田さんが受けたスパイ教育というのが、とてもよく出来ていて、
上官と、戦争そのものについての論議や、
私の聴き違いでなければ、戦時中であっても、天皇についての論議なども
自由にやっていたそうである。

それが批判的なものであったのか、疑問符のようなものであったのかは
分からないが、いずれにしても、
そのスパイ学校の中では、
上官と、その頃の世間では全く不可能なはずの内容の
「自由な論議」がなされていたらしい。


これは、つまり、メソッドとしては、
上官と部下との完全な、人間的な信頼関係を形成するためには、
そうした腹を割った話をすることがもっもと効果的であると
というシステムの下に行われたのだろう。


●下っ端の使い捨ての兵士ならば、とにかく脅せばいいし、
強制的に、命令に服従させればいい。

しかし、スパイ学校に配属されるような人達にはそうした手法ではなくて、
完全な信頼関係を作るためにそうした方法が取られたようである。


それが事実であったならば、
これは実によく出来ているし、そうであってこそ、
本当のエリート部隊の教育が可能であると私は思っている。


●一方で、俗っぽい戦闘員は、常に上官の命令に従順に従うように
教育されるのがオチである。
なにしろ、彼らはただの鉄砲の弾としか扱われない。

しかし、スパイという任務の遂行上では、
彼らは、こう教えられたらしい。

「信じていいのは、自分の判断だけだ」と。


つまり、時には、嘘の命令が敵から偽装して出されるかもしれない
可能性がある中では、味方や上官の命令ですらも疑え、と
彼らは教育されたらしい。


●これは、現代の子供の教育にすら必要な本当に大切な要素である。


こうした教育をきちんとしていれば、
カルト教団やトンデモ新興宗教など発生することも一切なく、
また、30歳になっても親離れできない子供なども減るだろうし、

いわば、そのスパイ学校での教育方針というものは、
全教育の本当の基礎ですらあると私は考えている。


教育というのは、本当のその目的は、単に教え込むことではなくて、

「物事の考え方そのものを、本人に工夫させること」である。
一例としては、数学者の秋山氏のように。


それは考え方を押し付けるのではなく、知識を教えるのでもなく、

考え方そのものを、独自に本人に試行錯誤させるという教育である。


これがもっときちんと体系的になされていれば、
これほど、お馬鹿な人達が、日本に蔓延したこともなかっただろう。

世の中には、「知ったかぶり」の「聞きかじりの知識」を振り回しては、
うんざりするような、陰謀論を語ったり、政治論を語ったり、
宗教を語ったり、悟りを語ったり、
恋愛論を語ったり、人生論を語ったりする者がいる。



●どうして、自分1人の頭で、考えることをしなかったのかといえば、
つまるところは、

全てのものから「1人になる」ことの重要性よりも、
他者に評価されたいという劣等感が、
その人間を支配したに過ぎないということであろう。




人間は、とことん、自己満足でよい。


ただし、その自己満足の「程度」、理想が、あまりにも低いなら、
そのような中での自己満足には、何の意味もない。


他者が何を言おうが、自分は納得できない、
完成などしていない、
終わってなどいない、
まだまだだ。

と、自分を許さないぐらいのストイックさをもってして、

自己満足の合格基準をどうせ持つならば、
あなたは、決して、陳腐なところで手を打ってはいけない。


もしも、自分は絶対に悟りたいとか言っている者が、いるならば、

「何月何日までに、もしも悟れなかったら、
　俺は首を吊る」と自分自身に宣言して、

実際に悟れなかったら、さっさと潔く、首でも吊った方がマシだ。


それぐらいの「最低限の、真面目さと真剣さ」がなくて、

どうして、道や扉が開くというのだろう。






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